高齢猫がかかりやすい病気。7歳以上のシニア期はより日々の観察を

年を取ってくると病気にかかりやすくなるのは、人間も猫も同じです。

人間は具合が悪くなれば、まわりの人に調子の悪さを訴えたり病院へ行くことが出来ます。しかし猫は言葉を話すことが出来ませんから、全て飼い主が注意し健康管理をしなくてはなりません。

特に老猫がかかりやすい病気は、腎臓病と甲状腺機能亢進症です。病気の診断は獣医師が行うことですが、それぞれの病気について、自宅で出来るチェック方法もあります。

猫に多い病気の中で代表的なものをピックアップし、それらの病気の症状や、気を付けるべき事をお伝えしていきます。

早期発見で長生きを目指しましょう。

がん、腎不全、猫伝染性腹膜炎が死因のトップ3

猫の平均寿命は15.04歳という調査結果が出ています。(一般社団法人ペットフード協会 平成28年全国犬猫飼育実態調査)

まずは、特に多い病気で猫の死因をトップを占める病気を見ていきましょう。

猫の死亡原因となる病気3
(日本アニマル倶楽部「犬・猫 死亡原因病気TOP10」より)

特に多いのががんと腎不全であり、この2つで全体の6割を占めています。

保険会社によっては腎不全が1位、がんが2位の場合もありますが、どちらにしてもこの2つが猫の死因のトップとなっています。

こうしてみると、人間とほとんど同じ病気にかかってしまう事がわかります。

これらの病気にかからない事が何よりも良いですが、生物として生きている以上避けて通れないものである事には違いありません。

ですが、病気にかからないように予防を心がけることが、結果的に病気を避けることにもつながっていきます。

これらの病気は多くのものが年を取れば取るほど、病気にかかる可能性が高まっていくので可能な限り若いうちから気を付けていきたいところです。

主な病気についてどんな病気なのか、発症している可能性がある時の症状、普段どんな事に気を付けるべきなのかを見ていきましょう。

猫のがんは子宮とリンパが最も多い

人間同様にネコの死因のトップであるがんは、悪性の腫瘍が体の様々な部分に出来てしまう病気です。

高齢になればなるほど、がんになるリスクが高まるというデータがあり、高齢猫に多い病気の1つと言えます。

何らかの原因で遺伝子が突然変異を起こし細胞のDNAが傷つけられてしまい、異常な細胞が増殖してしまいます。

この異常な細胞は放置すると悪性腫瘍となり、腫瘍ができた臓器に痛みを生じさせたりリンパや血液にまで到達すると他の場所へと転移していくのです。

そのため、出来るだけ初期のうちに処置をしていくことが需要となります。

がんが出来た部位により症状が異なります。がんの代表的なものと、その症状をあげていきます。

食事をすることに直結する、口腔内のがん

口の中に出来るタイプのがんです。

よだれをたらしたり、息がくさくなったりします。また、口の中に腫瘍ができるために食事がうまく出来なくなり、食欲が減ったりすることもあります。

健康を維持する為の食事が出来なくなるため、最後には衰弱死してしまいます。

場所により転移しやすい可能性もある皮膚のがん

腫瘍ができた場所により、リンパに接してしまう為転移しやすいものと転移しにくいものとあります。

リンパから悪性腫瘍の細胞が他の臓器にも運ばれてしまう為、別の場所にも癌が出来てしまうのです。

猫の体を撫でてしこりが感じられた場合は。皮膚がんが出来ている可能性があります。

子宮のがんは避妊手術により防ぐことが出来る

犬よりも発症が少ないと言われていますが、猫の外陰部よりおりものが多くなり、時には血や膿が混じる事もあります。

吐きやすくなったり、便秘や下痢、食欲不振の他にお腹が膨らんできたりします。だるそうにしている場合もあります。

子宮がんは転移率が高い病気で、気づいた時には他の部位にもがんが転移している可能性があります。

子宮がんは避妊手術をすることで、発症率を抑えることが出来ます。

猫は発症率の低い精巣のがん

犬に比べて、猫の精巣がんの発症率は極めて低くく、稀な病気とされています。去勢をしていない中年の猫に多いと言われています。

精巣のいずれかの場所に腫瘍が出来て、腹痛を起こしたりお腹が膨らんできたりします。

精巣は男性ホルモンをつくる場所でもある為、ホルモンが異常となりオス猫なのに乳腺が膨らんでくるなどの症状があります。

初期症状がわかりにくい、肝臓のがん

よく「沈黙の臓器」と言われますが、猫も同様で初期症状がほとんどなく早い段階で見つけるのが難しくなっています。気づいた時には末期になっている事も少なくありません。

また、全身の血液が流れ込む臓器である為、他の場所から転移したがんの影響を受けやすい場所でもあります。

肝臓はある程度の自己修復機能がある為、症状がなかなかでにくくなっているのです。元気や食欲がないと感じたり、がんが進行すると食欲低下や下痢、下血を起こすこともあります。

