猫は甘酒を飲んでも大丈夫?注意点と正しい与え方を知っておこう

近年、健康食品として注目を集めている甘酒。その高い栄養価からお正月だけではなく、年中飲んでいる方も多いのではないでしょうか?そんな甘酒を猫にもあげたい、ちょっとくらいならおすそ分けをしてあげたい、なんて考えている方もいるでしょう。

また、自ら与えようとしなくても飼い主が飲んでいる甘酒を誤って舐めてしまった!なんてこともあるでしょう。果たして、猫は甘酒を飲んでも良いのでしょうか?また飲ませるとしたら注意点などはあるのでしょうか?今回は猫と甘酒についてご紹介しましょう。

猫は甘酒を飲んでも大丈夫!だけど注意が必要

結論から言いますと、猫は甘酒を飲んでも大丈夫ですがアルコール入りのものはNGです。当たり前ですが、猫にとってアルコールは大変危険な物質です。

例え甘酒の中に入っている少量のアルコールであっても、猫の小さな体にとっては大変な量となります。

そもそも猫の肝臓にはアルコールを分解する機能は備わっておりません。そのため、例え少量のアルコールでも体に入ってしまうと中毒を起こし最悪の場合は死に至る可能性もあります。

ただ、アルコールが含まれていない甘酒ならば、猫の健康を維持するために必要な栄養素がたっぷりと詰まった健康的な食べ物となります。甘酒をもし与える時は、アルコールが含まれていないものを選ぶようにしましょう。

ちなみに、一般的に酒粕から作られている甘酒はアルコールが含まれており、米麹から作られている甘酒はアルコールが含まれていません。ぜひ甘酒を購入するときは、米麹タイプのものを選ぶようにしましょう。

甘酒を摂取することで得られる猫へのメリット

人間にとって甘酒は健康に良いとされているように、猫にとっても甘酒は健康維持に役立つメリットがたくさんあります。今回は甘酒から得られる健康効果とは一体なんなのでしょうか?

栄養がたくさん詰まっている

甘酒は大変高い栄養価が詰まっている飲み物ということで「飲む点滴」と呼ばれています。そんな飲む点滴である甘酒には、以下のような栄養素が含まれています。

  • ブドウ糖
  • ビタミンB1
  • ビタミンB2
  • ビタミンB6
  • 葉酸
  • 食物繊維
  • オリゴ糖
  • アミノ酸
  • エルゴチオネイン

この中でも特に注目をしてもらいたい栄養素がエルゴチオネインです。エルゴチオネインとは、高い抗酸化作用があると言われているビタミンEよりもさらに高い数値が検出されている今注目の栄養素です。

この他にも、猫が健康を維持するために必要なビタミン群や必須アミノ酸が豊富に含まれているのです。

消化吸収を助ける

甘酒の中でも米麹で作られたものは、猫の消化吸収を助ける働きがあるとされているため、消化不良を起こしやすい老猫や病気がちの猫におすすめされる食品でもあります。

特にシニア猫は固いものが食べにくくなり、食材を丸呑みして消化不良を起こしたりするだけではなく、消化力も落ちてしまうため胃腸の調子も悪くなりがちです。そんな時に、ぜひ活用して頂きたいのが甘酒です。

甘酒は液状になっているため固形のものよりも食べやすく栄養価も高いため栄養剤のような役割も果たしてくれます。老猫だけではなく、食欲が低下している時、病気の時などにも使い勝手がよくおすすめです。ぜひ、甘酒の特徴を理解して上手に生活の中に取り入れていきましょう。

水分補給

甘酒は栄養補給だけではなく、水分補給にも役立ちます。猫はあまり水を飲みたがらない動物だというのをご存知でしょうか?

元々砂漠で暮らしていた猫にとって、水を補給できるのはたまにです。水の少ない地域で生き抜くためには、少ない水分量で体の機能を維持しなければならず、その結果水分をそこまで取らなくても生きていけるようになったそうです。

しかし、水分をあまり取らずに生活をしていると脱水症状を起こす危険性や腎不全や尿路結石を引き起こす原因となります。特に老猫は様々な内臓器官や免疫力が落ちるため病気になりやすくなるにも関わらず、水分補給をあまりしなくなるようです。

そんな猫におすすめなのが甘酒です。甘酒は水分が含まれているため栄養補給をしながら水分補給も行える大変便利なアイテムなのです。

もし、水を飲まない、何も食べたがらないという体の弱った猫ちゃんや老猫には、人肌に温めた甘酒を出してください。もしかしたら興味を持って食べてくれるかもしれませんよ。

腸内環境を整えてくれる

甘酒のメリットは他にもあります。甘酒に含まれる栄養素の働きで腸内環境が整い便秘や下痢の解消に役立つ働きもあります。与えすぎるとお腹を壊す危険もありますが、適量をおやつ代わりに与えると腸内環境を整えてくれるため、有効に活用していきましょう。

猫に甘酒を与える時の注意点

猫にとって甘酒は大変良い食べ物であり、栄養補給や水分補給として上手に活用したい食材ではありますが、実際に与えるときにはいくつかの注意点があります。

猫の健康を考えて甘酒を飲ませてあげたいと思っても、間違った与え方をすれば逆に健康を脅かす危険もあります。甘酒を与えようと考えている方は、以下の注意点を守流ようにしましょう。

