猫というと、気まぐれでクール、というイメージが一般的です。
しかし実は、猫の種類や毛の色によって、性格がマチマチであることをご存知でしょうか。
毛色がその猫の性格に影響している、という研究は昔から様々な専門家達によって行われています。違いなく毛色と性格はリンクをしている、という結論も発表されているのです。
一方で毛色と模様は猫の性格気質とは全く何も関係ない、バカバカしいという意見もあります。
むろん必ずしもそのとおりとは言いきれません。とはいえ、やはり大まかに毛色=性格、のパターンがあるであろう、という感は否めないのです。
では独断と個人的意見にはなってしまいますが、猫の毛色と性格の関係を見ていきましょう。もしかして、あなたに本当に合った猫をみつけるための、ちょっとした指標になるかもしれません。
タレント猫に多いオレンジ/レッドカラー
少なくとも、私が見てきた赤色系猫はみんなこの通りでした。特にこの暖色系カラーのオスは、家に訪れる、飼い主の来客にもさほど用心深くはなく、むしろスリスリしてきます。
実際に映画やテレビコマーシャルなどで活躍するタレント猫は、赤系のオス猫が多い印象があります。
ワイモバイルのコマーシャルの猫は、赤白色のスコティッシュのオス猫、実話に基づいた「ボブという名の猫 幸せのハイタッチ」の主役は、茶トラのオス猫。
また、1974年にアメリカで公開された名画「ハリーとトント」のトントも茶トラのオス猫。そしてヘップバーンの「ティファニーで朝食を」の映画に出てきた猫もレッド系でした。
メス猫の場合はもう少しデリケートな気質です。どうにもこうにも飼い主にベッタリくっついて眠り、「好き好き」アピールが強く、独占欲が強いです。
そしてちょっとしたことがすぐにストレスになる、という繊細さも持ち合わせているような気がします。
一方、2つのX染色体を持つオレンジ色のメスは、その染色体の1つが非オレンジの遺伝子を持っているため、O遺伝子を2つ持つことができます。
もしあなたが家にお客さんを招くことがよくあるのならば、猫を飼う時赤色系のオス猫が向いているでしょう。
そして自分にベタベタくっついてくる甘えん坊猫を好むのなら、このカラー系のメスが合っているのかもしれません。
性格良く、長生きの黒猫
日本では黒猫が道をよぎると不吉な兆し、といいますね。
北米でも、黒猫はハロウィンのアイコンになっており、その時期になると、黒猫のキャットウーマンの仮装を非常によくみかけます。
しかしイギリスでは、黒猫は幸運をもたらしてくれる猫、と言われており、結婚式の時に花嫁に黒猫を贈られることもあります。
このように、黒猫は国によっては不幸のシンボル、または幸運のシンボルと真逆になっている、という奇妙な猫です。
実際、黒猫は他者を寄せつけない、クールな性格とも言われています。
しかし、私が見てきた黒猫はとにかく甘えん坊でいじらしい。赤色系猫よりもっとおっとりやさんが多いのではないでしょうか。
ちなみに野良猫では黒猫が多いですが、彼らは身体の毛色が黒いので目立たない、マイペースにみえるとけど賢いからサバイバルが出来るのではないか、と私は推測しています。
また、黒猫は長生きする傾向もあると思います。私の知っている18歳以上長生きした猫の大半は、黒猫です。27歳まで頑張った黒猫もいます。(ただしごはんは、手作りとプレミアムのウェットフードだけでした。)
私がお世話になっている、猫専門病院の獣医も、黒猫長生き説には同意を示してくれました。
毛色が黒い、もっといえば皮膚の色も黒っぽい猫は総じて遺伝子が強く、病気になりにくく伝染病にもかかりにくい、と何十年もの獣医の経験から、そう断言できる、とのこと。
もしあなたが丈夫で性格の良い穏やかな猫を求めるなら、黒猫がピッタリかもしれません。
どうして?太陽の光線は毛皮の中の色素を分解して、下にあるタブビーの縞模様をさらけ出すからです。それもご愛嬌ですね。
気品と優美さにあふれた白猫
白猫といえば、白雪姫を連想させられます。実際に自分の白猫に、スノーホワイト、スノーボールといった名前つける飼い主は大勢いることでしょう。
また、白猫の天敵といえば太陽です。飼っている白猫にたくさん日光浴をさせてしまったがゆえに、病気にさせ後悔したという飼い主も大勢いるのかもしれません。
白猫はこのように、太陽の光に非常に敏感であることが多く(肌色や毛の根本の色黒っぽい場合は、さほど神経質にな必要はないかも)、性格にもそれは反映されていると思います。
というのも、白猫は誰にでも愛嬌を振り撒くタイプではありません。どこか高貴で高飛車で、小難しい。
しかし飼い主のあなたや、あなたのパートナー、恋人にだけは、絶対ほかには見せない愛らしさを示してくれることでしょう。
もしあなたが大雑把ではなく、繊細に大切に面倒をみることができるのなら、その白猫はあなたにとって最高の主-王様女王様になることでしょう。
一番の美猫といったら、グレー
一般的に言われているのは、灰色の猫はお茶目でいたずら好き、そして愛情表現が豊かで、飼い主に甘えて遊んで、と催促をしてきます。
その一方、家族以外の人間には、用心深くて神経質で内気。また、長時間の留守番が苦手で、一匹だけでずっと放置されると、すぐにストレスになります。
グレー色の猫は、その美しい毛色にふさわしい、優雅で気高い物腰も見せます。
たっぷりに愛情をかけめいいっぱい可愛がられれば、あなたのグレー色の猫は間違いなく、美猫ぶりがますます磨きかかることでしょう。
もっとも性格が犬に近い白黒猫
白黒猫はタキシードキャットと呼ばれています。裸なのに、正装(タキシード)姿とは!
