猫のシャー!は威嚇や怒りとは限らない。猫の気持ちはとっても奥深い

いつもはかわいい猫が、いきなり前触れもなく大きな口を開けて「シャーッ!」と鳴くのを見たことがあるでしょうか。

あの表情もたまらなくかわいいんですけれど、突然の猫の行動に移した思い当たる原因がない時もあるかもしれません。 そんな時には、「なんでいきなり怒ったの?」と飼い主さんは不思議に思われることでしょう。

このシャーをする時の猫の気持ちや、本来どうしてシャーと鳴くようになったのか……ということも知ることで、猫の気持ちに寄り添えたら嬉しいですね。

猫のシャーッ!は、猫の起源や習性が深く関係している

そもそも、どうして猫はいきなり「シャーッ!」と鳴くのでしょうか。 家でいつも甘えてきてくれる猫のシャーは、そんなに頻繁に出会えるものではないでしょう。

そんな場面に遭遇できたら飼い主としてはちょっと嬉しくなっちゃうものですが、猫にとってはあまり嬉しい行動ではないようです。

これは、基本的に相手をシャーッ!と威嚇することで自分の身を守ろうとしている行動なのです。 じゃあどうしてこの音なの?という疑問も湧くことでしょう。

これは、蛇が他の動物を威嚇をする時に出す音に似せていると考えられているんです。 猫の祖先は砂漠に住んでいましたよね。砂漠には蛇も生息していましたから、猫にとって天敵である蛇を怖がらせるためにシャーをするようになったのが始まりだと言われています。

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確かに、蛇もシャーッ!と大きな口でやっているイメージがありますよね。あれに似ていると思えば、よく怖さを再現できているな~と感心しちゃいます。

やはり猫は「自分が恐怖を感じた時にシャーが出やすくなる」傾向があります。性格でいうと、猫はメスよりもオスの方がどちらかというと弱いですから…… オスの方が比較的シャーが出やすいと言えますし、怖がりの傾向にある猫がシャーを出しやすいのです。

要するに「ビビり」の性格の猫ほどシャーをする回数も増える、というわけですね。あなたの愛猫さんはいかがでしょうか。

猫がシャー!と鳴くときの本当の気持ちはたくさんある

さて、ここから「どうして猫はシャーッ!と鳴くのか」という事について考えてみましょう。 一般的にただ怒っているだけだと思われがちですが、実際にはシャーをしている時の猫の気持ちはその1つだけではないんですよ。

威嚇をするために出すシャー

まずは1番オーソドックスな所から見ていきましょう。猫は、「自分にとって敵だ」と感じたら威嚇をします。 そのためにまずはシャーッ!としてみることで自分の意思を表現しているわけです。

猫にとっての敵はさまざまで、新しく家にやってきたお客さんだったりすることだってあります。 見たことのない人や、知らない子どもの事はやはり怖がる傾向があります。

そんなシャーをしてきた場合は、猫がストレスを感じていると思ってください。

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猫が驚いた時にもシャーは出る

猫は、初めて見るものに対してビックリしてシャーッ!とすることがあります。 有名な動画なんですが、猫の前にキュウリを置いたらビックリしてシャーッ!としたり飛び上がったりする……というものがありますよね。

あれはキュウリという、緑色で何だか分からないものが振り向いたらいきなりそこにあった!!ということで猫はビックリ仰天しているわけなんですね。

以前うちの猫たちにもキュウリ法を試してみたことがあるんですが……その時は残念ながら全く普通で、何の反応もしてくれませんでした。

後から知ったことなのですが、猫にとってはキュウリが天敵の蛇に見えているから跳び跳ねたりする、という説もあるようです。 そう考えると、あまり猫をビックリさせるのも良くありませんし可哀想ですよね。

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猫によってキュウリで驚く猫と動じない猫といますが、基本的に猫にとって知らないものや初めてのものはビックリしやすくなるので、それだけシャーも出やすくなるのでしょう。

子どもがテリトリーに入った時のシャーもある

猫にとって、自分のテリトリーというのはとてもとても大切なものです。そして、子どもは予測不能の生き物なんですよね。 だから、子どもがいきなり近寄ってきたりするとびっくりしてシャーッ!とやることが結構あります。

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うちでも愛猫の先生が、子ども(特に6歳の下の子)に対してわりと頻繁にシャーシャーやっていますね。

猫の先生の写真

子どもって本当にいきなり猫に近づきますし、加減というものを知りませんからね(いつも注意しているんですが、困ったことになかなか直りません)。

先生としては「またお前かー!」という気持ちなんでしょう。基本的に猫は5分以上触ると不快に感じてしまうと言われています。 もちろん固体差があるので、先生は触らせてはくれても抱っこなどは一瞬で嫌がっちゃいますしね。

