猫のご飯はどのくらいあげるべき?正しい量と回数がわかる計算方法

毎日の愛猫のご飯、おいしそうにむしゃむしゃと食べている姿を見るとこっちまで幸せになるまさに至福の時間ですよね。でもそのあげているご飯の量、ちゃんと考えてあげていますか?

食べすぎは肥満に繋がり愛猫の健康に害を及ぼします。逆に食べなさすぎると、それはそれで栄養が十分にとることができず健康に良くありません。

猫の餌の量は、猫の年齢、現在の体型、食欲の度合い、普段の生活スタイルなどによって変わってきます。

猫ちゃんにとって適正なご飯の量を知ることは猫ちゃんの健康を守ることにもつながりますので、是非知っておきましょう。

適正な猫のご飯の量を計算する方法。チェックすべき点

「うちの愛猫はいっぱい食べるから」と、猫缶を朝と夜に一缶ずつなんとなくあげている方。

「ドライフードはいくら食べてもよさそうだから」と、いつも満杯に入れて食べ放題にしている方。

もしかしたらそれは与えすぎかもしれませんよ?まずは適正な愛猫のご飯の量を計算してみましょう!

まずはキャットフードのラベルをチェック!

愛猫がいつも食べているキャットフードの裏のラベルで目安給餌量を確認できます。

キャットフードの原材料や成分が細かく記載されていますが、その中に「給与方法」という項目はございませんか?それが猫ちゃんに与えるご飯の量の目安です。

例えば我が家にある猫缶の場合ですと「成猫体重1Kg当たり約0.9缶を目安に1日2回に分けて与えてください」とあります。

我が家の愛猫の体重は約4Kgなので計算すると「4Kg×0.9缶=3.6缶」となり、もしこの猫缶のみを与える場合なら1日に約3缶半必要ということになります。

「成猫体重1Kg当たり約0.8缶を目安に1日2回に分けて与えてください」」とあれば、3Kgの猫ちゃんなら0.8g×3Kg=2.4缶与えるのが適正な餌の量。簡単ですね!

このように各種キャットフードのラベルにはその餌の目安量が書かれていますで、その指示に従い与える様にしましょう。

カロリーから餌の量を計算する方法

猫缶(ウェットフード)とドライフードを与える場合は、猫が1日に必要なカロリーからご飯の量を決めます。

猫缶のみを与える場合ですと3缶半与えればいいのですが、我が家の場合はこれにプラスしてドライフードを与えています。そうなると、猫缶の目安の3缶半も与えてしまうと食べすぎであっという間に肥満になってしまいます。

そこで、成猫の1日に摂取する適正なカロリーの計算式「体重×80カロリー」で、猫が1日に必要なカロリーからご飯の量を決めましょう。

我が家の愛猫に当てはめると「4Kg×80カロリー=320カロリー」つまり1日のカロリーを320カロリーに抑える様に計算します。

では、先ほどの愛用の猫缶のラベルをもう1度確認すると「代謝エネルギー:約85カロリー/100g」となっています。こちらの猫缶は1缶85gなので、1缶のカロリーは72.25カロリーとなります。

このことから我が家では、猫缶1缶(72カロリー)とドライフードを約250カロリー分与えるようにしています。

ただし、猫の生活スタイルや年齢によって、計算式の数値は少しかわってきます。

成猫 体重×80カロリー
完全室内飼いであまり運動をしない猫 体重×70カロリー
7歳以上の高齢猫 体重×60カロリー
6か月未満の子猫 体重×200カロリー

運動をよくする方か?肥満気味ではないか?シニア猫ではないか?食欲はあるほうか?痩せ気味か?など、猫それぞれにより必要なカロリーは変わってきます。

気になる方は一度獣医さんに相談してアドバイスをもらうのもいいでしょう。

適切なカロリー計算方法については「猫に必要な1日のカロリー計算方法。年齢や環境によって違うので注意」の記事で詳しくお話していますよ。

Webサイトを利用すると簡単!

