忙しすぎる業務も一区切りついて、オフィスで一息ついたとき。夜のしじまが静かすぎてなかなか寝付けなくなってしまったとき。出先で無性に愛猫が恋しくなったとき。…猫がここにいてほしい。
猫に逢いたい今すぐ逢いたいあのゴロゴロと鳴る喉の音に包まれたい!そんなとき、あなたの気持ちにそっと寄り添う素敵なサイトがあります。
その名も「purrli」、世界中の猫好きがゴロゴロにメロメロになる最強の癒しサイトをご紹介します。
猫のゴロゴロ音サイトpurrliの使い方
purrliという名称は猫のゴロゴロを表す英単語「purr(プル/パー)」をもじって付けられています。近そうな発音としては「パーリ」でしょうか。
使い方はとってもシンプル。PCから、あるいはスマホから、アクセスした瞬間に猫のゴロゴロ音が流れ始めます。
purrliサイトへ※突然ゴロゴロが始まります
あとはお好みで調整してください。パラメーターの内容は以下の通りです。
②最短1分~最長120分までタイマー設定ができます。
③テンポの調節。左端は眠そうにゆったりと、右端は楽しそうに小刻みに。
④リズムの調節。左端は規則正しく一定で、右端に行くほど揺らぎが大きく。
⑤猫のゴロゴロ音はゴロゴロ(吸う)&グルグル(吐く)の繰り返し。どちらを強めますか。
⑥音程を調節。左端は低音でリラックス、右端は音程もご機嫌もハイ。
⑦音との距離感を調節。今夜のゴロゴロは耳元で?それとも足元で?
⑧左端寄りでゴロゴロ多めか、右端寄りでニャン鳴き多めか選べます。
基本的にはサイトを表示中はずっとゴロゴロと鳴いているので、就眠前のおやすみなさい使いをする時はタイマーをセットしておくのがオススメ。設定時間になると自動的にミュートがかかります。
ランダムに「にゃん!」「にゃあ?」などバラエティー豊かな鳴き声が入りますので、そのままにしておくとせっかく寝付けたのに猫の声でまた起こされてしまうかもしれませんからね。
どんな人がこのサイトを作ったの?
このサイトを作ったのはステファン・ピジョンさん。1920年ベルギー生まれ。
2015年に全米でアクセスの多かったアプリTOP100にランクインしたmyNoiseを手掛けた事で有名なサウンドデザイナーです。
騒音や雑音は不快なもの、しかし全くの無音状態でも人はストレスを感じます。myNoiseは鳥の声や風の音など、人間が心地よいと感じる適度なノイズを流し続けることで聞きたくない雑音を気にならないようにしようというアプリで無料から有料まで様々なサウンドが収録されています。
▼myNoiseアプリ
ユーザーから「猫を追加して欲しい」というリクエストが相次いだため、ステファンさんはFurryFriend(モフモフした友人)と名付けた猫のサウンドを開発しました。
そしてユーザーの更なる要望に応えるべく、ユーザー自身が好みのゴロゴロを追求できる猫のゴロゴロに特化したサイトを作ろうと思い立ったのだそうです。
▼猫のゴロゴロの仕組みについてはこちらもご覧ください
猫がゴロゴロと喉を鳴らす理由5つ。意味を知るともっと好きになる!
使用されている猫の声のサンプルはステファンさん自身の愛猫バブーシュちゃん(♀)のもの。有料会員向けに子猫のシンバくんや雄猫タイガーさんのバージョンも用意されているそうですので、興味のある方はサイト下部の説明書きの中のパトロンについての記載をご確認ください。
しかしこのステファンさん、電子楽器で有名なあのローランド社のサウンドデザイナーやベルギーの軍事大学で研究員を務めるなど並々ならぬその道の専門家。プロのサウンド職人が本気で作った猫のゴロゴロサイトとあっては完成度の高さにも得心がいきますね。
猫のゴロゴロが秘めた可能性
猫はゴロゴロ一体どこから発しているのでしょうか。喉から?胸から?それともおなかから?私もゴロゴロ真っ最中の猫に幾度となく耳を当てて探ろうとしてみたのですが、あれって不思議とどこに耳を当てても同じように聞こえてきますよね。
▼果たしてゴロゴロなのかグーグーなのか?猫から不思議な音がすることがあります
猫から聞こえるグーグー音の正体。鼻・お腹・喉のどこで鳴ってる?
これについて研究が進められているそうですが、実はまだ判明していません。有力な説としては喉頭(喉仏)の筋肉を収縮させた振動が声帯に共鳴しているのではないかと考えられていますが、手術で喉頭を失った猫でもゴロゴロと鳴らす事があるそうで、まだまだ謎に包まれています。
猫は誰から教わるでもなく、生まれて2日目にはゴロゴロ音を出せるようになります。ゴロゴロと鳴らす事で母猫に気分を伝え、母猫もまたゴロゴロで応えて子猫を慈しみます。
▼猫同士のコミュニケーションについては、こちらをご覧ください
猫同士のコミュニケーション方法。会話やテレパシーを使うって本当?
ゴロゴロは猫のご機嫌や満足のサイン。逆に不安な時や具合の悪い時、死の間際にも猫はゴロゴロと音を出します。ゴロゴロで幸せな気持ちを呼び起こして自分を落ち着かせようとしたり、一説によるとゴロゴロの低周波で体を癒しているのだとか。
猫のゴロゴロは周波数にして25~150Hz、猫自体が治癒力の高さで知られる動物ですが、他の動物でもこの周波数を当てると骨折からの回復が早まったという実験結果があり、特にスポーツ医学の分野で注目されているそうです。
赤ちゃんが時計の音を聞かせると泣き止むというお話を耳にしたことはないでしょうか。一定のリズムがお母さんの心臓の音にも似ているからだそうです。メトロノームを好きに設定してもらう実験では多くの人が一分間に75前後を選ぶそうで、これもまた人間の心拍数と似ています。
猫のゴロゴロのように繰り返される一定のリズムとテンポに私たちは安らぎを覚えるのかもしれません。
▼猫の中にはゴロゴロしない猫もいて、その理由を知れば猫の神秘的な部分に触れることができるでしょう
猫がゴロゴロしない理由6つ。隠された嬉しい&ショック!な理由とは
世界中で愛される見えない猫
purrliのサイトの下部には世界中のユーザーからのコメントも掲載されています。
心の病に悩む人、難病で病床にある人、理由があって猫と一緒にいられない人、愛する猫を失った人。どれだけの人がこのゴロゴロに慰められてきたか、そしてこの見えない猫をどれほど愛しているかを表現豊かに伝えています。
癒されているのは人間だけではありません。弱ってしまった子猫や、母親と離れ離れになって怯えきった子猫たちがpurrliのゴロゴロで元気を取り戻したりしているそうです。purrliの公式TwitterやInstagramでは猫にpurrliを聞かせた時の反応も募集しています。
私たちがpurrliを開く時、世界のどこかで誰かもまた、同じ気持ちで同じゴロゴロを聞いて癒されているのです。