オスの猫は通常、オレンジとブラックの毛皮の遺伝子を持っています。 2つの有色遺伝子を持つオスの猫は、白黒の子猫の父親になりません。
メスの猫は、オレンジまたはブラックの毛皮の2つの遺伝子のいずれかを持っています。 2つの黒い遺伝子を持つ猫だけが完全に黒いコートを持つでしょう。
白黒猫の性格は犬っぽくて、外出好きだと言われています。ネズミを追いかけさせるなら、白黒猫がナンバーワンだ、ともいいます。
大変好奇心旺盛で活動的な一方、ほかのどの色の猫よりも、長時間も飼い主の膝上に座ってゴロゴロ言います。
さらに頭脳明晰(賢さがほかの色の猫の二倍、という説があります)で甘えっ子であり、一頭飼いをされることを好み、耳心地のよい声質を持ってます。
白黒猫は一般的に平均寿命が15歳ほどで、20まで生きられないことが多いです。
外に出している場合も、寒すぎたり暑すぎる気候のときは、なるべく外出を控えさせ、定期的にブラッシングやマッサージをしてやり、ストレスがないように、是非心がけてみてください。
多頭向きなサバキジ/サバシロ猫
サバ系猫は総じてとても「ムーディ」だと言われています。つまりすごく甘えて擦り寄ってきたかと思いきや、急にプイとそっぽを向く。
しかし、そうかといえば、今度はパワフルになって遊んで遊んで、と催促してくる。
ところがまたパタッと気分が変わり、スッとどこかへ行ってしまうことも。小悪魔的かつ哲学者的な性格なのです。
皿を並べて、モルモットが野菜を食べ、猫がチキン食べ、そして身体をくっつけてストーブの前で暖を取り、一緒に私のベッドでも寝ていました。(モルモットはトイレに行きたくなると、私をつんつん起こして、ケージに入って糞尿をしていました)この猫はその後、犬とも後輩猫とも仲良くやっていました。
サバ系猫は、一見平凡な外見ですが、模様のパターンはそれぞれで全く異なります。
ちなみに、なにげに一番名前をつけるのが難しいのが、サバ系猫かもしれません。
あまりにもありきたり、、、もとい、あまりにもポピュラーな柄の猫なので、飼い主達は、名前で特別感を出そう、と張り切り過ぎてしまう傾向があるからです。
またサバ系生地柄から連想されるものが、あまりにも少ないので、なかなか名前が思いつきません。
- 黒猫なら、クロ、ノワール、ナイト、ブラッキーなど。
- 白猫ならシロ、ホイップ、クリーム、スノウ。
- 赤オレンジ系なら、ガーフィルド、オレンジ、みかん、りんご、トラ、太陽。
ではサバ系から連想されるものは?「サバ」以外にはパッと思いつかなくはありませんか?
名前のセンスがもっともバレてしまうのは、サバ系猫を飼う場合なのかも。(私は自分のサバ白猫に「ソックス」名付けていました。センスが、平凡ですな、、、)
大事なのは毛色より波長
猫の色柄模様はまだまだほかにもありますが、今回は代表的な、ごく一部の色の猫のみ、ご紹介しました。
ただし最初にも申したとおり、実際はこの通りではないと思います。赤い色の猫の性格はこうだ、グレーの猫はそうだ、黒猫はこんな感じだ、ときっぱり言い切れません。
今回の分析感想は、あくまでも私が見てきた猫の場合は、に過ぎないものです。よって様々な反論もあるかと思いますが、統計的に、色や柄によって性格性質の「傾向」があるのは、否めません。
あくまでも、猫を新たに迎えるときの、参考一つにしてもらえたら、幸いです。あとは実際に会った時の波長やフィーリングですね。
黒猫が好みだったとしても、実際に白猫に会って、ぴーんと来ちゃうことはあるでしょう。
そして言うまでもなく、日本でも多く猫が、里親募集をしています。新た猫引き取る時は、極力シェルターから受け入れたり、野良猫保護してくれると、猫好きの一人として、非常嬉しく思います。