猫の元気がない時のチェックポイント。不調のサインを見逃さないで!

「うちの猫、何だか今日は元気がないみたい」そう感じた時、ほとんどの飼い主さんはしばらく様子を見るのではないでしょうか。

何となく様子がおかしいと感じつつも、具体的に病院へ駆け込むような症状が見受けられない場合、飼い主さんとしては困ってしまいますよね。

「元気がない」という状態は漠然としていて、たまたまなのか、それとも何らかの病気などが原因で元気をなくしているのか、あるいは思い過ごしなのか、注意深く観察しないと判断がつきません。

そこで猫の元気がないと感じた時の具体的なチェックポイントや、病院へ行った方がいい場合についてご紹介します。

猫の「元気がない」は飼い主さんへの重要なメッセージ

猫は本来、体調が悪いことを隠す生き物です。

体調不良を隠す猫のイラスト

野生時代、体調が悪いことを天敵に気付かれてしまうということは、猫にとっては致命的な事態でした。天敵に自分が弱っていないことをアピールするために、猫は体の不調を隠そうとするのです。

人間に飼われるようになった今も、その習性は変わっていません。そのため、猫が必死に隠そうとしている不調に気づけるかどうかは、猫を飼う立場として大変重要なことです。

普段と違うちょっとした仕草や表情から、愛猫の不調を見抜きましょう。もし、誰にでも目に見えてわかるくらい猫に元気がない場合、仮に病気だとすると、もうそれはだいぶ病状が進行してしまっている状態です。

誰が見ても明らかなほど体調が悪くなってからではなく、「なんだか愛猫の元気がないけど、気のせいかな?」と疑ったその時にこそ、病院に行くべきなのです。

特に子猫や高齢の猫の場合は体力がなく、また、急激に症状が悪化することも考えられます。中には「取り越し苦労だった」というパターンもあるかもしれませんが、手遅れになってしまうよりは圧倒的にマシです。

どんなに小さなことでも、「いつもと違う」ことそのものが、猫からの重要なメッセージです。どんな小さなことでも、異変を感じたら堂々と病院へ行きましょう。

見るべきはココ!猫の元気がない時のチェックポイント

「なんとなく元気がない」という状態は具体的でないので、飼い主さんも判断しづらいですよね。また、いざ病院に行っても、具体的な症状がわからなければ獣医さんも診断が難しくなってしまいます。

そこで、猫の元気がないと感じた時実際にチェックしたい項目をまとめました。

食欲はいつもどおりか

元気がなくて食欲がない猫のイラスト

猫の元気がないと感じた時、まず真っ先に確認したいのが「猫の食欲があるかどうか」です。猫の体調管理をする上で、食欲は一番わかりやすいポイントです。

  • 食べる量が全体的に減った
  • おやつをあげても食いつかない
  • 1日1食だけしか食べなくなってしまった

といったような様子がないか確認しましょう。ちなみに、猫は24時間なにも食べない場合、脂肪肝になるリスクが上がってしまうため緊急に病院の受診が必要です。

また、逆に食欲が異常に増えたという場合も注意が必要です。猫の病気の中には、例えば糖尿病など、症状のひとつとして食欲が増すケースもあります。

尿や便の様子は正常か

元気がなくて尿や便の事情が気になる猫のイラスト

食欲と並んでチェックしたいのが、便や尿などトイレ周りの様子です。病気の場合は血便や血尿、下痢、あるいは便秘といったかたちで現れることがあります。また、回数や量についてもいつもどおりか確認するとよいでしょう。

おもちゃに反応するか

元気がなくておもちゃに反応しない猫のイラスト

普段お気に入りのおもちゃを出してみて、猫が寄ってくるか確認しましょう。

  • いつもはじゃれるのに、今日に限ってちっともじゃれてこない
  • 興味はありそうなのになぜか動かない
  • おもちゃに飛び掛かるどころか逃げていく

などいつもより反応が鈍い場合は要チェックです。遊ぶ元気がないのかもしれません。

顔をしかめていないか

元気がなくて顔をしかめている猫のイラスト

腹痛など体のどこかに痛みを感じている場合、猫は痛みに耐えて険しい顔をすることがあります。

また痛みを感じているときは体を丸めていたり、うずくまっていたりなど、あまり気を抜くような様子を見せません。

例えばお腹を出して「何の憂いもありません」といった様子で寝ているのなら安心ですが、静かにうずくまっているような場合は注意しましょう。

動き回るか

元気がなくて動かない猫のイラスト

健康な猫は、自分の縄張りをパトロールしたり、ひなたぼっこのために日当たりの良い場所へ行ったり、意外にせっせと動き回ります。しかし、

  • 1か所にうずくまってなかなか動こうとしない
  • ご飯だよと呼んでもなかなかやってこない
  • 水やごはんを食べたりトイレに行ったりといった、必要最小限の動きしかしない
  • いつも行くはずの高いところに登らない

