なんで猫は狭い場所に入るの?猫がぎゅっと入りたがる理由

猫ちゃんの姿が見当たらず、探してみたら「家具の隙間やカーテンの後ろに隠れていた」なんてことはよくあることですよね。

また、小さな袋やダンボールの箱などに入るのも大好きで、「どう見ても無理でしょ?」と言いたくなるようなサイズのものにまでも入ろうとします。

なぜ、猫ちゃんはそんなにも狭い所が好きなのでしょうか?

猫の本能や習性などに照らしながら、その理由や気持ち、飼い主として気をつけたいことなどをご紹介します。

狭い所が好きなのは猫ちゃんの本能?

猫は長い間、ペットとして飼われてきた歴史があります。しかし、それにもかかわらず、野生動物としての本能はまだまだ色濃く残っているという不思議な一面があります。

猫はグループで行動する犬などとは明らかに異なり、単独行動特有の習性を持っています。(ネコ科ではライオンのみが集団行動をとります)

そんな猫ちゃんの習性から考えられる理由をあげてみると次のようになります。

狩猟本能のせいで狭い所が気になる

イエネコの祖先、リビアヤマネコ(中東~北アフリカに生息していました)は、「単独で物陰から獲物を見つけては飛びかかる」という奇襲タイプの狩りをする生活を送っていました。

そのため、猫ちゃんたちは今でも習性として物陰が気になってしまい、たとえ狭い場所であっても入り込んでみたくなるようです。

また、箱や袋などは「中に何があるんだろう?」と猫ちゃんの好奇心をかき立てることもあり、わくわく感の高まりからつい入ってしまいます。

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イリュージョンですか?

これらの行為は、猫ちゃんにとっては遊びの延長である場合が多く、小さな箱めがけてダッシュで飛び込む行動(マルちゃんが有名ですね!)などもこの習性の延長上にあるものといえるでしょう。

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狭い場所に入ると安心できるから

猫が野性で生活していた時には単独行動をしていたので、自分の身は自分自身で守る必要がありました。

休息している時にも外敵から自分の身を守るために「見つかりにくい場所に隠れながら休む」ということはとても重要なことでした。

なので、飼い猫となった今でも、身を隠せる場所(狭い所や物陰)は、猫ちゃんには安心してくつろげる場所であると言えます。

窮屈そうなカゴや猫鍋、ダンボールの箱などに入りこむ時は、自分の体がピタリと収まるということに、より安心感を持っているのかもしれませんね。

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そこは足を出すところです!

自分自身を守るために狭い場所に隠れる

先住猫がいる家に新入りの猫ちゃんが来た時、また、人間によく慣れていない保護猫を迎えた時など、部屋に入ったとたんに狭い場所などに隠れてしまう場合があります。

この場合は、新しい環境にうまく対応できていないことが原因と考えられますね。

「安心のために隠れる行為」は、時にはストレスから身を守る手段としても使われます。環境の変化などへの不適合や警戒心などがストレスとなって「狭い所に身を隠す原因」となるのですね。

この場合は「遊びで狭い場所に隠れている」のとは異なり、猫ちゃんは「しかたなく狭い所に身を隠している」のであり、極度の緊張感にあることも考えられます。

そんな時は無理に引っ張り出すのはやめましょう。

ある程度の時間、そっとしておいてあげることが大切です。

また、猫ちゃんが少しでもストレスを軽減できるよう、早急に様々な配慮をしてあげるべきでしょう。(ケージなど専用のスペース作り、安心して隠れられる場所の確保など)

居心地の良い環境を工夫しながら徐々に新しい生活に慣れるよう、焦らずに様子を見守ってあげることが何より大切ですね。

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~ 我が家の人見知り猫・ウミの隠れ場所 ~

我が家で以前飼っていた先代猫のウミ(19歳まで長生きしてくれたアメショーのオス、一番太っていた時は8キロもあったおデブにゃんこ!)は、とても人見知りで、特に初対面の人が大の苦手。体は大きいのに気が小さく、繊細な子でした。

ウミは来客を知らせるチャイム音が聞こえただけで「どこに隠れよう…」とあせってウロウロ。(結局はTVの後ろに行くかソファの陰に隠れるか、の二択だったのですが…)

無事に隠れると、今度は「お客様が帰るまで隠れたまま飲まず食わず、息を殺してトイレも我慢!」の有様です。あまりに気の毒なので、来客の予定がある日には、あらかじめ納戸にトイレと餌を用意してウミの避難所代わりにしていました。

チャイムが鳴ると「仕方がないな…」という感じでノソノソと納戸へ自主避難。狭い棚の隙間に無理やり入り込みます。

お客様が帰ると、今度は待ちかねたように出てきて、「あ~、ひどい目にあった!」といわんばかりに大きな体で伸びをします。

以前、遊びに来た子供たちに構われ過ぎたことが、ウミにとってはトラウマになってしまったのかもしれません…。

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体調が悪くて狭い所に隠れる

猫ちゃんは体の具合が悪い時に身を隠すということがあります。これも野性時代からの本能的な行為と考えられます。

  • 「体調がよくなるまで、静かな場所で過ごしたい」という気持ちのあらわれといえるでしょう。
  • 「呼んでもなかなか出てこない」「隠れている時間がいつもより長い」などの場合は、病気やけがなどを疑ってみる必要があるでしょう。

猫ちゃんが自分の体の一部を気にしていないか、病気の兆候はあらわれていないかなど、よく確認してあげてくださいね。

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猫ちゃんの狭い場所好きを活用してみよう!

猫ちゃんの「狭い所が好き」という習性を利用して、いざという時に役に立てるような、飼い主さんがやっておくと良いことがあります。

それは、移動用のキャリーバックで遊ばせることです。

動物病院などに連れて行く時に必ず必要となるキャリーバックですが、猫ちゃんが具合が悪くなった時にだけ入れて連れて行くのでは、「キャリーバック=病院(怖くて嫌なこと)」という発想になってしまいますね。

その結果、入るのを嫌がったり、見ただけで逃げてしまうといことにもなりかねません。

そこで、日頃から時々キャリーバックを部屋の隅に出しておき、自由に出入りさせて遊ばせ、「コレは安全で楽しいもの」という意識を植え付けることをお勧めします。

普段から慣らしておくことで、動物病院への移動に対する不安や緊張を多少なりとも減らすことができると良いですね。

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猫ちゃんの「遊びたい!」「隠れたい!」という気持ちを大切にしよう

ここまで猫ちゃんが狭い場所を好きな理由を色々とご紹介してきました。

初めに取り上げたように、狭い場所好きの要因となっている猫の狩猟本能や防御本能は、猫ちゃんたちが(ペットとしての生活の中でも)長く守り続けてきたもので、「猫らしさ」の基本になるものです。

ですから、そのような猫ちゃんの「狭い場所が好き!」という気持ちを大切にしながら、愛猫の「猫らしさ」をはぐくんでいってあげましょう。

小さい箱や袋などを利用していっしょに遊んであげたり、居心地のよい隠れ場所を作ってあげたりと、猫ちゃんといっしょに楽しみながら快適な猫ライフを送っていきたいですね。

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