「私は猫が大好きなのに、猫は私のことが嫌いみたい…」なんて、さみしい思いをしてはいませんか?
「猫を可愛がりたいのに、なぜか猫が寄ってきてくれない」なんていうのは、よくある話です。
その理由はズバリ、あなたが猫に警戒されているからです。猫と仲良くなりたいあなたのために、猫と信頼関係を築く重要なポイントをお教えしましょう。
猫の性格を知って、警戒されない接し方を学ぼう
猫の性格は、個体によってさまざまです。純血の猫の場合は、その猫種の特性が性格にも現れている場合もあります。
ですが、性格は生後の環境にも左右されますし、血統以上にそれぞれの個性が現れる場合もあります。
まずは、自分が「仲良くなりたい」と思う猫が、どのようなタイプの性格なのかを分析してみましょう。
気ままでマイペースな「これぞ猫!」タイプ
猫といえば、「自分勝手で自由きままな生き物」というイメージを持っている方は多いでしょう。
「自分のことは自分でする代わりに、誰にも頼ったり甘えたりしない」。自立した野良猫には、こんなタイプが多く見られます。
まして、無防備に触らせる隙を見せたりすることは、ほぼありません。
いつでもビクビク、臆病者タイプ
猫は肉食獣です。小鳥やトカゲなどの小動物をハンティングしているのを、見たことがある方もいるでしょう。
犬だって、猫にとっては大きな驚異です。食べられこそしなくても、猫より体も大きくて、吠え声も怖いのです。
怯えや恐怖は、身を守るための大切なセンサーです。ビクビクとした臆病な猫は、このセンサーがすこし強く働いているのかもしれません。
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ちょっと凶暴?「攻撃は最大の防御!」タイプ
なかには、怯えのセンサーが、攻撃的な方向に働いてしまうタイプもいます。
「相手に攻撃されたらやられてしまうから、相手よりも先に自分が攻撃してしまおう」というタイプです。
このタイプは、相手が自分に対して敵意を持っているのか、それとも友好的なのか、見極めるのがヘタだったりもします。
怯えていたり、起こっていたりする猫は、その様子をしっかり観察すればすぐにわかります。
耳がペタンと寝ていたり、毛が逆だっていたり、姿勢が低くて全身に力がこもっていたりするものです。瞳孔が開いている場合もありますね。
こんなふうになっている猫は、いつ攻撃にでてもおかしくありません。こうなってしまったら、猫がおちつくまで距離をとりましょう。
▼ちょっと攻撃的な猫の場合は慣れるまで放っておくことも大事です
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おおらかでおっとり。のんびり屋タイプ
猫といえば、「よく陽のあたる縁側で、おばあちゃんのお膝に抱かれて撫でられている」なんて姿を思い浮かべる方もいるでしょう。
いままで紹介したタイプとは対極にも見えますが、こんなタイプの猫だって確かにいるのです。
身の危険を感じたり、飢えや寒さに苦しんだりした経験がなかったりする猫に、この傾向はよく見られるようです。
怖い思いや苦しい思いをした経験がないから、それに備えて身構えることもないのでしょうか。
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好奇心旺盛な、天真爛漫タイプ
子猫に多く見られますが、たまに、大人になってもこの傾向が強く見られる猫もいます。人に飼われている猫は、親離れして自立する必要がありません。
そうすると、いつまでも子猫のような中身のままでいる場合があるのです
「好奇心猫を殺す」ということわざもあります。
猫自身が危険を認識しないままに、うかつに危険に近づいてしまうことも多いので、気をつけたいタイプです。
▼好奇心によって猫が危険になる状況はたくさんあります
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猫と仲良くなるために、猫との接し方を知ろう
あなたが「仲良くなりたい」と思い描くのは、どのようなタイプの猫でしょうか。
猫の個性はさまざまですが、実は、どんな猫にもあてはまる共通点があります。生きるための安全や食事、住処が保証がされていれば、猫の警戒心は解けるのです。
このポイントさえ押さえておけば、どんなタイプの猫とでも、信頼関係を築くことはそう難しくはありませんよ。
まずは、身の安全を保証してあげよう
外敵がいない安全な住処というのは、猫にとって、生きるために最も重要な要素のひとつです。
まずは、猫が安心して過ごせる環境を作ってあげましょう。
ここでお話する「安全な場所」というのは、あくまでも「猫自身が安全だと思える場所」だということを忘れないでくださいね。「人間が安全だと思う場所」ではダメなのです。
たとえば、猫を家に連れてきて、ふかふかの寝床を用意してあげたとします。外敵もいなくて、雨風もしのげる、とても良い環境を作ってあげたと仮定しましょう。
とてもじゃありませんが、安心なんてしていられませんよね。
猫自身が「ここは安全だ」と思える場所を作るには、快適な環境を用意したら、必要以上に構わないようにしましょう。
猫自身が自分で安全を確認し、「ここは外敵がいない、安心できる場所だ」と思えるまで、適度に放っておいてあげることも大切です。
▼猫に安心してもらえるためにできること
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飢える心配がないことを教えてあげよう
すべての生き物は、食べなくては生きていけません。飢えることは、生き物にとって、とても怖いことです。
飢えるということは、命の危険にさらされるということです。
「今、まさに飢えている」という状態や、「またいつ飢えるかもしれない」という状態では、心穏やかに過ごすことはできませんよね。
だからこそ、「いつでもおなかいっぱい食べられる」ということが理解できれば、それは強い安心感につながります。
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あなたが危険でないことをわかってもらおう
あなたが猫と仲良くしたいと思うなら、これはとても大切な要素になるでしょう。特に、臆病なタイプや、警戒心の強い攻撃的なタイプには、とても重要です。
猫から見たら、人間はとても巨大な生き物です。
猫の体重を5kg程度として、人間を50kgとしたら、約10倍にもなります。そんな巨大な生き物が襲いかかってきたら、誰だって怖いですよね。
猫があなたのことを「美味しい食べ物をくれて、危害を加えない人」と思ってくれたら、猫のほうから自然と寄ってくるようになります。
一度猫から近寄ってきてくれたら、そこからもっと仲良くなるのは、それほど難しくないでしょう。
「必要以上に猫を構わない」というのは、猫と仲良くなるためには、実はとっても重要です。「猫にとって、自分がどう思われているのか」を考えてみると、それがよくわかるでしょう。
▼猫との接し方
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猫にとっても人間にとっても幸せな関係を築こう
ここでの猫のタイプ分類は、とてもさっくりとしたおおまかな分類です。
実際はもっと複雑でしょうし、もっと細かい分類に分けることもできるでしょう。ですが、これだけの分類でも、なつきやすいかなつきにくいかはわかります。
のんびり屋タイプや天真爛漫タイプ、好奇心旺盛タイプの猫はなつきやすく、逆に、臆病者タイプや攻撃的なタイプは、なついてもらうのはすこし難しいかもしれません。
けれど、もしも臆病者タイプや攻撃的タイプが相手だったとしても、仲良くなるのを諦める必要はないのです。
接し方さえ覚えておけば、いつか必ず仲良くなれるはずです。
こう考えてみれば、仲良くなるために必要なことなんて、猫が相手でも人間が相手でも基本的には同じですよね。
あなたが猫への愛情を持っているのなら、それさえ覚えていれば、幸せな猫ライフを満喫できるはずです。