というような場合は病気で動くのがおっくうだったり、なにか怪我をしているのかもしれません。

触られるのを嫌がらないか

元気がなくて触られるのを嫌がる猫のイラスト

猫は体調が悪くなると、静かな場所に行って体力を回復させようと、じっとしていることが多くなります。そのため、必要以上に飼い主さんに構われるのを嫌がることがあります。

普段の抱っこなどをおとなしく受け入れるかどうかも確認するとよいでしょう。また体に痛みがある場合、抱っこによって痛みが強くなり悲鳴を上げることがあります。

熱、呼吸や脈拍は正常か

元気がなくてフローリングに寝転び荒く呼吸をする猫のイラスト

熱がある場合、普段は行かない冷たいフローリングの床、廊下やお風呂場といったところにぺたりと体をつけてじっとしていることがあります。猫の居場所が変わった場合は体感温度がいつもと違うのかもしれません。

また、運動してもいないのに息が速く、浅くなっていないかなど、呼吸や脈拍もよく見ましょう。

体重が急激に落ちていないか

元気がなくて体重が減少した猫のイラスト

大人の人間の体重を50kgとするなら猫の体重はせいぜい5kg程度、つまり人間の10分の1しかありません。

人間なら体重が1kg前後したところで誤差のようなものですが、猫からしたら体重が1kg減るというのは大ごとです。猫にとっての1kg減量は人間が10kg減るのと同じ。

定期的に体重を計り、猫の体重が不自然に落ちていないかどうか注意深く観察しましょう。実際には、猫の体重が1ヶ月で10%(体重3kgの猫なら300g、5kgの猫なら500g)減ったら病気の域です。

猫を抱っこして「なんだか軽くない?」と思ったらすかさず体重を計りましょう。

嘔吐などの症状がないか

元気がなくて嘔吐する猫のイラスト

猫は吐きやすい生き物なので見落としがちですが、嘔吐にも十分気をつけましょう。もし吐いてしまった時は、

  • 不自然に水だけ吐く
  • 何か食べてはいけないものを食べて吐いた
  • 吐いたものに血が混じっていた

などの様子がないか確認しましょう。吐いたものの色や内容物はもちろん、回数や、何故吐いてしまったのかも普段からチェックするくせをつけておくとよいでしょう。

肉球や歯茎、耳が白くなっていないか

元気がない猫の口の中をみる飼い主のイラスト

貧血を起こしていると、猫は肉球や歯茎など本来ピンク色で血色のいいはずの部分が白くなります。一通り見てどこも白かったら病院へ行きましょう。

猫の皮膚をつまんで元に戻るか

元気がない猫の皮膚をつまんでチェックする飼い主のイラスト

背中など、猫の皮をつまんで引っ張り、勢い良く元に戻るかどうか確認しましょう。これは脱水のチェックです。もし手を放した途端「びたんっ」とすぐに元に戻らず、ゆっくりと皮膚が戻っていくようなら脱水を起こしています。

すぐに病院へ駆け込みましょう。脱水が進むと猫はぐったりとしてしまいます。「寝ているだけだと思ったら脱水症状を起こしていた」ということもあるので注意しましょう。

いつもと違う行動をしていないか

元気がなくていつもと違う行動をする猫のイラスト

何か普段はしないような行動をしていることが、病気の前兆である場合もあります。

  • 体の一部をしきりに舐める
  • トイレではない場所で用を足す
  • いつも入らないような隙間に入ろうとする
  • いつもと違う声で鳴く
  • 歩き方がなんだかおかしい

など、気になる様子がないか確認しましょう。

猫の全身をチェック!

