猫とのキスを100倍楽しむ!キスしてくれる本当の意味は…?

飼い主さんの顔や指先に、冷たい鼻をちゅっと押しつけたり、舌でペロリと一舐めしたり。猫からのこんな接触は、飼い主さんなら大歓迎ですよね。

猫からのキスともいうべきこれらの行為には、いったいどんな意味があるのでしょうか。

また、あまりの可愛さに飼い主さんからもお返ししたいと思うことだってありますよね。でも、嫌がられたり、はたまた菌などが移ってしまわないかどうか心配でもあります。

いったいどうしたら猫とのキスを楽しむことができるのでしょうか。猫のキスの理由や、上手なお返しの方法などをご紹介します。

実はすごく奥深い。猫のキスの理由

濡れた冷たい鼻先を押しつけたり、飼い主さんの顔や手を舐めたりといった、キスにも似た猫からのスキンシップにはいくつかの意味があります。

愛猫の様子を観察し、キスされた時はいったいどれに当てはまるのか、考えてみると面白いでしょう。

鼻同士をチュッ!猫の挨拶

猫からのキスの理由として、一番よくあるのは挨拶です。猫は他の猫に出会うと、挨拶として鼻同士を近づけます。また、お尻の匂いを嗅ぎ合うこともあります。

猫が出会い頭に鼻を近づけてきたり、あるいは飼い主さんの顔が近づいてきた時に、ずいと近づいてこつんと顔をぶつけてきたりする場合は猫が飼い主さんに「やあ、元気?」といった感じで軽く挨拶しているのだと思ってよいでしょう。

また、この挨拶には実は、人間で言うところの「こんにちは」以外にも、別の意味を持っていることもあるのかもしれません。

かつて、我が家で多頭飼いしていた猫のうち1匹が、闘病の末に亡くなった時の話です。

亡くなる前日、それまで遠巻きにして決して病気の猫に近づこうとしなかったもう1匹の元気な猫が、そっと病気の猫のもとへやってきました。

この元気な方の猫は、どちらかというと普段から病気の猫のことはあまり好きではない様子で、自分から何か毛づくろいなどのスキンシップを取ったことはほぼありませんでした。

ところが、この亡くなる前の日だけ、この猫は病気の猫のもとにそっと近づくと、「ちゅっ」とその鼻先に自分の鼻を押しつけたのです。そのまま猫は立ち去り、それ以降二度と近寄ることはありませんでした。

そして次の日猫が亡くなったことで、「ああ、あれは同居猫としての最後の挨拶だったのだ」と思いあたりました。おそらく本能で、敏感に別れの時を悟っていたのかもしれません。

なかなか奥深い猫からの挨拶キス。愛猫が寄ってきたら、キスしやすいように指先などを近づけてあげるとよいでしょう。

これはいったいなに?においを嗅いで情報を探っている

もうひとつのキスの理由は、相手の正体を探るためににおいを嗅いでいるというものです。実は、犬ほどではありませんが、猫は嗅覚も発達しています。

逆に視力はかなり悪い方なので、何かものを確認したい時、目で見るのではなくまず匂いを嗅いで判別します。何か新しいもの、慣れないものに鼻を押し付けている時は、だいたい匂いを嗅いで、それが何なのかを探っている時です。

特に大好きな飼い主さんに何か知らない匂いがついていたりすると、猫は気になって積極的に鼻を近づけたり、舐めたりして確認したがります。

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「もっと構って!」愛情表現やアピール

飼い主さんのことが大好きだ!という気持ちの時、愛情表現として鼻を近づけてくることもあります。また、「私はここにいるよ」「遊んで!」というアピールとしてもキスをすることがあります。

