やわらかいうんちは不調のサイン?猫が軟便になる原因とは

猫のうんちが急に軟便になってしまったときは「もしかして病気かも?!」と慌ててしまいますよね。

猫はちょっとした環境の変化や食べ過ぎで軟便になってしまう場合があります。

軟便の原因を特定することはむずかしいですが、どのようなきっかけで軟便になってしまうか知っておくことは、愛猫のお腹の健康を守ることにつながります。

軟便の原因はこんなにたくさん!

猫は1日に1~2回排便します。ドライフードをメインに食べる猫は、便も硬めで、形も崩れません。

軟便とは水分が多く、いつもよりやわらかい便を指します。

便は体調や健康のバロメーターになるものです。毎回きちんとチェックしましょう。

あまりにも軟便が続くようなら、病院での検査も必要です。

今回は軟便の原因についてご紹介します。

人間と同じ?食べ過ぎによる軟便

猫の軟便の原因として一番多くみられるのが、食べ過ぎです。

私たちと同じように、食べ過ぎると猫もお腹を壊します。

「まだほしい!」と悲しい声で鳴かれると、ついつい追加でごはんをあげてしまいそうになりますが、ぐっとこらえてください。

ほしがる分だけ与えていると、軟便だけでなく肥満の原因になることも。

また、まれにですが、水分を過剰に摂取してしまい、腸で水分を吸収しきれずそのまま排出し、軟便になってしまうこともあります。

毎日食べているフードが軟便を引き起こす!?