初期の発見が困難ながんなので、6歳を超えたあたりから健康診断を行っていくことが、より早い発見にもつながります。

手術が困難なため、初期発見が重要な呼吸器のがん

肺や鼻の部分にがんが出来てしまいます。

肺がんの場合は咳や息切れ、呼吸が荒くなるなど初期症状が比較的わかりやすくなっています。玩具などで遊んで運動をした後、呼吸を苦しそうにしていないか注意しておきましょう。

肺がんは他の場所に転移しやすく、また進行した場合の手術がかなり高度なものとなります。

肺は呼吸をするための臓器ですから、人工心肺装置で呼吸を止めている間に腫瘍を取り除くという非常に難しい手術をしなければならないのです。高度な設備と技術が必要とされるため、金額的な負担も大きくなります。

また、実施している病院もまだそんなに多くはありません。そのことから、初期発見が非常に重要となります。

リンパのがんは猫の代表的ながんとなっている

猫のがんでもかなり多いのがリンパのがんです。

リンパは「体の下水管」と言われており、老廃物や余分な水分を回収する役割があります。全身に張り巡らされているため、発症した場所により異なる症状を起こします。

比較的若い猫でも発症しやすく、転移しやすく進行も早いのが特徴です。

猫白血病ウイルスの感染により免疫が低下することが原因ではないかと考えられていますが、詳しいメカニズムはまだ解明されていません。

部位により症状が異なりますので、いつもと様子が違うと感じた時は注意が必要です。しこりが現れる場合もありますので日ごろからスキンシップを行い、体にしこりがないか確認するようにしましょう。

おしっこの様子で確認、膀胱のがん

膀胱に出来た腫瘍は大抵の場合悪性であり、良性の腫瘍はあまりないというのが特徴です。

血尿や頻尿といった症状があらわれ、おしっこをした時に痛がったり苦しそうな様子を見せる事もあります。

悪性の可能性が高いがんなので、尿に異常が見られたらすぐに病院へ連れて行きましょう。

日頃の食事の見直しや健康チェックが、がんの予防法となる

他にも様々ながんがありますが、主だったものをあげました。

がんといっても出来る場所により症状も様々で、発見しにくい事もあります。一般的にがんは細胞の突然変異が原因ですが、日頃の生活を気を付けることで予防にもつながっていきます。

まずは、飼い主ががんに対する知識を身に着けることが大切です。また、シニア期に入ってきたら健康診断を行うのも早期発見につながります。

人間にも言える事ですが、食生活の見直しも重要でしょう。安いペットフードは添加物も多く、それらががんのリスクを発生を高めるというデータもあります。

添加物の少ないフードは値段が高めですがまぜものも少なく、安心できる食材を使っています。食事は毎日のことになり、経済的な部分もありますので出来る限り気を付けて良い食事を与えるのが良いでしょう。

肥満も病気になるリスクを高めてしまいますので、食事量にも気を付けていきます。

また、日頃から猫の様子をチェックしておくこと、なでたりブラッシングすることで体に現れた異変に気づくこともあります。

何かおかしいと感じた場合は、まずは獣医師に相談して適切な診断をしてもらう事が大事です。

高齢猫になるほどかかりやすくなる腎不全

がんと並び猫に多い病気が腎不全です。特に高齢の猫はこの腎不全にかかりやすくなっています。極端な言い方ですが、猫が高齢になると必ず腎臓病になる、と言っても過言ではありません。

腎臓は体の老廃物をこしとって尿として体の外に捨てる役割があります。腎臓は自己修復機能がない為、一度悪くなると元に戻る事はありません。

機能が低下していくと、本来体の外に捨てるべき老廃物が体に溜まってしまい、尿毒症を言う症状を起こします。さらに体に様々な悪影響を与え、最終的には死に至ってしまうのです。

腎臓の機能が悪くなって低下してしまう症状を腎不全と言い、猫は犬に比べると腎不全になりやすくなっています。

祖先が砂漠に住んでいた猫は水分を節約できる体に進化したと言われています。その水分節約型に進化した腎臓が、かえって腎不全になりやすくなっていると言われていますが、完全なメカニズムはまだ解明されておらず、現段階では特効薬はありません。

