現在猫のためのグッズは様々な物が出ていますが、猫のための映像を集めた猫用ビデオというものがあります。これは猫に見せて楽しむためにつくられたもので、視聴者は猫です。
主に室内にいて外の世界を知らない猫のために、小鳥や小動物などが動く映像を見せることで狩猟本能を刺激し、ストレス解消に役立てるといった内容となっています。
また、猫のためのヒーリング音楽を集めたものもあります。こちらが猫をリラックスさせる効果あると言われています。
猫用ビデオについて、どんな内容なのか具体的な効果を調べてみました。
猫用ビデオは小動物が動く映像が収録されている
猫用ビデオや猫用動画は、インターネット上で調べてみると色々なものがあります。鳥や鼠などの小動物や熱帯魚が動く姿の他にボールなどの玩具が動いている映像が主になっているようです。
ビデオやDVDに収録されているものもありますし、動画サイトで見ることも可能です。
▼YouTube動画 「『猫のためのテレビ』 お試しバージョン」
猫によっては画面にひきつけられて夢中になったり、動きを追いかけたり、まったく反応がない猫もいます。
猫はテレビの映像に良く反応する
テレビを見ている時、鳥や小動物、走っている車や馬といったものが映った時に、猫がテレビ画面を見つめたり映像の動きに反応するという経験がある人は多いかと思います。
猫用ビデオは、まさに猫の興味を引きそうな映像で構成されています。
またテレビに猫が映った時に、愛猫が反応したという人もかなり多いようです。
現在NHKで放送されている、動物写真家の岩合光昭さんによる猫番組は、放送すると猫もテレビの前に集まってくる「猫視聴率」の高さも話題になっています。
猫によっては、映像の動物が画面の端で消えてしまうと、テレビの裏側へ回ってどこに動物が行ってしまったのかと探すこともあります。
テレビに映った様々な生き物の存在が、猫の興味を引くのです。
猫に映像を見せる事でストレス解消になるかもしれない
その上で、猫にビデオを見せる必要はあるのかという疑問がわいてきます。
猫がテレビの動物に興味を引かれていることは間違いないですが、それをあえて猫に見せる必要性はあるのでしょうか。
猫用ビデオはストレス発散やリラックス効果を猫にもたらすことが、目的とされています。
近年、猫は完全室内飼いで外へ出すことが少なくなってきました。完全室内飼いであれば、他の動物と喧嘩して怪我をする事もなくなりますし、迷子になったり交通事故にあう心配もいりません。
その反面、室内という限られた空間で過ごすことになる為、猫によってはストレスになってしまうこともあるようです。
飼い主がおもちゃで遊んでコミュニケーションをとる事で、ストレスを和らげる事も出来ますが、飼い主にも仕事や家事などで四六時中猫の相手をしてあげるわけにはいきません。
そんな時に猫用ビデオを見せる事で、猫の気をビデオに向けさせてなおかつ、ストレス解消にも役立てることができるかもしれません。
室内で暮らす猫でも、狩猟本能は刺激される
生まれてからずっと室内で暮らしている猫であれば、鳥やリスといった小動物も見たことがなく興味を引かれるかもしれません。
人間に育てられた猫でも、猫としての狩猟本能は持っています。小動物のちょこちょことした動きが、猫の肉食動物としての本能を刺激することでしょう。
(次の写真はすべて、画面を暗く加工しています)
我が家の猫にも見せてみました。見ているのは小鳥が映っている動画です。
若干反応しているようです。小鳥の動きが気になるのでしょうか。
小鳥が上の方へ飛んでいくと追いかけていました。
動画はまだ続いていたのですが、飽きてしまったのかその後反応しなくなりました。
若い猫の方がよく反応をする傾向があるようです。我が家の猫は17歳と高齢なので、玩具も多少は遊ぶものの、若い頃のようにずっと遊ぶという事はなくなりました。
猫の性格にもよるため、複数の猫と暮らしている人からは、反応する猫と反応しない猫がいるという報告もあります。
猫のためのリッラックス音楽もある
猫用ビデオだけでなく、猫のためのリラックス音楽もあります。
▼YouTube動画「落ち着きのない猫をリラックスして眠りに設計された猫の音楽 CATS MUSIC 平成29年」
落ち着かない猫に聞かせて癒し効果をもたらすためのもので、人間が聞いても癒されそうな優しい旋律の音楽を聴くことが出来ます。
音楽だけでなく、鳥や虫の声を集めたものもあります。猫によってはこれで落ち着いて寝てしまう子もいるし、まったく興味がない猫もいるようです。
人間にも心地の良い音楽や音で構成されていますので、猫と一緒に聞くのもいいかもしれません。
猫はテレビの動物を認識しているのか
ところで猫はテレビや動画の映像に登場する動物達を、獲物だと認識しているのでしょうか。
しかしその一方で、動体視力は人間の4倍もあり、人間には見えない動物の動きがはっきりとわかると言われています。
例えば人間にハエなどの素早く動く生物の動きは早すぎてはっきりと見えませんが、猫にはその動きがコマ送りのように見えているため、俊敏な動きで獲物を捕まえられると考えられています。
現段階ではまだはっきりとわかっていませんが、人間には決して見る事の出来ない、紫外線も見えているかもしれないという報告もあります。
ではテレビはどうでしょうか。テレビは1秒間に30枚の止まった映像を次々と映しているため、人間にはそれが動いている映像に見えるのです。
出力方法は異なりますが、原理としてはパラパラ漫画と同じような仕組みと言えます。
動体視力が人間よりも優れている猫は、このパラパラ漫画をゆっくりと流しているような見え方をしていると考えられています。
そのため、テレビの動物もコマ送りで見るので、人間が見ているのと違った映像が見えていると考えられています。
そのテレビの動物をはっきりと狩りの対象と見えているかどうかはわかりません。しかし、中には映像の動物に飛びついたりねこパンチを食らわせる猫もいるため、玩具や獲物として見ている事には間違いなさそうです。
猫が怪我をしないように対策をしよう
現在はテレビも薄型になっており、パソコンもブラウン管から液晶タイプのものに変わっています。
パソコンには液晶やキーボードにカバーをつけると、猫が爪をひっかけた時でもパソコンを傷つけずに済みます。
特にパソコンは暖かくなる為、映像に動物が映っているいないに関係なく、猫がキーボードの上や間に座り込むという事例が世界中で報告されています。
我が家では猫をどかそうとした時に爪をキーボードにひっかけて、キーのひとつが壊れてしまうという事件が実際に発生しています。
猫は人間に予測できない動きで飛びついてくるため、特に猫が若い時期は常に猫を守る対策をしておくことが大切です。
時間がある時には猫と遊んであげよう
時間の余裕がある時は、猫と触れ合って遊んであげるようにしましょう。そのようにして飼い主とスキンシップしながら育てられた猫は、ストレスも解消され長生きをするという研究結果もあります。
逆に狭い所に沢山の猫に囲まれた、多頭崩壊の環境にさらされた猫は、攻撃的な性格で腹膜炎などのストレスが原因となる病気にかかる率が高いという報告もあります。
良い環境で育てられた方が健康で長生きできるというのは、人間も猫も同じです。
猫用ビデオは猫の遊び道具の1つとし、愛猫と沢山コミュニケーションしていきましょう。
みんなのコメント
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入院中の猫に少しでもストレス解消できたらと早速利用してみようと思います。参考になりました。ありがとうございます!