猫漫画といえばこの6冊!ためになって面白い、猫好き必見の猫漫画

気楽に読めて、ストーリーも面白くて、絵も上手。さらに内容の濃い、猫漫画を知りたい!

そんな「猫ラー」のあなたにオススメの厳選猫漫画、6冊をご紹介します。

すでに猫を飼っているあなただけではなく、これから猫を飼おうと思っているあなた。単に猫が好きなあなたにも退屈させない、オススメの漫画ばかりです。

野良猫を飼う時にオススメ-かわいいにもほどがある いくえみ綾 集英社

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このコミックは大御所漫画家のいくえみ綾氏が、元野良である愛猫達や外猫達との日々を描いたものです。

元野良だった猫を飼っている人々や、外飼い猫(軒下猫)を抱えている人々が「ウンウン、あるある」と共感を覚えるエピソード満載です。

それだけではありません。野良猫を保護する事(家に上げる事)に躊躇している人の背中を押してくれるような、温かいエピソードも盛り沢山。

辛いエピソードも描かれています。救えなかった野良猫の悲しい話、作者の不注意や認識の甘さから、猫を病気にしてしまった、亡くしてしまった話・・・

例えば、味付けの濃い人間の食べ物を与えていたため、糖尿病になってしまた猫、自由自在にパトロールに出していたがゆえに事故で道端で亡くなってしまった猫・・・

これらの経験談を描く時に、読者から叩かれる事を、作者は当然分かっておられたでしょう。

そして描きながら、当時の強い後悔や懺悔の気持ちが湧き出てこられたでしょう。

辛かったと思います。しかし失敗したことも、包み隠さずちゃんと描いてくれたことで、この漫画の内容がよりリアルで、深いものになりました。

そもそも最初からパーフェクトな飼育をできる人は、そうはいません。この漫画を読むあなたは、ページをめくるたびに笑って微笑んで泣いて頷いて充実した漫画読書タイムを持てること間違いありません。

最後のページを読み終えたときに、こう思うことでしょう・・・「かわいいにもほどがある!」

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多頭飼いをする時にオススメーそろえてちょうだい?シリーズ いくえみ綾 祥伝社

「かわいいにもほどがある」と同じ作者ですが、「そろえてちょうだい?」のシリーズでは、主役はスコティッシュのオス猫、ブン(♂)です。

当時、いくえみ家にはたまたま猫は「豆」しかいませんでした。日中は外にパトロールに行っている、気難しく怒りんぼうのシニア猫です。

もっと甘えてくれる猫がいてほしいなあ、猫不足だなあと思うものの、なかなか捨て猫や野良猫に巡り会いません。

そんな時、思わずペットショップに寄ってしまいます。そこでブンに出会います。

ブンは耳が立っている、ある程度大きくなったスコティッシュで、完全に売れ残りでした。

今までの飼い猫は代々、元野良猫ばかり。お金を出して猫を「買う」ことに抵抗を覚えるものの、いろいろ悩みぬいた挙げ句、作者はこの売れ残りスコティッシュを、自宅に連れて帰ることを決意。

その後、次々とのら猫を拾う羽目になり、あっという間にまた多頭飼いの賑やかな家に。

このシリーズ漫画の最大の特徴は、多頭飼いの醍醐味をユーモラスに楽しく温かく描いていることです。

何匹もの飼い猫が登場するものの、それぞれの猫の容姿や特徴、性格の違いを見事に描き分けています。

猫同士のパワーバランス、仲の良さ悪さなど、思わずクスクス笑ってしまうタッチで描かれています。多頭飼いしている読者なら「あるある」「分かる分かる!」

一匹しか飼っていない、または全然猫を飼っていない読者なら、「猫の多頭飼いってこういう感じなんだー」とたくさんの驚きとともに、わくわくどきどきハラハラ楽しめること間違いなし。

ちなみに個人的には、作者の豪邸ぶりに一番びっくりしました。正確な間取りや部屋数は描かれていませんが、紛れもないTHE 豪邸!

なるほど、家族暮らしで、家の中にはいつもアシスタントさんがいて、これだけの広い空間と経済力があれば、猫を何匹も飼えますよね。

さすが売れっ子大御所漫画家です。私も猫になって、いくえみ家のオシャレな家でのびのびと幸せに暮らしたいなあ・・・

感想が横に逸れましたが、やれ猫のごはん代が、やれ医療費が、という愚痴が一切ないというのは、ああうらましや!

