猫の爪とぎ防止方法。猫の習性を利用してお互いストレスフリーに

猫を飼っていると必ずと言っていいほど悩まされるのが猫の爪とぎ行為です。お気に入りの家具はもちろん、壁や柱などお構いなし。次第にボロボロになっていく様子にどうしたらきちんとしつけられるのか悩んでしまいますよね。

爪とぎ自体はしかたのないこととはいえ、できればきちんとしたところで爪とぎしてほしいもの。

飼い主さんがしてほしくない場所への猫の爪とぎは、いったいどうしたら防止することができるのでしょうか。また、そもそもどうして爪とぎをするのでしょうか。猫の爪とぎ防止対策についてご紹介します。

バリバリッ!猫の爪とぎは猫にとって当たり前の習慣

人間にとっては困ることも多い猫の爪とぎですが、実は猫にとっては大事な習性のひとつです。猫にとって爪とぎは

  • 獲物に対して効果的であるよう、爪を鋭く保つ
  • 古い爪のさやを落として新しい爪にする
  • ストレス解消
  • マーキング
  • 飼い主さんへのアピール

など様々な意味があり、本能的に欠かすことはできません。爪とぎ自体を防止することはできませんし、一切爪とぎをさせないことは猫のストレスに繋がります。

猫の爪とぎを防止したい場合、飼い主さんはしてほしくない場所に防止対策をとると同時に、きちんと猫が爪を研いでもいい場所を用意してあげることが大切です。食事やトイレを用意するのと同じように、爪とぎも必ず置いてあげましょう。

子猫時代が肝心?猫の爪とぎはしつけが大事!

猫の爪とぎは、トイレと同じで特定の場所でしかしないようにしつけることができます。

そのままだと猫は好き勝手な場所に爪とぎを始めてしまいますので、きちんと猫に「爪とぎをしていい場所」を用意し、根気強く教えた場所で爪とぎするようにしむけましょう。

また、爪とぎのしつけはできるだけ子猫のうちから始めましょう。ペットショップの店長さんに聞いた話では、猫は子猫の時から同じ素材でだけ爪とぎさせていると、成長してからもその素材でしか爪とぎをしないそうです。

同じところで爪をとぐ猫のイラスト

実際そうしてダンボールの爪とぎだけ使って成長した我が家の猫は、1年半経った現在でも未だにダンボール以外で爪とぎしているところを見たことがありません。

もし既に成猫になってしまっている場合は、子猫の時によく使っていた素材を与えると、そこで積極的に爪とぎしてくれるかもしれませんね。

そこはダメ!猫の爪とぎを防止するアイデア

爪とぎのしつけは一朝一夕でできるものではありませんから、今爪とぎで困っている場合はしつけが完了するまできちんと防止対策をとらねばなりません。具体的な防止対策としては以下のような方法が有効です。

爪とぎ防止シート

定番の対策は、爪とぎしてほしくないところに爪とぎ防止シートを貼ることです。爪とぎ防止シートを貼ることで猫の爪がひっかからなくなり、猫が物理的に爪とぎできなくなります。

爪とぎ防止シートはペットショップやホームセンター、100均などでも売られています。シートを貼っても平気な場所であれば爪とぎ防止シートを貼るのが一番手軽でおすすめです。

剥がせるタイプのシートを選べば、壁紙を痛めることもなく安心。

また、猫は1回爪とぎしてしまうと、同じ場所で再び爪とぎしようとする傾向があります。そのため、1回でもやられたらまず爪とぎ防止シートを貼り、爪とぎの傷を塞いでしまえば、猫が癖になる前に爪とぎをやめさせることができます。

障害物で爪とぎを邪魔する

爪とぎしやすい場所に猫が爪とぎしにくくなるような、障害物を置くという手もあります。

例えば100均で入手できるワイヤーネットを爪とぎされる場所に置いたり、あるいは猫が爪とぎしにくくなるような凹凸のあるものを貼り付けたりするのも有効です。

実は我が家では昔、テーブルの脚に爪とぎされて困っていました。しかしある時、たまたまテーブルクロスを敷いていたところ、テーブルクロスに爪とぎしていた猫の爪がひっかかるようになりました。

すぐに自力で脱出できる程度のひっかかりでしたが、猫が爪とぎする度にひっかかることで、猫も「ここは爪とぎしにくい」と気づいたようです。

いつの間にやら猫はそこで爪とぎすることをやめ、その後テーブルクロスを撤去した後も二度とテーブルで爪とぎはしていません。猫は嫌なことはよく覚えているので、爪が引っかかったこともしっかりと覚えているのでしょう。

爪が引っかかったままとれないと事故に繋がる危険性もあるので、このテーブルクロスのように引っかかりやすいもので邪魔することはあまりおすすめできませんが、単純に爪とぎしにくくなるもので邪魔するのであればおすすめです。

猫用しつけスプレー

あくまで一時的な防止対策としては猫用しつけスプレーも有効です。爪とぎして困っている場所やその周辺にスプレーすることで猫が近寄らなくなり、爪とぎを防止することができます。

ただし、しつけスプレーは長期的には効果がないことも多く、日数が経つとしつけスプレーのいやなにおいを我慢しながらも爪とぎを再開させてしまう場合があります。他の防止対策を実行するまでのつなぎとして利用するのがよいでしょう。

他に爪とぎしやすいものを用意する

猫は爪とぎしやすい素材であるからこそ爪とぎをします。そこで、もっと爪とぎしやすい素材でできている爪とぎを置いてあげることで、猫が今までの場所で爪とぎすることをやめ、新しい爪とぎを使ってくれるようになることがあります。

爪とぎを新しく設置する場合、よく爪とぎして困っている場所に爪とぎを置いてあげるとよいでしょう。爪とぎの被害箇所に直接爪とぎを貼り付けるのもおすすめです。

爪とぎにはマーキングの意味もあるので、場所を変えてしまうと防止できないことがあります。

また、猫によって好みの爪とぎ素材があります。柱でばかり爪とぎして困っているという場合は立てかけ式の爪とぎを、床でするのが好きな猫には床置き式の爪とぎを用意してあげましょう。

また、木材が好きな猫もいれば、麻やカーペットなどのザラザラ感がたまらない猫、ダンボールさえあれば満足な猫もいます。

爪とぎされて困っている場所と似たような素材、環境で爪とぎを用意してあげると移行しやすくなるので試してみてください。

爪とぎは猫の習性。上手に場所だけ変えてあげよう

爪とぎは猫にとって大事な習性なので、完全に防止することはできません。飼い主さんはしっかりと猫が爪とぎしてもいい場所を数カ所に用意した上で、爪とぎをしてほしくない場所には物理的に爪とぎができないように防止策をとりましょう。

爪をとげなければ猫にとって意味がありません。爪をとぎにくくすることで、猫は自然と爪をとぎやすい場所に誘導されていくでしょう。

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