猫ちゃんによっては肥満気味な猫、完全室内飼いで運動をしない猫などの生活スタイルによって適正なご飯の量が変わってくることがお分かりいただけたかと思います。

でも!もっと言うと「去勢済みか」「猫種は何か」「持病はないか」などによっても変わってきてしまい、いろいろな条件に合わせて適正なご飯の量を計算するのも大変です。

そこで利用したいのが、愛猫の適正なカロリーとご飯の量を計算してくれる便利サイト。

項目にチェックを入れ、愛猫の体重と愛用のキャットフードのカロリーを入れるだけで、適正なご飯の量を教えてくれます。ぜひ利用してみてください。

ネコのカロリー計算 – 獣医師広報板
猫のカロリー計算サイトスクリーンショット

量も大事だけど回数も大事!猫のご飯の適正な回数を知ろう

皆様は愛猫のご飯の回数は決まっていますか?きっちりと決めている方もいれば置き餌をしていつでも食べられるようにしている方もいると思いますが、はたして猫にご飯を与える適正な回数やタイミングはいつなのでしょうか?

成猫は1日に2~3回

理想は1日に与える適正なご飯の量を朝、昼、晩の3回に分けて与えるのがいいです。しかし、お仕事をしていたりするとなかなか3食与えるのは難しいと思います。

そういった場合は、朝と晩の2回に分けて与えます。その時は1回に与えるカロリー量を調整しましょう。

ドライフードを与える場合は、ウェットフードと違い水分が多く必要となりますので24時間綺麗な水が飲めるようにしてあげましょう。

置き餌はしていいの?

置き餌は正直よくありません。理由としては、「フードの鮮度が落ち傷みやすい」「雑菌が増えやすい」「いつ、どれくらいの量を食べたのか把握しづらい」という点があげられます。

実際に我が家は猫を多頭飼いしていたのですが、ドライフードを置き餌していた結果1匹はとても小柄なのに対し、1匹は肥満気味になってしまいました。

置き餌をしていたので、肥満気味の猫ちゃんがたくさん食べて小柄な子はあまり食べていなかったようです。

その後、ご飯を出してから30分~1時間で下げるようにしたところ、最初は戸惑いご飯を催促していた猫ちゃんたちも置き餌がないことに徐々に慣れていき、今では決まった食事の時間にご飯を食べるようになりました。

食事の量の管理も無事にできるようになったので、肥満気味の猫ちゃんも肥満にならずに済んでいます。このことから、置き餌は極力しないほうがいいと言えます。

肥満猫のご飯の量をコントロールしてあげよう

ご飯の量で1番困るのが肥満猫ちゃんです。肥満猫ちゃんということはもちろん、食べることが大好きな食いしん坊猫が多いですよね。そんな猫ちゃんが食べすぎないようにご飯の量をコントロールするのはまさに至難の業です。

いままでたくさん与えていたご飯の量を制限されてお腹が空いたと訴えにくる猫ちゃん、愛猫が可愛いからこそ思わず「もうちょっとくらいあげても・・・」とご飯を与えてしまう飼い主様、そこは愛猫の健康の為に耐えましょう。

肥満は様々な病気を引き起こしかねません。ふくよかなプニプニボディは確かに魅力的ですが大好きな愛猫の為、グッと我慢することが大切です。

肥満猫用のキャットフードを利用する

肥満猫が増えてきていることから、各メーカーから様々な肥満猫用のダイエットキャットフードが発売されています。通常のキャットフードよりもカロリーが抑えられているものや、病気に合わせて配合されたキャットフードもあります。

肥満猫の場合、適正なご飯の量は獣医さんに相談するのが1番いい方法です。獣医さんに相談し、適切なダイエットプランを組んでもらって運動と食事療法で肥満脱却を目指しましょう。

注意したい、高齢猫と子猫の餌の量&回数

前述したように高齢猫と子猫はそれぞれ成猫と餌の量が違います。それと同時に餌を与える回数も違ってきます。それぞれの正しい餌の量と回数についてご説明します。

高齢猫の餌の量と回数

7歳を過ぎると高齢猫と呼ばれ餌もシニア猫用のものとなります。高齢猫になると食欲が落ち、一度に多くの餌の量を食べることが出来ない猫が増えます。その為、高齢猫用の餌は食べやすいように柔らかく作られています。

