猫好きなら耳にしたことがあるかもしれない「キャッテリー」という言葉。猫を繁殖しているブリーダー、または繁殖場所のことを指すのですが、ブリーダーとキャッテリーをわざわざ分けているの何故だと思いますか?
今回は猫のキャッテリーとは?一般的なブリーダーとの違いは?キャッテリーから猫を迎え入れるメリットは?という疑問についてご紹介します。
猫を迎え入れようと考えている人もそうでない人も、是非キャッテリーについて知っておきましょう。
キャッテリーとはレベルの高いブリーダーの事
キャッテリーとは猫のブリーダーや繁殖している場所、また人のことを言います。
世界だけではなく、日本にも様々なキャッテリーが存在し、その猫種専門のキャッテリーや複数の猫種を繁殖しているキャッテリーがあります。
猫の繁殖を行う中でもキャッテリーと名乗ることができるのは、定められた条件をクリアできた一部のブリーダーだけです。
キャッテリーとなるためにはまず、世界的な血統登録団体である「TICA(The International Cat Association)」か世界的な猫愛護団体である「CFA(The Cat Fanciers’ Association)」に認定される必要があります。
認定されるための項目や条件は多岐に渡り生半可な気持ちでは認められません。
厳しい条件や、団体の客観的なジャッジをクリアして初めてキャッテリーとなれますので、キャッテリーは「ハイレベルでより優れたブリーダー」といえます。
キャッテリーとブリーダーの大きな違い
キャッテリーとブリーダーの大きな違いは「世界的な猫団体から認められているのか、いないのか」ということになります。
実は、ブリーダーは誰でも簡単になることができるという面があります。
地域の公的機関に申請を出し、猫を繁殖させて販売することができる体制を整えれば今すぐにもブリーダーと名乗ることができます。
そのため、猫のブリーダーの中には大した知識もなくお金のためだけに猫を無理矢理繁殖させるブリーダーや、劣悪な環境で繁殖をさせる悪徳ブリーダーが存在しています。
そのようなブリーダーから購入した子猫は先天的な疾患を持っていることも珍しくはありません。
もちろん、キャッテリーではないブリーダーが全て悪徳とは言いませんが、ペットショップで売られている子猫はそのような悪徳ブリーダーから仕入れている場合もあるという事実は存在しています。
一方キャッテリーは世界的な猫団体の厳しい審査を通過して初めて名乗ることが許されますので、健康面や育った環境については安心して子猫を迎え入れることができます。
つまり、キャッテリーとブリーダーの違いは「安心と信頼」が世界的な団体から保証されているかどうかということがいえるのです。
キャッテリーとブリーダーでは価格も違う
安心と信頼できるキャッテリーから子猫を迎え入れたいと思った人も多いでしょうが、キャッテリーとブリーダーでは迎え入れるときの価格にも大きな違いがあることも覚えておく必要があります。
キャッテリーから猫を購入する場合、世界的な信頼性と純血統の猫であるという保証を得ることができますがその分、価格も高額になる場合も珍しくはありません。
一方ブリーダーから購入する場合は、純血統の猫である保障やブリーディングに関する信頼性は世界的な団体の認定を受けていないので劣ります。しかし同じ猫でも価格は低く設定される傾向にあります。
キャッテリーの認定を受けていないブリーダーでもブリーディングスキルが高く、子猫や親猫の飼育をしっかりしている善良なブリーダーも存在しています。
もし、キャッテリーから子猫を迎え入れたいが価格面で厳しいようなら信頼できるブリーダーを根気よく探してもいいかもしれませんね。
少しくらい高額になっても、安心と信頼が欲しいという方ならぜひキャッテリーから子猫を迎え入れる選択を考えてみてください。
キャッテリーから子猫を迎え入れる方法
世界的に認められたブリーダーであるキャッテリーから子猫を迎え入れたいと思っても、実際にはどのような手順で子猫を迎え入れたらいいのかわからないという方も多いのではないでしょうか?
