猫の口臭は毎日のごはんが原因!?フードを見直して口内を健康に

「うちの子を抱っこしたら、なんだか口のにおいが気になる……」

生活のなかで飼い猫とのコミュニケーションを欠かさない人は、口臭の変化にも敏感に気付くことができると思います。

口のにおいが気になる猫ちゃんには、どういった対策をすればよいのでしょうか?

今回は、フードにまつわる口臭の対策方法についてご紹介します。

毎日のキャットフードを見直して口臭を防ごう

愛猫のごはんにペットショップでなんとなく手に取ったフードを与えてはいませんか?

小さな猫の身体は、毎日のキャットフードによってつくられています。

身体にあわないごはんや、添加物の多いフードばかり与え続けていると、口臭の原因に!

フードの原材料や保存方法に気をつけることは、口臭だけでなく、愛猫を恐ろしい病気から守ることにもつながります。

今食べているキャットフード、本当に身体にぴったり?

キャットフードを別のものに変えてから口臭が気になりだしたというケースでは、ほぼ100%キャットフードが身体にあっていないことが原因です。

  • 油分が多くふくまれている
  • 添加物の種類が多い
  • においが強い

これらの特徴があるフードは、口臭の原因になりやすいので、注意しましょう。

キャットフードには肉や魚などの主原料のほかに、

  • 着色料
  • 保存料
  • 酸化防止剤
  • 香料

など、たくさんの添加物がふくまれている可能性があります。

添加物は本来、食品の製造過程に加工や保存の目的で添加されるものです。

バランスのとれた栄養素の品質を長期間維持したまま提供するためにも使われるので、そのすべてが身体に悪いというわけではありません。

しかし、においでフードを選ぶ猫にとって、赤や緑の着色料は必要ないものです。

私たち飼い主に向けて使われた添加物で、小さな猫の身体はその添加物の副作用や悪影響をダイレクトに受けてしまうのです。

一般的に、安いキャットフードは猫によくない添加物を使っているケースもあります。パッケージをきちんと確認してから購入しましょう。

日ごろの食生活を見直し、本当に猫の身体にとって良い食事を摂ることが、口臭の予防・対策にもっとも効果的です。

みんな大好き!ウェットフードが口内環境を悪化させる!?

キャットフードにはさまざまな種類がありますが、基本はドライフードとウェットフードです。

ドライフードは、水分が10%以下の固形で乾燥した、いわゆるカリカリとよばれるビスケットのようなフードを指します。

ドライフードは適度にかたく、食べるときに唾液が多く必要なので、歯垢がつきにくく、口臭の予防になります。

対して水分含有量75%以上ウェットフードは、やわらかく唾液を出す必要もないので口内の殺菌作用が働かず、そのまま歯に食べかすが残ってしまいます。

魚や肉をほぐした形状のフードなのでにおいが強く、肉の食感が残っているため、猫にはよろこばれますが、食べかすが残りやすいので歯石や口臭の原因になりやすいという欠点もあります。

ウェットフードを多めに与えている場合は、ドライフードを主食にするよう変化してみましょう。

ドライフードのみを与えているのに口臭が気になる……という場合は、銘柄を変更してみてもいいかもしれません。

フードは一気に変えるのではなく、はじめは少しだけ新しいフードを混ぜるなど、徐々に移行していきましょう。

歯石防止の療法食を試してみて

歯と歯ぐきの健康を保つための療法食も販売されています。

一粒が大きめのフードで、歯垢をかき取ることによって歯肉の健康を保ち、口臭を予防してくれるという優れものです。

まずはサンプルなどで、食べてくれるかどうか試してみましょう。

そのカリカリ、酸化してない?ポイントは保存方法!

保存状態のよくないフードを毎日与えることで、口臭がきつくなってしまうことがあります。

みなさんは、猫の主食であるドライフードをどこに保管していますか?

買ってきた袋のまま、台所へ置いている方も多いかと思います。

ドライフードは開けた瞬間から酸化がはじまるので、このような保存方法では、フードが空気に触れて酸化してしまい、口臭だけでなく嘔吐・下痢を引き起こす原因にもなります。

また、

  • 高温多湿である
  • 温度変化が激しい
  • 直射日光が当たる

などの場所は避け、しっかり密閉して保存しましょう。

湿気が多い部屋や窓際、朝と夜の温度変化がある部屋などに置いていると、酸化するだけでなく、においや味が劣化してしまうこともあるので注意してください。

置き場所だけでなく、フードを密閉したり、小分けにして保存するなど、なるべく酸化が進まないように気をつけましょう。

ドライフードを購入し、開封してすぐ、タッパーやジップロックに一回の食事分を小分けにます。移し替える際、食品乾燥剤も一緒に入れることで、フードを新鮮に保つことができます。

ジップロックはきちんと空気を抜き、酸化を防ぎましょう。

脂肪分が多くふくまれているキャットフードは傷みやすいので、適切な場所に保管し、酸化しないように気をつけることが、愛猫の健康維持につながります。

おやつや飲み水でラクに口臭を予防する方法

口のなかを掃除したくても、どうしても触らせてくれない猫ちゃんもいますよね。

無理に歯磨きや歯垢を除去することでストレスがたまり、別の病気を発症してしまうなんてことも。

今回はおやつや飲み水でラクに口のにおいを予防・対策する方法についてご紹介します。

猫も飼い主もうれしい!おやつが歯磨きに

どうしても口のまわりを触らせてくれない猫ちゃんにお勧めなのが、食べるだけで歯磨きの効果のあるおやつです。

ひも状のものやジャーキーのようなものもあり、遊びながら噛んで食べることで歯ぐきをマッサージし、歯垢・歯石をつきにくくしてくれます。

しかし、一度ついてしまった歯石は、歯磨きでも取り除くことはできません。

まずは動物病院などで歯石を除いてもらってから、このおやつなどを与えましょう。

かたいので唾液がたっぷり出て、口内の環境を良好にしてくれます。あくまでもおやつなので、与えすぎには注意してください。

飲み水に入れるだけ!?簡単にできる口臭ケア

いつも飲んでいる水に入れて与えるだけで、口臭を和らげる商品もあります。

しかし、これはお腹の中から発生するにおいをケアするものなので、一時的に口臭が治ったとしても、その原因となっている歯垢・歯石などを除去しなければ意味がありません。

先ほどもご説明した通り、口内環境は一度悪化してしまうと、毎日のフードや歯磨きできちんとケアしない限りなかなか改善しません。

そのときだけの対策としては使えますが、根元からの予防・対策はできないので、注意してください。

身体に優しいキャットフードで口臭を予防・対策する

毎日のキャットフードが愛猫の身体をつくります。

先ほどもご説明した通り、安価で添加物がたくさんふくまれているキャットフードは口臭だけでなく、怖い病気の原因になることもあります。

たしかに、添加物を使っていないキャットフードは、添加物がふくまれているキャットフードに比べて食欲を増進させるにおいが弱かったり、長期保存ができないなどのデメリットもあります。

しかし、長い目で愛猫の健康を考えたとき、やはり私たちが食べられるくらい安全・安心できるフードを与えることが、いつまでも元気に暮らせる秘訣ではないでしょうか。

口内環境を改善するために、まずは毎日のごはんから見直してみてください。

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