下痢をしている猫への対処法6つ。飼い主さんが焦らずすべきこと

私が飼っている猫ちゃんも下痢や嘔吐で悩まされたことがありました。

どうなってしまうのだろう、もしものことがあったらと、あたふたするしかなかった自分・・・もし、そのときの私と同じ境遇の方がいたら、力になれるのかなと思い、記事を作成してみました。

原因によっては、一過性のものもありますが、続くようであれば放っておくと大変危険です。その際には、飼い主の見極めが大事となります。ここでは、下痢の原因や対応策をまとめています。


猫の下痢が心配…そんな時に飼い主さんができる対処法

すぐに収まるものもありますが、少しでも不安な場合は、動物病院に行くことをおすすめします。

ですが、夜間で病院がやっていないときやどうしても仕事が休まない日に下痢をしてしまっているときもありますよね。

そんなときに、飼い主さんができる対応を紹介していきます。

水分を与える

脱水症状になってしまう可能性が高いので、水分をとりましょう。その際、生水ではなく、一度沸かしてから、人肌に冷ませたものを与えたほうがいいです。

水が飲めない場合は、ゼリー状タイプの水分補給方法もあります。

エサを見直してみる

安価で売られているものには、保存料が使われていたり、低品質なものが入っていたりと安心できない場合があります。

今では、ネット上でも、エサの比較サイトを目にします。よく調べてから、安心安全なものを与えてください。

私の猫ちゃんは、キャットフードの見直しで、下痢、嘔吐がおさまりました!また、毛並みや便のにおいも驚くほどに変わりました。

“健康は、食事から”ですね。

療養食に変えてみる

猫の写真2

一気に切り替えてしまうと食べてくれないかもしれません。

いつもの食事に少しずつ混ぜてみてください。

食事管理をしていく

一回の食事を抜いて、腸を休ませてみたり、減らしてみたりする。

傷ついた消化管に負担をかけないようにしていきましょう。

便のサンプルをとっておく

動物病院に持って行くため、便をきれいな容器にとっておきます。容器は、なるべく新品のものを使うようにし、他の成分が入らないようにしておきましょう。

エサやストレスなど、日常的に潜む下痢の原因

下痢の原因は、大きく2つに分かれています。

  • 日常的に起こる原因
  • 病気や感染などで起こる外的要因

これから、まずは日常的に起こる原因についてわかりやすく解説していきます。

日常的に起こる原因のひとつ、食べすぎ

ねだられてあげてしまうなど、必要以上にエサをあげてしまうと胃がびっくりしてしまい、下痢や吐き戻しを誘発してしまいます。

適量がエサの袋の裏に書いてありますので、確認して必要な分だけをあげるようにしましょう。

エサの影響で下痢に!銘柄の変更

新しいフードに慣れるまでには時間がかかります。1週間~10日間かけて慣らしていきましょう。

今までのエサに少しずつ混ぜていくことをおすすめします。

エサが合っていないと下痢の原因になる

材料(肉・穀物)に対して、アレルギー反応を示す場合があります。

粗悪な材料を使っている場合もあるので、何が使われているのか調べてから安心できるものを購入していきましょう。

人が食べているものを与えている

「ねこまんま」という言葉があるように、猫に人の食べ物を与えてもいいのだろうと思っている人もいるのではないでしょうか。

ただ、人が食べているものは、塩分が高めで、尿路結石になりやすくなる可能性もあります。そういったことを踏まえると、猫用のエサを与えるのがいいです。

猫もストレスで下痢をする

来客や家族の留守、運動不足などのストレスによるものもあります。

猫ちゃんは、ささいなことでもストレスになるので、注意してあげてください。また、発情期の時期もストレスがかかっています。

ストレス性の場合は、うんちがゆるくなるまでに数日かかります。

薬の副作用による下痢は獣医さんに相談しよう

猫ちゃんが薬を服用している場合、副作用で下痢を起こす場合があります。特に、抗生剤や抗ガン剤は起こしやすいです。

ひどい時には、獣医さんに相談し、薬を変えてもらうなどして対応していきましょう。

季節の変わり目に起こる猫の下痢

寒暖差で、症状が出てしまう猫ちゃんもいます。特に、寒さが影響し、便がゆるくなることがあります。

また、換毛期の毛づくろいが原因となることもあります。その場合は、こまめなブラッシングやシャンプーで抜け毛を落としていきましょう。

危険!異物を飲み込んで起こる下痢

異物の中でも要注意なのが、洗剤や殺虫剤などの薬品です。かなり激しい下痢や嘔吐が見込まれますので、その場合はすぐに病院に行ってくださいね。

  • ネギ類(玉ねぎ・にら・ネギ)
  • チョコレート

は口にすると中毒症状も出てしまうので、絶対に与えないようにしてください。

日常に起こりうる原因の中でも、食べすぎやストレス性のものであれば、そこまで神経質にならずに様子を見たり、解消できるよう働きかけたりすることで改善が見られるでしょう。

