いつまでも見た目が可愛い猫ちゃんですが、年齢が進んでくると、確実に老化の症状と向き合うことになります。いつかは訪れる猫ちゃんの高齢期のために、事前にその対処法を考えておくことは必要なことですね。
猫ちゃんの寿命は以前に比べるとかなり伸びており、最近は20年以上生きるご長寿猫ちゃんもめずらしくありません。飼い主としては、愛猫に1日でも長く元気でいて欲しいものですよね。
猫の老化が始まる年齢とその症状、老化に対する飼い主さんの向き合い方などをまとめました。
老化が始まる時期、目安となる年齢は7歳
猫ちゃんのシニア世代は何歳からと考えるべきでしょうか。人間の年齢と比較して考えてみましょう。
▼猫と人間の年齢の対比とライフステージ
キャットフードの「シニア用」は7歳以上を目安にしています。でも、飼い主さんから見れば、「7歳はまだ若い」という思いが強いことでしょう。
目に見える猫の老化のサイン7つ
本格的な老化の進行は11~15歳以上で明らかになってきます。猫ちゃんの見た目にあらわれる老化のサインとは次のようなものになります。
- 全体に白っぽくなり白髪が増える
- 毛の艶がなくなりパサついてくる
- 筋肉量が減り、痩せる
- 歯が黄色っぽくなり弱くなる
- 口臭、目やにが気になる
- 運動能力が衰え、動きがゆっくりになる
- 睡眠時間が増えて食欲が落ちてくる。
高齢猫の健康で穏やかな暮らしのために注意すべきこと5つ
猫ちゃんが高齢になっても健康で穏やかに暮らすためには様々な配慮が必要です。
ストレスは最小限に
猫ちゃんが高齢期になってからの引っ越しや新たな多頭飼いは、猫ちゃんにとって大きなストレスになります。やむをえない場合もありますが、その場合はできるだけ以前の環境に近づける努力をしてあげましょう。
病気への対応
高齢猫が最もかかりやすい病気は慢性腎不全です。10歳以上の死因のトップですが、早期発見で適切な治療を受ければ長生きも可能です。
人間と同じように認知症を発症する場合もあります。大声で鳴いたり、食べたばかりのごはんを要求することもあるかもしれません。不安にさせないように優しく接してあげましょう。話しかけやスキンシップなどで刺激を与えるのも良いでしょう。
食事への配慮
運動量が減り、歯も弱くなっている高齢猫ちゃんは、シニア猫対応のフードに切り替える必要があります。(代謝が落ちているので今までのフードでは肥満になることもあります。)
日々のケア
年を取ると毛づくろいの回数が減ってきます。まめに(優しく)ブラッシングをしてあげましょう。筋肉の衰えにはマッサージも効果的です。こちらも力を入れる必要はないので、気がついた時にさすってあげる程度で構いません。
歯周病にも注意が必要です。若い頃から歯のケアに慣らしておくことが大切ですね。
環境つくり
老化と共に睡眠時間が増えるので、居心地が良いベッドを部屋のあちこちに複数置いておきます。筋力、ジャンプ力が衰えてくるので、できるだけ周囲の環境をバリアフリーにしてあげましょう。
トイレの出入りが大変になることもあります。そんな時は、浅めのトイレに変えてあげると良いですね。
愛猫の穏やかなシニアライフをサポートしてあげよう
我が家で以前飼っていたウミ(アメショー・オス)は19歳まで元気に生きてくれましたが、やはり、17~8歳から急速に老化が進んでしまいました。階段がしっかり降りられなくなり、飼い主の目の前で落ちてしまったことも…。
その時は私も悲しくなりとても心配してしまったのですが、でも、徐々に猫ちゃん自身が無理をしないでゆったり過ごすことを覚えていくので、大丈夫ですよ。
移動の時は抱っこしてあげたり、足元の危険なものはどけてあげたりと、飼い主さんも猫ちゃんのシニアライフに寄り添う気持ちで接すれば良いのだと思います。
高齢猫ちゃんとの穏やかな暮らしはとても癒されます。
(不思議ですよね…。猫のゴロゴロ音って、加齢と共に大きくなるのでしょうか?)
子猫や若い猫も可愛いですが、お年寄りの猫ちゃんも本当に可愛いものです。かけがえのない時間を一緒に過ごしてきた子なら、なおさらです。
飼い主さんの適切なサポートのもとで、いつまでも元気に長生きしてもらいましょうね!