猫は聴覚のスペシャリスト!なんと人間の3倍以上の聴力がある

猫ちゃんは砂漠で小動物を捕食していたころから、わずかな鳴き声にもすぐに反応できるように優れた聴覚を持っていたようです。

犬が嗅覚に優れているのに対し、猫は五感の中でも特に聴覚に優れていて、「音」に頼り、追求してきた生物であるといえます。(ちなみに、猫の視力は人間よりも悪く、赤色はほとんど認識できません。)

猫の聴覚は犬より優秀!特徴は広い可聴域と方向性の把握にある

猫は、高音を聞き取る能力が非常に優れています。下の表のように可聴域(聞き取れる音の範囲)が大変広く、人間が聞くことのできる3倍以上の高音域までも聞き分けられます。ですので、人間が聞き取り不可能な超音波にも反応します。

また、音を聞き取る時の方向性の誤差が少ないので、人間や犬よりもかなり正確に音源の位置を把握することができます。

▼聴覚比較表
  

人間
可聴域(Hz) 20~20000 40~45000 40~65000
方向性 16° 2~3°

※可聴域とは聞き取ることのできる周波数の範囲、方向性とは、平面360°に対して音源を探った場合の誤差をあらわしたものです。

猫は待ち伏せ型のハンティングを得意とし、獲物や外敵に対して注意を払うために動物の小さな物音にも気を配り、音源の方向性まで熱心に聞き分けていました。その結果、聴覚が際立って発達したのですね。

それにしても、猫の方が犬よりも優れているというのは驚きです。

聴力の発達の要因の1つは神経節細胞から伸びている神経線維の多さにあるといわれています。(人間が3万本のところ、猫は5万本あります)

猫耳は可愛いだけじゃない。自由自在に動く集音アンテナだった!

寝ている猫ちゃんに呼びかけると、耳だけが反応して動くことがあります。そんな様子は「うーん、聞こえてるんだけど…今は動きたくないんだよね。」という雰囲気を思い切り醸し出していますね。

実はこの耳(耳の外側の部分は「耳介」と呼びます)の動きも猫の聞こえに大きく役立っています。

驚くことに、猫の耳は20以上もの筋肉があり、自由自在に動かすことができます。自在に耳を動かして音をキャッチしたり、音のした方向に耳を向けて音源の位置確認をすることなどが可能です。

また、耳を左右別々にも動かすことができるので、異方向からの音の聞き分けもできます。すごいですよね!

この耳の動きから猫ちゃんの心理状態を知ることもできます。一見、興味なさそうに見えていても耳がしっかりとこちらに向いていれば「関心がありますよ」というサインです。

耳を深く寝かせているのはおびえている状態、耳の裏を前万に出すように寝かせているのは威嚇をあらわしています。

このように、いつもポーカーフェイスの猫ちゃんの心理が、耳の動きで一瞬にしてバレバレになる…というのも面白くて可愛いですよね。

猫にとっては、「耳は心の窓」「耳は口ほどにものを言う」ということでしょうか。

猫聴覚936
 ねこみみは飾りじゃないニャ!

敏感すぎる猫の聴覚。注意すべき「苦手な音」とは?

聴力が良すぎるために、音に対してはとても敏感な猫ちゃん。時には思ってもみないような音に反応し、おびえてしまうこともあります。

掃除機やドライヤーの音

我が家の愛猫もそうですが、猫ちゃんたちは皆、掃除機をかけると迷惑そうに逃げて行きますよね。吸い込む音とモーター音、その低音と高音がまじりあった大きな音が、猫は大の苦手なのです。

ドライヤーも嫌いな音の代表格ですね。でも、どちらも生活音なので聞かせないで済ませるわけにもいかず、我慢してもらうしかないのが現状です。(購入の際はできるだけ消音タイプにしたいものです。)

あまりにも嫌がる子の場合は、お掃除前に別の部屋に連れていくなどの対応をすると良いかもしれません。

金属音など甲高い音

近所で工事の音がすると、ストレスを感じてしまう子もいます。

キーホルダーの音のような金属同士がぶつかるような音、金づちで釘を打ちこむ音なども苦手です。猫ちゃんによっては、それらの音で痙攣や発作を起こしてしまうこともあるようです。

突発的な破裂音

雷や花火のように突然聞こえてくる大きな音は人間でも驚いてしまうくらいですから、聴覚が敏感な猫ちゃんの場合は恐怖でしかないでしょう。

急なくしゃみや拍手も苦手な破裂音の1つ。ストレスの原因になってしまうこともあります。

いかがでしょうか?自然の中で暮らす時にはとても役に立つ猫ちゃんの聴覚ですが、人間と共に生活する上ではリスクになることも多いですね。

凄すぎる聴覚に配慮も必要?大きくても生活音には慣れることもある。

猫ちゃんの立場で考えてみれば、原因もわからずに大きな音を聞かされるのは、確かに辛いことでしょう。

しかし、これだけ様々な苦手な音があると、飼い主さんが一々対応するのも大変なことですよね。

我が家にペットを迎える時、どの動物も明らかに怖がってしまうのは、窓の電動シャッターの音です。開け閉めの際の「ガーッ」という大きな機械音に最初はどの子もパニクってしまいます。

以前飼っていたインコも、愛猫ウミやコタロウも、最初は飛び上がるほど驚いていました。

でも、開け閉めの時間は限られていますし、そのうちに慣れて、全員、平気になりました。音の原因や関連性がなんとなく分かり、安全なものだと判断できれば、大きな音でも慣れてしまう場合は多いでしょう。

苦手な音に関しても「敏感な子」、「わりと平気な子」という個体差があります。生活音に関しては様子を見ながら、できる範囲の配慮をしてあげれば良いのではないでしょうか。

たまに1点をみつめて考え込んでるように見える猫ちゃん。そんな時は、私たち人間にはとても聞き取れないような超音波を聞いているのかもしれません。

可愛いだけではない猫耳の驚異的な能力に、改めて驚かされますね!
  

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