はじめて猫を飼う。子猫か成猫にするかで準備すべきものが違います

はじめて猫を飼うことになったら、何を準備すればいいのでしょうか。また、健康チェックはどうすればいいのでしょうか。

これらは子猫から飼う場合と成猫から飼う場合とでは、少し異なってきます。

準備すべきものを、必ず必要なもの、あればいいもの、わざわざ買わなくてもいいものに分けて紹介します。

また、健康チェックで必要な5つの項目を紹介します。

猫をはじめてお迎え。最低限準備しておきたい6つのもの

はじめて猫を飼うことになりました。さあ、何をしたらいいでしょう。迎え入れることが決まっていた場合は、あらかじめ準備の時間があるかもしれませんが、突然子猫を拾ったときなど、急に預かることになった場合は、今あるもので代用することになります。

まずは準備するものから見ていきましょう。

必ず必要なもの  ①フード、水
②トイレ、砂
③キャリー
あればいいもの ④皿
⑤タオル
わざわざ買わなくてもいいもの ⑥おもちゃ、爪とぎ

①フード&水

まずは食べ物です。これまで食べていたフードがあれば、そのフードを引き継ぎながら、猫の年齢に合わせた総合栄養食のキャットフードを与えるのが理想的です。ドライフードの場合は必ず水も与えてください。

牛乳は下痢になる場合がありますので、どうしても無いとき以外はやらない方がいいです。

②トイレ&砂

最初はしっかりしたトイレでなくてもいいです。子猫の場合はすぐ成長しますから、まずは体の大きさに合ったプラスチックなどの入れ物でも代用できます。砂は慣れているものをそのまま使用するのがいいでしょう。無いときは新聞紙を細かく切ってトイレに入れておきましょう。

③キャリー

寝床になる場所・隠れる場所を確保するためのものです。これもダンボールの箱などで代用できますが、早いうちにしっかりしたキャリーを準備しておいた方がよいでしょう。動物病院に行くときなど移動のときに必要となります。

④皿

人用の皿でも構いませんが、人用と猫用とは別にします。プラスチック製よりステンレス製の方が細菌がつきにくいですが、食事のたびに洗いましょう。

⑤タオル

使い古したタオルで十分です。猫本人の臭いが付いたものだとより良いでしょう。隠れる場所になったり、防寒の役目も果たしてくれます。

⑥おもちゃ、爪とぎ

猫と遊ぶときは、人の手足を使って遊ぶと人の手を噛んでしまう習慣がついてしまう場合があります。ですので、おもちゃを使って遊ぶようにしましょう。わざわざ買わなくても家にあるもので作れますので、紙きれ、リボン、紐、空き箱などで作ってみるのも楽しいと思います。

ただし、誤って食べてしまわないように注意が必要です。

爪をとぐのは猫の習性です。カーペットや柱など、家のものを傷つけたくない場合は爪とぎが必要です。市販のものでなくても、ダンボールなどで代用できます。トイレ砂と同様に、子猫時代に使った材料のものを成長してからも気に入るようです。

健康チェックでは必ず検便をしましょう

ペットショップや保護施設から譲り受けた場合は、健康チェックが済んでいることが多いと思います。ただ、環境が変わるとストレスなどで体調を崩す場合もあります。子猫のときに多い、いわゆる猫カゼは、目や鼻、口の症状で分かると思いますが、意外と忘れがちなのが検便です。

コロコロと硬い便をしていれば問題ないかと思ってしまいますが、駆虫しきれていない寄生虫が潜んでいることもありますので、動物病院で検査してもらいましょう。

主にやってあげたい健康チェックは次の5つです。

検便 寄生虫がいないか
全身 ノミやダニがついていないか
目・鼻・耳・口の汚れがないか
体重 毎日増えているか
ウイルス 猫カゼ、白血病、猫エイズのウイルスを持っていないか
避妊去勢手術をするか およそ生後7ヶ月、体重2kgを超えたら考えましょう

猫を飼う心構え~終生飼育は当たり前、猫も人も楽しく暮らすために

人に飼われた猫は、人がいないと生きていくのが困難です。ほとんどの人が飼い猫の一生を共に過ごすことになります。心構えというと固い言い方になってしまいますが、以下のことを踏まえたうえで、猫を飼うことを決めましょう。

