具合の悪い猫ちゃんを動物病院に連れて行く時は、猫ちゃんも飼い主さんもとても緊張してしまいますね。命に係わることもあるため、病院は安心して任せられるところを選んでスムーズに受診したいものです。
信頼できる病院選び、受診の際の注意点などをまとめました。
かかりつけの病院を選ぶポイント6つ
いざという時にお世話になる動物病院は、病気になってから慌てて探すのでなく、健康なうちから信頼できる「かかりつけ病院」を探しておくべきでしょう。次の6つのポイントを参考に検討して下さいね。
家から近い、いつでも行ける
移動が苦手な猫ちゃんにとって移動時間は短いのがベスト。また、緊急時にすぐに連れていくためにも遠すぎるところはNGですね。駐車スペースの広さもポイントの1つです。
▼夜間も対応してくれる動物病院については、こちらの記事を参考にしてくださいね。
夜間対応動物病院の基礎知識!病院へ行く前に知っておくべきこと
口コミ等での評判が良い
口コミなどの評判は確かに参考になります。でも、口コミの評価と実際の状況が異なることはよくあることですよね。
事前に電話をして病院スタッフの対応を確かめたり、試しにワクチン接種などで利用して、病院の雰囲気や対応を確認してみるのも良いでしょう。
院内が清潔である
衛生的な環境が保たれていなければ、最悪の場合、院内感染の恐れもあります。
疑問や質問にきちんと対応してくれる
治療にはいくつかの選択肢がある場合もあります。リスキーなことも曖昧にせずにきちんと説明してくれる獣医さんなら信頼できますね。セカンドオピニオンにも対応してくれる医院であればより安心です。
知識が豊富な獣医さんは、飼育方法や療養食などに関する疑問にも丁寧に答えてくれます。最近増えてきた猫専門の病院を選ぶのも選択肢の1つです。
▼猫専門の動物病院については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
猫専門病院のメリットとデメリットを検証!動物病院の選び方
猫ちゃんへの対応が優しく丁寧
動物好きの獣医さんは話しやすいし、安心して任せられますね。
でも、これはあくまで個人的な体験ですが、あまりにベタベタした対応に「あやしい」と思ってしまったこともあります。(望んでいない検査を次々に勧められたり、料金が他の病院よりかなり高かったことがありました。)
対応に関する感じ方は人それぞれなので、飼い主さんと獣医さんの相性もありますよね。
きちんと費用を提示してくれる
人間の病院の診療報酬と違い、動物病院の料金は病院によりまちまちです。保険診療ではないので費用は100%自己負担。入院、手術、検査などはかなり高額になります。(いざという時のためにペット保険を検討してみるのも良いかもしれません。)
大きな治療の際には治療内容の説明とともに、費用の説明もきちんとしてくれることが必要ですね。
いざ動物病院へ!猫の受診時の注意点
来院~診察という流れに沿って、注意点をまとめました。
移動時や待合室ではキャリーバッグに入れる
受診の際は、必ず、日頃お世話をしている人が連れていきましょう。受診の際は猫ちゃんをキャリーバッグに入れていきます。
待合室でキャリーから出して抱こしたりするのは厳禁です。猫ちゃんが慣れない雰囲気やワンちゃんの鳴き声などにおびえて、逃げ出してしまう可能性があります。
(キャリーバッグにカバーをかけて音や視界を遮断することで、猫ちゃんが落ち着いてくれる場合もあります。)
問診では状況をきちんと説明する
猫ちゃんは自分から症状を伝えることはできません。飼い主さんが的確に伝えることが重要です。
- どんな症状なのか
- いつから具合が悪いのか。
- 思い当たる原因
- 嘔吐の有無
- 排便排尿の回数や様子
これらをメモにまとめておくと良いでしょう。
初診の場合には、ワクチン接種の有無、既往症や服用中の薬など(あれば)を伝えます。嘔吐や下痢などがある時は、検査のために汚物を持参した方が良い場合もあります。(事前に電話で確認しましょう。)
治療方針を決める
診察や検査の後で病名と具体的な治療方針が提示されます。その際は獣医さんの説明をよく聞き、疑問点があれば確認しておきましょう。治療の選択肢がいくつかある場合は、それぞれの治療法についてメリットとデメリットを聞いておきます。
この時点でのコミュニケーション不足は医療過誤を招く恐れもあります。後から後悔しないためにも、「飼い主としてどうしたいのか。」をきちんと伝えることが大切です。
診察が終わったら
投薬に関する指示や生活上の注意点をしっかりと聞いておきます。帰宅後、もしも次回の診察日までに症状に気になる変化があった場合は、必ず電話で確認しましょう。
▼電話ですぐに相談したいことがあれば、こちらの記事を参考にしてくださいね。
動物病院に電話相談だけってできる?メリットや費用について
猫ちゃんの健康は飼い主と病院との連携で守る
猫ちゃんは痛みや苦しさを隠して、限界まで我慢してしまう習性があります。「具合が悪そう…病気かな?」と気づく時点ではすでに悪化してしまっていることも多いのです。いつもと違うと感じたら早めの受診を心掛けましょう。
病気やケガ以外にも、ワクチン接種や健康診断など何かとお世話になる動物病院。愛猫の健康のために、信頼できる病院と上手に連携していけると良いですね。
受診時は、愛猫、飼い主ともに緊張してしまうことが多いですが、待合室には「だれもが動物好き同士」という暖かい雰囲気もあります。
時には貴重な情報交換の場にもなるので、飼い主さん同士が周りの迷惑にならない程度に交流するのも良いでしょう。