猫に気づかれないように猫の背中を突然指でなぞると、猫が背中をぞくぞくぞくっと波打たせるように反応することがありますよね。
このように、飼い主さんのちょっとしたいたずらにも大きく反応を見せるくらい、猫の背中は意外と敏感な部分です。
しかしながら、ほんのわずかな刺激でも背中を波打たせたり、はたまた何もしていないのに背中をピクピク震わせていたりすると、何か異常があるのではないかと心配になってしまいます。
いったい猫がこのように背中を震わせる時、どんなことが起こっているのでしょうか。猫の背中がピクピクと震える原因や対処法をご紹介します。
意外なものから危険なものまで。猫の背中が震える原因
飼い主さんが特に何もしていないのに、猫の背中が勝手にピクピクと震える、あるいは背中のピクピクが目につくという場合、考える理由としては以下のようなものが挙げられます。
夢を見ている
猫も眠ると夢を見ます。夢の中で体を動かしていると、現実世界でもひげや尻尾、時には背中がピクピクと動くことがあります。
この場合の背中のピクピクは、もちろん心配いらないケースです。猫が眠っている時にしか背中がピクピクしないのであれば、自然なことですので安心して大丈夫です。
寄生虫
猫の背中がムズムズするように震えるという場合、もしかしたら猫にとって厄介な寄生虫が悪さをしているのかもしれません。猫に寄生するのは主にノミやダニなどです。
「うちは室内飼いだから関係ない」と思っている飼い主さんこそ要注意。実は、室内飼いであっても、むしろ室内だからこそノミやダニが繁殖しやすい場合があります。
▼室内で生活している猫が注意しておくべきことをチェックしておきましょう
猫の寄生虫は室内飼いこそ注意しよう!寄生虫予防のための基礎知識
ダニはともかく、ノミは肉眼でも確認できますので、猫の背中を中心に全身を確認してみましょう。
ノミ取りぐしで猫の背中をすいてあげると、ノミがくっついてくる場合があります。また、コロコロなどで猫の寝床を掃除すると、ダニがくっついてくる場合があります。
残念ながら、ノミやダニは飼い主さん1人で完全に駆除することは難しいものです。
全部取ったと思っても、まだまだいるのがノミやダニ。寄生虫が疑われる場合、まずは動物病院で駆虫薬を処方してもらう方が良いでしょう。首筋に垂らすタイプのスポットタイプが多いので、簡単です。
ノミやダニを駆除することができれば、猫の背中のピクピクは自然と止まるでしょう。
▼ダニは1度寄生するとすごい勢いで増えてしまうので、まずは予防・そして早く気づいてあげることが大事です
かわいい猫を苦しめるダニ。ダニ感染の症状と予防法
怪我
背中をどこかにぶつけてしまったり、あるいは鋭いところに当たって切れてしまったり、はたまた他の猫との喧嘩などで背中にわずかな傷ができたりした場合も、猫は背中をピクピクと震わせることがあります。
背中は比較的気がつきやすい場所ではありますが、毛皮に覆われているため、傷が小さいと飼い主さんもなかなか見つけることができません。
また、猫が自分でグルーミングできない場所のため、猫が必要以上に気にして過敏になっている可能性もあります。背中を触って痛がらないか、何かできものなどができていないか、そっと確認しましょう。
物理的な刺激
その他、例えば背中にセロハンテープの欠片などちょっとしたゴミがついていて、取れずに気になっていたという場合もあります。何か猫の背中を刺激するようなものがないか、猫の背中をいったん調べてみましょう。
猫の背中の敏感さには個体差がある
猫の背中がよくピクピクと震えるという場合、1つ知っておきたいのは、猫の背中がどのくらい敏感なのかは猫によって違うということです。
すると、メス猫は全く気にしていないのに対し、オス猫は非常に敏感で、ゾクゾクッと背中を大きく波打たせました。
このように、猫によって感じ方にはだいぶ差があるようです。オス猫かメス猫か、短毛種か長毛種か、繊細な性格なのか図太いのかと言ったことでも変わることがあるので、注意してみましょう。
背中がピクピクする時は、猫の知覚過敏症に注意
特に寄生虫がいるわけでも怪我した様子でもないのに、頻繁に背中が震えるという場合は、あるいは病気の可能性もあります。猫の背中が震える病気として特に知られているのが、猫の「知覚過敏症」と呼ばれているものです。
知覚過敏症といっても、冷たいものを食べた時に歯がしみるといったようなものではありません。ほんのわずかな刺激を過剰に感じてしまい、背中を震わせるなどといった行動が見られるのです。
猫における知覚過敏症の症状として、あらゆる異常な行動をとるということが挙げられます。
- 何もないのに背中をピクピクと震わせる
- 異常な声で泣きわめく
- 興奮して走り回る
- 特定の場所を気にした様子で必死にグルーミングし続ける
- 自分の体を血が出るまで出るまで噛む、あるいは毛をむしる
など症状は様々ですが、総じて異常な行動が見られます。
▼猫が自分のしっぽを噛む場合も知覚過敏の可能性が考えられます
しっぽを噛むときの猫のきもち。噛んじゃう原因とやめさせる方法は?