元気がない猫のからだでチェックすべきポイントのイラスト

その他、猫の全身も一通りチェックしておきましょう。特に猫は毛皮があるので、小さな怪我や火傷などはわかりにくい場合があります。また、皮膚病などで部分的に脱毛していないかも確認しましょう。

その他、特に忘れがちなのが耳や口の中です。炎症を起こしていても意識して見ないとわかりにくい部分なので気をつけましょう。もし、においを嗅いでみて悪臭がする場合は外耳炎や歯周病などの病気にかかっている可能性があります。

いったいどうして?猫の元気がない原因

愛猫の元気がないと心配ですよね。でも、元気がない=必ずしもなにかの病気とは限りません。猫にとってあまりよくない状態であることは確かですが、意外な理由で元気がない場合もあります。

そこで、病気はもちろん、その他猫の元気がなくなるような理由をまとめました。

病気

通常、元気がないといえば病気を疑いますよね。病気の場合はよく観察すると、単純に「元気がない」だけでなく、前述したように食欲が落ちたり、トイレの様子がおかしかったり、嘔吐したりなど具体的な症状が見られることがほとんどです。

あるいは、まだ発症はしていないものの、ウイルスの潜伏期間中に食欲が落ちていくというようなこともあります。

一番確実なのは病院で見てもらうことなので、不安がある場合は早々に受診を検討してみましょう。健康であっても、定期的に獣医さんに全身の状態を確認してもらうのは大切です。

また、健康時に血液検査のデータを取っておくことは、後々いざ本当に病気になった時に比較材料として役に立ちます。

ストレス

ストレスによっても猫は元気をなくしてしまいます。そして、猫は些細なことでもストレスを感じやすい生き物です。身の回りに何か猫のストレスになりそうなものがないか確認しましょう。

また、トイレが汚いとか、来客があったとか、家具の配置が変わったというようなことでも猫のストレスのもとになります。

暑い、寒い

季節の変わり目は朝晩の寒暖差が激しく、猫が体調を崩して元気をなくしがちな時期です。

また、夏は長毛種にとってつらく、冬は短毛種にとってつらい季節になります。暑さで熱中症になれば危険ですし、冬も寒すぎればほとんど動かなくなるでしょう。

寒暖差もストレスの一因となるので注意しましょう。1日中安定した室温の中で過ごせるよう、エアコンをつけたり寝床を工夫してあげるのがおすすめです。

老化

どうすることもできないのが老化によるものです。体の機能が衰えてくると、次第に動くのがおっくうになります。食べる量が減ったり、おもちゃへの反応が鈍くなったりするのもしかたのないことです。

しかし、それでも「急に前していたことをしなくなった」という場合は一度検査してもらった方がいいでしょう。

発情

去勢・避妊手術をしていない猫にとって、発情期は大きな負担になります。鳴き声によるストレス、食欲不振といった症状も見られます。

発情期が終われば自然と収まりますが、特に繁殖の予定がないのであれば避妊・去勢手術をしてあげることで、猫への負担を少なくすることができます。

機嫌があまりよくない

「元気がないけれど、特に心配がない時」の一例としては、例えば飼い主さんに叱られてしまった直後なんてパターンがあります。実は猫も飼い主さんに叱られるとしょんぼりとしてしまうんです。

これは我が家の例ですが、引っかくつもりはなかったのに、抱っこの途中で誤って人間の腕を引っかいてしまい、申し訳なさそうに悄然としていたことがあります。

さんざんはしゃいで部屋中を暴れ回っていたはずなのに、突然おとなしくなったので家族全員心配しました。しかしもちろん、猫自身はどこも怪我をした様子もなく、半日後にはケロリとしていました。

長年一緒に暮らしていると、猫にもそういう機微が芽生えるようです。

病院へ連れて行きたくない場合は、電話相談サービスを利用しよう

猫の中には、動物病院が極端に苦手で、通院そのものが負担になってしまうという場合もあるかもしれません。

できる限り猫を病院に連れて行きたくないけれど、そのままにしておくのは心配、という場合は、獣医さんへの電話相談サービスを利用するのがおすすめです。代表的なところでは「アニクリ24」という電話相談専門の動物病院があります。

有料にはなりますが、経験豊富な獣医さんが直接相談に乗ってくれます。電話越しなので診断することはできませんが、愛猫を動物病院へ連れて行くべきかどうかの参考にはなるのではないでしょうか。

雑誌「ねこのきもち」や、ペット保険の会員特典として無料サービスが受けられる場合もありますので、一度確認してみるとよいでしょう。

元気がない時、大切なのは飼い主さんの観察力。気になることがあれば病院へ

猫の元気がないと感じた時のチェックポイントをご紹介しました。しかし、一通りチェックしてみてもまだ決定的なものが見当たらないという場合は、1日~3日程度は様子を見てもよいでしょう。

そして、その日だけたまたま元気がなかったというようなことではなく、何日にも渡って元気がない状態が続くようであれば病院へ行くのがおすすめです。

もやもやしたまま日々を過ごすより、検査してもらった方が飼い主さんも安心ではないでしょうか。言葉を話すことができない愛猫からのメッセージを見逃さないためにも、日頃から愛猫の様子はよく観察しておきましょう。

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