古代の神秘?冬に多く発掘されるアンモニャイトに隠された猫のきもち

アンモニャイトという言葉を聞いたことがあるかもしれません。

アンモニャイトとは猫がまるまって寝ている姿のことを言う言葉で、大昔の生物であるアンモナイトの姿を想像させることから、猫愛好家の間でアンモニャイトと呼ばれるようになりました。多くの場合は寒い時期に見かけることができます。

しかしただ可愛いだけではなく、アンモニャイトから猫の心理状態を受け取ってあげることも必要なのです。

アンモニャイトはどんな時に観察することが出来るのか、探ってみましょう。

寒い時期にアンモニャイトは多く発掘される

アンモニャイトは特に冬などの寒い時期に見られる、猫特有の姿です。人によってはニャンモナイトと呼ぶこともあります。どちらも同じポーズを指しています。

アンモナイトは古生物に興味がない人でも、どんな生物であったかは知っていることが多いようです。

3億5000万年という長い時間を生きていましたが、中生代最後の絶滅により恐竜と共に姿を消した巻貝です。

模様についてはどんなものであったかは化石からはわかりません。現在の復元図で見られるアンモナイトの模様は、アンモナイトに近い仲間であるオウムガイの模様を参考にされているものもあります。

なお、猫愛好家の中で使われる用語のため、猫好きでない人にアンモニャイトといっても通じないかもしれません。

アンモニャイトの猫写真

我が家でもアンモニャイトが発見されました。しましま模様がある猫だと、よりアンモナイトに見えます。

オウムガイがしましま模様なので、しましまの猫はよりアンモナイトに近いというわけです。

アンモニャイトの猫写真2

丸型の器やベットに入れば、いとも簡単にアンモニャイトを作ることが出来ます。

なお、アンモニャイトは非常にきまぐれであるため、ずっとその場にとどまっているわけではなく、暑くなってくると移動したりアンモニャイトから体を伸ばした状態に変化する事もあります。

完全な丸に近い寝姿になれるのは、猫の体がとてもしなやかで柔らかさにとんだ体であるためです。いくら人間がこの姿をまねようと思っても、ここまで丸い形になることは出来ません。

猫は人間よりも骨の数が多い為、このようなポーズを取ることが出来るのです。狭い箱の中でも納まることが出来るのは、内臓の位置を動かすことが出来、動かせる範囲も多い為です。

気温に敏感な猫は寒さからお腹を守るために丸まる

とても可愛らしいアンモニャイトですが、なぜこのようなポーズになるのでしょうか。

アンモニャイトを冬などの寒い時期によく見かけることから、寒さから体を守るためにこのポーズになることは猫の行動に詳しくなくても想像できることでしょう。

冬は丸まり、夏は伸びているというのがよく知られている猫の姿と言えます。もし夏にこのポーズをとっているとしたら、体調が悪い時と判断できます。

猫は気温の変化にとても敏感な生き物です。猫の鼻には気温を感じるセンサーがあり、人間が感じるよりも細かく気温を感知できると考えられています。

学術的な研究では21度以上になると体を伸ばし、13度以下になると体を丸めるようになると考えられています。

東京であれば11月から4月頃までは平均気温が13度以下になる日が多くなりますので、アンモニャイトが見られるのは大体11月から4月までと言えます。

室内であればもっと気温は高くなりますので、部屋が暑ければ冬でもアンモニャイトが見られないこともあるかもしれません。

それは猫にとっては快適な空間であると言えます。アンモニャイトが見たいからと言って、わざわざ室温を下げる人はあまりいないでしょう。

お腹を守る事は本能な行動

猫はまるまることにより、寒さから大事な内臓を守っているのです。心臓や肝臓などほとんどの臓器はお腹側にあります。

背中側は筋肉もありろっ骨や背骨である程度はガードできますが、お腹側は脂肪ぐらいしかありません。

体を縮めたり丸めたりすることで外の空気に触れる表面積を狭くし、熱の発散を出来るだけ抑えているのです。

人間もお腹の調子が悪かったり寒さを感じたりすれば、背中を丸めてなるべく熱が逃げないようにすると思います。おなかを寒さから守るのは、動物の本能ともいえるのです。

猫がお腹を触られるのを嫌がるのは、お腹は弱い部分であり同時に守らなければならない場所であることを知っているからなのです。

そのためよっぽど気を許した相手でなければ、お腹を触ろうとすると逃げられたり猫によっては噛みついたり引っ掻いたりしてきます。

逆を言えばお腹を触るのを許してくれるのであれば、猫との信頼関係がかなり強い関係が出来ていると言えます。

アンモニャイトはリラックスしている状態が多い

またアンモニャイトになっている猫の心理状態は、かなりリラックスしているともいえます。

外で生活している猫や野生のネコ科の動物は、地面に足を付けた状態で眠る事が多いです。それは敵に襲われた時にすぐに逃げることが出来るように、寝ている時でも体勢を整えているためと考えられています。

アンモニャイトのようにどっしりと体を地面につけている状態であれば、立ち上がるまで若干時間がかかってしまいます。野生ではそのわずかな時間が命取りになってしまうのです。

外にいる猫が一見アンモニャイトのような姿で寝ていても、頭は高く足は地面につけている状態であることが多いです。寒さから身を守りながらも、警戒心はといていない為このような姿で眠っているのです。

夏場にはへそ天と呼ばれるお腹を上にして足を広げたポーズを見せることがありますが、あのポーズは猫にとって最もリラックスしている姿であると言えるでしょう。

猫の心理状態が、ポーズにも表れてくるのです。

猫がひとりでくつろげる空間を作ってあげよう

リラックスをしている猫でも、ゆっくりとくつろげる寝床を用意してあげたいところです。

猫が1匹のみで静かな場所があればよいのですが、小さなお子さまがいたり同居している他の猫がいる場合には、飼い猫であっても猫がひとりで過ごせる空間を作ってあげる必要があります。

特に高齢の猫は、静かにひとりだけでのんびりと休む空間が必要になります。

我が家の猫も若い頃はお腹を上にして寝たりしていましたが、17歳の現在はお腹を出して寝ることはなくなり、暑い時でもお腹を下にして寝ていることが多いです。年を取ってくると体も弱くなってくるため、精神的に体を守る方向へといくのでしょう。

屋根付きの寝床でもくつろぐことが可能

猫にリラックスしてもらうためにも、屋根の付いたドーム型の寝床を猫の数だけ用意してあげるだけでも、猫はゆっくり休むことが出来ます。

1匹のみでお気に入りの場所があればあえて必要ありませんが、複数の猫がいる場合にはこのような寝床の購入を考えても良いでしょう。

まわりが囲まれているだけでも、かなり落ち着いて休むことが出来るはずです。

猫の寝姿は心理状態を表している

アンモニャイトは猫がリラックスしているかどうかのバロメーターでもあります。もし部屋の中でアンモニャイトを発見したのであれば、温かい寝床を用意してあげるのもよいでしょう。

猫が安心して快適に過ごすことが出来る空間をつくる事は、猫を飼う上で必要なことです。

猫は狩りと食事の時以外は眠る事で、体力を温存するという習性があります。それは飼い猫でも同じことです。

猫がどんな心理状態であり、何を要望してあるかを考えてあげることが、健康で長生きの秘訣でもあります。

猫は言葉は話せないけれど、色々な仕草でメッセージを発しています。可愛い猫の色々なポーズには、猫からのメッセージが込められていることが多いのです。

そのメッセージを少しでも多く汲み取って、猫が安心して暮らせる生活空間を作っていきましょう。

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