猫が雨の日に眠くなる理由。雨が原因で発症する病気もあるので注意

猫というのは、本当によく寝る生き物ですよね。子猫の時もよく寝ますが、大人になって年齢を重ね、シニアに入ってからはさらに寝る時間が増えるものです。

雨の日になると、いつも寝ている猫がさらに寝ている…(常に寝ているので飼い主さんは気付かないかもしれませんが)ということで。

ただ単に猫が寝ているというよりも、なんだか少しアンニュイな感じがするのはどうしてでしょうか。

猫の憂いがあるような表情もまたかわいいのですが、その理由も飼い主さんとしては気になりますよね。

今回は家の中で飼われている家猫が雨の日にとにかくよく寝る理由、さらに雨の日の猫の過ごし方についても見ていきます。

さらに雨の日に引き起こされることがある猫の病気、その症状を少しでも軽減させるために飼い主さんがしてあげられる事についても考えていきましょう。


家の中にいる猫が雨の日によく寝ている・眠くなる理由

猫はいつものんびりしているように見えますが、実は意外と敏感に色々なことを感じ取っています。

耳がとても良いので、雨の日にはしっかりとその雨音を感じていることでしょう。その雨音の一定のリズムが猫にとって眠りを誘うのではないか、とも考えられているんですね。

雨音のリズムでさらに眠くなるなんて、なんともかわいいです。雨を見つめながら「なんだか眠たいなあ~」なんて思っているのでしょうか。

また、猫は雨によって自分の身体が濡れることをとても嫌がります。

猫の毛が雨に濡れてしまうと体温が下がってしまうので、猫は本能で「雨に当たると危険だ」と分かっているんですね。

だから、ちょっと寂しげでもあり気だるさも出して窓の外を見ているのかもしれません。

次で説明するように、雨が降るとヒゲに違和感も出てきて気分的にもあまり良くないので、ゆっくり寝ていることが多いのでしょう。

雨の日には猫はよく顔を洗う

「猫が顔を洗うと雨が降る」なんて迷信がありますが、さらに雨が降る前になると猫はヒゲをピクピクさせていることがあるんですよね。

猫のヒゲもとても敏感な作りになっているので、雨による湿気を感じ取っているわけです。

それによって猫はヒゲの違和感を少しでも無くすために、何度も顔を洗って落ち着かない…なんてこともあるかもしれません。

雨の日が猫の身体に悪影響を及ぼすことがある

雨の日には頭痛が起こってしまうので辛い…と嘆かれる人は結構多いですよね。猫の場合も人間と同じように雨の日に体調が悪くなることがあるんです。

血液循環障害

雨の日には気圧が下がりますが、それによって血管がゆるんで膨張してしまいます。

このように猫の血管が膨張することで、「血液循環障害」という病気が引き起こされることがあるので注意が必要なんですよ。

この病気になってしまうと、血管だけでなくリンパや臓器も膨張してしまうんです。

本来腎臓は、身体の中で流れている血液をろ過して尿として不純物を体外に出すという機能があります。

でも、腎臓に疾患がある猫の場合は血液をうまくろ過することが難しくなることがあるんですね。

この場合不純物が血液内に残ってしまうため、そのままろ過しきれていない血液が体内を回ってしまうのです。

こうなってしまうと猫は尿毒素のような症状が出やすくなります。

  • むくみ
  • 酸欠
  • 吐き気・嘔吐

元気な猫ならほとんど心配はないのですが、疾患がある猫の場合にはかなり注意が必要でしょう。

気象病

気象病(天気病とも呼ばれます)とは、気象が変わることで猫の体調に変化をもたらすというもので、まだはっきりした原因などは明らかになっていません。

外部の空気環境などが大きく変わることで自律神経のバランスが崩れてしまうことが関係しているのではないかと考えられているんです。

  • 関節が痛くなる
  • 頭痛が起こる
  • めまいが起こってフラフラする
  • てんかん
  • 気管支喘息
  • 血栓
  • 歯が痛くなる

猫によってその症状には差がありますが、気象病によって心臓病や心筋梗塞なども命を脅かす危険性のある病気をさらに引き起こす可能性もあるんです。

飼い主さんが雨の日にしてあげられる猫のケア

やはり猫にとっての雨の日は、気分も血圧も下がってしまうことで体調が悪化しやすくなるんですね。

でも、雨を止めることはできませんし、低血圧になることなんて尚更止められません。では、猫にとって憂鬱な雨の日に飼い主さんが気をつけてあげられることは何でしょうか。

血液循環障害の猫の場合

まず、血液循環障害になっている猫のために飼い主さんがしてあげられることをご紹介します。

  • 猫のストレスを最小限にしてあげる
  • 暑い時期なら、身体が冷えるようなごはんにしてあげる
  • 清潔なお水をいつでも飲めるように準備してあげる

やはり、なるべくストレスが溜まらないようにしてあげることですね。雨の日というだけで身体がダルくなってしまう猫は多いです。

猫がけだるそうに寝ていたり、ボーッとしている場合にはそっとしておいてあげるのが一番でしょう。

身体を冷やすごはんは、夏の暑い時期のみあげるようにしてください(冬場だと身体が冷えすぎてしまうのでオススメできません)。

さらに猫が嘔吐をしているならば、このタイミングで新鮮な水がたくさんが飲めるようにしてあげてください。何度か嘔吐を繰り返すと、回復に向かうケースが多いです。

気象病の猫の場合

次は猫が気象病になってしまった時に飼い主さんができることについて考えてみましょう。とくに台風や梅雨の時期になると、大きく気象が変化するためかかりやすくやります。

  • 適度に運動をさせることで自律神経を整える
  • とにかくストレスをためないように気をつける
  • きちんとした食生活ができるようにサポートしてあげる
  • 持病がある場合は猫用の薬を常備しておく
  • 気象レーダーを毎日チェックしておく

気象病は、ストレスをためないことが大切です。飼い主さんと日頃からしっかりコミュニケーションを取ることで安心させてあげましょう(あまり触ってほしくない猫もいるので、その子の性格をちゃんと把握することが大事ですよ)。

さらに毎日の食事で栄養バランスを取って強い身体を作るように気をつけてください。さらに一緒に遊んだりして、適度な運動を促すこともポイントですよ。

気象病になりやすい猫の場合は、動物病院で前もって薬を処方しておいてもらうと安心できるでしょう。

さらにスマホアプリなどで気象情報を常に把握しておくことも大事ですね。

日頃からしっかり観察しておくことで、猫の状態を把握しておこう

どちらの病気にしても、猫を日頃から飼い主さんがチェックしておくことは大事です。猫がほんの少し体調を起こした時にもすぐに気づいてあげられるからです。

さらに、雨がちょっと降っただけで猫が体調を崩してしまうのか、それとも台風などの大きな低気圧の時だけなのか~そのあたりも把握することができればいいですね。

猫の体調が悪くなってしまった時には、その時の天候などの記録をしっかりと記録しておくと予防の際にも役立つでしょう。

猫は雨の日になると、いつもよりも気だるくなったり眠たくなったりする傾向があります。

雨の日に眠たくなるのにも理由があるのですが、猫の身体の健康をも脅かしてしまう病気を引き起こす可能性があることもあることが分かりましたね。

雨の日の猫の様子を細かくチェックしておくことで、猫の症状が少しでも和らげるように気をつけてあげる必要があるでしょう。

それでももしも本当に猫の様子がおかしい…と感じた場合には、迅速に動物病院に向かってください。

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