猫といっしょに金魚を飼う時の注意点。狩りの対象へのイタズラ対策

水槽の中にいる金魚をじっと見つめている猫の姿は、なんとも愛らしく見えるものです。

しかし、金魚と猫を一緒に飼育する場合、猫が金魚にイタズラすることもあるようです。家の外に水槽を置いていたら、野良猫に金魚を食べられてしまったという話も聞きます。

猫と金魚を飼育している場合、どのような事に注意すればよいのでしょうか。

我が家でもかつて、金魚と猫の両方を買っていたことがあり、猫が金魚にイタズラしない様に注意をしていました。その時の経験を踏まえながら、注意点や対策方法をお伝えします。

猫にとっては興味の対象となる

金魚は元々フナの突然変異種で過去から様々な改良がおこなわれ、現在の美しい姿をした様々な金魚が生み出されました。

フナは現在でも食材にされることがありますが、金魚は食べられない事はないものの、泥臭くてあまり食材には向かないようです。

人間にとって金魚は観賞用の生き物ですが、猫にとっては食材や狩りの対象に見えているようです。

猫の性格にもよるようで、金魚にまったく興味を持たない猫もいます。しかし金魚には興味がなくても、水槽の水を飲んでしまうこともあるので、対策をするに越したことはありません。

室内の場合は猫のイタズラに注意

金魚は自分からジャンプして水槽の外に飛び出してしまう事がありますし、蓋がないとごみや虫などが入ってしまう事もあります。

発砲スチロールやプラスチックのような軽い素材の場合は、猫の力で空いてしまう事があります。

そのため、水槽の蓋はしっかりと閉めることが出来るものの方が良いでしょう。

店などで売っている水槽用の蓋は、大抵のものは隅にエアーやライトなどのケーブルを通すための穴が空いています。蓋をすることで水の蒸発を抑える役目もあります。

万が一に備え、割れにくい素材の水槽を選ぼう

蓋だけでなく、水槽の素材にも注意が必要です。

金魚鉢のようなガラスの水槽は、高い所に置いていた場合、猫がイタズラをして落としてしまう事が考えられます。

ガラスの水槽や蓋であれば、猫が上に乗る事で割れてしまうことがあります。ガラスの破片で金魚も猫も怪我をしてしまうでしょう。

そのため、水槽の素材はアクリルか塩化ビニール製のものをお勧めします。

アクリル製の水槽はガラス製よりも値段は高くなる傾向がありますが、ガラスよりは割れにくい性質があります。

アクリルは水族館などの水槽に使われており、耐久性が高く加工のしやすい素材です。大きな海の生物がぶつかっても、耐えられるほどの耐久性があります。ガラスよりも割れにくいとはいえ、強い衝撃を受けた場合は割れてしまう事もあります。

塩化ビニールはプラスチックの一種で、値段もアクリルに比べると安く落としても割れにくい素材です。

猫がいる場合は塩化ビニールの水槽が一番適していると言えますが、熱に弱いという欠点があります。水槽の設置場所や、ライトやヒーターなどを入れる場合には注意が必要です。

塩化ビニール製の水槽の耐熱温度は、大体50度前後と言われています。電気器具はかなり熱くなることもあるので、使用する機材により水槽の素材を考えると良いでしょう。

電気類のコードをかじらない様に対策をしよう

次に電源コードについてです。

水槽の環境にもよりますが、魚が多ければエアーを入れて水槽に酸素を供給する必要がありますし、ライトを使ってアクアリウムを楽しむ場合もあるでしょう。

特に子猫の場合は電源コードをかじってしまうことがあります。かじることで感電したり、口に火傷を負ってしまうことがありますので、電源コードにも対策が必要です。

コードにカバーをつけたり、コードの周りに猫が嫌がる匂いをまいたりして、コードを噛まない様に工夫しましょう。コードカバーは量販店や100円均一ショップで買うことが出来ます。

