節分になったら気をつけて!猫にとって節分の豆が危険な理由

2月3日は節分!ということで、自宅で節分の豆まきを楽しむ方も多いでしょうが、猫飼いの皆様はぜひ注意をしていただきたい行事でもあります。注意してもらいたいポイント、それはズバリ節分のときに使う豆です。

この豆は大豆であるため、猫にとって無害なように思っている方も多いのですが、場合によっては嘔吐や下痢といった症状、またはアレルギー症状を引き起こす原因となることも。

愛猫の健康を考えるのであれば、節分の豆は注意をして頂きたいです。今回はそんな、猫と節分の大豆の関係についてご紹介しましょう。

猫にとって節分の豆は危険

節分といえば豆まき。家族や友人や恋人同士、「鬼は外〜福は内〜」の掛け声と共に、豆をまく行事は1年間の中でも盛り上がるイベントですよね。そんな節分の豆を猫が食べてしまうと消化不良を起こしてしまうのをご存知でしょうか?

生の大豆は絶対に与えてはいけない

そもそも豆まきに使われている豆の正体は「炒った大豆」です。大豆は生のままだと、消化酵素を阻害する働きのある「トリプシン・インヒビター」という成分が含まれています。この成分は摂取すると膵臓へと負担をかけるだけではなく膵臓を肥大化させる恐れもあるのです。

また生の大豆には消化・吸収をされにくいオリゴ糖類が多量に含まれているため腸内ガスが発生しやすくなります。その結果、お腹が張り苦しくなってしまうことも。このような危険があるため、猫には生の大豆を与えるのはNGとされています。

節分豆で中毒を起こすことはないがやはり危険

生の大豆は口にすると内臓に負担をかけるため、NGですが実は十分に火が通った、もしくは発酵させた大豆には危険な成分である「トリプシン・インヒビター」は含まれていません。そのため、豆腐や納豆、煮豆などの加工食品は与えても良いとされています。

それどころか、大豆にはビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンE、ビタミンKなど猫にとって必要なビタミン類の他、食物繊維、カリウム、マグネシウムなどが豊富に含まれています。これらの栄養素は血液をサラサラにしてくれたり、心臓病の予防にも効果的だと言われています。

だったら、節分の豆も猫の健康に良い食べ物じゃないの?と思う方は多いでしょう。しかし、節分の豆は猫にとって消化不良を起こす原因となります。

大豆の豆を炒って作るため、猫にとって危険な「トリプシン・インヒビター」は含まれていません。しかし、節分の豆の表面はカラカラに乾いているため噛み砕きにくいだけではなく、サイズも小さいので丸呑みをしやくすなっています。

その結果、体内で上手に消化ができずに消化不良による下痢や嘔吐を引き起こしてしまう可能性があるのです。大豆を口にしても、中毒を引き起こすことはありませんが、消化不良によって体調を崩す危険性があるため、やはり節分の豆は猫に与えないようにしましょう。

大豆アレルギーにも注意が必要

消化不良の危険があるだけではなく、節分の豆によって大豆アレルギーを引き起こす可能性もあります。あまり知られていませんが、猫は食べ物に対してアレルギーを持っている場合もあります。アレルギーの原因となる食材は穀物や乳製品など幅広くあり、大豆もアレルゲンとなる可能性があります。

もし、大豆に対してアレルギーを持っている場合、口にした直後〜数日程で下痢や嘔吐、発熱という症状が現れるほか、ひどい場合は意識障害や呼吸困難に陥る可能性もあります。

大豆アレルギーの場合、節分の豆はもちろん大豆を使った加工食品にも反応を示します。もし、大豆アレルギーを疑うような症状が見られたら、すぐに獣医師に相談をし適切な対応を行いましょう。

猫が節分の豆を食べてしまったときの対処法

猫に節分の豆を食べさせようとしなくても、家具の隙間などに残った回収し忘れた大豆を誤って口にするなど、思いがけないトラブルが発生するかもしれません。猫にとって節分の豆は危険だという情報があるため、焦って豆を吐き出させようとしたくなりますが、まずは落ち着きましょう。

猫にとって節分の豆は消化不良の原因とはなりますが、少し口にしたからといってすぐに命を脅かすような症状につながるものではありません。個体によっては、節分の豆を口にしても消化されずにそのまま便と一緒に排出される可能性もあります。

猫が節分の豆を食べてしまったからと言っても、中毒を起こす危険な物質が含まれているわけではありませんので、まずは様子をみるだけでも問題はありません。逆に、節分の豆を食べたからといって、焦って無理に吐き出させようとすると消化器官を傷つけ逆に体調を崩す原因となることも。

猫が節分の大豆を誤飲したら、焦ってしまう気持ちはよくわかりますがまずは落ち着きましょう。落ち着いて、猫の体調に異変はないか?丸呑みをしたことで喉に豆が詰まったりしていないか?さらにはアレルギーなどが出ていないか?注意深く観察をして、異常が見られたらすぐに獣医師に相談をしましょう。

また、そのようなトラブルが起こらないようにするためにも、節分の時は十分に注意をしましょう。

猫を飼っている家庭で節分の豆まきをする注意点

猫を飼っている場合、できるならば愛猫の安全を考えて豆まきは我慢をする方が良いのですが、せっかくの一年に一度のイベント。少しだけでも楽しみたい!と、思っている方は多いのではないでしょうか?

