これから猫を飼いたいと思っているなら、ぜひ保護猫の中から家族を迎えてみませんか。たくさんの飼い主をなくした猫たちが、新しい里親さんを待っています。
1度は命の危険にさらされた猫たちが、健気に元気に生きている姿には心を打たれます。
毎日色んな猫や保護スタッフさんとふれあうので、人慣れしている猫が多いのも嬉しいポイントですね。
福岡県で保護猫の譲渡を受けられる施設を4つ紹介するので、ぜひ会いに行ってみてください。
福岡市：東部動物愛護管理センター（あにまるぽーと）
猫の飼い主になる前には、家族みんなで考えて話し合うべき事柄があります。
まず猫は10年以上生きるので、その間しっかりとお世話をすることができるのか。費用の面も大丈夫なのか…など、しっかり考慮しましょう。
そしてペットを飼う上で必ず必要となる、5つの自由を常に確保してあげるべきなのです。
- 飢えや渇きからの自由…新鮮な水と適切なフードを与えること
- 病気や怪我、痛みからの自由…適切な治療を受けること
- 抑圧や恐怖からの自由…飼い主から苦痛や不安を与えられないこと
- 不衛生からの自由…猫が過ごす空間を安全かつ清潔に保つ
- 猫本来の行動ができる自由…猫本来の動きができるように暮らしの中で飼い主さんが工夫する
譲渡してもらうまでの流れ
保護猫をセンターで譲渡してもらうには、まず「譲渡前講習」を受けてください。この講習を受けるために前日までに問い合わせをしましょう。
受講ができたら、希望の猫とのマッチング(お見合い)をすることになります。(条件によっては、この時点で譲渡が断られてしまうこともあります)。
「猫の譲り受け申請書」に必要事項を記入した上で、提出してください。そしてその翌日までに家族での話し合いを再度した上で、センターに電話をかけましょう。
後日センターの職員さんが自宅にやってきて、飼養ができる環境かどうかを調べます。それから「譲渡時講習」を受講して、「猫の適正飼養誓約書」を記入・提出してください。
※譲渡を受けたあとにも、自宅の調査で職員さんがやってくることがあります。さらに、譲渡を受けてから猫の不妊手術を受けたことを書類で報告しましょう。
施設情報
- 住所…〒813-0023 福岡市東区蒲田5-10-1
- 電話番号…092-691-0131
- ファックス…092-691-0132
- メールアドレス…dobutsukanri.PHWB@city.fukuoka.lg.jp
- 開館時間…平日の8時半から17時まで
- 駐車場…あります(30台)
- まず、前日までに問い合わせをしてから「譲渡前講習会」を受講して希望する猫とのマッチングをしましょう。後日、職員さんが自宅まで飼養環境のチェックをしに来てくれます
- 東部動物愛護管理センターのホームページ
福岡市：ねこのわ
ねこのわでは、今のペットブームの陰で毎年とてもたくさんの犬猫が殺処分されているという現状を改善していくために、できることを日々考えています。
保護された猫を適正な飼い主さんに譲渡していくことももちろん大切ですが、それ以前に「簡単に持ち込める」という現状をなんとかするべきでしょう。
猫を捕獲して不妊手術をし、それから元の場所に戻す…TNR活動をすることに加えて啓発活動も行っています。
ねこのわで保護猫を譲渡してもらうには、基本的な条件に加えて次のものがあります。
- 譲渡できるのは、福岡市かその近郊に住んでいる方
- 先住猫がいる場合は、ワクチン・不妊手術・エイズ白血病の検査に加えて完全室内飼いをしていること(ベランダや散歩はNGです)
- 1年に1度のワクチン接種ができること
- 同居の家族の方を含め喫煙する方がいる場合には、猫が副流煙を吸わないように分煙するなどの対策ができること
- 脱走対策をしっかりと講じていただけること(トライアルを開始する時にはスタッフが自宅まで来てくれて、脱走防止ができているかを確認することになります)
※ペット可の物件であっても、それが子犬限定になっていたり頭数制限があることもあるので、今一度確認してみてください。
譲渡してもらうまでの流れ
まず、ホームページ内にあるフォームからお問い合わせをしてください。担当の方から折り返し面会についてのメールがあります。
スタッフさんとしっかりと話し合いをした上で、2週間から1ヶ月前後のトライアル期間に入ります。
この期間に問題が起こらなければ正式譲渡となるので、譲渡のための契約をしてください。
譲渡を受ける時にこれまでかかった医療費の一部を負担し、その後も猫の様子をねこのわに報告していきましょう。
※トライアルを開始するにあたって必要となるものも、あらかじめチェックしておきましょう。
- フード…できればプレミアムなもの
- 猫用トイレ・猫砂…フードが付いたタイプが気に入る傾向があるようです
- フードと水のお皿…お水は普通の水道水がいいです・人間用の食品を与えない
- 猫を運ぶためのキャリー
- 爪とぎ…ダンボールタイプが人気です
- 首輪と迷子札…万が一脱走してしまった時のため
