猫がピンチなら119番へ。消防へのペットレスキューは要請してOK

猫が何らかの理由によりピンチに陥ったり、救助が必要になった場合、どこに助けを求めれば良いのか困ってしまいますよね。人間の場合であれば119に連絡をすればすぐに駆けつけてくれますが、ペットのこととなるとどのようにすればいいのかわからなくなりますよね。

自分にとっては大切な家族であり、かけがえのない存在であっても、他人にとって猫は所詮猫だと思っている方もいれば、猫ごときでレスキュー隊を呼ぶなんて!と思われてしまうかもしれない。

しかし、大切な愛猫をどうにかして助けたい!そんな方のために、今回は猫がピンチに陥った時やレスキューを頼むべきところについてご紹介しましょう。

猫のレスキュー要請は消防にしてOK

結論から申し上げますと、飼い猫のレスキューは消防隊に連絡をすれば行ってくれます。実際に猫を始めとしたペットの救助要請は年間500〜600件ほどあり、そのほとんどに消防隊が出動しています。

また、犬猫の飼育頭数は現在日本でも2000万頭以上と言われており、年々ペット関連の救援要請が多くなっている傾向にあるようです。そんなペット事情に合わせて消防隊員もペットレスキューの技術を向上させているようです。

そのため、猫が高いところから降りられなくなった、穴に落ちてしまった、出られなくなってしまったなど、素人では救助が困難であるような場合も、消防隊に連絡をすれば助けてくれる場合があるということです。

ただし猫のレスキューよりも人間が優先される

猫のレスキューを消防隊がやってくれるという事実に驚いた方もいらっしゃるでしょうが、注意をしてもらいたいのが、猫のレスキューはあくまでも時と場合によります。そのため、猫のレスキューよりも優先されるのは人命救助であり、ペットである猫は二の次となってしまいます。

消防隊員やレスキュー隊員はあくまでも人間を助けるために存在している機関であり、助けなければいけない人間がいるのであれば人命が優先されるのは仕方がないことです。特に災害時などは、助けを必要とする人が存在していますので場合によっては猫まで手が回らないことがあるのも事実です。

ただ、手が空いていれば消防隊員も助けるために全力を尽くしてくれるはずですから、もし愛猫がピンチに陥った時は助けを求めてみるようにしましょう。

野良猫のレスキューは残念ながら受けてくれないことも

消防隊員は人間だけではなくペットも助けてくれるという何ともありがたい存在ですが、ペットではなく野良猫の場合は残念ながら消防隊員もレスキューはしないということです。その理由としては、消防隊員がペットを助けるのは法律で「財産を災害や火災から守ること」という項目があるためです。

これは「消防法第一条」によって定められており、法律上共有財産として認められているペットはこの消防法第一条の「火災からの保護、災害による被害の軽減」の対象となっているためです。

しかし、飼い主のいない野良猫は残念ながら誰の共有財産でもなければ誰の物でもありません。そのため消防隊員も保護をしなければならないということは一切なく、出動をする義務もないのです。

仮に野良猫を救出したとしても、消防は保護施設でもなければ動物の愛護団体でもないため猫の長期間保護や飼育を行うことはできません。

ただし、レスキューを要している猫を連絡した人が責任を持って保護をするという場合は話が別でしょうから、もしレスキューを必要とする野良猫を見つけて、貴女が責任を持って飼育できるというならば、消防隊に一度相談をしてみましょう。

ただし、連絡をした時に、他の救助要請が入っていたり、救助が必要な人間がその場にいた場合はそちらが優先されますのであらかじめ了承しておきましょう。

海外ではペットレスキューは当たり前

最近ではペットが増加するにあたり日本でもペットレスキューに関する認識が広がって来ていますが、ペット先進国であるイギリス・カナダ・フランス・ドイツなどではどのような災害現場でも、人命救助の次にペットの救助や応急処置、救命活動を行うのは当たり前のことだとされています。

その理由は、ペット先進国ならではの考えで「火災現場や災害現場から飼い主だけが助かっても、その場に置き去りにしたペットがいるとしたら自分だけが助かったことに罪悪感を覚え、激しいトラウマやペットロスに苦しむ人生を歩むことになるため」というものです。

それほど海外では「ペット=家族」という認識が高いということです。実際に海外の消防隊やレスキュー隊の車にはペット用の応急処置道具が搭載されています。また消防隊員もペットレスキューの知識を身につけており、災害現場で被災しているペットを発見すればすぐに救命活動を行えるようになっています。