猫の一生に付き合えるか

猫の平均寿命は約15歳です。最近は20年以上生きる猫も珍しくありません。これから先15~20年後を見据えたとき、自分はどうなっているのか考えてみましょう。引越しや結婚などでライフスタイルが変わることもあります。

家族や環境の予期せぬことが起こったときに、猫のことも一緒に考える必要があります。

経済的な余裕はあるか

猫を飼うにはお金がかかります。日常で必要なフードやトイレの砂などの他に、一番かかるのが病気になったときの治療費です。最近はペット保険に入る方も多くなってきましたが、いざというときのために猫用のお金を別に蓄えておいてもよいでしょう。

猫のニーズを満たす情報収集ができるか

独りよがりの飼い方ではいけません。猫に何かあったとき(日常の悩み、問題行動や病気など)、情報収集をして勉強したり、詳しい人に聞いたりして対処しましょう。猫の習性やニーズを知り、お互いが楽しく暮らせるような工夫が必要となります。

子猫を飼うか、成猫を飼うか。それぞれのメリット・デメリット

最近は、行政の各愛護センターやボランティア団体などで、飼い主がいない猫の里親を斡旋する活動が盛んになっています。数では子猫の方が多いですが、成猫も対象になるケースも増えてきました。それぞれのメリット・デメリットを考え、ご家庭に合う猫を選んであげましょう。

メリット デメリット
子猫 成長の喜び、なつきやすさ 準備、知識、病院
成猫 性格、丈夫、手がかからない 上記と同様、寿命、既往歴

ざっくりと表にまとめてみました。それぞれについて補足説明していきます。

子猫の魅力は成長の過程が味わえること

子猫を飼う最大の醍醐味は、成長の様子を見ることができることでしょう。猫は約1年で大人になりますので、あっという間に大きくなってしまいますが、どんどん成長していく姿は頼もしく、飼い主冥利につきるでしょう。社会化していくなかで、飼い主さんにも自然になついていきます。

子猫のときの過ごし方が将来を左右すると言ってもいいように、食べ物やトイレの砂の好みも子猫時代の経験が反映されます。また、他の人や動物にシャーシャー言わない、いわゆるいい子になるようなしつけも必要になってきます。

成猫の魅力は手がかからず落ち着いていること

成猫の場合は、性格がほぼ出来上がっていますので、どんな向き合い方をすればいいか、性格に合わせた対応ができます。また、体力もありますので、抵抗力のない子猫ほど健康面で心配することはないでしょう。ですので、比較的手がかからず、落ち着いた印象を与えてくれます。

新しい飼い主に慣れないのでは、という心配があるかもしれません。もちろん、すぐ慣れるのは難しいかもしれませんが、そっと見守りながら愛情をかけて少しずつ慣らしていきましょう。

年齢に合わせた健康チェックが必要です

猫を飼うときの準備や飼い方についての知識、病気になったときの通院は、子猫も成猫も同様に必要です。特に違いがあるのはフードの選び方と、かかりやすい病気が異なることです。

成猫を譲り受けたときは、生まれた年やこれまでかかった病気が分かっていれば対応がしやすくなりますが、分からない場合は、歯の汚れや体格からだいたいの年齢を推測することになります。フードはライフステージに分かれているものが市販されていますので、問題なく選べます。

猫を飼うには最初は大変!でも、そこから楽しい猫ライフが待っています

私がはじめて猫を飼ったときは、今のようにネットもなく、本を頼りに知人や動物病院に何度も聞いて飼っていました。今思うと、本当に何も知らないで飼ってしまったものだと反省しています。

はじめて猫を飼うには、いろいろ準備するものがあり大変ですし、おそらく猫中心の生活になってしまうでしょう。ただ、それが動物を飼うということです。猫について学び、猫の成長と一緒に自分自身も成長することができるのです。そして、何よりもかわいい姿に癒されます。

家族間の会話の潤滑油的な存在になってくれます。これからも、いたずらに悩まされたり、病気の看護など大変なことが起きると思いますが、猫をはじめて飼ったときの気持ちを思い出して、乗り越えましょう。いや、乗り越えるというより受け入れていくようにしたいものです。

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