猫にかつおは危険だった!かつおの正しい与え方と注意点

猫といえばかつお!と思う方も多いと思いますが、猫にとってかつおは危険な食材になりうるということをご存じですか?

キャットフードや猫のおやつにも多く使われているかつお、何も知らずに与え続けていると取り返しのつかないことになるかもしれません。

普段愛猫に当たり前のように与えている、かつおの危険性について今回は見ていきましょう!愛猫の健康を守りたい方、愛猫に長生きをしてもらいたい方は是非愛猫の為にもご覧ください!

猫にかつおは適量なら問題なし!

最初に猫にかつおを与えることに問題があるのかという疑問ですが、結論からいうと適量を守るのであれば、かつおを与えることに問題はありません。

かつおにはビタミンが多く含まれており、神経機能や睡眠リズムを正常にしてくれる作用のあるビタミンB12が多く含まれています。

このビタミンB12には他にも鉄分を含んでおり、貧血予防にも効果的なのです。

さらに中性脂肪を正常に保ってくれるEPA、脳や神経を発達させるのに不可欠なDHAも豊富に含まれています。

これだけを見れば、猫にかつおをたくさん与えた方がいいように思えますよね?しかし猫にとってかつおを多量に食べることは非常に危険が伴うのです。

猫にかつおを与えるのには注意が必要!起こりうる悪影響

猫にとってかつおは食べなくてもいい食材です。もちろん口にしてすぐに死に直結するという訳ではありません。

しかし猫はかつおを始めとした魚を消化する体の作りをしておらず、むしろ完全肉食の動物なので肉類だけを食べていれば問題なく生きていける動物です。

そのためかつおを多量に食べることで消化や栄養素の分解が追いつかないことで様々な症状を引き起こしかねないのです。それでは具体的にどのような症状が引き起こされるのか見ていきましょう。

黄色脂肪症(イエローファット)

かつおを始め、青魚には不飽和脂肪酸が含まれています。不飽和脂肪酸は人間にとっては血液をサラサラにしてくれる効果や、血中のコレステロール値や中性脂肪を正常値にしてくれる効果があります。

人間にとっては動脈硬化などの予防にも期待ができる優秀な栄養素ですが猫にとっては、かつおに含まれるこの成分が危険なのです。

不飽和脂肪酸を過剰摂取すると、皮下脂肪に炎症が起き黄色く変色をして痛みを伴うのです。この脂肪が黄色く変色することから「黄色脂肪症」と呼ばれています。黄色脂肪症(イエローファット)は以下の症状があらわれます。

  • 皮下脂肪のしこり
  • しこりの発熱
  • 歩行異常
  • しこりを触られるのを嫌がる

黄色脂肪症となったしこりを触られることで強い痛みを感じるので、下腹部などを触られることを異常に嫌がる場合は黄色脂肪症になっている可能性があります。注意をするようにしましょう。

ビタミンB1欠乏症

かつおを始めとした生の青魚にはチアミーゼという成分が含まれています。このチアミーゼにはビタミンB1を破壊する成分が含まれています。

このビタミンB1とは炭水化物を分解する働きがあります。そのビタミンB1が欠乏すると体の栄養素をうまく分解できなくなり重篤な症状を引き起こす原因となります。

普段からキャットフードを食べて栄養バランスのとれた食生活を送っていたら問題はありませんが、かつおだけを毎日食べるような生活を送っているとビタミンB1 欠乏症になる可能性がありますので注意するようにしましょう。

ビタミンB1 欠乏症の症状は以下のようなものがあります。

  • 運動障害
  • 意識障害
  • 歩行失調
  • 心臓失調
  • 痙攣

恐ろしい症状ばかりなので、かつおを多量に与えないように注意しましょう。

ヒスタミン食中毒

ヒスタミンという物質を含有している魚を摂取することで引き起こされる中毒症状です。このヒスタミンはかつおにも多く含まれています。

魚を常温で放置することで、このヒスタミンは繁殖しますが恐ろしいのは熱処理をしたところで、このヒスタミンはなくならないということです。そのため一度ヒスタミンが発生した魚を食べると食中毒の症状を引き起こします。

  • 下痢
  • 嘔吐
  • 舌や顔の腫れ
  • 蕁麻疹
  • めまい

このような症状が、かつおを食べてから2~3時間後に表れた場合はヒスタミン食中毒に陥っている可能性がありますので早めに獣医師に相談するようにしましょう。

かつおアレルギー

あまり知られていませんが猫はかつおを始め、魚に対してアレルギーを持っている個体も存在します。

食物アレルギーはアレルゲンとなる食物を口にすることで様々なアレルギー症状を引き起こしますが、何がアレルゲンとなっているのか特定が難しい場合もあります。

さらに「猫といえば魚」というイメージが強いため、飼い主の中にはまさか猫がかつおに対してアレルギーを持っているとは思わなかったという人も多いです。かつおアレルギーには以下のような症状があります。

  • 下痢
  • 嘔吐
  • 湿疹
  • 呼吸困難
  • 意識障害

かつおを食べた後にこのような症状がよく起こるようなら、かつおアレルギーを疑うほうがいいでしょう。

猫にかつおを与える正しい方法。量・お刺身やかつお節は?

