鼻ぺちゃ猫の魅力と特徴。鼻にまつわるお世話を覚えよう

猫を飼っている人たちの間で、一部に根強い人気を誇るのがいわゆる「鼻ぺちゃ」と呼ばれる猫たちです。雑種では滅多に見かけないため、鼻ぺちゃの猫を飼うとしたら純血種の猫を選ぶのが一般的になります。

いったい、鼻ぺちゃの猫にはどんな品種の猫がいるのでしょうか。また、鼻ぺちゃの猫をお世話する場合、どのようなことに気をつけたら良いのでしょうか。鼻ぺちゃと言われる猫の代表的な品種や、お世話のポイントについてご紹介します。

ブサカワ!?鼻ぺちゃ猫の特徴

いわゆる「ブサカワ」とも呼ばれる鼻ペちゃの猫たち。可愛いとは思いつつも、なぜ可愛いのか、そもそもなぜ鼻ペちゃなのか、あるいは鼻ペちゃの基準はあるのかと気になりますよね。そこで、鼻ペちゃといわれる猫の特徴をまとめてみました。

まるまるとした柔らかな顔のフォルム

鼻ペちゃ猫は頭蓋骨が他の猫より丸いことが多く、そのためまるまるとした柔らかな顔つきをしています。鼻が低いので横顔もまんまるで、ぬいぐるみのような愛らしさを感じられることでしょう。

人間が、人間の赤ん坊に保護欲を感じるのは、顔をはじめとして全体が丸みを帯びているためといわれています。それと同じように、猫の頭も丸いことで保護欲が感じられ、鼻ペちゃ猫独特の愛らしさに繋がっているのかもしれません。

短頭種と呼ばれる

鼻ペちゃの猫たちは、専門的には短頭種と呼ばれています。骨格からして他の猫との違いが見られます。短頭種の猫の場合、鼻ペちゃになるほどに頭蓋骨が丸く、また口内が狭くなります。目や下顎が前方にせりだすのも特徴です。

このため、鼻ペちゃ独特の可愛さと引き換えに、歯並びが悪くなったり、涙を排出しにくくなったり、舌をしまいづらくなったりなど、特有の問題を引き起こすことがあります。

より鼻ペちゃの猫を表す「ペキフェイス」

鼻ペちゃの猫を観察すると、目と鼻の距離が非常に近いことがわかります。一般的な猫の顔つきは、目から鼻までに距離があり、鼻筋がすっと通っているはずです。

しかし、鼻ペちゃになればなるほど、鼻から目までの距離が短くなり、両目と鼻が水平に並んだ状態に近くなっていきます。

特に、目の下のラインよりも上に鼻がある、際立って鼻ペちゃの顔だちをした猫は「ペキフェイス」とも呼ばれています。鼻ペちゃの犬の「ペキニーズ」を由来とした呼び方です。

しかし、このようなペキフェイスの猫はより鼻ペちゃになるようにと人工的な交配を繰り返した末に生まれた猫たちで、骨格上呼吸困難や涙目などの問題を抱えやすかったため、最近では数を減らしてきています。

鼻ぺちゃ猫と呼ばれる代表的な品種3選

では、具体的に鼻ペちゃの猫にはどんな種類があるのでしょうか。日本でよく見られる、鼻ペちゃの猫には次のようなものがあります。

ペルシャ

鼻ペちゃ猫の代表といえばペルシャです。鼻ペちゃ猫の品種は基本的に、このペルシャと他の品種をかけ合わせることで生まれてきました。

ペルシャの歴史は古く、遡ると古代にまで達すると考えられているほどで、「猫の王様」との別名もあります。長毛種の優雅な外見に筋肉質な体を持ち、性格も穏やかで上品です。

顔つきには鼻筋の通った「ドールフェイス(トラディショナルとも呼ぶ)」と、より鼻ペちゃの顔つきをした「エクストリームフェイス」の2種類があります。

ちなみに、ペルシャと違いがわかりにくいことで有名な品種としてチンチラがありますが、チンチラはペルシャほど鼻ぺちゃではないのが特徴の1つです。

ヒマラヤン

ブルーの瞳と、顔や耳、足やしっぽの先だけに濃い色の被毛を持つのが特徴のヒマラヤン。ペルシャ猫と、シャム猫の交配によって生まれたこのヒマラヤンも、鼻ペちゃの猫として有名です。

こちらもペルシャのように、「ドールフェイス」と「エクストリームフェイス」の2種類があります。日本で見かけるヒマラヤンはだいたいドールフェイスです。

穏やかな性格であまり鳴きませんが、シャム猫の血が入っているため人懐こく明るいところもあるのが魅力の1つです。

エキゾチックショートヘア

ペルシャと、バーミーズやアメリカンショートヘアといった短毛種の猫をかけあわせて生み出されたのがエキゾチックショートヘアです。

エキゾチックショートヘアはペルシャの穏やかさを受け継ぎながらも、アメリカンショートヘアの好奇心旺盛な性格をも持ち合わせています。そのため、ペルシャやヒマラヤンなど他の鼻ペちゃの猫よりやや遊び好きな傾向があります。