犬飼いが猫を飼う時にオススメーひぐち猫。~犬漫画家が猫を飼いはじめたらこうなった~ ひぐちにちほ 講談社

犬派が猫を買い始めるマンガ11011

私は先に猫を何匹も飼った後に、犬を飼い始めました。犬の、カクカクいうようなぎこちない歩き方に驚き、舌を出してゼーゼー言っているのにもびっくりしました。激しい病気だと心配になりました。

この漫画は、私とは真逆バージョン。犬しか知らなかった作者が、ふとしたご縁で野良だった子猫二匹を引き取ります。

教えないのにトイレをすぐ覚え、目が細いのにドギマギし、笑わないから、楽しんで遊んでいるのかどうかも分からず、首をかしげる毎日。

ゴロゴロ音を立てるのにもあらまあ、びっくり仰天!

しかし、犬派だった作者は、次第に猫の魅力(魔力)にはまっていきます。どんどん捨て猫など拾っていったこともあり、あっという間に犬と猫との大所帯に。

猫しか知らない人にとって、「へえー、犬の人は、猫のそんな事にも驚くんだ」と目から鱗です。

反対に、犬しか知らなかった人は作者と全く同じ視点で、猫のあれこれの生態にいちいち「へえー」と感心することでしょう。

今まであるようでなかった、ユニークな視点で描かれた猫漫画。一度是非チェックを。

しかしまあ、一人暮らしであれだけ大勢の犬猫生活。作者のインスタグラムを見る限り、オシャレで清潔なお家です。アッパレ!

老猫を看取る時にオススメーうちの老猫の言うことにゃ ふじのはるか KADOKAWA/富士見書房

猫を飼いつづけると、誰しもが経験するシニア猫介護。私がつい最近亡くした猫も、最期は腎不全ステージ4になり、ガンにもなりました。

食べたいのだけど何も食べられない、自力でトイレもできない、家の中の階段の上り下りはおろか、立ち上がる事もできない。

ちょっと前まで、自分の猫がのびのび走り回ってやんちゃでした。それがあれよこれよで弱って年老いて病気になった、だなんてちゃんと頭では分かっていても、心がついてきません。

なかなか現実を受け止められず、どーんと暗い気持ちになりました。しかし介護中に、この漫画に出会いました。どれだけ励まされた事か。

ああ、悲観的にならなくていいのだ、(当たり前だけど)老猫介護をしている人は他にもいるんだ、と心強く思いました。

痩せ細ってしまっても、落ち着いていよう、漫画のように、お腹をマッサージしてあげよう、と自分の心がちょっと冷静になれました。

これから猫を飼おうと思っている人にも、将来の心構えとして、こういった老猫漫画を読んでおくのはお勧めです。

介護の参考になるくだりはあるし、何よりもシニア猫の良さとそして絶対訪れる最期を迎える心の準備にもなります。

読み終えたあと、間違いなく飼い猫をぎゅっと抱きしめたくなるほど、せつなく温かく、つらいけど素敵な傑作老猫介護漫画です。

猫を保護するとは、と思った時にオススメーそれでも猫はでかけていく ハルノ宵子 幻冬舎

猫を保護するマンガ11014

厳密には漫画ではありません。しかし作者のハルノ宵子氏(作家吉本ばなな氏の姉)は漫画家で、この本はコミックエッセイの形を取っています。

タイトルの「それでも猫は出かけていく」は、「外に出たがる猫を無理やり閉じ込めておくことができない、事故も病気も覚悟で、出たがる猫は出したい」という作者の思いから、つけられています。

