猫の健康はタンパク質がつくる。フードのパッケージで見るのはココ!

猫は、人間が考えているよりもタンパク質が不可欠な生き物です。もはやタンパク質が無ければ生きてはいけないと言っても過言ではありません。

そこで重要となるのが、猫の身体をつくる毎日のご飯です。つまりキャットフードの成分に、飼い主さんは注目して考えてほしいのです。

飼い主として愛する家族である猫の健康を守っていくために、そしてしっかりと元気な毎日を過ごしてもらうためにも、フード選びは慎重にしていきたいものです。

タンパク質がどのくらい重要な成分なのか、キャットフード選びではどこをチェックすればいいのかなどをご紹介します。

猫はタンパク質が必須な身体の作りをしている

まずは、超簡単に猫の身体のメカニズムについて考えてみましょう。

人間の体にとってエネルギー源となるのは炭水化物ですよね。炭水化物ダイエットをしたらフラフラしてしまった……という体験をした人もおられるかもしれません。

これと同じように、猫にはタンパク質がエネルギー源であり、不可欠なのです。

体の中にある筋肉や臓器を構成するために欠かせない物質がタンパク質です。さらに、抗体や酵素・ホルモンを作り出す上でも大きな働きをしてくれています。

皮膚や髪の毛までもタンパク質から出来ているので、まさに生きていく上で無くてはならない物質だと言えますよね。

このタンパク質は、

  • 肉類
  • 魚介類
  • 大豆製品
  • 卵類
  • 乳製品や牛乳

などの食材にたくさん含まれています。人間や犬の場合は雑食の生き物なので、タンパク質を必ず食べなくても生きていけますが、猫の場合は完全なる肉食動物です。

猫は肉や魚などの肉類を食べなければ生きていけないのです。

猫は炭水化物を消化吸収することができない生き物

そもそも、猫は野生で生きていた頃から肉しか食べる必要がなかったので、炭水化物を消化して吸収する酵素というものが身体に備わっていません。

猫の腸は人間や犬と比べても短いので、それも消化吸収の力と密接に関係しているんです。

穀物類の消化には合わない胃の長さなんですが、その分肉を食べて消化吸収する能力はとても強いです。

そのため、摂取したタンパク質から体内で使うエネルギーを自分で作り上げることができるんです。

ただし、そのタンパク質自体が足りないとなると猫は自分の身体の中の筋肉などを分解することで、エネルギーの補給を行わなければなりません。

そうなってしまうと、猫の身体は常に栄養が不足している状態になってしまうんです。だから猫にとって充分な量のタンパク質は常に必要だと言えるのです。

それでは、猫は毎日どのくらいのタンパク質を摂取しなければいけないんでしょうか。

猫が1日に必要とするタンパク質は、人間の5倍の量!

猫が1日に必要とするタンパク質の量は、1キロ単位で考えると、7グラムのタンパク質が必要だということになります。

つまり5キロの猫なら35グラムのタンパク質を用意してあげないといけないことになりますよね。これは人間からしてみると、5倍もの量になるんです。

猫が元気に生きていくためには、本当にたくさんのタンパク質を必要とすることが分かりますね。

タンパク質の量は、多すぎても少なすぎても良くありません

かといってタンパク質を猫にあげすぎると、肥満の原因になってしまいます。

ただコロコロと太ってしまうだけではなく、多すぎることで処理できずに体内に残っているタンパク質が、腎臓へ負担をかけてしまうんです。

その結果、腎不全などの病気のリスクも上がってしまうんですね。

しかし、逆にタンパク質が少なすぎると猫の発育自体に問題が生じてしまうこともあります。さらに本来の身体の機能がきちんと働かなくなってしまうかもしれません。

それらにプラスして、被毛の状態にもダイレクトに現れてきます。猫の毛がバサバサになっていて、フケが出ていたらタンパク質の不足を疑うようにしてくださいね。

猫のフードを選ぶときに注意したいこと~うちではコレを食べてます~

基本的に、一般のスーパーなどで売られているフードは穀物がメインで使われている物が多いですよ。

1番内容量が多いものから記載されていくので、1番にお米やトウモロコシなどの穀物の名前が入っている場合は、まずタンパク質が足りないと考えましょう。

さらに記載されているタンパク質の割合ですが、30%から40%程度のものを選ぶようにしてください。

うちで購入しているフードは、HALO(ハロー)のシニアタイプです。グレインフリーのヘルシーサーモン。

HALOキャットフードと猫の写真

では、このフードの成分内容を見てみましょう。

HALOキャットフードの原材料名表示写真

ここで1番目に記載されているのはサーモン。そしてホワイトフィッシュ、全卵……と続いていきます。

シニア用ということで、しっかりと配慮の上でサーモンなどの魚を中心として構成されていて、とても好感が持てますよね。

続いてタンパク質の割合に関してです。

HALOキャットフードの原材料名表示写真2

タンパク質の量は33%になっているので、理想的な数値だと言えます。

もし、記載されているメインの材料が穀物類で、あまり肉類が含まれていない様子なのにタンパク質が多いなら……

それは、動物性タンパク質ではなくて植物性タンパク質が使われている可能性があります。

ただし、この植物性タンパク質をあらかじめ加工してフードに使っている企業もある(加工されていれば猫も消化吸収することが可能になります)ので、一概には言えないのが現状です。

フードによってやはり違いがありますし、加工をすることなくそのまま穀物を使用しているフードもたくさん存在しています。

ですから、気になるフードがある場合には徹底的にそのあたりを調べてみることをオススメします。

猫の健康を守るのは飼い主の責任です

やはり、穀物類がメインとなっているフードはかなり値段が安価です。それに比べてグレインフリー(穀物不使用)のフードになると値段は10倍以上にもなったりするものもあります。

毎回高いフードを購入するのは大変かもしれませんが、グレインフリーと言っても様々な商品が開発されているもので、そこから選ぶことはできるでしょう。

そこまで高額なフードでなくても、内容を見ればきちんとしているものもあります。大切なのは値段より成分です。

「ブランドだから安心する」のではなく、愛猫が毎日口に入れるものですから飼い主がちゃんと把握しておくようにしてください。

粗悪で猫にとって負担のあるフードを与え続けて結果的に病気になってしまえば、そこから治療代はかなり必要になることでしょう。

餌を食べる2匹の猫の写真

だけど少し値段は高くても、健康なフードをあげ続けることで病気を未然に防いでくれることができるんです。これはなんと素晴らしいことでしょうか。

猫は肉食動物なので、肉を消化吸収することでエネルギーを作り出す生き物です。

猫の健康のためには、穀物類ではなくて肉類などのタンパク質がたくさん必要となることが分かりましたね。

猫のフード選びをきちんとして、タンパク質が不足しないように飼い主さんが注意してあげてください。

きちんと用量を守ることで日々の健康のサポートを、飼い主さんがしっかりとしてあげてくださいね。

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