掃除機や洗濯ではなかなか落とすことのできない猫の抜け毛。そんな時大活躍するものといえばコロコロですよね。さっとコロコロするだけで、ごっそりと猫の抜け毛が取れるコロコロは猫の飼い主さんにとってなくてはならない存在です。
また、あまりに便利なので、ついもっと有効利用できる場所はないものかと探してしまった結果、なんと猫の体に直接コロコロしてしまう飼い主さんと、それを嫌がらない猫も最近話題になっていますよね。
そこで、コロコロの有効活用方法やおすすめのコロコロ、また猫に直接コロコロする時の注意点などをご紹介します。
猫の抜け毛を一発撤去!コロコロの便利な利用法
床やカーペット、ソファなどに使うことがほとんどのコロコロですが、ほかにもいろいろなシーンで便利に活用することができます。猫を飼っている場合におすすめの、コロコロの利用シーンをご紹介します。
洗えない素材に便利!猫の生活用品をコロコロ
コロコロは猫のベッドやキャットタワー、タオルケットなどの掃除にも便利です。特にキャットタワーは洗うこともできませんから、コロコロで掃除しているといつも清潔を保てます。
キャットタワーはカーペット素材のものも多く、ダニが繁殖しやすいところです。猫のベッドの中ともども、意外と見落としがちなので、コロコロを使って積極的に掃除しましょう。
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出かける前にさっと洋服をコロコロ
生活用品の掃除だけでなく、エチケットブラシの代わりとしても便利です。というよりも、エチケットブラシを使うよりコロコロを使った方がはるかに強力です。
粘着力があるので、高級な洋服に使うのはおすすめできませんが、普段の洋服の抜け毛取りにはコロコロが最適です。猫を抱っこした後はもちろん、玄関にコロコロを置いておいて、出かける前にさっと利用するのがおすすめです。
また、ミニタイプのコロコロなら鞄の中に仕込んでおくことができます。猫の抜け毛はとれにくく、家を出る前に取ったつもりでも取りきれていないことがありますよね。そんな時、出先でも使えるのは大変便利です。
猫と一緒に寝た後の寝具をコロコロ
猫が大好きな、飼い主さんのベッドの上。ベッドの上を掃除するときは、やはりコロコロが便利です。特に夜は掃除機をかけるわけにもいきませんから、静かにしかも強力に使えるコロコロはうってつけです。
また、シーツなどを洗濯する前に1回コロコロをかけておくと、洗濯機の目が詰まらないのでおすすめです。
使うときは注意!まさかの猫の体に直接コロコロ!?
コロコロを有効活用している猫の飼い主さんの中には、なんと猫の体に直接コロコロしているという強者もいます。問題なのは猫が嫌がらないのかということですが、意外とこれがたまらないという猫もいるようです。
コロコロが嫌いな猫だと、コロコロが少しでも体にくっ付いた瞬間、ぎょっとして逃げて行きます。しかし、コロコロが好きな猫だとうっとりとしたり、あまりの気持ちの良さにお腹を見せたり、ゴロゴロと喉を鳴らし続けたりします。
もし、自分でも猫の体に直接コロコロしてみたい!という場合は、以下のようなことに気をつけましょう。
まず低粘着のシートを利用する
コロコロは、当然ですがゴミをとるために作られています。ペット用と書いてあるコロコロも、あくまでカーペットなどについた抜け毛を取るという意味での「ペット用」であり、ペットの体に直接使えるという意味ではありません。
そのため、コロコロの粘着力は、猫の体に一切考慮されていません。
猫の体にコロコロを使ってみたい場合、まずは粘着力のやや弱いカーペット用などのコロコロを利用して、様子を見てみましょう。
あるいは粘着シートを何度か綺麗な場所でコロコロして、粘着力を弱めてから使いましょう。
本来抜けるはずでない毛を抜いてしまうと、皮膚が引っ張られ炎症を起こす危険もあるのです。