年季の入ったベテラン猫飼いの作者によれば、子猫から飼っていても、外に出たがる猫は出たがるし、成猫の元野良でも、出たがらない猫は出たがらない、とのことです。

つまり生い立ちに関係なく、生まれもった性格によるものだそうです。

私も救いを求めてきた野良猫に手を差し伸べたり、病気で行き倒れている野良猫を拾って病院に連れて行ったりしてきました。

我が家に入れて元気になると、大半の猫はまた外に出たがります。

こういう時は一体どうするべきなのか、外の自由な世界を知ってしまっている保護猫をどうするべきか。正直言って、私はいまだに正解はわかりません。

しかしこのコミックエッセイを読むと、その答え、までいかなくてもヒントになる実話エピソードがたくさん書かれています。

作者の経験した、様々な野良猫保護エピソードを読んでいると、「こういう時はこうする」「そのような猫にはああする」など、なんとなくすべきことが見えてきます。

またハルノ氏は、猫を保護するだけでなく、大勢の病気猫やシニア猫の看病や介護もしてきました。

大勢の猫達と関わってきた結果、作者はそんじょそこらの獣医よりも、猫そのものについて、猫の病気についてよほど詳しいんじゃないか、と思われるほどの、猫エキスパートになりました。

実際に、専門家が書いた、猫飼育本は山ほどありますが、ここまでリアルな体験を元に、分かりやすく具体的に、失敗話も含め、細かく親切にに教えてくれる専門書はほかにはない気さえします。

さらに野良猫の厳しい現実や、猫保護することの大変さ、そしてやり甲斐の強さ、猫を助けともに暮らす幸せを、優しいタッチの猫イラストとともに語ってくれています。

猫を亡くした時にオススメー長い長いさんぽ 須藤真澄 ビームコミックス

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猫好きの間では、非常に有名な短編集の漫画です。主役は、作者夫婦のとオス猫ゆず。

ゆずは、夫婦の大事な大事な「一人息子として可愛いがられてきました。「長い長いさんぽ」は出だしでまず涙腺をやられます。

それは、ぽかぽかの暖かい冬晴れの日に、夫婦が亡くなったゆずを長い長いさんぽに連れて行くシーンから始まるからです。

そう、火葬場まで向かう-つまり天国までの長いさんぽです。

漫画では病気になったときのくだり・・・甲状腺の病気の病気のこと、そして16歳で亡くなってしまってからのことを、短編ながらも見事に描いています。

私が最初にこの漫画を読んだのは、今から十年以上前の事でした。

当時、自分の飼い猫はまだ若くて元気でした。なので、涙を流したけれども、この漫画は自分にとって現実味がないものでした。

そして今年(2017年)の夏に、私もその愛猫を闘病の末、亡くしました。

17歳でした。その後、何もやる気がおきない、食欲もわかない、喪失感と悲しみしかない・・・

呆然としていた時に、ふとこの漫画を思い出し、夜中にキンドルで購入。嗚呼もうだめ、号泣しました。愛猫を亡くして以来、一番思いっきりオイオイ泣きました。

漫画の中で、火葬場で、焼却炉の中から元気な姿でゆずが、ポンッと飛び出してこないか、と作者が思ったくだりなど、分かる分かる!自分もそう思った!

涙をトイレペーパーで拭いながらいちいちウンウン頷きました。(泣き過ぎて、ティッシュペーパーはもうきれてしまっていました)

漫画の最後は、救いのある、いい形で未来を迎える締め方でした。作者夫婦の気持ちが前進した、というのは読んでいてほっこりしました。

ペットロスで思いっきり泣きたい人、またはペットロスとはどんなに辛いものか覚悟をしたい人は是非この漫画を読んでほしいものです。

筆者の体験談

余談ですが、私の愛猫の心臓が止まった、ちょうど三時間後のこと。

同居犬二匹が、愛猫の亡骸の入った箱の真上をパッと見上げました。そして驚いた顔で一点をじいと見つめだしました。

私の目には見えない、何かが天井のもっと上に飛んで行くのを、見守っているようでした。きっとあの子(猫)の魂が肉体を離れて天国に行った瞬間だったんだろうな、と思います。

猫漫画で猫の素晴らしさを確認しよう

ほかにも名作ねこ漫画はたくさんあります。

さまざまなねことの出会い方、十人十色ならぬ十人猫十色の性格、参考になる飼いかた、遊び方、介護のしかた・・・

漫画だとビジュアルで確認できるので、ある意味、文字だけの専門書よりよほど感情移入もしやすく、理解しやすいかもしれません。

さあ、漫画を通して猫の素晴らしさを、猫と暮らす幸せを、もっともっと噛み締め、学ぼうじゃありませんか。

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