知覚過敏症の原因はストレスや感染症など、ありとあらゆるものが関係し、あるいは複合的に重なって起こると考えられています。そのため原因を特定するのが難しく、原因がわからないとなると治療も困難になってしまうのが現状です。
病院では対症療法のほか、抗うつ薬の処方などが行われる場合もあります。飼い主さん側にできることとしては、
- 猫の身の回りにストレスになるようなものがないか確認する
- 多頭飼いで猫同士の仲が悪い場合は、一旦離して別の部屋で生活させてみる
- 日頃からお世話を欠かさず、まめにケアする
- 良質な食事を与える
- よく遊んであげて運動させストレス解消に取り組む
などです。また、病院によって納得いく治療が受けられない場合は、セカンドオピニオンを探すという方法もあります。
原因がわからず治療が長丁場になる場合もあります。知覚過敏症と診断された場合は、猫の様子を見ながら気長に試行錯誤を重ねながら付き合っていきましょう。
▼日頃の生活の中で猫にとってストレスになるものがないか、よく思い返してみましょう
猫のストレスサインを見分ける!飼い主ができるストレス対策
猫の背中が頻繁に震える時は、病院へ相談してみよう
例えば、猫は尻尾を振ったり震わせたりすることで豊かな感情表現をしますが、あまり背中ではそう言った感情表現をしません。
猫の背中がピクピクと震えるという場合、寄生虫やゴミなど、猫の背中を刺激する何らかの異常があるか、知覚過敏症などの病気が疑われます。
背中がピクピクするのが異常な頻度であり、なおかつ自分で見てもわからないという場合は病院へ行って診てもらう方が良いでしょう。
また、知覚過敏症と診断された場合は原因不明のことも多く、手探りの治療となってしまいます。病院だけでなく飼い主さん側でも試行錯誤を重ねて、猫の健康を維持していきましょう。
みんなのコメント
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家に4歳の♂がいます。一年半ほど前からピクピクとし始め落ち着かず走り回るようになりました。少し前に落ち着いたのですが、ここ2週間くらいでまた悪化してきています。彼も大変そうです。なんとかしてあげたいです。
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うちの子も(3歳♂)ここ1ヶ月くらい背中ピクピクが急にするようになりました。鳴きながら走り回って背中を舐めようと必死にしてます。可哀想で仕方ないです…
全く無い時は落ち着いてますんで、今はとりあえず様子を見てます。あまりにも酷くなれば病院で見てもらおうかなと思ってます。 -
自分ちの猫も4歳ほどですが、背中がピクピクして突如として我慢できずに走り出すことがあります。どうにかしてあげたいのですが、原因不明の可能性があるとお手上げです。
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教えてくださってありがとうございます
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うちの猫ちゃんも半年に一度位の頻度で現れます。落ち着かず暴れたり、ピクピクすると舐めたりイライラしたり…。初めての時に受診した際は、他の猫などからの恐怖体験があったのではとの診断でした。ノミダニの薬は一年中続けているのでそれが原因ではなさそうです。
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家の猫も背中ピクピクして機嫌が悪いのか、顔に猫パンチしてきました。ノミダニが出てきたのか、こ様子見て病院に行くか考えます
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飼い猫が呼吸すると普段よりお腹の心拍の動きが激しく大きくなってます。見ていて心配です。何か悪い原因があるのでしょうか。
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我が家のネコ3歳♂兄弟ネコ(♂1匹)と赤ちゃんの時から一緒に育って、仲良しだったのに、2日前から家族にも兄弟にも逃げるように。背中ピクピク、しっぽ舐めたり、一つ一つの動作が忙しくて。うんちもそれまでは1日一回、だったのが、少量頻回になって。カリカリのご飯も人目を避けるように食べているし。今まで寝てた場所ではなく、隠れられる場所にいて。もう少し様子を見て、病院に連れて行きたいと思います。
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先月3才になりました。昨夜から暴走し始めました。腰からお尻にかけて波打つのを2回見かけて病院に相談しようか考えてます。昨夜は料理で、いつもはソッと先回りして「ダメだよー」なのにネギを扱っていて焦っていたので「ダメダメダメ〰️❗」と叱ってしまいもしかしたらそれがストレスの原因なのではと…😢⤵️⤵️
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家の子は一歳です、最近しょっちゅうピクピクしています、半年前に5ヶ月の子猫が来てから日々ストレスなのか、血便がでたりします、見ている限り仲はわるそうにはみえないのですが、、、