知れば怖くなるミートボーンミール!商品表示の原材料を見るポイント

ミートボーンミールという言葉をご存知ですか?ミートボーンミールは肉骨粉とも呼ばれます。字の通りに肉や骨を粉砕したもので、キャットフードの原料のひとつです。

このミートボーンミールの見えない問題点を見るコツと、より安全なキャットフードを選ぶポイントをわかりやすく解説します。

ミートボーンミールとは動物の死骸!?4Dミールの恐怖の実態

ミートボーンミールはキャットフードの原料のひとつです。

ミートボーンミール(肉骨粉)

複数種の動物の、人間の食用にできない部分を混ぜてレンダリングで油脂を抜いて粉末にしたもの

肉のリサイクルとして、尊い命を最後まで使わせていただき、ペットフードや肥料として有益に利用します。

ところが、肉骨粉は最終的に粉になってしまっているので、その中にどの動物のどの部位の肉が入っているのか?どの様な状態の肉であったのかが不明です。

そこで、ミートボーンミールの問題点と、キャットフードを選ぶ時のポイントをご紹介します。

ミートボーンミールの製造過程

農林水産省の「肉骨粉・獣脂かすの製造について」から、その内容を抜粋します。

  1. 人間の食用の枝肉を取り除く・・・肉副産物
  2. 肉副産物から原皮をはがす・・・・肉副生物
  3. 肉副生物を分ける・・・可食臓器類と不可食臓器類
  4. 可食臓器類から油脂を除く・・・・肉粉
  5. 不可食臓器類から油脂を除く・・・肉骨粉

まず、動物の生体から人間の食用になる枝肉を取り除くと、「肉副産物」が生じます。

その肉副産物から動物の原皮を剥がすと「肉副生物」となります。

背脂・腹脂などの脂肪組織は「可食臓器類」としてレンダリングで油脂を取り除き「肉粉」となってペットフードの原料となります。

また、内臓や骨などの「不可食臓器類」としてレンダリングされ「イエローグリス」と「肉骨粉」となり、これもまたペットフードの原料となります。

この様に、人間の食用にならない部位を加工することで安価なペットフードの原料となるのです。

ミートボーンミールの問題点

このミートボーンミールは細かい粉状になってしまっていることから、問題点がいくつかあります。

  • 何の動物の、どの様な状態の肉が入っているのかわからない
  • 安楽死させられたペットが混入している可能性がある
  • 路上などで死亡した犬や猫の死体が混入している可能性がある

農林水産省のホームページに肉骨粉の製造過程が示されています。その中にレンダリング工場へ納入される肉の分類が示されています。

農場やと畜場、食肉センターから、人間の食用に適さない動物の肉が搬入されています。

その図の中に、農場より「死亡家畜等」が搬入されていることが示されています。

「等」ということは死亡した以外に、病気やけがなどで人間の食用に適さないとされた動物も入っていることが推察できます。

死亡した原因や、病気の特定が不明なまま、それらの動物の肉はレンダリングを経て肉骨粉になります。

これでは死亡した動物が腐敗していた可能性や、病気の特定ができず、それらの肉骨粉がキャットフードとなりねこちゃんの口に入る可能性があります。

この様に、どの様な状態の動物の肉が含まれているかわからないことから、肉骨粉の製造過程で4Dミールが混入している危険性があるのです。

4Dミールは米国の肉の基準で、食肉に適さない最低ランクとされています。

4Dミールとは

  • Dead・・・・死んだ動物の肉
  • Dying・・・死にかけた動物の肉
  • Diseased・・病気を持った動物の肉
  • Disabled・・障害のある動物の肉
    (またはDestroyed・・・安楽死させられた動物の肉)