そのため腎不全の猫は食事療法を行い、腎臓が悪くなるのを出来るだけ抑えるようにしていきます。

おしっこが多く、水をたくさん飲む時は、腎臓病を疑って

腎不全は初期症状はわかりにくいものですが、次のような症状が見られる場合は腎不全になっている可能性があります。

  • 水をよく飲むようになった
  • 脱水症状
  • よく吐く
  • 食欲がない
  • 毛づやが悪い
  • 元気がない
  • よだれが多い
  • おしっこの回数が増えた
  • うんちが固くコロコロしている
  • 息が臭い
  • 食べている割には痩せている

水をたくさん飲み、かつ、おしっこの量が多いことを多飲多尿といいます。

では、どれくらいで多い!と判断することになるのでしょう。

  • 猫が1日に必要な水分量は、体重1kgあたり50ml → 50ml以上は危険!
  • 猫が1日に出るおしっこの量は、体重1kgあたり25ml → 50ml以上は危険!

食餌の内容や運動量、季節、年齢(ここでは老猫をメインにしていますが)に寄っても違ってきますので、この数字より前後プラスマイナス10mlは範囲内にしてください。

必要な水分量=飲む水の量、ではありません。なぜなら、食餌の中にも水分が入っているからです。

普段の食事がウェットフードかドライフードなのかの違いで飲むべき水の量は異なってきますので、注意してください。

飲む水の量を測る方法

1匹の猫が同じお皿だけで飲むことを条件とします。

多頭飼いだったり、お皿の数がたくさんあって、それぞれのお皿から飲んでいる場合は計測が難しくなります。

  1. 朝など決まった時間に計量カップなどで水の量を計り、お皿に入れる
  2. 24時間後の時間に残った水の量を測る
  3. その差(1-2の値)が1日に飲んだ量として、数日間続けてみて、平均値を求める

おしっこの量を測る方法

量だけを測る場合は、いつも使用している猫砂の塊を調べてみます。なるべくしっかり固まるタイプの猫砂がよいでしょう。

こちらも、同じトイレで2匹以上の猫が使っている場合などは、判断が難しくなりますので、対象の猫がしたおしっこだと分かる状態で試してみてください。

  1. 1日の基準値にあたるおしっこの量と同量の水を猫砂にたらしてみて、固まる量(大きさ・重さ)を測っておく
  2. 実際にしたおしっこの塊を採取して、比較してみる(1日に何度もおしっこをするはずなので、その都度採取する)
  3. 1と2を比較して、基準値の量より多くないか判断しますが、何日か続けてやってみましょう

少しでも多飲多尿の疑いがある場合は、早目におしっこ検査をしてもらいましょう。おしっこが採取出来たら、それを動物病院に持って行くだけです。猫が元気な場合は、連れて行かなくても大丈夫です。

おしっこの採取方法

  • 猫がおしっこをするときに、静かに後ろからお玉や低いお皿を置き、採取する
  • 猫がおしっこをする場所に、ビニールシートを敷き、採取する
  • トイレに砂を敷かずに、採取する

神経質な猫はなかなか取らせてくれないこともあります。なるべく猫にストレスをかけずに、そのコにあった方法で取ってみましょう。

おしっこを動物病院に持って行く時の注意点

  • 液体の状態で、専用の容器に入れる(病院に寄って異なりますが、無い場合は未使用のビニール袋やきれいなプラスチック容器でもOK)
  • 最低でも指の1関節分くらいの量を採取する
  • なるべく朝一番にしたおしっこがよい
  • 3時間以内に持って行く。少し時間があく場合は、冷蔵庫に保管しておく

