猫は人間が思っている以上に賢く、あらゆる手を使って飼い主におねだりをしたり甘えたりと様々な要求をしてきます。
猫と暮らしていれば猫の様々なおねだりを受けたことがあるでしょう。そのおねだりをしている姿を見ると、どんなことでもしてあげたくなってきます。
主なおねだりは食事や遊びのおねだりですが、特に食事は猫の健康に悪影響を与えないように注意する必要があります。
猫のおねだりにはどんなメッセージが込められているのかを、分析してみました。
この記事の目次
「食事」のおねだりでは猫の健康を守ろう
最もよく見かけるおねだりが、食事やおやつのおねだりではないでしょうか。
食事のおねだりとしては、以下のような行動を見せることが多いです。
- 大きな声で鳴く
- 食事の場所の前で待機
- 飼い主にスリスリする
- 飼い主の前や食事が出てくる場所(冷蔵庫や戸棚)のそばで前足でまねく
- 地面でごろごろする
- 飼い主を前足でひっかく
- 部屋の中をぐるぐる落ち着かなく動く
猫により様々な行動を取ることは、SNSの動画などでも確認することが出来ます。
本来猫は自分で食事を取ってこなければなりませんが、人間と長く暮らしている猫は飼い主が食事を準備してくれることを知っています。
そのおねだり方法は猫によって様々なものがあり、まさにその猫の個性が出る部分でもあります。
おねだり方法は1つだけではなく、声だったりしぐさだったりと色々な方法を使ってくる猫も多いです。
飼い主に鳴き声で食事をねだるのが最も多い例でしょう。鳴き声をあげれば飼い主が食事を用意してくれることを、猫達は知っているからです。
いつも食事をしている場所の前に座って鳴く様子も多く見られます。大きな声や甘えた声で鳴くのは、子猫が母猫に要求する時と同じです。
飼い猫は飼い主を大きな猫や母猫と思っているため、子猫と同じように声で要求してくるのです。
我が家の猫のおねだり方法の1つ。声でおねだりした後にいつも食事の器を用意する場所に座り、無言でこちらを見つめます。
食事以外のときはほこり対策のため食器は片付けてしまうのですが、いつもこの場所に食事を準備することがわかっているのです。
与える食事には要注意。食べすぎには要注意
飼い主としては出来るだけ要望に応えてあげたいですが、食事のおねだりは注意点もあります。
それはいくら猫がおねだりをして可愛いからと言って、食事を与えすぎてはいけないということです。
▼猫の毎日の食事量についてはこちらをご覧ください
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特に現在は去勢や避妊手術をして、室内のみで生活をする猫が増えてきました。室内で暮らすことは安全や衛生の面からして好ましい飼育方法ですが、運動不足になりやすいという欠点があります。
キャットタワーやおもちゃで遊び運動をすることも大事ですが、食事を与えすぎないということが基本です。肥満になれば様々な病気の原因になることも多いのです。
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猫がおねだりをする姿は可愛いですが、だからといって無制限に与えてしまうことは好ましくありません。
フードの適量を守り、運動習慣を身に着けて猫の健康を守るようにしましょう。
人間の食事は猫にはNGのものが多い
また猫は、人間が食べているものに興味をもつようです。いくら食べたそうにしているからといっても、人間用の食事を猫に与えることは絶対にしてはいけません。
体の小さな猫にとってはカロリーも高く、塩分の取りすぎとなり健康に害をもたらすことにもなります。
かわいらしくおねだりをしていても、猫にとって悪影響を与えるものは決して与えてはいけません。
何度も催促してくる場合は、心を鬼にして猫のおねだりに答えないようにしましょう。やがて猫もあきらめてくれます。
猫に悪影響を与えるとわかっているものを欲しがる時には、猫のおねだりを断ることが猫への本当の愛情といえるのです。
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「遊び」のおねだりは出来る限り受けてあげよう
特に子猫や若い猫は遊びたい盛りです。遊びをしたがるという行為は、ある程度知能のある動物の証でもあります。
遊びたいときの猫は以下のような行動を取ります。
- 大きな声で鳴きアピールをする
- おもちゃを飼い主の前に持ってくる
- 部屋の中を駆け回る
- 玩具の前で待機し遊んでほしいことをアピールする
- 飼い主を見つめて視線で遊んでほしいことをアピールする
猫の遊びとは狩りの疑似体験でもあります。多くのネコ科の動物がそうであるように、猫は肉食動物で獲物を捕まえて食用とします。
母猫が弱っている小動物を子猫に持ち帰ることがありますが、これは子猫に狩りのやり方を教えるためと言われています。
飼い猫は狩りにいって獲物を捕まえる必要はないため、外で暮らしている猫達よりも長く睡眠時間を取ることが知られています。
それでも狩りをするという本能がなくなることはなく、様々な遊びで野生の力を発散させているのです。
ストレス発揮させるためにも、遊びには付き合ってあげよう
