縁あって家族になった飼い猫には、元気で長生きしてほしいものです。可愛い愛猫の健康を守るために気をつけたいのは、やっぱり毎日の食べものですよね。
猫が好きな食べ物と言えば、やはりお肉でしょう。世の中に市販されているキャットフードには、鶏肉や魚肉、牛肉など、さまざまなお肉が使われています。
今回は、猫がよく好み、しかも手に入りやすい、鶏肉について考えてみましょう。
猫に与えたい栄養素のひとつ、良質なたんぱく質
私たち人間の食事の栄養ついては、家庭科などで習ったことがある方が多いでしょう。
- 炭水化物
- たんぱく質
- 脂質
- 食物繊維
- カルシウムなどのミネラル
- 水
すべてで六大栄養素と呼ばれています。
炭水化物は、ご飯やパン、うどんなどの主食類。たんぱく質はお肉やお魚に含まれていますし、脂質は乳製品やお肉の脂肪などですね。食物繊維は、ゴボウやサツマイモなどに含まれています。ミネラルは、カルシウムやナトリウムなどです。
人間の食事では、どの成分も欠かせない、大切な栄養です。そして、それは猫にとっても同じこと。さまざまな栄養素をバランスよく摂取することが、健康を保つ秘訣になります。
ただし、必要な栄養の割合は、人間と猫では大きく異なります。
猫はもともと肉食動物です。炭水化物を主食として食べる人間とは違い、猫はたんぱく質を主な栄養源として吸収できる体になっています。
炭水化物をエネルギーとして使えないわけではないですが、吸収効率はあまり良くないのです。
たんぱく質に分類される成分のなかでも、タウリンやアルギニンは、猫にとってとても重要な栄養素です。これが不足すると、病気になってしまうこともあります。
鶏肉は、猫にとっても良質なたんぱく源になる
猫にとって、たんぱく質が重要な栄養素であることは、お分かりいただけたでしょう。
それでは次は、鶏肉が猫にとって良い食事なのかどうかを見ていきましょう。
鶏肉に含まれる栄養素
鶏肉は、どこのスーパーでも売っていて、とても手に入りやすいお肉です。特売などもよくされていて、お値段から見ても、嬉しい食材ですよね。
そして、鶏肉といえば、アスリートにも推奨されるほどのヘルシーさが特徴です。高たんぱく・低カロリーな鶏肉は、皮や脂をそぎ落とすのも容易なので、豚や牛と比べても脂肪分の摂取を少なく抑えられます。
ですが、鶏肉には、ヘルシーなだけではない特徴があります。
鶏肉に含まれる栄養素のうち、最も多いのは、もちろんたんぱく質、そして脂質がありますです。鶏肉にはその他にも、鉄分やビタミンなども含まれているのです。
脂質は、手羽先や皮に多く含まれています。飢えることがない飼い猫にとっては、摂取カロリーがオーバーしがちですから、ヘルシーな部分を食べさせたいですね。カロリーを抑えたいなら、皮をはいだささみ肉や胸肉がオススメです。
猫の主食を鶏肉にする場合の注意点
鶏肉は、とても良質なたんぱく質を多く含んでいます。猫にとっても、オススメできる食材のひとつです。そこで、猫の主食としての鶏肉について、考えてみましょう。
実は、いくらヘルシーで良質なたんぱく質に富んでいると言っても、鶏肉だけを食べさせ続けるのはオススメできません。猫が必要とする栄養素には、鶏肉に含まれていないものもあるからです。
ですから、主食としての鶏肉を見るためには、猫がメインに食べるキャットフードの成分について見てみましょう。キャットフードの原料として、「鶏肉」「チキン」がどれくらい含まれているのか、気をつけて見てみてください。
成分表を見てみると、そのフードにどれだけの栄養が含まれているのかを見ることができます。最初のほうに記載されているものほど、含有率が多いということになります。
穀類が一番最初に書かれているフードも多くありますが、猫のためと考えるなら、たんぱく質が多く含まれたフードを食べさせてあげたいものです。気になった方は、こちらの記事もぜひご覧になってみてくださいね。
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鶏肉の猫用おやつもあります
猫用のおやつにも、鶏肉を原料にしているものは多くあります。猫は、犬よりもソフトな口当たりを好みますから、やわらかいおやつの品ぞろえが多く見られますね。
鶏肉を蒸したり煮たりしてスープごとパックにしたもの、ゼリーで固めたもの、ペースト状のパウチやスープなどもあります。
市販の猫用おやつは、鶏肉を原料にしていても、ほたてやカツオなどで風味を加えてあるものが多いです。中には、ジューシーなものより乾き物を好む猫もいます。あなたの愛猫が好むものを探してあげましょう。
また、無添加にこだわるなら、手作りおやつもオススメです。こちらの記事では、簡単手軽に作ることができる、猫用のおやつをご紹介しています。
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食べ過ぎれば毒にもなる。栄養の偏りは禁物
鶏肉は、猫にとってオススメの食材です。ですが、先にすこしお話したとおり、「鶏肉だけ食べさせていればいいのか」というと、それはちょっと違います。鶏肉ばかりを食べていると、カルシウムや食物繊維が足りなくなるのです。
鶏肉には含まれていない栄養素は、別の食材を加えることで、補ってあげることが大切です。
もしも手作りフードをメインにすることを考えているのなら、骨ごと食べられる生しらすや煮干しなどの小魚、ぐずぐずになるくらいに柔らかく茹でた野菜類などを、鶏肉や白飯に加えてあげると良いでしょう。
バランスのとれた手作りフードを用意できる自信がない方は、ドライフードなどの総合栄養食をメインにして、鶏肉はおやつに与えてあげるとよいでしょう。
お肉ばかりを食べすぎると、当然肥満のもとにもなります。鶏肉だけで猫の食事を賄おうとするのではなく、必要な栄養がまんべんなく摂れるようにしてあげるのが、猫の健康を維持するポイントです。
バランスよく栄養を摂って、猫の健康を守ってあげよう
生き物はすべて、口から食べた栄養素で、その体を作っています。食べるものを自分で選べる人間と違って、飼い猫は飼い主が与えてくれるものを食べることしかできません。
鶏肉は、扱いやすさや入手しやすさもさることながら、栄養的にもすぐれものです。猫も鶏肉を好む個体は多いですから、鶏肉のおやつを使って、猫との愛情を深め合うのも良いですね。
あなたの愛猫の健康は、飼い主であるあなたが管理してあげるべきものです。バランスの良い栄養が摂れるように、猫の食事に気を配ってあげましょう。
みんなのコメント
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とても参考になっています 食べてくれなくて困っていました。
ささ身にシラスあとどんな野菜を加えたらよいでしょうか?
今日は茹でたほうれん草をほんの少し入れてみました、食べてくれました。明日も食べてくれるといいんですが・・・