特に猫の皮膚は非常に伸びやすく、ブラッシングの時もそうですが、毛が引っかかると皮膚が伸びてどんどん引っ張られてしまいます。
引っ張られる感覚が逆に癖になってしまっている猫もいるかもしれませんが、皮膚病の危険性を考えるといくら猫がねだっていても強粘着タイプはやめた方が無難です。
▼日頃から飼い主さんが注意しておきたい猫の皮膚病についてはこちらをご覧ください
猫の皮膚病の症状と原因。ハゲやフケが気になったらすべき事
また、猫の皮膚が炎症を起こしかけていた場合、毛に埋もれてなかなか見つけることができません。コロコロで無理やり抜け毛を取ることで、猫に重大なダメージを与えてしまうことになるので、くれぐれも粘着力には気をつけましょう。
また、飼い主さんの腕などをコロコロして痛みがないか確認するのもよいでしょう。
1回だけ猫をコロコロで撫でて様子を見る
猫によって、
- コロコロが体の上を転がっていく感覚
- シートで毛を引っ張られる感覚
が好きという猫もいれば嫌いな猫もいます。まず、1回だけコロコロして様子を見てみましょう。
「何をするんだ」という顔でこっちを見る猫、逃げていくような猫、もしくは驚いてその場で固まって動かなくなってしまうような猫には、それ以上やらないようにしましょう。
特に嫌がる様子がなく、
- 急所であるお腹を自分から見せる
- コロコロに自分の体をすりつけるようにする
- じりじりとお尻を上げる
という様子があればもう少し続けてみてもよいでしょう。くれぐれも無理強いはしないようにしてください。
衛生的なシートを利用する
コロコロは細かいごみもよく取るため、その辺の掃除に使った後のシートを猫に利用するとダニなどの寄生虫が猫の体に付着する可能性があります。また、他のごみが猫の体に付着し、猫がそれを舐め取ってしまうという危険もあります。
粘着力を弱める時はあくまで清潔な場所でコロコロしましょう。
コロコロでとれるのはあくまでオーバーコートだけ
猫の毛にはオーバーコートとアンダーコートという2種類の毛があります。
- オーバーコートは猫の体の表面を覆っている毛
- アンダーコートはオーバーコートの下にある保温性に優れた密度の高い毛
です。猫を直接コロコロする場合、体の表面に使うわけですから、当然コロコロが吸着するのはオーバーコートだけです。しかし、猫の抜け毛の多くはアンダーコートです。
特に春先は猫の抜け毛が多くなる季節。これは冬の寒さに耐えるためにたっぷりと生えたアンダーコートが、夏に向けてごっそりと抜けるのが原因です。
つまり、コロコロで「猫の毛がたくさん取れて嬉しい!」と思っていたとしても、実は本当に抜けるべきアンダーコートではなくオーバーコートだけを無理やり引っ張って取っている可能性があります。
結果的に抜け毛が取れたように見えても、実は全然減っていないのであまり意味がありません。猫をコロコロする時は抜け毛処理に過度の効果を期待しないようにしましょう。
ブラッシングを併用する
前述したように、コロコロで抜ける毛は主にオーバーコートです。特に抜け毛で悩んでいる飼い主さんは、コロコロで抜け毛を取ろうとするのではなく、日々のブラッシングも欠かさないようにしましょう。
ブラシの長い毛で猫の被毛をすくことによって、猫のアンダーコートの抜け毛をたくさん処理することができます。どうしてもブラッシングを猫が嫌がるという場合は、
- ブラッシングする時、ブラシにできるだけ力を入れない
- 皮膚にブラシの先が当たるのが嫌なのかもしれないので、深くブラシを通さない
- ブラシの種類を変えてみる(スリッカー、獣毛ブラシ、コームなど)
- ラバー製など当たりの柔らかいブラシを使う
- マッサージしてあやしながらブラッシングする
- ブラシを使いつつも、マッサージするという意識でやる
- ブラッシングの後ご褒美をあげて、ブラッシングに対する抵抗を弱める
などしてみるのがおすすめです。ブラッシングは猫にとっても良いものだと猫に覚えてもらうのがコツです。
