垂れ耳の猫が消える日?耳折れ猫スコティッシュの悲しい真実

わたしたちを癒してくれる垂れ耳の猫と言えば、スコティッシュフォールドですね。

このスコティッシュフォールドが消える日が来るかもしれません。

それはなぜでしょうか?それは悲しいことでしょうか?

今回は、スコティッシュフォールドなどの垂れ耳猫の種類や、その垂れ耳猫のかわいさに隠れた真実をお伝えします。

垂れ耳の猫は「かわいい!」と非常に需要が高い猫種ですが、それゆえに非常に病気になりやすいなどの健康面でのリスクが伴うのです。

垂れ耳の猫が消える?スコティッシュフォールドの真実

垂れ耳の猫と言えばスコティッシュフォールドですね。垂れた耳とまあるいおめめがかわいい猫ちゃん。

わたしたちを癒してくれるこの垂れ耳の猫ちゃんが消える日が来るかもしれません。

その理由は、ずばりその「垂れた耳」にあります。

実はスコティッシュフォールドには以下の健康面でのリスクがあります。

  • 骨の形成異常
  • 遺伝性疾患

それでも「垂れ耳がかわいい、欲しい」という人間の嗜好があります。

「垂れ耳の猫の需要」・・・これらの健康面におけるリスクと、人間の嗜好が絡み合った現状に対し、スコティッシュフォールドの繁殖を疑問視する声があります。

垂れ耳の猫に対する、倫理的な疑問

シドニー大学の獣医内科専門家リチャード・マリク博士は、スコティッシュフォールドの骨軟骨形成異常症を発症する遺伝子に関する研究を発表しました。

そして、スコティッシュフォールドは病気の状態を留めさせている品種であり、繁殖させるのは「残酷」で「倫理的に弁解の余地がない」と語っています。

スコティッシュフォールドの垂れ耳は、実は軟骨の形成異常、つまり奇形です。

そして、耳にこの軟骨の形成異常がある場合、全身にも骨や軟骨の形成異常が発症する可能性が高いことがわかっています。

それは耳の折れ方が強いほど、全身に発症する可能性が高いと言われています。

▼スコティッシュフォールドの遺伝性疾患についてはこちらをどうぞ
スコティッシュフォールド特有の危険な病気、遺伝性骨形成異常症とは

スコティッシュフォールドの耳の折れ方

  • シングルフォールド・・・耳の折れが一番ゆるい
  • ダブルフォールド・・・・耳の折れが強く、頭につくほど
  • トリプルフォールド・・・耳の折れがとても強く、完全に頭につく