これから子猫を迎え入れようと思っている方は参考にしてください。
1.キャッテリーを探す方法
まずは迎え入れたい猫種のキャッテリーを探すことから始めましょう。キャッテリーはペットショップと違い、近くにあるとは限りませんし猫種によっては遠方にしかキャッテリーがない場合もあります。
また逆に人気の猫種ならたくさんのキャッテリーが出てきてどのキャッテリーを選べばいいのかわからないという場合もあります。そんな時に参考にしてほしいのがネットの口コミです。
実際にそのキャッテリーから猫を迎え入れた飼い主の声が繁栄されていますので、良い口コミも悪い口コミも見ることができます。また、キャッテリーを選ぶときはできるだけ近くのキャッテリーを選ぶようにしましょう。
というのもキャッテリーから子猫を迎え入れる時、猫は瞬間移動することはできませんので自宅まで車や公共機関を使って連れてくる必要があります。
デリケートな猫ちゃんにとって長時間の移動はストレスの原因となりますので、キャッテリーからの移動時間は2~3時間以内がベストだといえます。
ただ、2~3時間圏内に目当ての猫種を繁殖しているキャッテリーがなかったり、信頼できそうなキャッテリーが見つからない場合は、もう少し範囲を広げる他、キャッテリーに遠方に住んでいることを伝え子猫の移動について話合うようにしましょう。
キャッテリーを探す方法は検索サイトを利用するのが一番効率がいいです。
全国のキャッテリーを簡単に検索することができるサイトもありますので、まずはサイトで近くのキャッテリーを探すことから始めましょう。
口コミやキャッテリーの公式ホームページを訪問し、信頼できそうなキャッテリーを複数ピックアップしてみましょう。
2.キャッテリーに問い合わせてみよう
信頼できそうなキャッテリーを見つけたら、現在子猫がいるのかチェックしてみましょう。
子猫はいつでもいる訳ではないので、信頼できそうなキャッテリーに子猫がいない場合は次に子猫が産まれるのはいつ頃なのか問い合わせてみるのもいいですね。
子猫の有無は上記であげた検索サイトで確認するのもいいですし、キャッテリーの多くはホームページにて現在取り扱っている子猫の写真を見れるようにしていますのでお気に入りの子猫を見つけましょう。
運命を感じるようなお気に入りの子猫を見つけることができたら、いよいよ問い合わせます。問い合わせ方法はキャッテリーのホームページなどに記載されていると思うのでそちらから問い合わせ、気になる子猫について聞いてみましょう。
性格の事や、見た目の事、さらには親の病歴や子猫の健康状態についても。とにかく不安に思っていることは、この時に聞いてみるのが一番いいです。
また、子猫の事を聞きながら対応してくれているキャッテリーが本当に信頼できるのか見定めるようにしましょう。
こちらの質問に誠心誠意答えてくれるキャッテリーならば今後も付き合っていけるはずです。キャッテリーも信頼できそうで、子猫についても問題なさそうなら子猫との面談を申し入れましょう。
子猫と対面をする場合、直接キャッテリーに足を運ぶことになりますのでこの時にアクセス方法もしっかりと確認するようにしましょう。
また写真だけではどの子猫がいいのか決められないという場合でも、直接子猫を見てみたいという希望を伝えれば快く受け入れてくれるはずです。
せっかく子猫を迎え入れるのですから、妥協はせずに気になる事はしっかりと聞くようにしましょう。
3.キャッテリーを訪問する
信頼できるキャッテリーだとわかったらキャッテリーを訪問してみましょう。キャッテリーを訪問し子猫と実際に対面することはとても大切です。子猫と実際に対面する時にみてほしいポイントは「子猫との相性」です。
子猫のしぐさや特徴、行動を直接見ることで実際に家にきたらどのようになるかシミュレーションしてみましょう。また、写真で見た時は運命を感じたのに、実際に会ってみたらピンとこなかったという場合もあります。
そういった直感は大切なので、ぜひ子猫を迎え入れる前にしっかりと対面して相性を見るようにしましょう。また、キャッテリーを訪問した際に見てほしいのは実際に猫の繁殖を行っている猫舎の様子です。
猫の世界的団体から認められたキャッテリーですから、心配はないでしょうが猫の繁殖に関して不安になるようなことがあった。
猫を繁殖している場所で気になることがあったならば残念ですがそのキャッテリーから子猫を迎え入れることは考え直したほうがいいかもしれません。
またキャッテリーの人柄を見極めるのも忘れてはいけません。キャッテリーから猫を迎え入れるメリットは、子猫を迎え入れたあともサポートしてもらえるということです。
例えば子猫が体調を崩してしまった、病気になってしまった、問題行動を起こすようになったという時、ネットや本の情報だけでは不安になりますよね。そんな時、迎え入れたキャッテリーに相談しアドバイスをもらうことができるのです。
子猫を迎え入れる時だけではなく、長く付き合うことになるかもしれないキャッテリーですから気が合わない人や信頼できない人から子猫を迎え入れるのはやめたほうがいいでしょう。
4.キャッテリーから子猫を迎え入れる
信頼できるキャッテリーで気に入った子猫を見つけることができたら、子猫を迎え入れる意思をキャッテリーに伝えましょう。
その時に契約書や血統書の書類、注意事項なども言われるとおもいますのでしっかりと話を聞きましょう。
またキャッテリーから子猫を迎え入れる前に、子猫を飼育するためのグッズや必要なものをしっかり聞いておくのと同時に不安なことや疑問点などは聞いておきましょう。
書類のやり取り、代金のお支払いなどが完了したらいよいよ子猫を家に迎え入れます。迎え入れた当日は長時間の移動や、慣れない環境に戸惑っているので子猫が寛げて安心できる場所を用意してあげてそっとしておいてあげましょう。
迎え入れた当日はあまりの嬉しさに必要以上に構ってしまいがちですが、過度なストレスは子猫にとって病気の原因となりますのでグッと我慢して静かに過ごさせてあげましょうね。
高額でも安心感が大きいキャッテリー
キャッテリーから子猫を迎え入れるには、手軽に迎え入れることができない、一般的なブリーダーやペットショップから迎え入れるより高額になりやすいというデメリットもあります。
しかしブリーディングのスペシャリストであるキャッテリーから子猫を迎え入れるのは安心感と信頼感がありますよね。
これから子猫を迎え入れようと考えている人はキャッテリーから迎え入れることも選択肢に加えてみてはいかがでしょうか?