これらの両方の対策として、キャノピーを付けるという方法もあります。

キャノピーとは水槽の上部に取り付ける大きな蓋のことで、水槽上の装置やケーブルを隠し、見た目をすっきりとさせる用途として使われるものです。

木製やアクリルなど様々な素材のものがあり、サイズにより数千円から数万円の価格で販売されています。また、キャノピーを自作する人もいます。

水槽を水飲み場にしてしまう猫もいる

これらの対策をしても、猫がイタズラをしたり水槽に乗ってしまう事もあります。水槽の中で動く金魚は、猫にとっては興味の対象となってしまうようです。

出来る限りの対策をしたうえで、水槽の上に乗ってしまったりイタズラしたりする時は、その場で注意をするようにしつけましょう。

猫が水槽の水を飲んでしまう事があります。猫用の水飲み場を用意しておいても、水槽の水の方を好んで飲むことは珍しくありません。

水槽の水は定期的に取り換えてちゃんと飼育されているものであれば飲んでも問題はありませんが、衛生的な面でもあまり好ましくないでしょう。

金魚の治療薬として水に薬をとかしている場合は、飲んでしまうと猫にも影響が出る場合があります。そのような意味でも、水槽の蓋の対策はしておくべきと言えます。

外の水槽にはより厳重な対策を

外で金魚を飼育する場合は、より一層の対策が必要となります。

我が家ではかつて蓋をちゃんとしなかったために、金魚ではなくザリガニを持って行かれた事があります。犯人がどの動物であったかは不明ですが、それからはちゃんと蓋をして飼育する様になりました。

外の場合は、野良猫にとっては格好の餌場となってしまいます。野良猫以外にも場所によっては、イタチやアライグマといった動物も狙ってきます。

都市部であっても近年はハクビシンが増えており、カラスも金魚を狙う事があります。

特にカラスは知能の高い動物なので、水槽の上に置いただけの蓋は簡単に開けてしまいます。

室内に水槽を置くよりもしっかりと対策をする必要があります。一度目を付けられると動物によっては、仲間を連れてきて集団で水槽が狙われる事にもなってしまうのです。

蓋は固定してずらせないように工夫をしよう

水瓶と猫の写真

撮影した瞬間に、水瓶に乗っていた我が家の猫が降りた所です。我が家では対策として、金網を張った大きな蓋をしておりました。

写真のものは普通の水槽ではなく、古い火鉢を再利用した水瓶を使用しています。当時はまだ我が家の猫が庭に出ていた為、時々猫のベッドにもなっていました。

蓋は水瓶に固定できるようにはじに留め具をつけて、ずらせない様にしておいたため、猫が乗ってもずれたりしません。

この時は金魚ではなくメダカが数匹いました。小さなメダが数匹のためエアーは必要なく、金網の蓋なので水面は空気にふれることが出来ます。

しっかりと蓋をするだけで、かなりの効果があると感じました。

小さな生物対策に、網の目が細かい物を選ぼう

網はなるべく細かい目の方が良いでしょう。あまり網目が大きなものだと、カエルのような体の小さい生物が入り込んで住みついてしまう場合があります。

メダカのような小さな魚はカエルの食糧にもなってしまいますので、外へ置く場合はどんな外敵も防げるように対策をしておきます。

蓋をしただけでは心配な場合は、猫などの動物が嫌がる匂いのスプレーを水槽の周りにまいたり、超音波を出して動物を近寄らせないという動物避けグッズもあります。

対策をすれば金魚と猫は問題なく共存できる

対策をしっかりとすれば、猫と金魚はうまく付き合っていうことが出来ます。

ペットや小さな子供がイタズラをしないように、またイタズラをしても怪我をしない様に作られた製品も色々な物があります。

特に暑い時期は、水槽の魚を見ると涼しげで癒されるものです。

愛情をかければ魚もまた、美しい姿を見せてくれるはずです。美しいアクアリウムを楽しむためにも、万全の準備を整えるようにしましょう。

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