猫がタバコを食べた!致死量・危険な症状・食べてしまった時の対処法

多くの人に嗜まれているタバコですが、使用量や使用方法によって害になるということは広く知られています。

タバコには、ニコチン、タールなど直接口すると非常に危険な物質も含まれています。

猫を飼っている家庭では、より取り扱いに注意する必要が出てきます。間違って食べてしまう「誤食」のリスクがあるからです。

猫は無造作に置かれたもの、転がっているものなどを好奇心から触ったり口にしてしまうことが多いです。猫には危険なもの、食べてはいけないものを知識で判断することができません。

言うまでもなくたばこを食べてしまうことは絶対に避けたい事態です。しかし、万が一食べてしまった時のために、基本的な知識や対応方法、普段から気を付けておくべきことなど、あらかじめ知っておきましょう。

タバコに含まれる危険物質と、危険な摂取量

タバコを食べたときの猫の症状イラスト

猫がタバコを食べてしまった時に危険となるのが「ニコチン」という物質です。

タバコといえば…なこの成分、猫にとっても非常に危険なのです。これは少量でも中毒症状が出てくることがあります。

また、タバコの吸い殻が入った水もニコチンが多く溶けていますので、舐めたり飲んだりするのは非常に危険です。

危険な量の目安の量は、猫の体重1kgあたり1~2mg。この量を摂ってしまうと、次のような症状が出てきます。

  • 嘔吐
  • 興奮
  • 下痢
  • 血便
  • 血尿
  • 体の震え

中毒症状があらわれるのは、食べてから15分~1時間ぐらいです。

4時間たっても異常が見られない場合は問題ないとされていますが、もちろん様子をよく見ておく必要はあります。

万が一猫がタバコを食べてしまった時の対応方法

タバコを食べてしまった猫のイラスト

まずは可能であればすぐに動物病院に連れていきましょう。

  • どのタバコを食べたのか
  • どれぐらい食べたのか
  • いつ食べたのか

が分かれば、それを医師に伝えられるようにしておいてください。

夜間などすぐに病院に行くことが難しい場合、吐かせるという方法があります。ただ自宅で吐かせる処置をするのは危険が伴いますので、どうしてもほかに方法がない時だけとしてください。

誤飲したものを吐かせるための具体的な方法

方法としてはまず、塩を食べさせるという方法があります。4~5キロの猫であればティースプーン1杯分の塩を食べさせるか少量の水に溶かして飲ませます。猫の体は塩を受け付けないので気持ちが悪くなって吐くという仕組みです。

また、オキシドールを飲ませるという方法もあります。3~4mlぐらいのオキシドールを飲ませます。胃の中が膨満して気持ち悪くなって吐くことがあります。オキシドールは体内で分解され排出されるので、少量摂取する分には危険はありません。

これらの方法を試してみて、15分ほどしても吐かない場合はもう一度同じ方法を試してみます。

なお、ニコチンは水に溶けやすいため、水を飲ませることはやめましょう。

喫煙する方は、食べさせないように予防をしましょう

猫がタバコを食べないようにする予防イラスト

喫煙する方は、家の中での喫煙場所を決めている方も多いと思います。喫煙場所は、できれば猫が入らない場所やベランダ、外など猫がタバコをいじったり食べたりする可能性のないところで吸うのが望ましいです。

やむを得ず猫が行き来する場所で吸う場合は、火のついたタバコを置いたままその場を離れることがないようにしてください。誤飲の心配もありますし、うっかり踏んづけたり触ってしまってやけどをする危険もあります。

できる限りは外に場所を設けることが望ましいです。理由は室内で喫煙すると、壁、絨毯、床などにもニコチンが付着してしまうからです。

猫は床に寝転んだり壁に体をこすりつけたりを良くしますので、いつの間にか被毛にタバコの成分が付着してしまいます。

そして毛に付いた成分をグルーミングによってなめとってしまい、結果的に体内に入ることになります。また、皮膚自体から吸収されていく部分もあります。

毛に付着する分は少量でも、長い期間を経た後でがんなどの健康被害がでることがあります。

上記のような理由から、猫が行き来する室内を喫煙の場所にしない方がより望ましいと言えます。場所をきちんとすることで誤食ややけどを防ぐこともできます。

タバコの置き場所にも注意する

タバコは猫が開けられないような蓋つきの容器、扉付きの棚、など猫がいじらないところに保管しましょう。

高いところに置くだけで安心してはいけません。高いところは猫はお得意。ちょっとした足場があれば高いところまでジャンプしてしまいます。

もちろんタバコだけにとどまらず、口にしたら危険なものは猫が口にできないところに保管する、ということは基本中の基本になります。

飼い主が外出のため猫だけでお留守番ということも多々あると思います。飼い主不在の際や、就寝の時間には危険なものが出しっぱなしになっていないか注意しましょう。

危険なものは、置きっぱなしにしない&食べさせない工夫を

ちょっとした油断で、少量でも食べてしまうと命に係わることもあるので、タバコの取り扱いには十分注意したいところです。

いたずらっ子で好奇心旺盛な猫なので、うっかり口にしてしまって大慌て、ということも起こりえます。

基本的には、猫にとって危険となるものは開けられないところにしまう、口にしてはいけないものは出しっぱなしない、など、できることは予めやっておくことでリスクを下げることができます。

万が一食べてしまっても、パニックにならず冷静にかつ速やかに対応できるようにしましょう。

また、何かあった時にすぐに相談できるかかりつけの動物病院があると安心です。

猫にはできるだけ長い間健やかに元気でいてほしいものです。そのために、避けられる事故や誤食はできるだけ避けられるように工夫していきましょう。

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