猫にカフェインを与えるのは危険!カフェイン中毒の症状と対処法

猫にカフェインを与えてはいけないということは何となくわかるという方も多いでしょうが、実際に猫にカフェインを与えるとどのような症状が出て、どのような危険があるのかご存知ない方も多いのではないでしょうか?

人間と共に生活している猫にとって、カフェインを含む飲み物はとても身近な存在です。

そんなカフェインは猫にとってどれくらいで致死量にあたるのでしょうか?また猫が誤ってカフェインを摂取してしまった場合、どのような対処法をとればいいのでしょうか?

猫がカフェインを摂取した時の症状

カフェインとはコーヒーや栄養ドリンク、緑茶を始めとしたお茶類などに含まれる成分のことで、人間にとっては適量をとることは健康にいいとされている成分です。

しかし、人間には無害なカフェインの量であっても、猫にとっては致死量になる場合もあります。

もちろん、猫に進んでカフェインの多いコーヒーやお茶を飲ませるという方はまずいらっしゃらないでしょう。

しかし、飼い主の飲みかけのコーヒーを舐めてしまったり、流しに置いてあるコーヒーを舐めてしまうなどの事故でカフェインを摂取することもあります。

もし、飼い主の不注意によりカフェインを摂取した猫はカフェイン中毒に陥り次のような症状が現れます。

  • 動悸
  • 痙攣
  • 嘔吐
  • 呼吸困難
  • ふらつき
  • 興奮状態
  • 内臓機能の低下
  • 全身の血管の拡張

特に全身の血管の拡張によりうっ血や出血を引き起こすこともありますので、注意が必要です。

猫のカフェインによる致死量

猫がカフェインによって死に至るとされる致死量は、1Kgあたり150mgといわれています。

つまり、4Kgの猫なら600mgくらいのカフェインを摂取すると致死量にあたるということです。この数値を言われても、あまりピンとこないかもしれませんね。

一般的にカフェインが多いとされているコーヒーのカフェイン含有量が150mlあたり130~140mgだと考えると約400~500mlが猫のカフェインによる致死量だと言えます。

缶コーヒー1本が200mlなので2本以上飲むと死に至る可能性があるということです。現実的にこれほど大量のカフェインを摂取する猫ちゃんはいないと思いますが、それでも猫にとってカフェインは、とても危険な成分であることに変わりはありません。

ぜひ猫を飼っている方は、愛猫がカフェインを誤って舐めないように注意してあげるようにしましょう。

猫が緑茶をなめたけど大丈夫?

「うちの猫が緑茶をおいしそうに飲んでいます。危険はないのでしょうか?」そんな書き込みを猫の病気サイトで見かけることがありますが、緑茶にもカフェインは含まれていますので安全ではありません。

緑茶にもカフェインが多く含まれている

緑茶にも猫にとって危険なカフェインは多く含まれています。

その量は100mlあたり30mgとコーヒーに比べたら少ないのですが、あまりにもゴクゴクと飲むのは危険です。

また猫のカフェインによる致死量は1Kgあたり150mgとはいいましたが、この数値には個体差があります。

猫の中にはこれよりもはるかに低いカフェインの摂取量で重篤な症状を引き起こす猫ちゃんもいますので、愛猫が緑茶を飲んでいる瞬間を目撃したら悠長なことを言っていないで即、やめさせるようにしましょう。

緑茶の中でも玉露は大変危険

緑茶は緑茶でも、最高級品と言われる玉露にはコーヒーを上回るカフェインが含まれています。

そのカフェインの含有量は150mlあたり150ml!先ほど紹介したコーヒーよりも多くのカフェインを含有していることになるのです。そんな玉露を愛猫がゴクゴクと飲んでしまったら、最悪カフェイン中毒を引き起こす可能性もあります。

目を離した隙に緑茶を飲んでしまうという猫ちゃんは、決して玉露は口にしないように細心の周囲をはらうようにしましょう。

猫が緑茶を飲みたがるのはなぜ?

カフェインの中でも、緑茶を好んで飲むという方も多いでしょうが、好んで盗み飲みするという猫ちゃんも存在しています。ちゃんと猫用の飲み水を用意しているのに、いったいなぜ緑茶を好んで飲みたがるのか不思議に思いませんか?

実はその理由は、はっきりとはわかっていません。ただ、一説によると猫は冷たい水を飲むという習慣はあまりなく、ぬるま湯を好む傾向にあります。

そのため、猫用の飲み水よりもほどよく冷めてぬるま湯状態になった緑茶が飲みやすかったという場合が考えられます。

その他にも、緑茶に含まれるカテキンのニオイに反応しているという説や、飼い主がおいしそうに飲んでいるので興味本位で飲んだという説もあります。

どれが真実なのかは、定かではありませんがどちらにしても猫に緑茶を始めとしたカフェインの含まれている飲み物を与えるのは大変危険なので、愛猫が誤って飲まないように注意をしましょう。

猫がカフェインを摂取した時の対処法

愛猫が誤ってカフェインを摂取したことに焦ってしまう飼い主様もいらっしゃるでしょうが、決して無理矢理吐き出させるような行為はしないようにしましょう。

カフェインは猫にとって有害な成分ではありますが、だからといって口の中に無理矢理指を入れて吐き出させるような行為や、塩水を無理矢理飲ませて吐き出させるような行為は、素人が何の知識もなく行ってはいけない行為です。

そのような行為を行った場合、食道気管を傷つけてしまったり、塩分を過剰摂取したことで他の病気を引き起こす可能性もあります。

カフェインを摂取しても、少量では問題はありませんし、今症状が出ていないならば焦らずに様子を見ながら獣医師に相談するようにしましょう。

猫の身近にあるカフェインを含む飲み物や食べ物

猫にカフェインを含む食べ物を与える人はいないでしょうが、カフェインが含まれていると知らずに与えている可能性はあります。

意外な食べ物にカフェインは含まれていますので、猫が自宅にいらっしゃる方は、猫の手が届く場所に次のものがないかチェックしてみましょう。

  • チョコレート
  • ココア
  • コーラ
  • ウーロン茶
  • マテ茶
  • 風邪薬
  • 眠気覚まし用のガム
  • 抹茶アイス
  • 抹茶などを使ったお菓子
  • 栄養ドリンク

飼い主が与えないようにしていても、猫ちゃんが勝手に戸棚をあけて盗み食いをしてしまった、なんて事故もよく耳にします。愛猫のことを考えるならば、ぜひカフェインを含む食べ物を愛猫の手の届く場所に保管しないように注意しましょう。

猫にカフェインを与えないようにしよう

猫にとって致死量になるカフェインの量は多いので、カフェインを少し摂取したからといって即死に至るということはあまりないでしょう。

しかし、もしカフェイン中毒に陥ってしまった場合、有効な治療法はありません。

対処療法を行うことにはなりますが、その治療を行ったから確実に助かるという保証はないのです。そのような危険なカフェイン中毒に陥らせないためにも、猫にカフェインは決して与えないように普段から注意するようにしましょう。

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