スムーズな排便のカギは毎日の食環境!愛猫の便秘を改善する方法

愛猫が便秘になってしまう原因はさまざまですが、もっとも大きな原因のひとつに「食生活」があげられます。

私たち人間でも、食べ過ぎたり、身体に合わないものを摂取すると、胃腸が弱ってしまいますよね。

今回の記事では、フードや水など毎日の食事を見直すことで、便秘を改善する方法をご紹介します。

便秘の原因は食事かも?キャットフードを見直そう

身体にあわないごはんを毎日食べていると、胃腸の機能が低下し、便秘気味になってしまいます。

まだ便秘の初期段階にいる猫ちゃんなら、食事をすこしかえるだけで便秘の改善も期待できます。

毎日の食事を見直すことで便秘の予防・対策する方法をご紹介します。

ドライフードは必ずたっぷりのお水と一緒に

何度便秘が治ってもまたすぐに再発してしまうとき、もしかして、毎日食べているキャットフードが飼い猫の身体に合っていないのかもしれません。

また、フードをいつもとちがう種類に変更して、その後すぐに便秘がはじまった場合、その変更後のフードに原因がある可能性が高いです。

前のフードに戻すなど、対策しましょう。

成猫が主食としているドライフードは、水分量が10%以下の乾燥したフードです。

猫に必要な成分がバランス良く配合された総合栄養食ですが、乾燥したものなので、同時にたっぷりの水を与えてあげないと水分不足から便秘がちになってしまいます。

毎日のフードをドライフードからウェットフードに変えるだけでも、摂取できる水分量は変わってきます。

水分含有量が75%以上のウェットフードは水分を摂れるだけでなく、においが強く残っていて味の種類も多いので、猫にとっても満足度が非常に高いフードです。

ウェットフードよりもさらに水分量が多い猫用のスープも売られているので、便秘がちの飼い猫のためにぜひチェックしてみてください。

しかし、ウェットフードだけでは栄養が偏ってしまいます。栄養過多による肥満の原因になりかねません。

ドライフードにふりかけのようにウェットフードをのせたり、ドライフードをお湯でふやかして与えるなど、毎日のごはんから水分をより多く摂るよう工夫しましょう。

療法食を試してみよう!フードの変更は慎重に

猫専用のさまざまな療法食のなかに、便秘気味の猫ちゃんのためにつくられたフードもあります。

便秘の猫専用のキャットフードには食物繊維が多く配合されているため、まだ便秘の初期段階にいる猫ちゃんには、改善に期待ができます。

しかし、今のフードから突然療法食へと変更しても、食べてくれなかったり、フードがかわったストレスでさらに便秘になってしまうこともあります。

療法食へと変更するときは、従来のフードに少しずつ加え、だんだん新しいフードの割合を多くしていくことで、自然に移行するよう工夫してください。

今までのフードに慣れてしまっていると、新しく買った療法食をまったく食べない場合や、身体に合わずさらに体調が悪化してしまうこともあります。

ドライフードの大袋を購入する前にサンプルをもらって試してみるなど、便秘気味な飼い猫にぴったりのフードを探しましょう。

便秘解消のカギは食物繊維!?

私たち人間も、ごぼうやサツマイモなどの食物繊維を積極的に摂取することで便秘を改善に導こうとします。

キャットフードも同じで、食物繊維がスムーズな排便のカギとなっているのです。

しかし、食物繊維をふくんでいる食材はたくさんあります。どのような種類があるのでしょうか。

食物繊維には、

  • 水溶性食物繊維
  • 不溶性食物繊維

このふたつの種類が存在します。

どちらもバランス良く入っているフードが、お腹を整え排便をスムーズに導いてくれるキャットフードです。

水溶性食物繊維は、その名の通り、水に溶ける食物繊維です。整腸効果があり、血圧の上昇も抑えてくれる、まさに健康維持に必要不可欠な栄養素であるといわれています。
  • サツマイモ
  • いわし
  • トマト
  • ごぼう