病気の猫には無闇に与えず獣医師に相談をする

甘酒は猫にとって大変良い栄養素が豊富に含まれているため、「病気で免疫力が落ちている猫のために」と、治療中の猫に与えてしまいそうになりますが、その行為は逆に病気を悪化させる原因となることも。

例えば癌やリンパ腫など悪性の腫瘍がある場合、甘酒に含まれるブドウ糖が癌細胞を活性化させて結果的に病状を悪化させるという恐ろしいケースもあります。たくさんの栄養素が詰まった甘酒だからこそ、その時の体調や体質によっては健康に害を及ぼす危険もあります。

今なんらかの治療を行っているという場合は、甘酒をはじめとした健康に良い食材を与える時には獣医師に相談をしてから与えるようにしましょう。

無添加のものか猫用の甘酒を与える

猫に甘酒を与える時、市販で販売されている甘酒を使用する方も多いでしょう。しかし、市販で売られている甘酒には砂糖がたっぷり入っているだけではなく、商品によっては人工添加物が多く含まれていることも。

添加物は猫の内臓に負担をかけるだけではなく、場合によってはアレルギー反応を起こす場合もあります。猫に甘酒を与える時は砂糖や添加物が含まれていない無添加の商品を選ぶか、猫用に作られた甘酒を使用しましょう。

▼犬猫さんのノンアル甘酒
犬猫さんのノンアル甘酒商品イメージ

こちらは犬猫用に作られた品質の高い甘酒です。固形タイプで使いたい時にサッと取り出し溶かして使用するそうです。これならば、猫に与えても安心ですね。猫に甘酒を与えたいと考えている方はぜひ検討されてはいかがでしょうか?

甘酒を食事として与えない

栄養価が高く、食べやすい食品として重宝する甘酒ですが、甘酒は大変カロリーが高く毎食与えていると肥満の原因になります。また、甘酒だけを食事として与えると栄養バランスが崩れて体調を崩す原因となります。

猫の主食はあくまでも動物性のたんぱく質です。そのため、甘酒は普段の食事のトッピングやおやつ代わり、または食事が満足に取れないときの栄養補給として活用をしてください。

決して甘酒だけの食事にはせず、食欲が戻ったならばキャットフードに戻してあげましょう。

甘酒を与える量は少量

いくら健康に良い食べ物だとは言っても、多量に与えてしまうと猫の健康に悪影響を及ぼします。特に注意をして頂きたいのが、一度に与える量です。人間の少しと聞くと一口分くらいだと思う人もいますが、人間の一口は猫にとって多量になります。

目安としては小さじ1〜大さじ1程度。また与える回数は多くても1日に1回程度に留めましょう。普段のウェットフードに甘酒を混ぜてあげたり、ドライフードの上にかけてあげたりと使い方は様々。甘酒を健康のために与えるのであれば、量を守って与えるようにしましょう。

体質によって甘酒が合わないことも

猫にとって甘酒は良い食べ物ではありますが、猫の体質によっては甘酒が体に合わないことも。猫の体質によっては、甘酒を摂取することで下痢や嘔吐を引き起こす場合もあります。また、甘酒に使われている麹がなんらかのアレルギーを引き起こす可能性がないとは言い切れません。

そのため、初めて甘酒を与える時は、体調に変化がないかを確認しながら少しずつ与えるようにしましょう。また、甘酒が嫌いな猫ちゃんもいるはずです。甘酒は栄養価が高い食費ではありますが、必ず与えなければならない食べ物ではありません。

もし嫌がるならば無理に与える必要もありませんし、キャットフードのみで健康を維持しているのであればわざわざ与えなくても良い食材です。その点を理解した上で、甘酒を有効活用しましょう。

自宅で猫用の甘酒が作れる!?甘酒のレシピを紹介している動画

市販で売られている甘酒を与えるのは何と無く不安。そんな方は、自宅で甘酒を手作りしてはいかがでしょうか。

自分で作ればアルコールや添加物や砂糖が入っていない、完全無添加の猫用甘酒が作れます。甘酒の作り方はたくさんありますので、ぜひ挑戦をしてください。

▼YouTube動画「米麹だけでつくる-甘酒の作り方甘酒の作り方-白米と麹でつくる甘酒レシピ」

こちらの動画は米麹と水だけで作る甘酒です。ヨーグルトメーカーや炊飯器で簡単に作れるためオススメです。猫にはもちろん人間も美味しく食べれますので猫と一緒に楽しんではいかがでしょうか。

専用の甘酒メーカーも販売されています。もし、甘酒を頻繁に作るようならば思い切って甘酒メーカーを購入しても良いかもしれませんね。

甘酒を上手に使って猫に健康的な生活を提供しよう

甘酒は無理に与えなくても良い食品ではありますが、健康を気にするのであればぜひ活用したい食材です。体調が悪い、食欲が低下している、栄養バランスに不安がある、そんな時にぜひおやつや食事のトッピングとして甘酒を活用して健康的な生活を提供してあげましょう。

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