全身愛らしい猫ですが、中でも特別キュートなのが、コロンとお腹を見せる仕草です。お腹は猫にとって特別な場所で、お腹を見せる行為には、実はたくさんの意味が込められています。
猫がどんなことを考えてお腹を見せるのかをよく知っておくことで、より深く猫とコミュニケーションがとれるでしょう。
また、お腹を見せてもらうことには、飼い主さんにとっても意外なメリットがあります。猫がお腹を見せる意味や、見せてもらう方法、注意点などをまとめました。
猫を含む多くの動物にとってお腹は急所
柔らかい猫のお腹は、触り心地はいいものの、多くの猫が積極的に触られることを好みませんよね。それもそのはずで、実はお腹は、猫などあらゆる動物にとって急所になります。
そのため、もしそんな猫が飼い主さんなど人間、あるいは他の猫などに対してお腹を見せてくれるとしたら、それは相手のことを非常に信頼している証拠といえるでしょう。
頭や背中、尻尾以上に、お腹を触るスキンシップは実は特別なことなのです。
コロン!猫がお腹を見せる意味とは
では、具体的に猫がお腹を見せる行為には、どんな意味が含まれているのでしょうか。実は猫がお腹を見せる意味は1つではありません。以下のように、様々な理由で猫はお腹を見せるのです。
かまってほしい
退屈な時、たまたま目に入った飼い主さんに向けて突然お腹を見せて寝ころがるような時は、構ってほしいというアピールです。そのまま撫でてあげてもいいですし、余裕があるならおもちゃで遊んであげるとよいでしょう。
お腹を見せるたびに構ってあげていると、猫も飼い主さんにお腹を見せると遊んでくれると覚えて、よくお腹を見せてくれるようになります。
甘えたい、なでてほしい
母親に甘えていた時の名残もあって、猫は甘えたい、撫でてほしいという子猫気分の時も、飼い主さんなどに向けてお腹を見せてアピールします。かわいいポーズなので、飼い主さんもついつい手が伸びてしまうはず。
いつもどおりの体勢のところを撫でていて、急にお腹を見せて寝っころがった時などは、甘えたいとか、もっと撫でてほしいという気持ちでいっぱいなのです。
降参
猫にとって急所であるお腹を相手に見せることは、降参の意味もあります。猫同士の喧嘩など、自分が敵わない相手に出くわした場合、猫はあえてお腹を見せて、攻撃しないことを示し、相手にも牙を収めてもらうのです。
寝ている時のリラックス
寝ている最中にお腹を見せるのは、猫が非常にリラックスしている証拠です。飼い猫に多い特徴で、家の中という誰にも襲われない環境にいる安心感から、急所であるお腹も無防備にしてしまいます。
飼い主さんとしても、猫に家の中が安心と思ってもらえているのは嬉しいことですよね。
暑くて参っている
あまりの暑さに伸びている場合も、お腹を見せることがあります。猫は普通の座り方ではお腹を下にしているので、お腹の部分が温かくなりがちです。
そのため、熱の溜まっているお腹を上にすることで、外気を当てて暑さを和らげていると考えられます。真夏などは熱中症の可能性もあるので、エアコンをつけるなど猫が快適に過ごせるように環境を整えてあげましょう。
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背中がかゆい
ノミやダニといった寄生虫に食われたり、あるいはたまたま蚊など虫が背中に止まってかゆかったりする場合も、猫はお腹を見せることがあります。正確には、これはかゆい背中を床に擦りつけて、かゆみを和らげようとしているのです。
くねくねと変な動きをしていたら、背中をよく見てあげましょう。室内飼いであっても、寄生虫は家の中で繁殖するため、注意が必要です。
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実はお腹を見せたがらない猫もいる!