▼YouTube動画 GoPro: Fireman Saves Kitten

こちらは海外でおきた火災現場から救出される猫の様子を納めた動画です。火災現場で命を落とそうとしていて子猫が、消防隊員の救命活動により息を吹き返す姿は感動します。

おそらく日本では、このような猫の救命活動は難しいでしょうが、いつの日かこの子猫のように、当たり前のように救出されるペットが増えることを願うばかりです。

日本で実際にレスキューされた猫の事例

海外のようにペットレスキューはそこまで普及していないですが、それでも年間500〜600匹のペット達が消防隊員によって救出をされているのは事実です。そんな日本で実際に起こった動物レスキューの中でも猫が関連している事案は以下のような物があります。

  • 排水溝に落ちた子猫の救出
  • マンホールに落ちた猫の救出
  • ビルの外壁で立ち尽くす猫の救出
  • 木から降りられなくなった猫の救出
  • 川の中洲に取り残された猫の救出
  • 火災現場にて飼い主と共に救出された猫
  • 交通事故により動けなくなった猫

などなど。消防隊員は飼い主様の救助要請にできるだけのことはしてくれます。人命が優先されるため、時には悲しい選択を迫られることもあるでしょうが、愛猫の命を救えるのは飼い主様しかいません。

何も行動をせずに諦めるのではなく、できる限りの手を尽くし、考えつく限りの救助要請を懇願すれば、助かる命もあるはずですよ。

民間企業でも猫のレスキューに協力をしてくれるところも

消防隊がなかなか到着しない、消防隊を呼ぶのはちょっと、という方は民間企業を頼るのも方法です。そこまで多くはないですが、猫のレスキューに協力をしてくれる企業や団体がいくつか存在しているようです。

また、街の便利屋さんなどでも猫のレスキューを手伝ってくれる場合もあるようです。レスキューに必要な機材であったり、専門の知識が必要な場合は消防へ連絡をする方が良いでしょうが、いざという時は民間企業にダメもとでお願いをしてみる方法もあるというのは覚えておきましょう。

また、多頭飼育崩壊や飼い主が亡くなったことにより取り残された飼い猫の保護は地域のボランティア団体などに問い合わせてみると、知恵を貸してくれることもあります。猫の保護団体はほぼボランティアで活動をしているだけではなく、保護をする余裕がない場合もあります。

しかし、相談をすれば必ず何らかの知恵は貸してくれるはずですから困った時はぜひ頼ってみましょう。もし動ける場合は一時保護をして、ご自身で里親を見つけるのも方法ですよ。

猫のレスキューが発展することを願うばかり

災害時や何らかの事故に巻き込まれた時、消防隊に連絡をして救助が要請できるというだけで愛猫家としては気持ちが楽になったのではないでしょうか?しかし、諸外国に比べてペットレスキューの技術や認識がまだまだ乏しいのは否めません。

これから先、少しずつでもいいからペットも人間と同じ大切な命であるという考えが広がり、消防隊員が猫を助けるのは当たり前という認識が広がればいいですね。

みんなのコメント

  •   より:

    猫なんかの為に消防を呼ぶのはやめましょう、不適切な緊急通報は悪質な場合罪に問われる可能性もあります
    その間に大事な救助要請が有れば大問題です

    • 通りすがり より:

      猫なんて、、、、ですか?
      貴方に子供さんはいますか?
      命を軽んじる親から育てられた子供って平気で動物虐待に走りそうで怖いですね
      「命の授業」を一度受けられた方がいいですね

      • 匿名 より:

        たかが猫ごときのために命を軽んじてはいけないと言っているのですよ。
        的外れな妄想をやめて常識を学び社会性を身に付けることを願います。

        • 匿名 より:

          そっくりそのままお返しします。
          貴方のような人間がいるから動物虐待がなくならない
          「命」の尊さが妄想ですか?
          ネジが足らない人は所詮その程度の人間

          • 匿名 より:

            正論を言ってる人間に返した所でどうにもなりませんよ
            あなたは頭のネジが足りてない自覚がおありならネジを締め直して、人命人権の尊さと、それと比較した猫の矮小さを学習し直しなさい

          • 世直し屋 より:

            虐待したの?この人。常識人に見えますか?自分の思想を他人に押し付けるのはやめましょう。

          • 匿名 より:

            一体何を返せると勘違いしてるんだか
            猫なんかの命なんて全く尊くないのだが、そんな事も知らないのか

      • 世直し屋 より:

        はあ?頭大丈夫?飼い主の責任だろ。責任もって金を業者に払い助けてもらえ。これが一般常識。しっかり、法律を読みましょう。税金でくだらん作業を押し付けるお前は税金泥棒!

    • 非常識な日本人 より:

      素晴らしい、明解です!5万も出せば何でも屋がやる!銭を出せ!消防が金を徴収できるなら。時間4000円 × 5名分 危険手当 2000円×5名分 ガソリン代5000円 以上、これでも消防呼びますか?アメリカは、金を徴収してるぞ!