こんな時は猫も飼い主さんのアクションを待っています。猫からのキスを受け入れた後、たくさん撫でて構ってあげましょう。

お返ししてもいい?愛猫に嫌がられないキスのしかた

愛猫からのキス、嬉しいですよね。せっかくの愛情表現なので、できればお返ししてあげたいと思う飼い主さんもいるかもしれません。

もし飼い主さんから愛猫にキスをお返ししたい場合は、まず愛猫が嫌がらないかどうかを確認しましょう。猫も、自分がするのはよくてもされるのは嫌という時があります。

嫌がる猫に無理矢理キスしようとすると、顔を爪で引っかかれるなど大惨事になる場合があります。

猫にゆっくりと顔を近づけ、猫が前足で「ちょっと待った!」をするようであれば猫からの返事はNOなので諦めましょう。もし猫からも顔を近づけてくれるようであればOKのサインです。

猫のおでこや鼻先に、軽く飼い主さんの鼻を触れ合わせてあげましょう。

唇でも悪くはないのですが、残念ながら口と口だと雑菌などが入ってしまう可能性があります。できればお互いの鼻同士がおすすめです。

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キスで移る万が一の感染症に注意!

猫と飼い主さんがマウストゥーマウスのキスをすると、猫の口から人間の口へあらゆる菌が移る可能性があります。代表的なものとしては「パスツレラ菌」という菌で、実はどの猫でも必ず持っている菌になります。

特に人間の免疫が病気や高齢などで弱っている時、猫とキスをするとこのパスツレラ菌により、なんと感染症を発症する危険があります。

また、キス以外でも人間の箸で人間の食べ物を猫に与えながら自分もその箸で一緒に食事をしていたりすると、感染症にかかるリスクがあります。

抗生物質で治療可能ではありますが、まれに肺炎や敗血症など重い症状を引き起こし、過去には死亡例さえあることは知っておくべきです。

また猫の口はお尻を舐めることもあります。指は舐められても洗うことができますが、口はゆすぐ前に菌が体の中に入ってしまう場合があります。できれば口と口のキスはやめた方がよいでしょう。

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猫からキスをしてもらいたい時の方法

猫からの積極的なキスは嬉しいものですが、気が向かないとしてくれないのが残念なところですよね。猫からキスをしてもらいたいという時は、以下のようなしぐさが有効です。

指を近づけてみる

猫の鼻によるキスを楽しみたい時、一番簡単な方法は指を近づけてみることです。猫の目の前にぴんと人さし指を立てて近づけると、猫は指の匂いを嗅がずには居られません。

そのまま鼻先を押し付けてくれることもよくあるので、冷たい鼻の感触を楽しみましょう。

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猫と目が合ったら、そっと顔を近づけてみる

猫と目があった時、まばたきをしながらゆっくりと顔を近づけてみましょう。まばたきすることと、ゆっくり近づけることは猫に対して敵意のないサインです。

猫が嫌がるようならすぐに離れ、猫が自分から顔を近づけて残りの距離を埋めてくれるのを待ちます。

特に人懐こい猫の場合、たまに鼻を押し付けるどころか、ベロリと舐められたり、そのまま舐められ続けることもあるので、心の準備をしておきましょう。

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匂いを嗅がせてあげよう

指先以外でも、キスをしてもらいたい場所を積極的に猫の鼻先に近づけると、猫は匂いを嗅ごうとして鼻を近づけます。

そのままちゅっと鼻を押し付けてくれることもありますが、まれに人間の鼻の頭や足の指などガブッといくこともあるので、猫が興奮している時にやらないように気をつけて下さい。

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無理強いせず、愛猫とのキスを楽しもう

猫からのキスは重要な愛情表現です。愛猫からキスをしてくれる時は構ってほしい気分の時ですので、撫でたり鼻先を近づけてあげたりするとよいお返しになります。

また、普通に猫とのキスを楽しむ分にはそれほど気にしなくても良いのですが、あまりにも度を越えて頻繁にキスしたり、口の粘膜などに直接接触を繰り返したりすると感染症にかかってしまうこともあるので、ほどほどにしましょう。

猫がその気になったタイミングを上手に見極め、また無理強いせず安全に猫とのキスを楽しみましょう!

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