お腹は急所ということから、お腹を見せるのはどんなシチュエーションにしろ猫にとって勇気のいることです。よほどの安心感がなければ、決して行うことはありません。
そのため、猫によってはたとえ完全室内飼いの暮らしが長くても、あまりお腹を見せないケースがあります。明るく社交的、甘えん坊な猫は比較的お腹を見せやすい一方で、警戒心の強い猫、臆病な猫はなかなかお腹を見せたがりません。
性格的なものですので、「うちの子はちっともお腹を見せてくれないけれど、大丈夫?」と思っている場合でも根気強く待ってあげましょう。
中には、高齢になってから警戒心が薄れ、また甘えん坊になってやっと頻繁にお腹を見せてくれるようになる子もいます。飼い主さんの中には猫がお腹を見せるのは当たり前と思っている人も多いかもしれませんが、実は特別なことなのです。
猫が自然とお腹を見せてくれるまで、ゆっくり信頼関係を築き上げていきましょう。
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猫にお腹を見せてもらう方法
猫が自主的にお腹を見せてくれるのは、だいたいがリラックスしていて気持ちのよい時です。しかし、病気や怪我のチェックなど、意図的にお腹を見せてもらいたい場合もありますよね。
そんな時は以下のような点に注意しながら、そっと猫を仰向けにしてみると、猫に逃げ出されずに済むでしょう。
気持ちいい寝床を用意する
警戒しがちな猫に、最も簡単にお腹を見せてもらえるタイミングは寝起きです。寝起きは警戒心が薄れて、猫が一番リラックスしている時間帯になります。猫を触りやすい、居心地のいい寝床を用意してあげましょう。
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積極的に遊んであげてなついてもらう
お腹は急所ですから、気を許した人にしか見せません。まずは遊んだり、ごはんをあげたり、積極的にお世話をして、時間をかけて警戒心を解いてもらいましょう。
家に来たその日からお腹を見せてくれる猫もいれば、飼い始めて数年経ってからお腹を見せてくれるようになる猫もいます。気長に接することが重要です。
猫がその気でない時は手を出さない
たとえ飼い主さんがお腹を見たいと思っても、猫自身がその気でなければなかなか見せてもらうことはできません。猫が乗り気ではない場合はじっと待ち、寝起きなど触りやすい時を待ちましょう。
無理にお腹を見ようとすると、猫がそれ以降嫌がるようになったり、また暴れたりして怪我のもとになります。猫の気分に合わせましょう。
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猫がイライラしている様子を見せたら中止する
慣れた猫であっても、お腹を長時間見せてもらうことは難しいものです。お腹のチェックはささっと済ませて、できるだけ素早く猫を解放してあげましょう。
猫の尻尾が揺れてもまだ触っていると、思わぬ怪我をすることがあるので、尻尾が揺れたら手を離すのが大切です。
お腹を触ると健康管理に役に立つ!
猫のお腹を定期的に触ることで、実は様々な恩恵があります。たとえば、お腹にしこりなどができていないかを積極的に確認することで、乳がんの早期発見に役立つでしょう。
また、お腹をさすっているとマッサージにもなるので、便秘を改善したり、血流を良くしたりするのに効果的です。その他、長毛種の猫ならお腹は毛玉ができやすい部位なので、日頃から積極的に触ることで毛玉を発見・除去しやすくなるでしょう。
このように、お腹を見せてもらうこと、お腹を触ることには大きなメリットがあります。スキンシップも兼ねて、毎日積極的にお腹を見せてもらうようにしましょう。
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お腹を見せるのは信頼の証。できるだけかまってあげよう!
普通、飼い猫は信頼している相手にしかお腹を見せません。もし、猫を飼い始めてなかなか猫が懐いてくれない……と悩んでいる飼い主さんは、猫がお腹を見せてくれるかどうかも1つの基準にしてみるとよいでしょう。
普段の態度はつれなくても、もしお腹を見せてくれるのであれば十分に信頼されている証拠です。
また、飼い主さんだけでなく、一緒に暮らしている家族もまた、お腹を見せてもらえる、触らせてもらえる関係になっておくと、病気や怪我の際もお世話が楽になります。
お腹を見せる行為は、言葉を話せない猫からの大切なメッセージです。猫からの信頼を受け止め、猫とのコミュニケーションに役立てましょう。
みんなのコメント
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色々と解かりました。ありがとうございました。^^