猫はキッチンが大好き!何かおいしいものがないかな?といつもウロウロしている猫ちゃんもいると思います。
しかし包丁や果物ナイフ、コンロなどの火元もあるキッチンは、猫にとってとても危ない場所です。
今回はどうしてもキッチンへ来たり、コンロの上に登ってしまう猫ちゃんへの対策についてご紹介します。
この記事の目次
猫はなぜキッチンが大好きなの?
猫は嗅覚がとても優れている生き物です。その鼻の良さはなんと人間の10万倍ともいわれています。
猫はさまざまな物事をにおいで判断しています。フードも、色や味よりまずにおいで選ぶといわれているほど、猫の嗅覚はするどいのです。
鼻の利く猫ちゃんが、キッチンで料理しているにおいを察知して「何かおいしいものがあるぞ!」と見に行くのは当然のこと。
猫によって理由はさまざまですが、やはりおいしいごはんがあると思ってキッチンを狙っている猫ちゃんが多いはずです。
そのほかの理由として、飼い主さんのそばにいたいだけの場合もあります。
料理している近くでウロウロしたり、顔を見つめてにゃ~んと鳴くときはかまってほしいのかも。お料理が終わった後、存分に遊んであげてください。
それでもキッチンに入ってほしくない!キッチンが危険な理由
キッチンに入ってほしくない理由はたくさんありますが、まずは危険性です。刃物や火元、沸騰したお湯など、キッチンは猫ちゃんにとって危険物の宝庫です。
また、人間は日常で口にする食べ物でも、猫にとっては毒になるものがたくさんあります。
冷蔵庫に閉まっているものなら心配ありませんが、
- 玉ねぎ
- チョコレート
- にんにく
など、常温で保存するものをもし猫が食べてしまったら大変です。
猫が食べてはいけない食べ物は、猫にとって一口でも大きな影響をもたらすことがあります。
大量に食べてしまったり、免疫力のない子猫やシニアの猫が口にした場合、
- 嘔吐
- 痙攣
- 不整脈
など重篤な症状を引き起こすことも。猫にとって中毒になるものを誤食してしまったら、すぐにお医者さんへ連れて行きましょう。
また、キッチンへ猫をいれることは、猫にとっての危険性だけではないのです。
人間側の問題になりますが、どんなに清潔な猫ちゃんでも、食材を保存し調理するキッチンをウロウロさせることは衛生的にもあまりよろしくありません。
特にトイレから出たあとはキッチンへ向かわせないよう気をつけてください。
【1】キッチンへの出入りは禁止!入っちゃう猫ちゃんの対策
では、飼い猫をキッチンへ入れないようにするためにはどうすればよいのでしょうか。
家庭ですぐにできる方法をご紹介します。
入れない空間にアレンジする
根本的な解決方法のひとつとして、キッチンに入れないように密閉するという方法があります。
ご家庭のキッチンにドアがあるようなら、猫が自分で開けて入れないようにドアをロックしましょう。いちいちカギを開けたり閉めたりすることは面倒ですが、家族で協力して取り組んでください。
カギのついていないドアなら、ドアストッパーを挟みましょう。ハンドルに飛びついて開けてしまう猫ちゃんもいますが、ドアストッパーを挟むことで対策できます。
横にスライドさせて開けるタイプのドアなら、つっぱり棒を試してみてください。
むずかしいのが、そもそもキッチンにドアがないときです。
ペット侵入を防止するためのフェンスも良いです売られていますが、猫はジャンプ力に優れているのでかなり高めのフェンスが必要になります。
少しの隙間があれば入り込んでしまうので、細かい網目のフェンスできっちりガードしてください。
ホームセンターにもさまざまな侵入対策用フェンスが売られています。入り口の長さを測ってチェックしてみてください。家族でDIYをしてみても楽しいかもしれません。
長い目でみて!しつけでキッチンへの侵入を防ぐ
先ほどご紹介した方法でキッチンを入れない空間にアレンジしても、長い間一緒に生活しているなかでロックを忘れたりしまったり、フェンスを飛び越えてしまうこともあるかと思います。
そうならないように、もとから「ここは入ってはいけない場所である」と認識させておくことが必要です。
まずは褒めるしつけからはじめましょう。
キッチンから出た瞬間やコンロから降りた瞬間にご褒美をあげることで、ここに入らなければ良いことがあると覚えさせてください。
3ヶ月ほど試してみて、それでもうまくいかないときは、叱るしつけに移りましょう。
キッチンに入ったとき、いつもより少し強めの口調で猫ちゃんの目を見て「ダメ」と諭してください。
このとき大声をだしたり、暴力をふるうことはNGです。猫を恐れさせるしつけは、飼い主への不信感につながります。委縮し、ストレスで身体を壊してしまう猫ちゃんも。
根気はいりますが、毎回毅然とした態度でキッチンに入ってはダメだよと伝えることで、ここに入るといつも飼い主が怖い顔をするなぁと学習させるのです。
猫は頭の良い生き物なので、嫌な思いや怖く感じたことを覚えているといいます。大声で怒鳴ったり暴力をふるわなくても、根気強く注意することで理解してくれるはずです。
どれでもキッチンへ入ってしまうようなら、やはりフェンスなどの物理的対策が必要となります。
【2】整理整頓!飼い主が今すぐできるキッチン対策
フェンスなどによる物理的な対策や、しつけによる長期的な解決方法についてご説明しましたが、ここで少し考え方を変えてみてください。
キッチンはたしかに猫にとって危険な場所ですが、その危険性は私たちの手で解決・対策できるのではないでしょうか。
キッチンに猫を入れないのではなく、キッチンを猫が入っても安全な空間に変えることも今すぐにできる対策のひとつです。
例えば、包丁や果物ナイフなどの危ないものは、きちんとカバーし、手の届かないところへしまいましょう。鍋や食器など、衛生面を考えて猫ちゃんにふれてほしくないものはこまめに片づけてください。
キッチン用品やコンロ自体をガードし、隠してしまうという手もあります。
猫があさらないように、ゴミ袋も蓋つきのものに変更し、猫が食べてしまいそうな危険な食べ物は手の届かない収納スペースにしまうなど、できることはさまざまです。
食べ物はできるだけ早く片付け、お皿洗いも素早く行いましょう。食事のあとの食器にはごはんのにおいが残っているので、鼻の良い猫ちゃんが察知してキッチンをウロウロしてしまいます。
猫がキッチンに行く理由をつくらないことが、いちばん効果的な対策ではないでしょうか。
猫にしつけはむずかしい!ひどい罰は逆効果に
もともと自由な性格の猫をしつけることは、とてもむずかしいとされています。
キッチンにきた瞬間に水を顔にかけるなど、直接罰をあたえるようなしつけが紹介されることもありますが、猫ちゃんの不快感を考えるととても実行できません。
飼い主から嫌なことをされると、これまで築いてきた信頼がなくなり、トイレではないところに排尿したり、噛み癖がつくなど、さらに問題が悪化してしまう可能性も。
猫をキッチンから遠ざけるという考え方ではなく、まずは私たち飼い主側ができる対策を精一杯行い、キッチンから愛猫を守る方向へシフトチェンジしましょう。