  • くちょ より:

    助けて下さい!
    家猫が30メートル位の高い木に登って下りれなくなって5日目です。
    はしご、木の伐採依頼、消防依頼、などしましたが、状況的に難しい…と。
    何か方法があれば教えて下さい!
    皆様お力お貸し下さい!

  • 黒にゃん より:

    この記事を読み、高所で降りられなく成った猫を119番通報し隊員と救出しました。最初は断られたが、この記事の事を話すと、あくまでも人命優先なので有事には直ぐにその場を離れると言われたが、勿論それでOKですと答えると駆けつけてくれて手際よく約20分で完了しました。ダメ元で通報できたのは全てこの記事の存在のおかげです。ちなみに住民サービスの一貫として出動記録されるそうです。

  • many より:

    金曜日から入院して、まだまだ退院出来ない。家には、猫がいる。妹に頼んだけど行けない❗️の一言。このままでは、死んでしまう❗️こんな時も救助隊員に連絡してもいいのかな⁉️その後動物病院へ搬送されるなら。

  • 匿名 より:

    隣の家からなんですけど
    黒い箱から猫の鳴き声が聞こえてくるのですがどうしたらいいか分かりません

  • 怒りの投稿 より:

    消防に動物の救助を当たり前の権利としてコメントしていることに対して憤りを感じる。本来の職務は国民の生命、財産を保護すること。側溝に入った猫、木に登った猫を対して119番通報して消防を呼ぶなよ。一時期、海外でその姿を放映してから視聴率が上がりそれが当たり前だとバカな国民が増えた。消防は何でも屋ではない!本当に困っている国民を助けるのが任務である!

  • Kotoko より:

    きょうで4日目。
    気付いたのが、一日中雨が降り続けた5月12日(金)。
    通り向かいの家の屋根に少し大きい仔猫が降りれなくてずっといます。
    今朝早く、その家のポストに手紙を入れて状況を説明していますが読んでくれたでしょうか。 どこにお願いすればいいのか。見ていて辛いです。

  • 民間で助けてくれる会社が欲しいわ より:

    自分の家が火事の時に1番近い消防車が動物助けてて出遅れたら、みんな消防署訴えるだろうな

  • むーじ より:

    昨年の30日から行政の建物の屋根から猫が降りて来れない。この猫は市の許可を得て地域猫としてボランティアのグループの方が管理してる猫達の一匹です。
    警察もレスキュー隊も野良猫と言う事で動いてくれない。行政も正月休みで活動して貰えない。
    何とか助けてあげたい。知恵をお貸しください。

  • 愛猫家 より:

    漁港に置いてある漁網に生後1ヶ月程の仔猫が2匹全体的に絡まっていて、首にも絡まっていて自分ではどうにも出来ず、消防にアドバイスを貰おうと相談の電話をしました。
    私の居住地の近くの消防の方は、人命救助の要請が出たらそちら優先になりますが、今から救助に向かいます!と言って下さって
    夜中で雨の降る中3時間も掛けて懸命に仔猫達を救助してくださいました。
    そして救助後、母猫と仔猫2匹が一緒に歩く姿を見て消防隊の方は「可愛い仔猫ちゃん、しっかり歩けてますね。大切な命助けられて良かった。首に3重に網が絡まっていたし、足も身体も絡まっていたから通報してくれなかったら息絶えてたでしょうね…見て見ぬふりせずに勇気を持って連絡してくれてありがとう」と言って下さいました。
    とても親身に動物の命を扱ってくれる消防隊の方もいます。
    感謝の気持ちでいっぱいで、助かった仔猫達を見て安堵の涙が出ました…

    レスキューしてくれるかどうかは消防隊の方によると思いますが…動物の為に、ダメ元で消防隊を頼るのは悪い事ではないと思います。

    日本が動物にも優しい国になります様に。

  • 匿名 より:

    人間のレスキューには犬が出動することが多くあります。犬が人間を救っています。犬たちはお給料がほしくてガンバっているのではありません。人間からの指令でガンバっているのです。人間の命も動物の命も同じ大切な命だということを日本も当たり前になってほしい。
    警察は犬を使うのに日本では動物のことでは動いてくれない。

  • 猫好き より:

    原則通常時の動物救助は消防業務にあたりません。災害時例えば火災建物内に飼い猫がいた場合の救助は業務になりますが通常時ねこが木に登って降りれない等は消防業務になりません。猫を探してくださいとかは論外です。目の前にいて消防の資機材、技術でのみ救助出来ないときはサービスとして行う消防もありますが。

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