また餌の量も減るので餌のカロリー自体も高く作られているため少しの量で必要なカロリーを摂取することが可能です。しかし、内臓や胃腸が弱っている為一気に餌を食べるのが難しいので1日に3~4回と小分けにして与えるのがおすすめです。

子猫の餌の量と回数

子猫は成猫よりも多くのカロリーを必要とします。と、いうのも子猫の成長は早く生まれてからわずか1ヶ月で4倍もの大きさに成長します。急成長する身体に対応するためにも多くのカロリーが必要となってきます。

しかし生まれたての子猫の場合、一度に多くの餌の量をとることはできず3~4時間毎に餌であるミルクを授乳する必要があります。

母猫がいる場合でしたら、たくさんの愛情と共に十分な母乳をもらえますが、何らかの事情があり人間の手で生まれたての子猫を育てる場合は、朝も昼も夜も関係なく人間が3~4時間ごとにミルクを与える必要があります。

ミルクを与える期間は約1ヶ月。1ヶ月を過ぎると離乳食が始まりますので徐々にご飯の時間をあけても大丈夫です。

離乳食の進み具合により餌の回数を減らしていき、最終的に生後6か月までに子猫用のキャットフードに完全に移行し、3Kgまで成長していたら通常の成猫と同じ餌の量と餌の回数にしても問題ありません。

愛猫がご飯の適量を食べない時の対策

元々食が細かったり体調が悪かったり、高齢猫だったりするとご飯の量を猫ちゃんがあまり食べてくれないというお悩みが出てきます。ご飯を食べすぎるのはもちろんよくないですが、食べなさすぎるのももちろんよくないです。

1日の適正なカロリーを摂取してもらう為にもなんとか食べてもらいたいときにお勧めな方法を何点かご紹介します。

食欲がない時に試したい、おすすめの方法

  • ウェットフードを人肌に温める
  • ドライフードを少しお湯でふやかす
  • キャットフードを思い切って変える
  • トッピングをしてみる

猫は冷たいご飯よりもほんのり温かいご飯の方がよく食べる子が多いです。その為、動物病院でも行われている方法として電子レンジなどでキャットフードを人肌に温めることです。

もちろん、熱すぎると猫ちゃんがやけどしてしまいますのであくまでも人肌より少し低いくらいを目安に温めてください。ドライフードもお湯でふやかし人肌に冷ますと食べてくれたりしますので、試してみてください。

ご飯を急に食べなくなった場合は、そのキャットフードの味に飽きてしまった可能性があります。猫は美食家ですから、思い切ってキャットフードを変えると食べてくれたりします。

ただし、急にキャットフードのメーカーを変えると体調を崩す猫ちゃんもいますので変えるときは慎重に変えてください。

キャットフードを変えることに抵抗のある方は、トッピングをしてあげるだけで食いつきが違います。猫用の鰹節やまたたびなどを少量ご飯の上にかけるだけで嘘のように食べてくれる場合もあるのでぜひ試してみてください。

高カロリー食を利用する

高齢猫や弱っている猫の場合、食べる力もあまりない場合があります。そういった猫ちゃんに与えるのは、通常のキャットフードよりも高カロリーに作られているキャットフードを与えます。

高カロリーのキャットフードには、脂質が多い物やたんぱく質が多い物など種類も様々なので愛猫の症状に合わせて選んであげてくださいね。

▼猫がご飯を食べないときの対策は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
猫がごはんを食べない時の対策。丸1日食べなければ病院へ!

意外と知らない猫の正しいご飯の量

愛猫の餌の量を把握することは愛猫の健康を守ることに繋がります。肥満や痩せすぎを防ぐためにも正しい餌の量を把握し、いつまでも幸せに愛猫と暮らしていけるようにしましょう。

ご飯の時間は猫も人間も至福の時間、身体を作るのは食事からともいわれていますし、正しいご飯の量を正しく摂取して健康な体作りに努めていきたいですね。

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