▼スコティッシュフォールドの耳の折れ方や兆候については、こちらもご覧ください
スコティッシュの病気とは?遺伝的な問題点を確認しておこう

垂れ耳は「軟骨の形成異常」です。その度合いが高ければ、それだけ骨の形成異常が高いということで、全身の骨にもその異常が現れる可能性が高くなります。

スコティッシュフォールドのこのような、骨の形成異常を固定させることに対するリチャード・マリク博士の様な、倫理的な疑問があります。

「垂れ耳でなければ要らない」人間の垂れ耳に対する欲

スコティッシュフォールドは、元々雑種に突然変異で生じた垂れ耳を固定化したものです。

実は垂れ耳が生まれる確率は30%ほどで、ほとんどが立ち耳なのです。

先天性の疾患を回避するために、スコティッシュフォールドの垂れ耳同士の交配は禁止されていますが、悪質なブリーダーは垂れ耳同士を交配しています。

また、その様な悪質なブリーダーは先天性心疾患が生じる可能性があっても、譲渡先にその旨の説明なく売却するケースがあります。

当初、垂れ耳であっても、成長につれて、またはストレスなどで立ち耳になる子もいて、「垂れ耳でなければ要らない」と飼育放棄する飼い主もいるとか。

猫は生き物ですが、人間の欲望によって奇形を固定化し、物の様に譲渡、放棄されることに倫理的な疑問を感じる人がいるのです。

スコティッシュフォールドの遺伝性疾患の可能性

垂れ耳の他にも、スコティッシュフォールドには先天性の疾患も遺伝しやすいことがわかっています。

耳折れの遺伝子を持っているからこその生き辛さというものがあるのです。

スコティッシュフォールドがかかりやすい病気も知っておきましょう。

遺伝性骨軟骨形成異常症

生後3か月から2年の間に発症し、骨が変形したり、軟骨がこぶのようになって痛みを伴うことが多いです。

そのため、スコティッシュフォールドは定期的に獣医さんで検診を受ける必要があります。

発症した場合、根治はできず、治療は鎮痛剤で、酷い場合は痛みが一生続きます。

アメリカとオーストラリアの2016年の共同研究により、耳折れ遺伝子を持ったねこは、手足の関節も変形し骨瘤形成しやすいことが判明しました。

このような疾患の可能性が高いことから、FIFeと GCCFではスコティッシュフォールドは公認されていません。

外耳炎・難聴

耳が折れていて通気性が確保できないため、スコティッシュフォールドは外耳炎になりやすい猫ちゃんです。

悪化すると難聴になる可能性もあるので、耳のお掃除は欠かせません。

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肥大型心筋症

他にも、スコティッシュフォールドは内臓疾患を伴うこともあります。

心臓の筋肉が肥大化して血流が悪くなり、酸素欠乏症となります。

心筋症の原因は先天性のものと、必須アミノ酸のタウリン不足によるものがあります。

定期検査を受けて、早期発見を心がけましょう。

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垂れ耳猫の種類。流行りの猫種には健康面のリスクがつきもの?

現在、その繁殖が疑問視されているスコティッシュフォールドには、いくつかバリエーションがあります。

スコティッシュフォールド・ロングヘア

スコティッシュフォールドに時折生まれる、ロングヘアタイプの猫です。

スコティッシュフォールドの元となった「スージー」に長毛の遺伝子があったからと言われています。

短毛のスコティッシュフォールドと、毛の長さ以外に基本的な違いはありません。

スコマンチ

短足がかわいいマンチカンと垂れ耳のスコティッシュフォールドのミックス。

本来、この交配は禁止されていますが、経済的効率だけを考える悪質なブリーダーはスコマンチを繁殖しています。

スコマンチは短足と垂れ耳という、遺伝子的に健康面においてリスクが高いねこです。

外見的なかわいさだけでなく、その背後に潜む問題も見ていきたいですね。

垂れ耳の猫を繁殖することへの是非が問われています

ご紹介したように、スコティッシュフォールドの垂れ耳のかわいさの裏には、知られざる真実があるのです。

健康面におけるリスクが存在し、そのリスク(垂れ耳)に注目し、固定しようとする人間の欲望があります。

そして、それを倫理的に疑問視する意見があります。

この様なことから、将来垂れ耳のスコティッシュフォールドは消える可能性があるのです。

そして、それはもちろん猫の福祉を考えた場合、明るいニュースでもあるのです。

人間の都合で痛みを抱えた猫を増やし続けることの是非。

それがいま、わたしたちに問われているのではないでしょうか。

みんなのコメント

  • ダメな人 より:

    折れ耳マンチカンのブログを喜んで見てました。ブリーダーさんも勉強している、奇形児や死産があるけど努力している、と書いていて、読んでいましたが、でも人間にネコの痛みは分からない。産まれたから猫は必死に生きるしかない。それを感動をありがとう大切な命と言ったらダメかと思い直しました。人だって遺伝疾患あっても必至で生きてるしネコも一緒。それをネコは疾患と分かっていても外耳炎になるのに耳を折らされて軟骨も削られる身体に産まれて、、、自分の子をそんな風に産めるかな?感動をありがとうと言えるかな、と考えたら無理になりました。命は強いけど、人間がオモチャにして良いものじゃない。

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