ブラッシングできないからコロコロを使いたいという飼い主さんもいるかもしれませんが、コロコロだけでは不十分ですし、やり過ぎは猫の体に良くありません。ブラッシングできるように頑張りましょう。
▼猫に心地よいと思ってもらえるブラッシング方法はこちらです
猫の抜け毛対策ブラシ。猫がウットリするブラッシングのコツ
抜け毛を取る効果よりもマッサージ効果を期待する
一見抜け毛がよく取れるように見えることから、コロコロ=猫の抜け毛通りに便利、と思いがちですが、抜け毛を取るためにコロコロを利用するのは皮膚病など大きなリスクが伴います。
コロコロはあくまで、猫が嫌がっていない場合にのみ、猫との遊びの延長として利用するようにしましょう。
▼猫の健康チェックをしながらコロコロをするのとできるかもしれませんね
猫の健康チェック項目。部位ごとに、毎日おうちで簡単に
猫がコロコロされるのが好きなのは、体の上をローラーが転がっていく感覚が気に入っていると思われます。そこで抜け毛をとるというよりも、むしろマッサージをするつもりでコロコロしてあげましょう。
実際コロコロだけでなく、美顔ローラーでコロコロされるのが好きな猫もいるとか。猫が気に入ったようであれば、コロコロの粘着部分に布を巻くなど、粘着効果を消してからコロコロしてあげれば、猫に安全にコロコロすることができます。
猫の飼い主さん必見!使いやすいおすすめのコロコロ
一口にコロコロといっても、意外とメーカーによって使いやすさが全く違います。そこで、猫の飼い主さん向けにおすすめのコロコロをご紹介します。
抜け毛が一目瞭然!使って楽しいペット専用コロコロ
猫の抜け毛通りに重宝するだけあって、なんとペット専用のコロコロ「コロペット」が登場しました。
▼コロペット (株式会社ニトムズ)
抜け毛取りには断然これがおすすめです。販売しているのはコロコロの生みの親である株式会社ニトムズです。
もちろん、ペット専用といってもペットに直接かけるものではありません。ペット専用のコロコロは、コロコロの粘着シートに色が付いており、猫の抜け毛がどれだけ取れたかチェックしやすくなっているというものです。
猫の抜け毛が取れやすい絶妙な粘着力もポイントです。可愛らしい見た目でお掃除が楽しくなります。
コスパ抜群!取り替え不要のぱくぱくローラー
コロコロの欠点は、すぐにシートの粘着力がなくなってしまい、消費が激しいという点ですよね。
そこでおすすめなのが「ぱくぱくローラー」です。エチケットブラシをコロコロ型にしたような製品で、いちいち粘着シートを剥がす手間がありません。
猫の抜け毛を取りたいところにコロコロと転がすと、取れたごみはローラーの中に溜まっていきます。ローラーの中のごみがいっぱいになったら、蓋を開けてゴミを捨てればOKです。
猫の抜け毛を取るという目的に使うのであれば、非常に経済的でしかも便利なのでおすすめです。ただし、床など布製品以外に使う場合や、毛が絡みついて取れにくい場所に使う時は普通のコロコロの方が便利です。
両方持っておき、用途に応じて使い分けるのがよいでしょう。
コロコロは猫の飼い主さんにとって必需品!常備しておこう
布製品についた猫の抜け毛を取るのに、最強と言っても過言ではない便利なコロコロ。猫の飼い主さんなら1本は持っておいて損はありません。
▼猫の飼い主さんのエチケットとして、猫の毛を残さない洗濯の仕方もマスターしておきましょう
猫の毛まみれの服を洗濯するときの3つのポイント。1回で毛を取る!
最近では100円ショップでも簡単に手に入りますが、本体はともかく粘着シートはメーカーによっては剥がしにくいこともあるので注意が必要です。
また、もし猫に直接コロコロを使いたいという場合は、抜け毛処理の根本的な対策にはならないということを理解して、猫が痛がらないように十分に気をつけて使いましょう。
猫に安全な方法で、様々なところにコロコロを活用してみてください。