その際、下痢の形態や猫ちゃんの様子をよく観察することが大事です。

また、下痢が起きた前後に、何か普段と違うことがなかったか、振り返るのも原因を見つけていくのに必要なことです。

病気や感染が原因で起こる下痢には注意が必要

日常的に隠れている下痢の原因の次は、より注意して猫ちゃんの様子を観察していただきたい、病気が原因で起こる下痢のお話です。

胃腸に炎症が起きている

大腸炎 血便や粘液便がでる。誤飲食や細菌感染が原因。
急性胃腸炎 激しい水下痢、血便がでて、命にかかわる場合もある。
慢性胃腸炎 軽い下痢が何日も続く。ストレスや寄生虫が原因。

代表的な病気は

  • ネコエイズ
  • コロナウィルス

があります。猫から猫へとうつってしまうので、予防としては、完全室内飼いが基本となります。

細菌性の下痢は感染に注意

  • 大腸菌
  • カンピロバクター
  • サルモネラ菌

上の2つは体内にいる菌なので、重い症状にはなりにくいです。ただ、人にうつる可能性があるので、注意してください。

「サルモネラ菌」は特に激しい嘔吐や下痢がみられるので要注意です。

寄生虫や回虫による下痢は、便をチェック!

代表的なものは、回虫、鉤虫です。

便に虫が混ざっていないかよく見てみてください。

症状としては、だんだんと痩せていきます。子猫の場合、重症化しやすいので、気をつけてください。

日本ではまだ有名ではない?猫のIBDによる下痢

日本語でいう「炎症性腸疾患」です。

嘔吐や下痢、食欲不振血便がみられます。日本ではあまり知られていませんが、アメリカでは慢性疾患のひとつです。

注意!早く病院に行ったほうがいい下痢の特徴

感染症や病気の場合が考えられる場合は、すぐに病院に行ったほうがいいです。以下の項目をチェックしてみてください。

ひとつでも当てはまる場合は、獣医さんに診てもらい、診断を仰ぎましょう。

  • 食欲がない
  • どんどん下痢の状態が悪くなっている
  • ドロドロ、びちゃびちゃなうんち
  • 痩せてきている
  • 下痢が続いている
  • 子猫、高齢猫である→体力の低下が懸念されます

動物病院に行く前に確認しておくこと

動物病院にて獣医さんから色々と質問されることが予想されます。症状に関しての詳しい情報をメモしておくと、診断に役立ちます。

  • 一日に何回便があったか
  • 便の形態をチェックする
  • どのくらいの期間、便質がゆるくなっていたか
  • 誤飲、誤食の可能性の有無
  • 脱水しているか(皮膚をつまんで、すぐに戻らない)
  • 下痢以外の症状があるか(例:嘔吐、食欲不振、ぐったりしているなど
  • 便の中に、虫や血液、粘液が混ざっていないか
  • におい、色の違いはないか

下痢といえども、あなどってはいけません。診断された病名によっては、一生の付き合いや投薬生活を余儀なくされる場合もあります。

また、子猫や高齢猫だと重症化し、命にかかわる危険性もあります。

飼い主さんができる、その状況や猫ちゃんに合ったベストの対応をしていってください。

うちの猫ちゃんもエサが原因で下痢をしました

猫の写真

私の猫ちゃんはエサが原因でした。

生後半年経ったくらいの時期に、吐き戻しと下痢がみられるようになりました。はじめは食べすぎたのかな?と悠長なことを考えていましたが、ぐったりし始め、慌てて動物病院へと行きました。

初診の際に、獣医さんから「もしかしたら、甲状腺の病気かもしれないです。そうなれば、一生の付き合いとなるでしょう。」と告げられたときには、目の前が真っ暗になりました。

検査結果を待っている間は、不安で仕方なかったです。

ですが、血液検査の結果は、甲状腺の病気に対して、陰性でした。その際に、エサを変えてみてくださいと言われ、いいものに変えたのがきっかけで、みるみると改善されていきました。

すごく安堵したのと同時に、「ごめんね」と心から思ったことを今でもよく覚えています。

現在は、三歳を迎えることができ、毎日元気に過ごしています。

何事も命にはかえられないですね。

元気に過ごせることがお互いの宝物

飼い主にとって、飼い猫は家族であり、かけがえのないものです。

その家族である猫ちゃんの体調に悪い変化がみられると、いてもたってもいられなくなりますよね。

ご自身が、冷静に判断されるのも大切なことですが、何かあってからでは遅いです。困ったときには、やはり獣医さんなどの専門家を頼りましょう。

言葉を発することができない猫ちゃんにとって、飼い主さんが頼りとなっていきます。健康で快適に過ごせるよう日ごろから、変化がないか気にかけていきましょう。

みなさんが飼っている猫ちゃんが、長く元気に暮らしていけますよう願っております。

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