猫を抱っこしていたら、背中をヨシヨシしますよね。あのまったりした時間は、飼い主にとって極上のリラックスタイムです。
だけど、背中をよ~く見たら、何か白いものがあるような?そうです、フケです。「え?猫にもフケが出るの?」と思われるかもしれませんが、猫も生きているので普通に出ますよ。
ただ、猫の身体にフケが出る原因は1つではないんです。そのまま放っておいても大丈夫なものから、「これはちょっとヤバイ!」というものまで、そのレベルも様々なんです。
猫のフケはもともと出るもの。そして身体の全体から出るもの
人間の場合は、髪の毛からしかフケは出ませんよね。
だから人間なら頭だけをケアすればフケをキレイになくすことができますが、猫の場合は尻尾の付け根や、背中に出やすいですが基本的に全身にフケが出てきてしまうわけです。
つまり、その分面積も広いので、フケを治す努力をたくさんしなくてはいけなくなるという訳です。
そもそもフケは生きていれば必ず出てくるものでもあります。どうしてかと言うと、皮膚は時期が来れば古いものから新しいものに生まれ変わりますよね。
その古い皮膚が剥がれて落ちたものが、フケだからです。一般的に猫の皮膚が新しく生まれ変わるのは3週間から4週間程度だと考えられています。
だから、ある程度のフケがあるのは当然のことで、許容範囲だと言えるんです。問題になるのはフケがどう考えても多すぎる場合なんですね。
猫のフケの原因は意外とたくさんあった
まず、それほどあわてる必要のない症状の軽いものからご紹介していきますね。
猫が何らかのストレスを受けている
猫が日頃から何らかのストレスを受けてしまっていると、それが溜まって身体に異変として出ることがあります。
ストレスの内容については、下の項目で詳しく説明していますのでご覧ください。
ご飯の栄養が慢性的に不足している
毎日食べているご飯ってとても重要です。ご飯の栄養が慢性的に不足していると、足りない分が蓄積されていってしまうので身体に異変が起きてしまうんです。
安くて大量に入っているご飯は添加物がたくさん使われていたり、農薬などの心配もあるのであげないようにしましょう。
猫に必要なのは新鮮な肉や魚などのたんぱく質です。安心できるご飯を飼い主がきちんと選んであげてください。
うちも先日愛猫(先生とニセ蔵)のご飯を切り替えようと、新しい種類を購入しました。こちらです。
ハローのシニア、ヘルシーサーモン。人間が食べる品質の原材料を使うというこだわりのあるハローさんが素晴らしいと思い、購入を決めました。
以前はnow!をあげていて内容としてはとっても良かったのですが、粒が小さいこともあってニセ蔵が毎回丸飲みしてしまうので変えることにしたんです。
猫のその時の事情によって、ご飯を何にしたらいいのか……しっかり検討していきたいですね。
皮膚がかなり乾燥している
年齢を重ねて高齢になってくると、若い頃に比べて皮膚はとても乾燥しやすくなってきます。
猫は、毛が生え変わる冬の初めや春先にこの症状を引き起こすことになりますが、家の中で暮らしている猫の場合には夏場でもエアコンによる乾燥の危険も出てくるんですよね。
許容範囲のフケならまず大丈夫ですが、あまりにも出すぎているとちょっと心配になりますよね。
猫の水分が足りていない
猫のお肌の乾燥にも近いのですが、水をあまり飲まない猫の場合は、ひどくなると腎臓病を引き起こしてしまう原因になることもあります。
猫が日頃からたくさん水を飲めるように、飼い主が工夫してあげるといいでしょう(下記で説明します)。
アレルギー体質の猫である
猫も人間と同じように、アレルギーになってしまう子もいるんです。猫の中でも多いのが、ハウスダストや花粉症だというんだから驚きですよね。
この場合には、動物病院でアレルギーの検査をしてもらうといいでしょう。さらに、日頃からアレルギー対策として空気清浄機を常設しておく必要が出てきます。
猫の皮膚が感染症による炎症を起こしてしまっている
猫同士で移ってしまう、猫の皮膚病の中にはフケが大量に出てくるものがあります。それは、ヒゼンダニやツメダニ皮膚炎などです。
これらの皮膚炎にかかってしまった場合は、かなりフケが出てくるのでとても目立ちます。
特にヒゼンダニの被害に合った場合には皮膚にトンネル状の穴を掘られて寄生されるので、猫はかなりのかゆみに襲われるといいます。それに症状が悪化してしまうと被害が全身に広がってしまうこともあります。
ツメダニ皮膚炎は、比較的若い猫に現れやすい症状です。
猫にとってはあまりかゆみなどがないので飼い主が気付きにくいかもしれませんが、人間に移ってしまうととても激しいかゆみが襲ってきてしまいます。
どちらも専用の薬用シャンプーをしたり、薬を服用したりして治療をすることになります。
これらの治療には長い場合数ヶ月かかってしまうこともありますが、早く治療を始めればそれだけ早く回復に向かえるわけです。
症状を見つけ次第、病院に連れて行ってあげてください。
日頃から飼い主ができる猫の健康チェック
日頃から猫の行動を観察しておくことで、何かいつもと違う行動を取ったりした時にいち早く気付いてあげることができますね。
さらに毛が抜けていたり、毛を分けるようにして皮膚を見たら赤く腫れていたりしないでしょうか。
猫がそんな行動をしている場合には、皮膚の感染症やアレルギー、もしかしたら寄生虫が住んでいたりするかもしれないです。
猫を抱っこしてしっかりチェックしてまみましょう。もしかなりひどい状態になっているようなら、早く病院に連れていってあげましょう。
猫のフケの対処法を知っておきましょう
