猫の餌はナチュラルフードがおすすめ。知って納得のその理由

縁あって家族になった愛猫には、いつまでも元気で長生きしてほしいと思いますよね。

生き物は、口から食べた食べ物をもとに体を作っています。脂っこいものやカロリーの高いもの、添加物ばかりのジャンクフードばかり食べていれば、病気になったり、体を壊したりしてしまいます。

猫だって、その原理は同じです。愛猫に健康でいてほしいと思うのなら、体に良いナチュラルフードがオススメです。

ナチュラルフードがオススメな理由

「ナチュラルフードが体に良い」と言われても、理由がわからないと、選ぶ気持ちにはなれませんよね。まずは、ナチュラルフードがどういうものなのかを知りましょう。

ナチュラルなフードとそうではないフードの違いを知れば、あなたもきっとナチュラルフードを選びたくなるはずです。

ナチュラルフードの特徴

ナチュラルという言葉には、「飾り気や誇張がなく、自然であること」「天然であること」などの意味があります。

ナチュラルフードは、その名のとおり、「ありのままの自然な素材で作ったフード」のことです。鶏や七面鳥などのお肉や、カツオやタイなどのお魚、その他にもとうもろこしやお米などの穀物類など、自然な素材を原材料にしています。

ですが、ありのままの素材に手を加え、自然ではない状態にすることがあります。それが、添加物と呼ばれているものです。

キャットフードによく使われる添加物は、酸化防止剤や着色料などです。キャットフードは油分が多いので酸化しやすく、これを防止するために酸化防止剤が使用されます。着色料は、見た目が美味しそうになるように、色鮮やかにするための添加物です。

これらの添加物を加えずに、食べ物だけで作ったフードのことを、ナチュラルフードといいます。

余計な添加物の正体

酸化防止剤や防腐剤、着色料などは、人間の食べ物にも使われていることがあります。食品を長持ちさせ、美味しそうな見た目にするためのものですから、一概に「悪い」とは言えないのかもしれません。

ですが、本来は食品に含まれていないものを添加するのですから、体に良くない場合もあります。特に気をつけたいのは、科学的に生成された合成添加物です。合成添加物には、その由来からして危険なにおいがプンプンするものがあります。

合成着色料の原材料は、昔はコールタールを原料としていました。今では石油が使われているようです。防腐剤や酸化防止剤も、やはり、合成のものには石油が原材料にされています。つまり、本来なら食品ではないものから抽出した成分だということ。

これを聞いただけでも、あまり良い印象は受けませんよね。健康のことを考えるなら、避けておきたいところです。

成分表示をよく見て、安全なフードを選ぼう

「健康のために、添加物ができるだけ少ないフードを選びたい」。そう思ったのなら、ぜひ成分表示をよく見てみましょう。あまり深い知識がなくても、すぐに違いに気づくはずです。

見た目の鮮やかさは、飼い主の気を惹くための添加物

キャットフードは、普通は人間は食べません。味見をすることもないですから、見た目で美味しそうなものを選びがちですよね。ですが、その見た目の鮮やかさは、猫ではなく飼い主の気を惹くための添加物な場合があります。

ふたつのキャットフードと猫の写真

左に置かれたキャットフードは、赤い色が鮮やかで、いかにも美味しそうですね。右に置かれたキャットフードは、淡い茶色一色で、見た目では色鮮やかなキャットフードに見劣りするような気がします。

そこで、色鮮やかなキャットフードと、見た目が地味な茶色のキャットフードの成分表を見比べてみましょう。ちょっと見ただけで、その違いに気づくはずです。

色とりどりの鮮やかな彩りが目を惹くキャットフードには、その色合いを出すために、「食用赤色2号」「食用黄色5号」などと表示される食用タール色素を使用しています。

茶色だけのキャットフードには、食用色素の添加物が入っていません。それは、フードに不自然な色素を加えていないということを意味しています。つまりこちらは、材料の食べ物に含まれるものだけの色だから地味なのです。

赤い色はエビやカニを連想させます。黄色はたまご、緑は葉野菜などを思い浮かべますよね。うっかり「美味しそう」と思ってしまうかもしれません。

ですが、それは自然由来の色ではなく、合成着色料による見た目のまやかしかもしれません。成分表示をしっかりと確認して、「飼い主が美味しそうと思うフード」ではなく、「猫のために良いフード」を選んであげましょう。

