猫ちゃんは他の動物と比べると吐くことが多い動物です。もちろん個体差はありますが、毛玉を吐いたり未消化のものを吐いたり、猫ちゃんを飼っているご家庭ではよくある事なのではないでしょうか。
よく吐くものの一つとして胃液もありますよね。内容物が何も含まれてない透明から少し黄色っぽい液体を吐いた場合、それは胃液です。白い泡のようなものが混じっています。
胃液を吐いてしまう原因や、病気の可能性、解決策についてご説明いたします。
胃液を吐く原因は基本的には病気ではない
この胃液を吐くという行動ですが、基本的には病気ではありません。
空腹
胃液を吐く原因の一つとして、空腹があります。時間を決めてご飯を与えているご家庭で、ご飯前になると吐いてしまうという猫ちゃんはいませんか?その後、食欲があるようであれば問題はありません。
対策として、一度の量を増やすのではなく、一日二回だった食事を三回に増やすなど、こまめに食事をあげるようにしましょう。
合間の時間におやつを与えることでも解消されますが、体重制限や食事制限中の猫ちゃんには少し難しい場合もあります。
ドライフードを常に食べられる状態にする「置き餌」という方法もありますが、肥満などの病気になってしまうことがあります。
設定時間に決まった量を出してくれる自動給餌器を使う方法もありますが、コストがかかりますよね。
お財布や、持病がある猫ちゃんの飼い主さんは獣医さんと相談しながら、猫ちゃんに負担の少ない方法を探してみてくださいね。
ストレス
猫ちゃんはとても繊細な生き物です。ほんの少しの環境変化ですぐに体調を崩してしまうことがあります。私たち人間もストレスがたまると「胃が痛い」と思うことがありますよね。同じように猫ちゃんもストレスのダメージが胃腸に響くことがあります。
ストレスとなる環境変化は新しい家族が増えた、引っ越しをした、部屋の模様替えをした、季節の変わり目で気温が急に変動した、などと様々にあります。
猫ちゃんの環境変化について思い当たる場合は、猫ちゃんが安心できる場所を作ってあげたり、スキンシップが好きな子にはたっぷりスキンシップをはかり安心感を与えてあげてください。
何もしなくても環境変化に慣れてストレスが軽減すると嘔吐は減りますが、慣れるまでに時間がかかってしまいそうな時や、時間が経過しても嘔吐がおさまらない時は動物病院へ相談してみてくださいね。
毛玉
猫ちゃんが毛玉を吐こうとして、うまく出ずに胃液のみを吐き出してしまうことがあります。この場合はこまめにブラッシングをし、猫ちゃんの口に入る抜け毛の量を減らしてあげましょう。
酷いようなら普段の食事を毛玉対策と銘打たれているものに変更してみましょう。飲み込んでしまった毛玉をうんちとして排泄させることで、毛玉原因の嘔吐を軽減できる可能性があります。
誤飲
猫はいろいろなものに興味を示します。
ビニールやプラスチック片などの消化できないものを飲み込んでしまい、吐こうとしているのにうまく出てこず胃液だけを吐き続ける時があります。
飲み込んだ異物が猫ちゃんの内臓を傷つけてしまう可能性もありますのでできるだけはやく動物病院に連れて行ってください。
こんな嘔吐には注意!すぐに病院に連れて行くべき症状
- 毎日吐く
- ぐったりとしている
- ご飯を食べない
- おしっこやうんちがいつもと違う
以上のような場合はなるべくはやく動物病院に連れて行き、獣医さんに診察してもらいましょう。重篤な病気の可能性があります。
胃液だけでも、毎日吐く場合は空腹やストレスなどが原因ではなく他の臓器の病気が隠れている可能性があります。
ぐったりとしていて動こうとしない時も同様です。
ご飯を食べない時は、猫ちゃんの好みで食べない時と、食欲がなくて食べない時があります。猫ちゃんの好みのご飯で、普段なら食べるはずのものを口にしようとしない時は、なんらかの異常がある場合があります。
下痢や便秘、血尿やおしっこが出ないというような症状を伴っている場合は特に迅速に行動しなければ命に関わることがあります。
猫ちゃんはとても我慢強い生き物で、どこかが痛くても痛いとアピールすることはあまりありません。
嘔吐をはじめとした日頃の様子をよく観察してあげて、猫ちゃんの病気のサインを見逃さないようにしてあげてください。
じっくり観察して飼い主さんが行動してあげましょう
上にあげたような症状がない場合はゆっくり様子を見てみましょう。
ストレス性のものならストレスを軽減してあげることで嘔吐は治まるはずですし、空腹が原因であれば空腹を解消してあげれば治まります。
猫ちゃんはとても我慢強いので、飼い主に病気であると訴えられません。心配な場合はなるべくはやく動物病院へ受診してみてくださいね。