などにふくまれています。

不溶性食物繊維は腸の機能を活発にしてくれる効果があります。身体の毒素を排出する役割もあるので、デトックスも期待できます。

  • グリーンピース
  • 枝豆
  • 納豆
  • モロヘイヤ

などに多くふくまれています。

もちろん、これらの食材をそのまま与えてはいけません。

キャットフードのパッケージをきちんと確認し、原材料にこのふたつの食物繊維がふくまれた食材が使われているかどうかチェックしてみてください。

新鮮なお水をたっぷり飲んで便秘を予防しよう

先ほどもご説明したように、成猫の主食となるドライフードは水分量が少ない乾燥したフードなので、必ず水分と一緒に食べる必要があります。

水分が足りていないと、便がかたくなり、排便中にお尻が切れて痔になってしまうことも。

痔になってしまうと、排便時の痛みからさらにひどい便秘になってしまうこともあります。 

なかなか水を飲んでくれないときは、スポイトなどで直接口に入れて飲ませてあげてください。

また、夏場はすぐに水がぬるくなったり、腐ってしまうことがあります。 1日に1回は交換して、いつでも新鮮な水が飲めるように注意してあげましょう。

キャットフードは食事後に片づけることで食べ過ぎ・肥満の防止になりますが、水はいつでも24時間、飲みたいときに飲めるよう準備してあげてください。

寝る前に水を飲む猫も多いので、就寝前は新しい水にかえて、私たちが寝ている間もおいしい水が飲めるよう工夫しましょう。

水もフードも静かで人通りのない場所に設置することで、ストレスなく食事することができます。

平皿に入れて与えている場合は、床から数センチ高くしてあげましょう。地べたに置いていると、猫の首に負担がかかり、飲みにくくなります。

また、神経質な猫の場合、ひげに何かがふれると食事や飲水をやめてしまうことがあります。猫のひげが当たらないように表面積の広い器を使いましょう。

猫がよくいる場所や、立ち寄る場所など、水飲み場を複数つくることでたくさん水分を摂れるよう工夫しましょう。

毛玉ケア専用のフードで便秘を予防!

猫はとてもきれい好きなので、毎日毛づくろいをして身体を清潔に保ちます。

しかし、このグルーミングで全身の体毛をなめることによってかなりの量の毛を体内に取り込んでしまうのです。

なめとられた毛玉は胃腸まで届き、嘔吐や便で排出されます。

しかし、嘔吐や便で排出しきれなかった毛玉が、消化もできずに胃の中に溜まり続け、腸がつまった結果、便秘を引き起こしてしまうのです。

毛玉による便秘には、毛玉ケア専用のフードやサプリメントがおすすめです。

食物繊維が豊富にふくまれているので、腸のなかの便をスムーズに排出してくれます。

特に長毛の猫は毛玉がつまりやすいので、ブラッシングやシャンプーなどで普段から気をつけてあげてください。

栄養バランスの整った食事で便秘をやっつける

私たち人間が便秘になったとき、蜂蜜やヨーグルトなどでお腹の調子を整えますが、猫は自分から便秘改善のための食事を選ぶことができません。

飼い主がしっかり管理し、スムーズな排便を促す食生活を目指しましょう。

また、私たちの身体に効果がある食べ物でも、猫にとっては効きすぎてしまったり、毒になってしまうかもしれません。人間の食べ物は与えないよう注意してください。

便秘改善にもっとも効果があるのは、日ごろから栄養バランスの整ったフードを与えることです。

保存料や防腐剤など、猫の身体によくない添加物ができるだけふくまれていない、ナチュラルなフードを選んであげてください。

偏った食事にならないよう、猫に必要不可欠なタンパク質が豊富にふくまれたフードを選びましょう。

日ごろから猫の食環境を整えることが、便秘の予防・改善につながります。

スムーズな排便で健康な身体を目指しましょう。

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