猫を飼っている家庭で豆まきをするのは猫が節分豆を口にする可能性があるため危険なのです。逆を言えば、猫が節分の豆を口にしないのであれば危険はありません。その点を踏まえて、猫を飼育している場合にできる節分の豆まきを行うときの注意点をご紹介しましょう。

豆まきをする部屋を決める

豆まきの際に注意をしてもらいたいのが、猫が床に落ちた豆を誤飲する可能性です。豆まきが終わった後に、豆を綺麗に回収したとしてもソファの下、家具の隙間、テレビの裏などなど、小さな豆が転がり込む隙間はたくさんあります。

全てを回収したつもりでも、思いもよらない隙間に転がり込んだ豆を見つけた猫が誤って食べてしまい消化不良を起こす事故は多いようです。また、豆まきを家全体で行うと掃除が大変なだけではなく、掃除をしている間に猫が節分豆を食べてしまう可能性もあります。

そのような事態を防ぐためにも、豆まきをする時は一部屋限定で行うのがおすすめです。また、豆まきを行う部屋はできれば以下の条件が揃ったお部屋で行うようにしましょう。

  • 家具が少ない部屋
  • 掃除がしやすい部屋
  • 猫が入ってこれないお部屋
  • 広い部屋
  • 豆が落ちてもわかりやすい床の部屋

全ての条件が当てはまる部屋はなかなかないでしょうが、できるだけこれらの条件に合ったお部屋を探して豆まきを行いましょう。

猫は隔離をする

豆まきを行う時は、猫が節分の豆を食べてしまわないように隔離をするのが大切です。お部屋に入らないようにするのはもちろん、勝手にお部屋に入ってこないように対策を行いましょう。

猫の中には、お部屋の中で何かをしているのが気になって勝手にドアを開けてしまう賢い子もいます。そんな猫ちゃんなら、豆まきを楽しんでいる間にいつの間にか部屋に侵入をして節分豆で遊んでいる間に誤って口に入れちゃって・・・。なんて事故も起こる可能性があります。

どうしても、完全にお部屋への侵入を防げないようであれば豆まきの間だけゲージやサークルなどに入ってもらい豆に接触できないように工夫をしましょう。

豆まき後はすぐに掃除をする

猫を隔離して豆まきをしたら、すぐに掃除をしましょう。

家族が楽しそうにしているのに、自分だけ仲間外れにされた猫ちゃんはションボリしているかもしれませんし、いつまでも掃除をせずにいると何とかしてその部屋に侵入した猫ちゃんが節分豆を口にするリスクも高くなります。

豆まきを楽しんだ余韻に浸りたい気持ちもわかりますが、猫ちゃんにちょっと我慢をしてもらっていたぶん、早く掃除を行い豆を回収してたくさん構ってあげるようにしましょう。

猫と一緒に節分の豆まきを楽しむ便利グッズ

飼い猫を隔離して豆まきを行うのもいいけれど、せっかくなら大切な家族である猫と一緒に豆まきを楽しみたい!そう思っている方も多いでしょう。

前述したように、猫にとって豆まきが危険な理由は、節分豆を口にする危険があるためです。逆を言えば、猫と節分を楽しむのであれば、節分豆以外のもので豆まきを行えばいいのです。

紅芋ボーロ(ソフィアセレクト)

紅芋ボーロ商品イメージ

例えば、豆の代わりにこんなボーロを使って豆まきを楽しむのも良いでしょう。これなら猫用のボーロなので口に入れても安心です。節分だから豆を食べないと意味がない!と言われたらそれまでですが、気分だけでも愛猫と楽しみたい方はぜひチャレンジしてはいかがでしょうか?

猫用被り物 節分の鬼(Beatitudo studio iichi)

節分の鬼コスプレ商品イメージ

気分を盛り上げるなら、こんな被り物もおすすめです。とっても可愛い鬼猫ちゃんはインスタ映えもバッチリなはず!ただし、いくら猫が鬼役をやっているからといって豆をぶつけるのはやめましょう。

犬・猫用 小いわし開き(木村商事)

小いわし開き商品イメージ

節分といえば、玄関にイワシを飾ったり食べたりする人も多いでしょう。そんな節分を猫ちゃんにも提供したいならば、イワシを使った猫のおやつをあげましょう。これなら猫用に加工されているため安心してあげられそうですね。

ちなみに、「節分にイワシを食べる?聞いたことがないな」という方も多いかもしれませんが、この風習は関西や東北の一部でのみの風習なのだそうです。

節分にイワシを食べるのは独特の匂いで「陰の気を消す」という意味があるそうです。節分にイワシを食べて、猫も人間も陰をもたらす鬼を追い払いましょう!

節分の豆を猫に食べさせないようにして楽しもう

節分は季節の変わり目に邪気である鬼を追い払う儀式が元となっています。そんな節分は豆を投げるという大人も子供もワクワクするイベントですよね。しかし、節分の豆は猫にとって危険を伴うものでもあります。

豆まきをしてはいけない、猫を飼っているなら豆まきは禁止、なんて神経質にならなくても良いでしょうが、誤って口にすると消化不良の原因となりますので十分に気をつけて豆まきを行いましょうね。

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