猫と犬を一緒に飼うときのポイント。個体差にあわせて環境を作る方法

あなたは犬派でしょうか。それとも、猫派でしょうか。

「犬も猫も、どっちも大好き!」という方もいるでしょうし、「家族は犬派だけど、私は猫派なの」という方もいるかもしれませんね。

「犬を飼っているけれど、猫も飼いたい」と思ったとき、あっさりと諦めてしまってはいませんか?

たしかに、なにも準備をせずに犬と猫を同居させては、トラブルの元になるだけです。ですが、条件さえ合致すれば、犬と猫を同時に飼うことは難しいことではありません。

重要なポイントをしっかり押さえて、犬と猫に囲まれた幸せなおうちをつくりあげましょう。

犬と猫は仲が悪い。それはホント?

「犬と猫は、互いに相性が悪い」と思っている方は多いでしょう。それは本当でもありますが、嘘でもあります。

一般的な中型犬を、想像してみましょう。吠える声は大きく、噛む力もそれなりに強く、走るスピードも速いです。

小型犬を想像してみても、ダックスフントやプードルなどは、もともと猟犬の血統です。

野良で生きている猫には、天敵がたくさんいます。猫はちいさく、弱い生き物です。

犬が敵になった時、多くの場合、猫はやられてしまいます。そう考えれば、犬と猫の相性が悪いのは、当たり前ともいえるでしょう。

ですが、犬と猫がみんなそうなのかといわれれば、答えはNOです。

世の中には、犬ととっても仲良しの猫もいます。同じお皿でごはんを食べたり、眠るときには一緒にくっついて寝ていたり。

はたまた、ケンカをすれば犬よりも強い猫もいます。仲良しでなくても、寄らず触らずの距離を保てている場合もありますね。

猫と犬を一緒に飼うときのポイント10252

「犬と猫は、仲が悪いのか」という問には、決まった答えはありません。

結局は、個体差や環境によるところが多いのです。

犬と猫を同居させるコツ

「せっかく犬と猫を一緒に飼うなら、仲良くしてほしい」と思いますよね。

可愛い動物同士が寄り添って暮らしている様を見るのは、飼い主にとって、至福のひとときです。

犬と猫をうまく同居させるために、重要なポイントを押さえておきましょう。

犬が先に暮らしている場合

犬も猫も、若い頃は血気盛んでやんちゃです。犬と猫の同居を考えた時、うまくいく確率が高いのは、犬のほうが年上である場合です。

元気いっぱいの遊び盛りの時期を過ぎ、おちついた年頃を迎えた犬は、ちいさな物事にあまり動じなくなります。

視界をうろちょろして、甲高い声で「ニャー」と鳴く生き物にも、すぐさま飛びかかるということはなくなるはず。

しかし、子猫は好奇心旺盛ですから、犬に対しても怖じることなく近寄っていくこともあるでしょう。

その時に、犬が吠えかかることなく子猫に優しくしてくれれば、猫が犬になつく確率がぐぐんとアップします。

犬が子猫に優しくしてくれたら、飼い主さんは犬をめいっぱい褒めてあげましょう。また、いつでも犬を猫より上に立て、先住者としての序列を尊重してあげなくてはいけません。

そこは重々注意しておきましょう。

もちろん、「犬が年上なら必ずうまくいく」というわけではありません。

年齢を重ねても攻撃性が高かったり、活発でやんちゃな時期が長かったりする犬はいます。子猫だって、好奇心よりも警戒心が強い猫もいます。

結局のところは性格によるということは、理解しておきましょう。

猫が先に暮らしている場合

猫が先に暮らしている場合は、犬と仲良くしてもらうことは、すこし難しいかもしれません。

子犬は好奇心旺盛で、猫が「今は寝ていたいから、構わないでくれ」と思っていても、空気を読むことができません。

眠りたいのを邪魔された猫は、子犬のことをけっして良くは思わないでしょう。

子犬は猫の気持ちに構わずに、寄っていったり、遊びを持ちかけたりするかもしれません。しつこく構われた猫は、逃げるか攻撃するかといった行動に出るでしょう。

猫は、自分がやりたくないことを譲歩してやろうと思うことは、あまりないのです。

「飼い主に褒められるために、我慢をして頑張る」という気持ちも、ほぼありません。それが、犬と猫との大きな違いでもありますね。

おおらかで犬に慣れている猫なら別ですが、一般的な猫は、やんちゃな子犬のことは好きではありません。

大人になってしまった猫と、あたらしい子犬とをなじませるのは、難しいと思っておいたほうがいいでしょう。

犬と猫を同時に飼うときに、用意しておきたいこと

犬と猫を一緒に飼いたいと思ったときは、「猫を室内外にして脱走させない方法」と、「うまく同居できなかった時にどうするか」を考えておきましょう。

猫を脱走させないための方法

猫の飼育は、完全室内飼いが推奨されています。

環境が許せば自由に外に出すのもよいですが、多くの場合は事故や怪我や感染症など、さまざまな危険を伴います。

安全に長生きしてもらいたいと思うなら、猫は完全室内飼育することをお勧めします。

ですが、犬には散歩があるので、ドアからの出入りが多くなります。犬は暑さにも弱いことが多いので、窓を開けておいたりすることも増えるでしょう。

犬と猫を一緒に飼う場合、こういった理由で、猫が脱走する隙が増えることになるのを覚えておきましょう。

「うっかり脱走させてしまった!」というリスクは、犬を一緒に飼っていると、間違いなく高くなります。

これは、犬と猫が仲良く暮らせている場合にも、押さえておかなくてはいけない重要なポイントです。

うまく同居できなかった時にどうするか

犬と猫を同時に飼おうと思ったのなら、「飼ってはみたけど、うまく仲良くなってくれなかった」という事態を、まず想定しておきましょう。

「顔を見れば威嚇しあう」「犬が猫を追いかけてしまう」という程度ならまだしも、「取っ組み合いのケンカになってしまう」ということもあるかもしれません。

「うまくいくと思って飼ったけど、ダメだった」という状態になった時、犬と猫、それぞれを分けた生活空間が作れるように、あらかじめ確保しておきましょう。

二階建て一軒家であるなら、二階を猫の生活空間にして、一階を犬の生活空間にするという方法もあります。

猫は多くの場合、自分の縄張りがあればいい生き物ですから、ひと部屋を猫用に確保するだけでも十分です。

犬と猫を同時に飼いたいと思ったのなら、最低限、このくらいの用意はしておきましょう。

動物の一生に、責任を持とう

犬も猫も、日本では、人間に保護されて生きるペットです。

一昔前と違って、人間に管理されていないペットは、不幸な一生を歩む確率がぐんと上がっています。

野良犬や野良猫などは、飢えることのない安全な生活を送ることはできないのです。不幸なペットを増やさないためには、安易な飼い方をしないことが重要です。

軽い気持ちで飼い始めず、その生き物の一生を全うさせてあげられる飼い方についてしっかりと計画を立てましょう。

ペットを飼おうと思うのなら、その生き物の一生を保証できるよう努めるのが、飼い主の責任です。

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