また、AAFCO(米国飼料検査官協会)の元会長はペットフードの原料に肉骨粉と記載してあれば、その肉は牛か馬か犬か猫かはわからないと発言しています。

また、動画などで紹介されているレンダリング過程に、ペットであった犬や猫が含まれているのは海外の画像なので、日本国内で同じことがされているかは定かではありません。

が、2014年には徳島市、鳴門市、佐那河内村で、路上で死亡した犬や猫の死体を、認可のない肉骨粉製造会社に委託していたことが問題とされた事実があります。

問題とされた点は業者が「無認可であった」ことですが、わんちゃんやねこちゃんの飼い主さんがもっとびっくりしたのは、犬や猫の死体が肉骨粉製造会社へ委託されていたことでしょう。

肉骨粉、つまりミートボーンミールはペットフードの原料、つまりわんちゃんやねこちゃんの口に入るものが犬や猫の死体であったことです。

この様に、ミートボーンミールは原型をとどめない状態まで細かく粉砕されていることから、見えない問題点が含まれているのです。

ミートボーンミールの危険性を避ける

国内ではペットフード安全法など法律の整備はされてはきましたが、まだまだ人間の食品レベルの安全性は確保されていません。気を付けてキャットフードを選びましょう

ミートボーンミールの危険性を避けるためには、原材料の表示をきちんと確認することが大切です。

具体的に記載されているか?

4Dミートを避けるためには、曖昧でない、具体的な表示を選びましょう。

複数の動物が混ざったものは「ミートボーンミール=肉骨粉」となりますが

  • チキンだけなら「チキンミール」
  • 鳥類なら「家禽ミール」

となります。

動物の種類が特定されるだけで、その素材が4Dミールに該当する危険性は変わりません。

けれど、ペットであった犬や猫の死体が原料でないことは確認できます。

その意味で、原材料の表示が「具体的に」記載されているものを選ぶ必要があります。

「〇〇ミート」「〇〇エキス」ではなく、「牛肉」「鶏肉」などの具体的な動物の名称が記載されているものを選びましょう。

さらに、「鶏の胸肉」「鶏の新鮮な胸肉」など、具体的な部位や状態が記載されていればなお安心ですね。

ミートボーンミールの危険性を避けるためには、原材料の表示をきちんと見て、

  • どの動物の肉なのか確認
  • どの部位の肉か確認
  • どの様な状態の肉なのか確認

することが大切です。

添加物から安全を推測する

4Dミールが肉骨粉製造工場へ大量に運ばれてきて、それらを保存し、加工する過程は1日で終わるとは限りません。

人間の食用となる部分を切り除いた肉副産物や、死亡した動物などの腐敗を防ぐためには大量の酸化防止剤や保存料が使用されます。

また、本来食用にならないものが主なので、ねこちゃんの食いつきをよくする人工香料や、飼い主さんの購買意欲をかきたてるために人工着色料が添加されます。

これらは、新鮮な美味しい素材を使用すれば本来不要なものなので、添加物を確認することで、そのキャットフードが良い原材料を使用しているかどうかを確認する目安ともなります。

【 人工添加物を確認 】

  • 酸化防止剤・保存料を確認
  • 人工着色料を確認
  • 人工香料を確認

余分な人工添加物が入っていないか、確認しましょう。

安全なキャットフードを選ぶには成分表を確認しよう!

キャットフードを選ぶ時は、パッケージの原材料の表示を確認しましょう。原材料の表示は多いものから順に記載されています。

  • まず、主原料が良質な動物性たんぱく質であるか確認
  • その原材料も「〇〇ミール」などの記載ではなく、「どの動物」の、「どの部位」なのかが具体的に記載されているものを選ぶ
  • 過剰に人工添加物が入っていないか確認

以上、3点が安全なキャットフードを選ぶポイントです!

これらをクリアしたキャットフードはその分高価です。素材の安全は価格に反映されますので、安全なキャットフードを選びたい飼い主さんとしては悩ましいところですね。

おうちにいるねこちゃんは自分で食べ物を選べません。安全なキャットフードを選ぶことは飼い主さんの役目です。

ミートボーンミールは動物たちが提供してくれた尊い命です。感謝して無駄なく使わせていただきたいですね。

ただ、ミートボーンミールには今述べたような問題点があることも事実です。

お値段だけでなく、安全性にも注意して、より安心なキャットフードをねこちゃんに選んであげてくださいね。

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