- ケージ…上下運動ができるものが望ましい(猫のタイプや受け入れる環境によっては必要になることがあります)
施設情報
- 住所…福岡市近郊
- 電話番号・メールアドレス…公開されていません(お問い合わせはフォームより)
- 出張サービスなどはありません。譲渡が決まった場合には自宅までスタッフさんが猫を連れてきてくれます。
- ねこのわのホームページ
福岡市：猫カフェ・KEURIG(キューリグ)
キューリグにいる猫たちはすべて保護されてきた猫で、保健所に運び込まれる前にギリギリで保護されたり、飼い主から捨てられてやってきました。
1度は役目がなくなったと判断されてしまった猫たちが、こんなにも人を癒せるすばらしい存在であるということを再確認してもらう。そんな場所を目指しています。
キューリグでは、入店するためのルールや注意点があるので注意してくださいね。
- 玄関で靴を脱いでロッカーにしまってから(床に置かない)、スリッパに履き替える
- 小学生以下のお子さんの入店は4人まで(猫への負担を考えた上で)
- 写真撮影はOKですが、フラッシュは焚かないこと
- 猫が寝ている時・ごはんを食べている時はさわらない
- 猫が嫌がることをしない
譲渡してもらうまでの流れ
お店で保護猫たちとふれあいをした上で、里親になりたいという猫がいる場合にはスタッフさんに声をかけてください。
お店で面談・話し合いをした上で(飼い主診断票に記入します)問題がなければ里親になることができます。
施設情報
- 住所…〒810-0021 福岡市中央区今泉1－22－21 Jolisビル 4F
- 電話番号…092-721-0909
- メールアドレス…公開されていません(お問い合わせはホームページ内のフォームから)
- 営業時間…11時半から20時まで(ラストオーダーは19時半)
- 定休日…木曜
- 猫カフェの料金…30分380円・10分追加ごとに150円
- 駐車場…ありません
- まずキューリグに行って保護猫たちとふれあいをした上で、里親になりたい場合はスタッフさんに声をかけましょう
- キューリグのホームページ
福岡市：猫カフェ・SO-SE-KI(ソーセーキ)
平成26年にオープンした猫カフェ・ソーセーキにいる猫たちは、動物保護団体「ねこのしっぽ 」が保護している猫たちをお借りして営業しています。
ソーセーキにいる猫は、「ねこのしっぽ」の猫が里親募集されていることもあります。その場合は下記の条件によって譲渡を受けられるかを相談していくことになります。
- 毎年のワクチン接種が受けられること
- トライアルと正式譲渡の時に自宅訪問ができること
- 福岡市内や近郊にお住まいであること
- 正式譲渡の際には、これまでかかった医療費を負担してもらうこと
- まだワクチンを接種できていない仔猫の場合は、1回目のワクチン接種をしてから1週間経過してからトライアルをしてもらうことになります
譲渡してもらうまでの流れ
ソーセーキの猫たちは、ホームページ内で紹介されています。そして、ソーセーキのお店に出る猫たちは毎日違うので、(「今日のにゃんず」コーナーに掲載されています)チェックしてください。
名前の前に星のマークが付いている猫が、里親募集中の猫です。
ソーセーキにいる猫の里親になりたい場合には、その猫の保護主さんが誰であるかをまず聞いてください。
「ねこのしっぽ」が保護主である場合には、談もソーセーキではなく「ねこのしっぽ」のスタッフさんとしていくことになります。
また、随時猫の譲渡相談会も開催されています。こちらも「ねこのしっぽ」によるものなので、参加したい場合はねこのしっぽのホームページ内にあるお問い合わせフォームから連絡してください。
施設情報
- 住所…〒815-0032 福岡市南区塩原4丁目14-17-1F
- 電話番号…092-408-4229(お問い合わせは営業時間内に)
- ファックス…092-408-4229
- メールアドレス…nekocafe_so-se-ki@outlook.jp(ホームページ内にあるフォームからも問い合わせできます)
- 営業時間…平日は11時から20時・土日は10時から20時まで
- 定休日…月曜
- 猫カフェの料金…ドリンクセットは40分で700円・ケーキセットは40分で1100円・20分ごとに300円追加
- 駐車場…ありません(駐輪スペースが2台分あります)
- 出張サービスがあります。ソーセーキで猫たちとふれあいをしてから、お気に入りの猫がいる場合にはスタッフさんに誰が保護主なのかを聞いてください
- ソーセーキのホームページ
- ねこのしっぽのホームページ(お問い合わせ)
保護猫を家族として迎えよう
福岡県内の保護猫施設では、たくさんの猫たちが一緒に生活しています。
猫によってそれぞれ性格は違いますが、どの保護猫たちも最初はビクビクしていたのが、毎日のお世話やトレーニングのおかげで少しずつリラックスしてくるといいます。
辛い環境を生き抜いてきた猫たちも、新しい環境に慣れていこうと必死なのです。ぜひ健気に生きる猫たちの姿を、施設に直接見に行ってあげてください。