ちなみにニセ蔵は、子どもになで回されるこの状況を甘んじて受け入れているので、基本的にシャーッ!とはなりません。その代わりに後から手が出たりしますけど……

猫のニセ蔵の写真

やはり猫によってシャーの違いはかなりありますね。この他にも、妊娠している猫や子育て中の猫の場合には、シャーッ!の頻度が普段に比べて格段に上がります。

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出産を終えた後ですし、小さい猫を無事に育てようとする気持ちからとても神経質になっていますから、不用意に近づいたりせずにそっとしておいてあげましょう。

自分のものだということを主張している

これは2匹以上で飼われている猫の場合に限定されるのですが、先住猫が後からやってきた新入り猫にシャーッ!と威嚇をすることがあります。

ご飯の時やお気に入りの場所の取り合い、飼い主さんの愛情の取り合いなどが原因でシャーッ!をするんです。 うちでも先住猫の先生が、後からやってきたニセ蔵に対してよくシャーッ!シャーッ!やっているのを見かけます。

猫の先生とニセ蔵の写真

先生の場合はお気に入りの場所の取り合いなどが多いですね。シャーッ!と先生が言っても結局ニセ蔵に場所を奪われたりしているんですけどね。

見ている方としては微笑ましい光景なんですけど、先生としてはいつも悔しいんでしょう。だから何でもない時でも先生はニセにシャーッ!とやっていますね(たまに恨みを思い出すんでしょう。)

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怪我をしていたり体調不良の場合にもシャーが出る

猫自身が怪我をしている場合や、何かの原因が体調が悪くなっている時にもシャーッ!が出やすくなります。 これは猫が自分の意思で行っているというよりも、もはや痛みのせいで反射的に出てしまっていると考えた方が良いですね。

見た目には異変がなくてもあまりにも威嚇してくるなぁと感じたら、もしかしたら猫が体調を崩しているのかもしれないので、動物病院でチェックしてあげるのがオススメです。

猫がシャーッ!と威嚇してきたら深追いは禁止です

猫がシャーッ!としてきた時には、飼い主としてどうしたらいいのでしょうか? その答えはとっても簡単!それ以上猫を構ったりせずに放っておく・その場所からさりげなく離れるのがベストです。

猫がシャーッ!となった時点でかなり興奮してしまっているので、少しでも気持ちを静められるように、目が合わないようにしてあげてくださいね。

人間にとっては「目を合わせること」はコミュニケーションの方法ですが、猫にとっては喧嘩の合図になってしまうので注意が必要です。

猫の先生と子供の写真

もしもしっぽを踏んだりして謝りたいな~と思ってもそれによってシャーッ!となっている時は無理なので、猫が落ち着いてからにしましょうね。

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猫がシャーとした時に飼い主がしてあげるべきこと

猫がシャーとしてきた場合には、基本的に何かしらの原因があるわけです。まずはその原因が何なのか、しっかりと考えてみてください。

  • ストレスを溜めている
  • 神経質になっている
  • 誰かを敵だと思っている
  • 猫をさわりすぎている

上記の中で何か思い当たるものはないでしょうか。それから、猫のシャーが出た時はまず何もしないことが大事ですよ。

しばらくして猫が落ち着いてからしてあげられることはこちらです。

  • 猫が落ち着ける環境を作ってあげる
  • 猫が嫌がる要因(人や物)をなるべく離してあげる
  • 引き続き放っておいてあげる
  • 病気の時には特にそっとしておく

シャーが出たということは、猫が飼い主さんへのSOSを発信しているということでもあります。 くれぐれも猫がシャーをしたからと、飼い主さんが叱ってしまったりすることのないように気を付けてくださいね。

猫のシャーによってさまざまな猫の気持ちを汲み取ろう

猫のシャーは基本的に猫の威嚇をすることによる行動でした。でもシャーには威嚇だけではなく、他にも色んな猫の気持ちが関係していることも分かりましたね。

猫が神経質になっていたり、ストレスを感じたり、ビックリした時にシャーは出やすくなります。 人間だって怒ったりすることはありますし、猫にも気持ちのムラが出ることもあると優しい目で見てあげましょう(シャーの時は、あまり目を合わせないようにしないといけませんけどね)。

特に原因もないのにあまりにも頻繁にシャーシャー言っている場合には、もしかしたら身体に異変が起きている恐れもあります。 その場合には、念のために1度動物病院で診察してもらうのもいいかもしれませんね。

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