フケの原因が上記のように深刻なものなら病院で治療してもらう必要がありますが、それほどでもなく自分でも対処してあげられるなら、なるべく飼い主がなんとかしてあげたいものです。
フケが出ている原因別に対処してあげると安心ですね。
季節の変わり目でフケがたくさん出ている時
猫にもそれぞれ体質がありますから、フケがあまり目立たない子もいれば、かなり目立つ子もやはりいます。
毛の色にも関係してきますが、フケは白いので特に黒い毛の猫は目立ちやすくなるでしょう。
季節の変わり目などで普段よりもフケの量が増えてきて、「キレイにしてあげたいな」と思ったら洗ってあげるといいでしょう。
まず、事前に軽くブラッシングをしておきます。シャンプーは猫用の低刺激タイプを使って、スピーディーに行っていきましょう。
最後のすすぎは特に入念にしてあげてください。すすぎが不十分だと、それがまたフケの原因になることもあるからです。
さらに、お肌が弱い猫や乾燥している時、怪我をしている時などはシャンプーをしないようにしてくださいね。
シャンプーは猫にとってとても疲れるイベントだからです。さらに乾燥によってフケが出ている場合に洗ってしまうと、乾燥状態がもっとひどくなってしまうことになるからです。
シャンプーは特別しないといけないものでもないので、代わりに蒸しタオルで拭いてあげるだけでもかなりキレイになりますよ。
ほとんどの猫がシャンプーが苦手ですし、体力も奪ってしまうことになるので蒸しタオルで拭いてあげるのもオススメです。
まず蒸しタオルで拭く前に、シャンプーの時と同じように事前にブラッシングをしておいてください。
それから、タオルを2枚か3枚程度準備します。37度くらいのお湯で1枚のタオルを濡らしてしぼり、そのタオルで猫の背中から首の後ろやお尻に向けて包んでいくような感じで拭いていきます。
次にあごの下や身体の横を拭いていきます。途中タオルが冷たくなってきたら、またお湯に濡らして暖めてあげてくださいね。
それから足の肉球や指の間なども、優しく入念に拭いてあげましょう。
続いて猫を抱き上げて、お腹や首なども拭いていきます。一番最後にしっぽ、締めにお尻を拭いたら完了です。
/きもちぃ~\
全部拭けたら、濡れていないタオルで身体を拭いてあげてくださいね。これでかなり猫もスッキリして、フケもかなり減ることでしょう。
短毛猫の場合はこれで終わりですが、長毛猫ならこのあと暖かいドライヤーを当ててあげてくださいね(火傷に注意です)。
猫にとって適切な湿度設定にする
猫のお肌が乾燥することによってフケが出てしまっている場合には、加湿器などで湿度を調整してあげましょう。
その時の適正な湿度は、50%くらいです。猫も人間と同じようにエアコンによってカサカサお肌になってしまうので、常に健康なお肌でいられるように注意してあげてくださいね。
猫が水を飲みたくなるように工夫してあげる
猫は普段から水をあまり飲まない傾向にありますが、水分が足りないとどうしてもオシッコが濃くなってしまいますよね。
それによって腎臓系の病気になってしまったり、結石ができてしまうことだってあるんです。だから、なるべく猫には水を飲んでもらうようにしましょう。
猫の水の入れ物は、常に洗ってあげてキレイで新鮮なお水を入れてあげるようにしてください。
さらに猫は臭いに特に敏感なので、なるべくトイレのすぐ側には置かないようにしてあげるといいでしょう。
ヒゲが濡れるのを気にしているようなら、口が広めになっている器を選んであげても喜んでもらえそうです。
何匹か猫がいる場合にはまとめて1つではなく、必ず猫それぞれに水の器を用意してあげてください。
あまり水を飲まない時はいくつか水の器を猫が普段歩くルートに置いておくと、飲みやすくなりますよ。
ご飯の栄養が足りていない
今食べているご飯の栄養が足りていないと、慢性的に栄養不足になってしまっていてそれによってフケが出てくることがあります。
ストレスが原因になっているかも知れない時にできること
上記の原因が当てはまらない場合には、もしかしたら猫にストレスが溜まっていて身体がフケを出すことでSOSを出しているのかもしれません。
- 新しい猫がやってきた
- 猫トイレが汚れている
- 引っ越しをした
- 近所で工事をしていて音や振動が響く
- 模様替えをしたから猫の隠れる場所がなくなった
このようなことが最近なかったか、よ~く思い返してみましょう。飼い主にとっては些細なことでも、猫からしてみるとこれらの出来事は一大事なんです。
もしどれか1つでも当てはまることがあれば、早く原因を取り除いてあげて猫が安心できるようにしてくださいね。
猫のフケは原因がたくさんあるので、日頃からチェックしてあげましょう
猫のフケはもともとはある程度は出ているものです。少しフケが見えるからと、敏感にならなくても大丈夫ですよ。
でもあまりにもフケの量が多くて猫の様子がいつもと違うと感じたら、何か原因があるのかもしれません。
日頃から猫とコミュニケーションを取っていれば、フケがいきなり増えた時にも落ち着いた対応をしてあげることができるでしょう。
みんなのコメント
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保護猫です、しっぽにかさぶた?かなっておもえるものがありました。
保護して2週間目で先住猫にはななもないけど、あたしたちに、虫刺されみたいな痒みがでました、 -
フケが出るようになったのですが鉄分不足なのかもしれないと思い犬用のものですが砂肝のおやつを少量与えるようにしたらフケ抜け毛共にかなり良くなりました。
鉄分は与え過ぎても良くないらしいのですが室内飼いなので栄養や日光が足りていなかったのかもしれません。