検査項目はいろいろありますが、特に老猫の場合は、比重の値に気をつけてください。比重とはおしっこの濃さを測るものです。比重が低い=水っぽいおしっこ、は要注意です。

腎臓は一度悪くなると、元に戻らない臓器です。ですので、病気になった場合は、治す治療というより、これ以上悪くならないようにする治療になってきます。

老齢になると、猫だけでなく犬も腎臓病になりますが、悪くなる腎臓の場所が、犬と猫とでは異なることもありますので、その症状やお世話の仕方も少し違ってきます。

腎臓の構造やその働きを勉強しておくと、獣医師からの説明もよく理解できるでしょう。

早いうちから食事療法を始めることで、寿命も長くなっていく

病院では血液検査を行い診断をします。

腎不全になった場合は、リンを減らした療養食に切り替えます。腎不全の進行に、このリンが影響している為です。

高たんぱくな食事を控え、常に水が飲めるように食事環境も整えていきます。

予防法としては、やはり食事を気を付けるところにあります。

猫は肉食動物ですから、タンパク質は必要な栄養素になります。しかしタンパク質を過剰に摂取すると腎臓に負担をかけてしまいます。

人間の食事をそのまま猫に与えることも控えたい所です。

人間用の魚の缶詰などは、猫にとってはかなり味付けが濃くなります。過剰な塩分摂取も、腎臓を悪くさせてしまう要因となります。

私の猫も、食欲が無いなと気になって検査をしてもらうと「腎臓の値が悪くなってるよ」と言われ、やっぱりとうとう来ちゃったか、という感じでした。

がんと同様になりますが、日頃から猫の様子をよく見ておくことが早期発見につながっていきます。

早期に命を落とす事もある、猫伝染性腹膜炎

がんや腎不全よりは少ないものの、猫にとって死因になりやすい病気が猫伝染性腹膜炎です。

どちらかというと、老猫よりも子猫に多い病気ですが、注意しておくに越したことはありません。

猫伝染性腹膜炎は英語表記のFeline Infectious Peritonitisを省略してFIPと呼ぶこともあります。(Felineが猫、Infectiousが伝染病、Peritonitisが腹膜炎の意味)

猫伝染性腹膜炎はコロナウィルスというウィルスが猫の体中で突然変異し、様々な場所で炎症を起こし臓器に悪影響を与えてしまう病気です。1歳未満の子猫に多く発症し、一度発症してしまうと再発して命を落とす事もあります。

空気感染はせず、猫がお互いの体を舐めあうことで感染すると言われています。

症状としては、腹部に水が溜まってきてお腹が膨れてきたり、発熱したりします。下痢や腎不全、脱水や食欲低下など様々な症状が見られるようになります。

ストレスが原因で、猫伝染性腹膜炎になると考えられている

なぜウィルスが体の中で突然変異してしまうのか、現在の所詳しくわかっていません。一説には、猫のストレスが原因ではないかと考えられています。

その理由としては、コロナウィルス自体は多くの猫がすでに持っているものの、ウィルスが突然変異することなく猫に悪影響を与えることがない場合も多くあるからです。

猫を一匹のみで飼っている場合と、多頭飼いとでは多頭飼いの猫の方が猫伝染性腹膜炎の発症率が高くなっていることがわかっています。

そのため、猫にストレスを与えないことが一番の予防法になります。

劣悪な環境でストレスを与えたり、狭い部屋で多くの猫を飼ういわゆる多頭崩壊した家では、猫伝染性腹膜炎を起こしているケースが高くなります。

また、室内飼いを徹底させることにより、野良猫などからコロナウィルスをもらわないようにします。

大人の猫ではあまり発症しないと言われていますが、長年単独で暮らしていたところに、新しい猫がやってきたことにより猫伝染性腹膜炎を引き起こす事もあります。

猫が暮らしやすい環境を作ってあげることが何よりの予防となります。

猫が1匹だから寂しいだろうと思い、新しい猫を迎えるケースがありますが、猫が寂しいと思っているのは人間の勝手な判断です。

中には引越しなどやむを得ない事情の場合もありますが、子猫の頃から単独で暮らしてきた猫であれば、むやみに環境を変えることは病気にもつながってしまうと考えた方が良いかもしれません。

猫にとって環境が変わる事が、何よりのストレスになるからです。

テンションが高くよく食べるけど痩せてきた時は、甲状腺機能亢進症かも

甲状腺機能亢進症とは、甲状腺ホルモンが出過ぎてしまう病気です。人間では、バセドウ病と呼ばれることが多いので、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

このような身近な病気が猫にも発症するのです。

症状としては、異常にテンションが高くなり、食欲も旺盛になります。元気があって食欲もある。それだけでしたら全く問題がないのですが、それと相反して、体重が減ってしまいます。普段から体重の変化に気をつけてください。