猫の遊びといえばねこじゃらしにじゃれついたり、ねずみのおもちゃをつかまえたり、狭いトンネルの中に入ったりするものが多いです。これはすべて野生の猫の行動に沿った動きなのです。
そのため猫は自分だけで遊んでいることもありますが、家の中というあまり変化の少ない環境にいると飽きてしまうこともあり、飼い主に遊んでほしいとおねだりすることもあるようです。
猫の遊びのおねだりはストレス解消にもなり、また良い運動にもなるのでできる限り相手をしてあげましょう。
おもちゃも1つだけだと飽きてしまうので、例えばねこじゃらしでも様々な形状のものを用意しておくとよいでしょう。猫によっても玩具の好みがあります。
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我が家の猫はもう17歳なのであまり遊ばなくなりましたが、今でも時々おもちゃで遊ぶこともあります。
なぜか白いねこじゃらしが好きで、グレーのボールの方はあまり反応しません。
飼い主が外出する時は、自動で動く玩具を用意するのもよいでしょう。特に単独で生活をするおひとりねこは、遊び相手がいないため退屈してしまうこともあるようです。
飼い主が遊んでくれるとわかれば、猫はおねだりをして遊んでほしいとアピールしてきます。
遊びは猫とコミュニケーションを取る上でも運動の面でも重要な行為です。できる限りの遊びのおねだりを受け入れるようにしましょう。
食事でも遊びでも、夜中におねだりをし大声を上げるときは飼い主も困ってしまうこともあります。
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「スリスリ」もおねだり?飼い主がお気に入りだからこその行為
飼い主の足にスリスリするのも、よく見かけるおねだり方法でしょう。猫はスリスリすることで自分のにおいを飼い主につけていることが知られています。
つまり、スリスリは猫の愛情表現でもあり、自分のお気に入りのものや所有物ににおいを付けることでそれが自分のものであることをアピールしているのです。
野良猫でも、仲間同士でスリスリして挨拶をすることがあります。逆にいえば、敵対するものには決してスリスリするようなことはしません。
猫だけではなく、トラやライオンなどの大型ネコ科動物でもスリスリして愛情表現をします。
このスリスリをして甘えると、飼い主が食事を用意してくれることを猫達はわかっています。
可愛い顔で甘えれば飼い主は何でもやってくれることを、猫は人間との生活の中で覚えていくのでしょう。
おねだりには猫の個性が出る
スリスリだけではなく、人間の衣服や手足を軽くひっかいて、食事のアピールをする猫もいます。
我が家の猫はお腹がすいたときや、なでてほしいときには人間の服の袖などを爪で軽くひっかいてアピールすることがあります。
動画などで可愛いと評判の高いおねだりが、まねき猫のように前足でまねいておねだりをするポーズです。
猫によっていろいろなパターンがあり、食事の場所や冷蔵庫の前でもみ手のようなポーズを取って食事をアピールするのです。
その姿はまさにまねき猫のようで、見ているだけで癒される姿でもあります。猫によってはお好みの食事が出るまで、おねだりを続けることもあるそうです。
その他には飼い主の前にごろんと寝てみたり、飼い主をじっと見つめたり見上げたりと、猫によっておねだり方法は沢山の種類があります。
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おねだりは猫同士でも行われる
犬は人間を犬とは違う飼い主と認識していると考えられていますが、猫の場合はどうなのでしょうか。
これらの猫のおねだりのしぐさは、母猫や他の猫に対しても見られる行動です。
頻繁に鳴いたりスリスリする行動は血縁関係のある同士の野良猫の中でもよくみられる行動のため、猫は人間を大きな猫と認識しているのではないかというのが、一般的な考えです。
食事の支度や身の回りの世話をしてくれる人に対しておねだりをするため、嫌いな相手にはこのうな行動を取ることはありません。
変わったところでは、食卓の呼び鈴を押して食事をねだる猫です。
この猫達はベルを鳴らすと食事が出てくるのがわかっているため、ベルを鳴らして食事をねだります。これはあくまでもベルを鳴らすことで食事が出てくることがわかっており、飼い主がそのこと教えたためでしょう。
ベルそのものにおねだりをしているわけではないことがわかります。
しかしもしこの先の未来、猫に食事を与え世話をしてくれるロボットが登場したら、猫がそのロボットにおねだりをすることもあるかもしれません。
おねだりは猫との信頼関係の証である
遊びや食事のおねだりが主ですが他にもなでてほしいおねだりや、ドアをあけてほしいだけのおねだり、そばにいてほしいというおねだりなど猫により様々なおねだりがあります。
おねだりをしてくるということは、それだけ飼い主のことを信頼しているということにもなります。
猫も人間と暮らすうちに、おねだり方法も上達していったようです。言葉は話せなくてもこのようなしぐさで、猫の気持ちを受け取ることが出来るのです。
猫の健康や習慣に悪影響を与えないということが条件になりますが、おねだりは出来る限り聞いてあげるようにしましょう。
おねだりを通じて、猫とよい信頼関係を作っていきましょう。