また、短毛種であることも特徴の1つです。スキンシップが好きで甘えん坊のため、猫好きだけどそっけないのは寂しい、という人にもおすすめの品種です。

特有の問題を知ろう。鼻ペちゃ猫を飼う時に注意してあげたいこと

ご紹介したような、ペルシャをはじめとする鼻ペちゃの猫たちには、鼻ペちゃであるが故に他の猫とは違う部分がいくつかあります。鼻ぺちゃの猫を飼う前に、お世話で注意すべき点を確認しておきましょう。

目の病気になりやすい

鼻ペちゃの猫は、全体的に流涙症のような目の病気にかかりやすいと言われています。鼻ぺちゃであるのに、鼻ではなく目?と思ってしまう人もいるかもしれません。

しかし、鼻ペちゃ故の他の猫との骨格の違いが、実は鼻ペちゃの猫の目に深刻な影響を及ぼしているのです。

また、長らく人間により不自然な交配を繰り返されたこともあり、短頭種の猫たちは遺伝的に白内障などを引き起こしやすいと考えられています。

日頃から、猫が涙を流していたら優しく拭いてあげたり、人間の足元を歩く猫の目にほこりやゴミが入らないよう、掃除したりすることを徹底しましょう。

また、普段から目の状態を気にかけ、年に1回は健康診断を受けるといったようなことも重要です。

呼吸しにくい

短頭種の猫は、鼻が短いが故に呼吸しにくいという特徴を持っています。短頭種の猫は全体的にあまり運動を好まず穏やかな傾向ですが、これは運動してしまうと息が上がってしまい、呼吸しづらくなるせいだとも考えられています。

しかし、運動を全くしないのもストレスのもとです。猫の呼吸に影響のない程度の、猫じゃらしで軽くじゃらすなどの遊びを多く用意しておきましょう。

また、日頃から空気清浄機を置いて綺麗な空気を保ったり、あるいは鼻をつまらせていないかどうかを確認したりすることも重要です。短頭種の猫は鼻ペちゃであるが故に、他の猫より鼻づまりを起こした時が大変です。

狭い気道でも十分に呼吸ができるように気を配ってあげましょう。

飲み食いしにくい

鼻ペちゃ猫を飼う時は、食器の選び方に気を配ってあげましょう。鼻ペちゃの猫は骨格が若干他の猫と異なります。そのため、ご飯の時、口をフードに届かせようとすると鼻はおろか顔全体にまでフードが付着してしまうことがあるのです。

深くかがまないとフードに届かないような深いお皿や、顔を動かす余地がほとんどない小さなお皿は鼻ペちゃの猫に向きません。浅くて、ある程度面積の大きいお皿を用意してあげると、鼻ペちゃ猫でも食べやすいでしょう。

何種類か用意して、猫自身に選ばせてあげるのもおすすめです。また、食器と同じように、水飲みにも注意しましょう。こちらも高さや広さが合わないと、鼻に水が入ってしまう原因となってしまいます。

顔が汚れやすい

鼻ぺちゃの猫は、食事の時以外でも、鼻を中心に顔全体が汚れやすいので気をつけてあげましょう。猫は本能的に、未知のものや警戒するものに対して匂いを嗅いで情報を集めようとします。つまり、匂いで危険かどうかを判断しているわけです。

他の猫にでくわした時はもちろん、新しい家具などを置いた時や、あるいは出されたフードが安全か、腐ってはいないかということを判断するのも、全て嗅覚です。

鼻ぺちゃの猫も当然、匂いで対象を調べますが、鼻ペちゃの猫は鼻が低く、鼻先だけを近づけたつもりでも実は顔全体を近づけることになってしまいます。

フードの匂いを嗅ごうとした結果フードに顔全体をつっこんでしまったり、ほこりを見つけて鼻を近づけた結果、顔にほこりをつけてしまうこともあります。

飼い主さんはまめにぬるま湯に浸して絞ったタオルなどで、猫の顔を拭いてあげるようにしましょう。

鼻ぺちゃの猫はかわいい!でも、お世話は特に気をつけてあげよう

ペルシャやエキゾチックショートヘア、ヒマラヤンなど、鼻ぺちゃと呼ばれる猫の品種はいくつかあります。鼻ぺちゃの猫を飼いたいと考えているのなら、これらの純血種を選ぶと良いでしょう。

ただ、人間による意図的な交配によって生まれたこれらの猫たちは、他の猫では必要としないような特別なお世話や、鼻ぺちゃ猫特有の病気に対する注意などが日常的に必要になります。

鼻ぺちゃの猫は可愛いものですが、可愛いというだけで即決せず、よく考えて納得してから家に迎えましょう。

鼻ぺちゃの猫であっても、そうでなくても、猫との暮らしは人の生活を豊かにしてくれます。長ければ20年以上の付き合いになりますから、お世話の知識はよく持っておきましょう。

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