猫ちゃんがしらっとした顔つきでテーブルの上のものを落とす。そんな光景を目にしたことのある飼い主さんは多いことでしょう。
しっかりと前足ではねのけている様子を見ると「わざとやっている」ことは一目瞭然です。
なぜ、こんなにも猫ちゃんはものを落とすのでしょうか。その理由について解説していきます。
物理の勉強!?ものを落とすのは学習している説
猫ちゃんが、テーブルからものを落とす場面をみていると、落とした後に必ずといっていいほど、テーブルから身を乗り出して下を確認しています。
自分が払い落としたことの結果をちゃんと観察しているのです。これは一種の学習行動と考えて良いでしょう。
「いろいろな固さ、重さの物を落とし、どのようなスピードで落下し軌道を描くのかを学んでいる。」というように分析している専門家もいます。物理の勉強でしょうか?凄いですよね。
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ものを落とすのはストレス発散や遊びたいから
猫ちゃんはものを落とすことでストレスを発散させている場合があります。本人(本猫)にとっては遊びの延長なのでしょう。
「つまんないし、ヒマなんだもん!」猫ちゃんからそんな雰囲気を察したら、なるべくおもちゃなどで一緒に遊んであげましょう。
さらに、一人遊びでも楽しめるように猫用おもちゃやキャットタワー、隠れて遊べるような場所(ダンボールの箱等)などを用意しておいてあげるのも良いですね。
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構って~!飼い主の気をひきたいからものを落とす
この場合は、呼び鈴やナースコールなどと同様の使い方ですね。このような時には、猫ちゃんはじっとこちらの様子を観察しながら落としています。
「ものを落とせば飼い主さんがこっちに注目する」ということをちゃんと学習した猫ちゃんは、自分の要求を満たすためにその行動を繰り返すこともあります。(主に「構って欲しい。」「ごはん、ちょうだい。」などのアピールに利用します。)
何度も繰り返すような時には「構わずに無視する」のも1つの方法でしょう。せっかく落としても反応がないということがわかれば自然に止めることも多いですよ。
いずれにしても、破損などの危険が伴わないことが前提となります。
対処法は基本的に飼い主さん次第です
猫ちゃんがものを落とす3つの理由とそれに応じた対処法をご紹介しましたが、実際の対処法は、もちろん飼い主さん次第。猫ちゃんの様子を見ながら、その場その場で適切と思われる対応をすべきでしょう。たとえば…
「上手に落とすことができて、しかもちゃんと観察している!なんて頭がいいのかしら。よしよし!」
「寂しそうだから、今日はおもちゃで思いきり遊んであげよう!」
「何回も落としてるから、しばらくはちょっと知らんぷりしておこうかな。」
どれも正解です!
でも、ただ1つだけ、やってはいけないことがあります。それは猫ちゃんを叩いたりどなったりしてやめさせようとすること。
飼い主さんがしつけのつもりでも、結果的には猫ちゃんを怯えさせるだけ。メリットがないばかりか、大切な信頼関係まで失ってしまいます。
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トラブルの種は減らす工夫を、その上で「猫らしさ」を大切にしよう
落とされて困るもの、特に破損の危険性のあるものは前もって収納しておくか、猫ちゃんの手の届かない場所に置くようにします。場合によっては両面テープで固定するなどの方法も良いかもしれませんね。
また、キッチンやお風呂場など危険なものが多い場所には猫ちゃんが入れないようにするなど、トラブルの種を減らす工夫は必要です。
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「危険だから」「飼い主の負担になるから」などの理由で、猫ちゃんの行動にダメ出しばかりするのはおすすめできません。
きちんと危険を回避した上で、猫ちゃんにとって「できること」を自由にさせてあげましょう。それが伸び伸びとした「猫らしさ」をはぐくむことにつながります。室内飼いでのストレスを低減することにもなりますね。
猫ちゃんのストレスケアに配慮しながら、お互いに暮らしやすいような環境に整えていくこと、それは猫を飼う上ではとても大切なことの1つです。
愛猫を賢い猫ちゃんに育てるためにも、たまには気のすむまで「物理の勉強」もさせてあげましょうね!(笑)