猫にかつおを与えすぎるのは危険ですが全く与えてはいけないのかというとそういうわけではありません。

かつおを与える量にさえ気を付ければ与えても問題はありません。問題なのは与えすぎることなのです。

かつおの与える量

かつおを猫に与えても問題ない量というのは、残念ながら明確にはわかっていません。というのも、猫は完全肉食の動物なのでかつおを食べるような体の構造をしていません。

そのため、かつおを食べてどれくらいで症状が出るのかというのは体質によって違うといえます。ただ目安としては、かつおのみを毎日与えなければ問題ないとされています。

かつおを与えるときには他の食材も合わせて与える、栄養バランスをしっかりと考える、メインのご飯とはせず少し添えるくらいにする、おやつとして与えるという場合なら問題はありません。

かつおのみを大量に与え続けるようなことはしないようにしましょう。

かつおの刺身

かつおの刺身を食べるときにも注意が必要です。ビタミンB1 欠乏症、食中毒、寄生虫などにより重篤な症状が引き起こされる可能性もあります。

生のかつおを与えるときは加工用ではなく刺身用を与えるようにするほか、与えすぎない為にも一切れをご褒美やおやつに時々与える程度に留めるようにしたほうが安心です。

かつお節

猫用のかつお節なら適切な給餌量を守れば与えても問題はありませんが、人間用のかつお節を与えるのは危険です。人間用のかつお節には人間が美味しく食せるように大量の塩が使われています。

猫にとって人間用に味付けされたかつお節は塩分濃度が濃すぎる為、頻繁に食べていると腎臓病の原因になるほか糖尿病や肥満の原因にもなります。

ご飯のトッピングにかつお節を与えたいという場合は必ず猫用のかつお節を与えるようにしましょう。

かつおのキャットフード

かつおを大量に与えるのは危険だと言いましたが、市販されているかつおを原料にしているキャットフードも危険なのかと言えばそうではありません。

かつおを食べることによって引き起こされる症状は、栄養バランスの偏りにより引き起こされるものがほとんどです。

そのため、市販されているキャットフードのように栄養バランスがきっちり調整されたものならば毎日食べても問題はありません。

ただ猫は元々完全肉食の動物なので、もし気になる方は牛肉や鶏肉を使ったキャットフードも毎日の食事に取り入れてバランスよく与えるとさらにいいでしょう。

かつおを愛猫に食べさせるうえで重要なのはバランス

どんな食材にも言えることですが、多量に与えることは様々な重篤な症状を引き起こす原因になりかねません。かつおを始めとした青魚も、多量に与える事さえ注意をすれば与えても問題はありません。

人間も猫もバランスの取れた食生活を送ることが大切なのだということを覚えておきましょう。

みんなのコメント

  • 匿名 より:

    役にたった

    • スイ より:

      最近迎え入れた子が食事の後、よく吐くので色々フードを変えてみたらどうやら鰹を食べた時だけ吐くことが分かりネット検索してこちらに辿り着きました。まさかカツオアレルギー があるとは!とても為になりました。明日早速カツオ抜きのフードを買いに行こうと思います。ありがとうございました!

  • マロングラッセ より:

    うちの猫はオカカが大好きなんですが、猫用を与えています。人間用より高いです(-_-#)。また、最近「毎日黒缶」を与えだしたので、心配です。イエローファット怖いですからね。獣医さんはビタミンEが入っていれば大丈夫と言われました。色々取り混ぜて与えたいと思います❣️

  • ココママ より:

    うちの子は、食が細くフードの好き嫌いも激しく色々試してみたものの、なかなか食べてくれません。で、試行錯誤してササミ、カツオ、マグロなどを茹でて少しトッピングしてみたら食べるようになりました。総合栄養食に少しのトッピングですが大丈夫でしょうか?

  • ウェットフードさん より:

    かつお主原料のウェットフードはどうなんでしょうか。そこが1番知りたかった所です。

  • 浜チョコ より:

    キャットフードには種類もいろいろで
    値段の差も大きくありますが
    私のネコちゃん達は、あまり高くない
    フードはよく食べますが、高いフードを
    何種類も試しましたが食べません。
    健康が気になります。

  • 黒ちゃんのはは より:

    急性腎不全と尿路結石になり、餌をウエットに変えました。黒缶のかつおを食べさせたのですが、吐いた物はそのままカツオの餌でした。昨日、今朝と4回吐いていましたが、大丈夫なのか心配です

  • りおまま より:

    最近カツオのお刺身をあげると下痢になります
    前までは平気だったのに急になりはじめたので、はっきり原因がカツオとは言いきれませんが、カツオが大好物だったので残念ですがもう与えるのはやめようかと思います

  • ぽーちゃんのママ より:

    うちの子はカツオのタタキが大好物だったのですが12歳を超える辺りからマグロカツオの刺し身は吐くようになってしまいました。
    これまではいたりしなかったのになぜ?
    焼いても吐くので、アレルギーになってしまった可能性があります。
    残念だけどカツオやマグロはあげないようにしようと決めました。

    いなばの焼きかつおは大丈夫みたい。

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