夜間対応動物病院の基礎知識!病院へ行く前に知っておくべきこと

愛猫に突然の緊急事態がおこったとき、あなたはどうしますか?

脱走して交通事故に遭ったり、原因不明の嘔吐やケイレンを起こしたり。

体の弱い猫と暮らしている方はもちろんですが、健康な猫と暮らしている方も、緊急を要する事態に遭遇するリスクはゼロではありません。

もしもの事態に遭遇したとき、なにもできないまま慌てているのでは、あとに残るのは後悔ばかりです。

万が一のときにも手が尽くせるように、動物病院の夜間対応について知っておきましょう。

まずは、自分の猫をとりまく状況を知っておこう

緊急時の対応について考える前に、まずは愛猫の状態について知っておきましょう。お住まいの地域や、かかりつけの動物病院によっても、夜間などの緊急時の対応は異なります。

まずは、猫の状態と、かかりつけ医の対応について、確認をしておきましょう。

猫の健康状態を知っておく

愛猫の健康状態を知っておくことは、とても重要です。

猫の状態や飼育環境を見れば、その猫が病気やケガで動物病院にかかることになるリスクがどれだけ大きいか、知ることができるからです。

まずは、下記の項目が、ご自身の愛猫にどれだけ当てはまるかを見てみてください。

  • 完全室内飼育ではなく、外に出すことがある
  • 外の猫と、よくケンカをする
  • 自宅周辺には、交通量の多い道路がある
  • 猫が誤食しそうなインテリアや雑貨、植物がある
  • 猫が心臓や腎臓、尿路系などの持病を持っている
  • 猫が高齢である

あなたの猫は、どれくらい当てはまったでしょうか。

完全室内飼育ではない猫は、外でケガをしたり、病気をもらってきたりするリスクが高くなります。

交通量が多いと、それだけ事故に遭う確率も高いのです。また、猫の交通事故は、夜間に多く発生します。

野良猫とケンカをして負ったケガは、表面的には見えない毛皮の下で可能することも多く、気づかないうちに悪化していることもままあります。

「夜間にのっぴきならない状態になって、初めて気づいた」なんてこともあるかもしれません。

猫の誤食も、気をつけたいところです。猫にとって毒性のある観葉植物を食べてしまったり、毛糸やヒモなどを謝って飲み込んでしまったりすることがあります。

これらのケースは、緊急対応を必要とする事態になりやすいのです。

猫にとってのリスクはこれだけではありません。ですが、これらに当てはまる項目が多いほど、緊急事態に遭遇するリスクも高くなるといえるでしょう。

かかりつけ医や、周囲の動物病院の対応を確認しておく

まずは、普段予防注射などをしてもらっている、かかりつけ医の対応を確認しておきましょう。

「夜間対応あり」と謳っていなくても、緊急の事態には特別に対応してくれる体制をとっている動物病院もあります。

かかりつけ医が夜間対応をおこなっていない場合は、地域の情報誌などで、周辺の動物病院の情報を集めておきましょう。

「普段は近場にある、昼間だけ営業している病院にかかっている」という方でも、「夜中に何かがあった時だけかかる、夜間対応の動物病院を確保しておく」という方法をとることもできます。

一応覚悟しておきたいのは、夜間対応は特別料金がかかるということですね。

普段かかっている動物病院で緊急対応をお願いするにしても、夜間対応をおこなっている動物病院で対応してもらうにしても、多くの場合は特別な料金が発生します。

動物の場合は保険が効きませんから、相応の額がかかることを覚悟しておきましょう。

実際の夜間動物病院の対応~私の体験談~

実際に、動物病院の営業時間外に対応をしてもらった実例をご紹介します。

動物病院は個人経営の場合も多く、獣医さんの厚意で対応してくれている場合もあります。こちらの例は、実際に体験したほんの一例なので、必ずしも同様の対応がお願いできるわけではありません。

実際にどのような対応をお願いできるかについては、動物病院とご相談することをおすすめします。

かかりつけ医に時間外対応をしてもらったケース

まずは、普段かかっている動物病院で、対応をしてもらったケースをご紹介します。

こちらの動物病院は、通常の営業時間のほかに、「緊急時は電話をください。電話にでなければ、留守番電話にメッセージを入れてください。

留守番電話を確認し次第、対応をします」という対応をとっていました。

ですから、電話をかけた時に獣医さんが電話にでなければ、留守番電話を聞いてくれるかどうかわからない状態で、待つことになります。

電話がつながり、対応をおねがいできれば、これほど心強いことはありませんね。普段から愛猫の様子を見てくれている獣医さんに、処置をしてもらえるのです。

ですが、この方法では、必ず対応してもらえるという確証がありません。「もし電話がつながらなかったときにはどうするか」を考えておいたほうがよいでしょう。

夜間も対応している動物病院にお願いしたケース:その1

夜間も正規の営業時間として、開業している動物病院があります。

この場合は、時間にかかわらず職員を確保して設備を動かしているので、「いつでも必ず対応してもらえる」という安心感があります。

ですが、この場合も、動物病院によって対応が異なる場合があります。

まずは、「夜間も営業しているけれど、原則、普段から当病院を利用されている方を対象としている」場合。

この場合は、「普段は違う病院にかかっているけど、夜間はやっていないから、今日だけ仕方なく夜間もやっているこの病院に来た」というのは嫌がられることがあります。

患畜を抱えて来院している状態で門前払いをされるということはありませんでしたが、「普段かかっていない患畜を、緊急だからという理由で今だけ看て欲しいというのは、やめてほしい」ときっぱりと言われました。

夜間も対応している動物病院にお願いしたケース:その2

夜間対応の動物病院には、もうひとつのタイプがありました。

こちらの場合は、「普段は近くにある別の動物病院をかかりつけにしていて構わないので、そちらが営業時間外の緊急時だけ、うちの病院を利用してくれればいい」という動物病院です。

夜間専門というわけではなく、24時間365日営業していました。が、「普段は遠いから、かかりつけ医にはできない。でも、夜間やっている獣医がここしかないから」という方を、当たり前に受け入れていたようです。

緊急時にはとても助かる動物病院でした。ただし、その代わり、普段その動物病院にかかっていない場合は、特別料金が発生します。

いざという時に、後悔しなくて済むようにしよう

普段、何気ない日常を過ごしていると、「いざという時」というのは想像しづらいかもしれません。

経験したことがある方はともかく、そうでなければ、実際に直面するまでその危機感を感じることはできないでしょう。

ですが、「緊急事態なんて、自分の猫にはおこらない」と思ってはいけません。

この世に生きている以上は、突然の病気や事故によるケガは、誰にでもおこりうる事態です。

地域によっては、動物のための救急システムを作っている動物病院がありますが、それも多くはありません。愛猫の命は、飼い主が守るものなのです。

いざという時に後悔しないためには、利用できる病院についての知識を得ておき、普段から対策を練っておきましょう。普段の備えこそが、何よりの助けになるはずです。

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