体重は自宅で簡単に量ることが出来ます

  1. 猫を抱っこした状態で体重計に乗り、量ります
  2. 自分の体重だけ量ります
  3. その差(1-2の値)が猫の体重です。

もれなく自分の体重も量ることになるので、一石二鳥です。

老猫の1年は、人間の5歳くらいにあたります。ですので、年に1回の健康診断では少ないと思われます。1ヶ月に1回くらいは、体重測定をしてメモに残しておきましょう。

ここで気をつけたいのが、体重の変化を人間の体重と同じ感覚で判断しない、ということです。

例えば、500g体重が減った場合でしたら、減少率がこれだけ異なります。

  • 人間 50kg → 49.5kg  1%の減少
  • 猫   3kg  → 2.5kg   17%の減少

当たり前のことですが、意外と忘れがちな落とし穴です。

薬は指示通りに飲ませましょう

極端に体重が落ちているときは、動物病院で検査をしてもらうことになります。血液検査で、甲状腺ホルモンの値を測定してもらいます。

ほとんどの場合、薬でホルモンの量を抑える治療になりますが、甲状腺が肥大化している場合などは、外科的に摘出する手術が行われる場合もあります。

体の中にはさまざまなホルモンが働いていますが、それぞれのホルモンが均衡に保たれるように、自動的に調整されています。

このバランスが崩れて、病気になってしまうわけですが、その治療のために、薬で人工的にホルモンが追加されたり抑えたりすることになります。

そうなると、本来、体の中で調整されているホルモンの働きがうまくいかなくなってしまうことがあります。ですので、病院から処方された薬は、指示通りしっかりと飲むことが必要となってきます。

毎日飲ませることは大変だと思いますが、飲ませられなかった場合も、きちんと獣医師に報告しましょう。

飲ませられなかったのに、飲みました。という報告は絶対にいけません。飲ませられなかったら、次のアドバイスをいただけるはずです。無理のないよう治療していきましょう。

心臓の動きが悪くなっていく心臓病

生きる上で大事な心臓も、年と共に弱っていき異常をきたすこともあります。

心臓病は人間や犬にも多い病気で、様々なタイプの心臓病があります。

初期症状は何となく食欲がなかったり、元気がないと感じたりする程度です。症状が進むと体を動かすのがおっくうになり、うずくまって動かなくなったりします。後ろ足の症状が現れやすく、後ろ足のふらつきやマヒを起こすこともあります。

加齢とともに心臓の動きが悪くなるのが一般的ですが、中には先天的に心臓に何らかの異常がある場合もあります。

心臓に血栓ができてしまったり、心臓の筋肉が悪くなってしまったり、その状態により治療法も異なっていきます。

老猫の場合は、ほとんどの場合が心臓の筋肉の動きが悪くなってしまい、心臓の動きが悪くなる「心筋症」という病気であることが多いのです。

猫の種類によって心筋症を起こしやすく、ペルシャ・メインクーン・アメリカンショートヘアー・シャムネコ・アビシニアン・ビルマネコ(バーミーズ)が特にかかりやすいとされています。

治療は投薬が基本ですが、最先端医療で手術を行っている病院もあります。

様々な原因から引き起こされ、早期発見が難しい肝臓病

肝臓の機能が低下してしまう病気です。

がんの項目でも少し触れましたが、肝臓は自己修復機能がある為、病気になかなか気づきにくいことが特徴です。

肝臓病は肝臓に炎症が起きたり細胞が壊れてしまったり、細胞に脂肪がたまってしまい、本来のはたらきができなくなる病気の総称です。

初期症状はほとんどなく、進行すると食欲低下や体重の低下、嘔吐や水を良く飲んだりおしっこの回数が増えたりしてきます。

肝臓の機能が低下してしまうと、本来捨てられるはずのビリルビンという物質が血液中に増えてしまい、目や歯茎が黄色っぽくなる「黄疸」と呼ばれる症状が出ることもあります。

肝臓の機能はがんの他、老化に伴うものやストレスやウィルスの他に、遺伝的な体質でも発症する事もあり原因は様々です。

肝臓が悪い場合、他にも病気が起こっているケースも多い為、様々な検査をして原因を突き止めていきます。

腎臓と違い肝臓は自己修復できる臓器なので、食事療法をして健康管理を行い、肝臓への負担を減らせれば状態が良くなるケースもあります。

かかりやすい病気も普段のお世話のなかでチェック出来ます

他にも老猫に起きやすい病気はありますが、代表的な物をあげてみました。

特に腎臓病と甲状腺機能亢進症は、飲み水の量、おしっこの量、体重の変化・・・、普段の基本的なお世話のなかでチェックすることが可能です。

すべてに共通する事は、早期発見がその後に影響するということです。中には早期発見が難しい病気もありますが、普段から猫の様子を良く見ていればおかしな点に気づくこともよくあることです。

特に7歳以上のシニア期に入った猫は、これらの病気のリスクが高まりますので、何か普段と違うなあと感じたらすぐに獣医師に相談するようにしましょう。

また、治療で薬を飲ませることになった場合は、獣医師から指示された通りに飲ませてあげましょう。猫は偏食傾向がありますし、薬を飲ませることは難しいかもしれません。

無理せず、飲ませられなかった場合は、必ず動物病院に相談しましょう。他の方法をアドバイスしてくれるはずです。お互い信頼関係を持ちながら、老猫の病気のケアをしてあげたいものです。

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