防腐剤にも、自然なものと合成のものがある

防腐剤や酸化防止剤にも、自然素材をもとにして作られているものと、化学物質を合成して作られているものがあります。また、食品の酸化防止ではなく、ガソリンや石油の酸化防止目的に用いられるものを流用されていることもあります。

キャットフードは油脂分が多く、酸化しやすい品物です。油脂分が古くなってしまうと、嫌な臭いを発したり、おなかを壊したりしてしまいます。健康に害を及ぼさず、良い効果を発揮してくれるなら、酸化防止剤も悪くはありません。

自然素材をもとにしている酸化防止剤は、体への悪影響はすくないと考えられます。

自然素材をもとに作られている添加物は、天然のビタミンEやビタミンC、緑茶成分などを利用しています。「ビタミンEトコフェロール」などは、人間にもよく用いられますから、知っている方もいるのではないでしょうか。

キャットフードには、ビタミンCとしてアスコルビン酸、緑茶成分のカテキン、ビタミンEのミックストコフェロールなどが用いられます。フードの酸化防止を考えるなら、小分けパックのフードを購入することも、ひとつの手段です。

愛猫の健康を願うなら、できるだけ添加物にも気を配ってあげましょう。

ナチュラルフードを探すためのコツ

ホームセンターなどでキャットフードを購入しようとすると、「どれを手にとったらよいかわからない」なんてことになりがちですよね。コーナーにたくさんの種類がまとめられていて、すべて手に取って成分を見るなんてことはできません。

ですから、まずは見るべきポイントをおさえましょう。

高いフードのほうが、質が良いものが多い

率直に言ってしまうと、安いフードには、質の良いものはあまりありません。開発費や材料費を抑えているので、必然的に香料や色素などの添加物でごまかすことになるからです。

高級なフードは、やはり、開発費や材料費に費用がかけられています。その分だけ、安全性に配慮しているものが多いのも確かです。ただし、健康よりも嗜好性を重視しているフードもあるので、やはり成分表示はしっかり確認しましょう。

プレミアムな高級なフードの特徴については、こちらの記事もぜひご参照くださいね。
キャットフードの高級品。プレミアムフードはここが違う!

手作りフードは、究極のナチュラルフード

添加物を加えない、素材のままのフードということをつきつめていけば、手作りフードがいちばん確かで安全です。素材を購入して調理し、猫の口に入れるまで、飼い主さんがすべて把握しているわけですからね。

飼い主さんが手作りするのなら、何日も作りおきをすることもないので、保存料などは要りません。彩りが必要なら、ニンジンなどの自然なお野菜を使えばいいわけですから、着色料も不要です。

多少手間はかかりますが、飼い主さんの手作りフードは、もっともナチュラルなフードと言えるでしょう。
猫だっておやつが大好き!愛猫がもっと喜ぶ手作りおやつレシピ

ただし、手作りフードは、栄養の偏りがおこりがちです。一般人が手に入れられる素材だと、どうしても精肉や切り身の魚などが多くなります。猫に必要な栄養素をすべて手作りフードでまかなうのは、至難のわざです。

基本的には、信頼できる総合栄養食を主食として与え、無添加の手作りフードはおやつとして与えることをオススメします。

愛猫の安全は飼い主が守る。まず食事から見直そう

日本は、食の安全に対して、基準を設けて管理がされている国です。「日本の食べ物は安全なはずだから、危険な添加物は使われていない」と思っている方もいるでしょう。国産品を選ばれる方も多いでしょうね。

ですが、ペットの安全や権利に関しては、諸外国よりも遅れていると言わざるを得ません。人間の食品と同等の管理がなされているとは、とても言えない状況です。

また、人間にとっては健康に害を加えるほどではなくとも、人間よりずっと小柄な猫にとっては有害な成分になるものもあります。

室内飼いの猫の体は、飼い主が与えてくれるフードでつくられています。愛猫の健康を守るのは、飼い主の役目なのです。可愛い愛猫と、できるだけ長い時間を共に過ごすために、その食事にもできるだけ気を配ってみてはいかがでしょうか。

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