実は、毎日のごはんが軟便の原因かもしれません。

安すぎる質の良くないフードには

  • 保存料
  • 香料
  • 防腐剤

など、愛猫の身体に悪影響を与える添加物がたくさんふくまれています。

質の良くないフードには穀物が多くふくまれている場合もあり、猫の胃ではうまく消化できず、消化不良やアレルギーによる軟便を引き起こすことも。

さらに、フードの賞味期限が切れていたり、開封後に空気にふれて酸化したフードは、便がやわらかくなるだけでなく、食いつきも悪くなるので注意してください。

また、多頭飼いで一匹だけ軟便になってしまった場合、今食べているフードの原材料のなかに、その子だけアレルギーを引き起こすものがあるかもしれません。

しかし、だからといって突然ちがうフードに変えてしまうと、それが原因で軟便になってしまうこともあります。様子を見ながら少しずつ変えていきましょう。

猫も人間と一緒で、食中毒から下痢・軟便を引き起こすことがあります。

卵などから感染しやすいサルモネラ菌やO-157などの大腸菌など、怖い食中毒が私たちにまで感染してしまうことも。

猫が食中毒にかかってしまった場合、必ず病院へ連れて行き、排せつ物には素手で触らないように注意してください。

実はとっても繊細!ストレスによる軟便

私たちが気にならないような小さなことでも、猫にとっては大きなストレスです。

  • 近所の工事による騒音
  • 引っ越しによる環境の変化
  • 家族が長く留守をする
  • 知らない人が家に来る

など、窓から知らない猫が見えただけで体調を崩してしまう猫もいます。

猫が感じたストレスによって、腸の機能が弱まり、軟便を引き起こします。

環境の変化は猫にとって一番のストレスです。ペットショップから自宅へ連れてくると、 突然軟便になってしまうことも。

私の猫は移動がストレスで、お医者さんで定期健診をした後は必ず軟便になっていました。

身体は元気でもストレスが溜まっている場合があるので、できるだけ静かに落ち着ける環境をつくることで軟便が改善されることもあります。

また、新しく猫を飼ったら、先にいた猫が軟便になってしまったというケースもよくみられます。しばらくは新しい猫をゲージで飼うなど、工夫してください。

猫にとって、飼い主に怒られることもストレスになります。

悪いことをしたら叱らなければなりませんが、叩いたり必要以上に大声を出さないようにしてください。

また、猫はとてもきれい好きです。

トイレが汚いと、大きなストレスの原因になります。こまめに掃除し、排便しやすい環境をつくってあげましょう。

トイレが2個あれば、飼い主が留守のときひとつのトイレが汚れてしまっても、きれいなトイレを使うことができます。

猫は特定の時期だけ軟便になってしまうことも

猫は毎年同じ時期に軟便になってしまうことがあります。

換毛期には、グルーミングで全身をなめたときに入る毛の量が多いので、毛が胃腸内にたまってしまい、軟便の原因になることも。

また、私たちと同じで冷えが軟便の原因になってしまうこともあるので、冬には注意が必要です。

さらに、発情期の少し前に便がやわらかくなることがあります。これはホルモンバランスが影響しているといわれていて、発情期が終わると軟便も治まることも。

時期だけでなく、年齢によっても軟便になりやすいことがあります。

子猫は消化機能が発達していないので、食べたものがきちんと消化できず、軟便に。また、シニアの猫は胃や腸が弱くなり、便がやわらかくなることがあります。

生まれつき胃や腸が弱く、軟便になりやすい猫や、内臓疾患が原因の場合もあるので、長く続くようなら必ず病院で検査してもらいましょう。

異物の誤飲が軟便を引き起こす!

猫がおもちゃで遊んでいると、紐や糸を誤飲してしまうことがあります。

すぐに吐き出せば大丈夫ですが、お腹に残ると軟便に。

腸に詰まると大きな手術をしなければならないケースもあるので、誤飲してしまったらすぐに病院へ連れて行ってください。

  • 殺虫剤
  • 洗剤
  • 入浴剤

などを間違って食べてしまうと、中毒性の下痢を引き起こします。

猫に害があるものや誤飲の恐れがある小さなものは、猫が触れるところへおかないよう注意しましょう。

また、人間には害がなくても、猫が食べてしまうと軟便だけではなく生死にかかわる中毒を引き起こす食べ物がたくさんあります。

基本的に、私たちの食べ物を猫に与えないようにしてください。

人間の食べ物は塩分が高く脂も多いので、腸内のバランスが崩れて軟便になります。

さらに塩辛くてのどが渇くので、水をいつもより飲みすぎてしまい便がやわらかくなってしまう原因になるのです。

食べ物だけでなく、部屋に飾る植物や花にも軟便や中毒を引き起こすものがあるので気をつけましょう。

よく「猫は牛乳が好き」という固定観念で、私たちの飲む牛乳を与えることはやめてください。消化できずに軟便・下痢を引き起こします。

子猫には専用のミルクもあるので、そちらを与えてください。

また、普段あげているフード以外のおやつなどが原因で軟便になっている場合もあります。

勝手な想像で「猫のためだから」と与えたものが軟便を引き起こすケースが多いので、体質を考えて猫専用のものを与えましょう。

軟便が長く続くようなら病気を疑って

軟便がいつまでも続くようなら、胃腸に寄生虫やウイルスなどがいる可能性があります。

寄生虫は消化器官から入り込んで吸血するので、貧血も同時に引き起こします。

また、軟便と一緒に嘔吐の症状も出ているとき注意しなければならないのが、猫パルボウイルス感染症です。高熱がでて、最悪の場合死んでしまうことも。

ウイルス性なので、他の猫にうつることもある怖い病気です。

軟便と同時に食欲不振・嘔吐・貧血などほかの身体の異変もあらわれたら、すぐ病院へ連れて行きましょう。

疾患を治すための薬にふくまれる抗生物質が、腸のなかの良い菌まで殺してしまい、軟便になるケースもあります。

薬をやめれば治りますが、まずは疾患を治すことが先決です。

身体に薬があっていない場合もあるので、薬を処方してくれたお医者さんに相談して、別の薬を用意してもらいましょう。

これは軟便?見分けるポイントとは

正常な便よりもやわらかい程度なのか、形もない水のような下痢なのかによって、原因や対策もちがいます。

下痢の場合、明らかに身体が異常な状態です。1日中続くようなら必ず病院へ連れて行きましょう。

また、軟便が何日続いているか気にかけてあげてください。

人間と同じように、単にお腹を壊すこともありますが、長く続くようならほかに原因があります。

軟便は不調のサイン。長く続くならお医者さんへ

猫はとてもストレスを感じやすく、繊細な生き物です。季節の変わり目の寒暖差でも、軟便になったり食欲が落ちてしまうこともあります。

私の猫も、年始や年末は親戚たちが家に集まるので、体調を崩し軟便になってしまいます。

ただの軟便だからと油断せず、長く続いたり、軟便以外の症状がみられるようなら、必ず病院へ連れて行きましょう。

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