のんびり静かな猫の種類まとめ。おとなしい、鳴かない、飼いやすい!

どんな猫ちゃんでもかわいいのですが、人と猫がより快適に共存するならば、飼い主さんのライフスタイルに合ったタイプの猫を選ぶことも大切かと思います。

猫を家族の一員として迎える家庭が増えてきました。現代の住宅事情にあった静かな猫がほしい、と考えている方も多いのではないでしょうか?

鳴き声が近所迷惑にならない、イタズラをしない落ち着いた猫、おだやかに寄り添ってくれる猫…そんな静かな種類の猫を紹介していきます。

もの静かで上品な猫の王様、ペルシャ

ペルシャは、温和でおとなしい性格の猫。

気品あふれる風貌をしたペルシャは「猫の王様」とも呼ばれます。

かつて、ヨーロッパでは宮廷の貴婦人達が、宮廷で過ごすときや肖像画を描くときなどに、好んでペットを抱いていました。その際に大変人気が高かったのがペルシャです。

ペルシャのゴージャスな毛並みが女性を魅了するだけでなく、ずっと抱っこしていても動かない行儀の良さも人気の理由でした。

ペルシャは筋肉質でがっしりした「コビー」タイプで、体格は中~大型なのですが、どちらかというとあまり動き回らず、のんびり寝ていることも多いです。そのため、マンションの部屋のように限られたスペースでも比較的飼育しやすい品種といえます。

また、鳴き声も小さいので、声が近所迷惑になる心配もありません。

日本ペットフード協会の調査(平成28年)によると、ペルシャは日本で3番目に多く飼育されている品種です。ペルシャの特長が日本の住宅事情にマッチして飼いやすいことも人気に反映しているのではないでしょうか。

ペルシャはこんな人におすすめ
  • 猫とのんびり過ごしたい
  • いたずらしない落ち着いた猫を飼いたい
  • 被毛のお手入れ・抜け毛の掃除がこまめにできる

長毛種のペルシャは抜け毛が多く、自分で毛を飲み込んでしまって毛球症になりやすいので、シャンプーやこまめなブラッシングが苦にならない人が飼育に適しています。

▼王様の貫禄たっぷりのペルシャについて、詳しくはこちらをどうぞ
猫の王様、ペルシャ猫はのんびり穏やかな性格。お迎えする時の注意点

美しいグレーのボイスレスキャット、ロシアンブルー

ロシアンブルーは、シャイでおとなしく、まず無駄鳴きをしません。

ブルーグレーの美しいショートヘアとくりっとしたエメラルド色の瞳、賢さが魅力。日本では4番目に多く飼育されている(ペットフード協会・平成28年の調査)ポピュラーな品種です。

性格はおとなしく、個体差はありますが猫にしては飼い主に従順といわれます。「ボイスレスキャット」と呼ばれるくらい、めったに鳴きません。静かな猫を飼いたい人にはぴったりです。

また、言葉も覚えるくらい賢いのでしつけもしやすく、良きパートナーとして飼い主さんに寄り添ってくれるはずです。また、あまり手はかかりませんが、運動や遊びが好きなので、一緒に遊んであげる楽しみもあります。

飼い主さんには献身的で甘えん坊な一面を見せますが、神経質なので大きな音や知らない人は警戒することがあります。

ロシアンブルーはこんな人におすすめ
  • 鳴かない猫を飼いたい
  • 猫と遊ぶ時間が取れる
  • 抜け毛の掃除がこまめにできる

ロシアンブルーは抜け毛が多いのでブラッシングや抜け毛の掃除をしっかりしてあげましょう。

▼ボイスレスキャットとも呼ばれるロシアンブルーについて詳しくはこちらです
ロシアンブルーは物静かで穏やかな性格の猫。基本情報と飼い方

見た目どおりの癒し系。垂れ耳のスコティッシュフォールド

スコティッシュフォールドは、穏やかでおっとりした性格の猫

「フォールド=折れ曲がった」の名があらわす折れた垂れ耳と、柔和な表情の丸顔が特徴です。ここ数年で人気が高まっていて、日本ではロシアンブルーに次いで飼育数が多くなっています。(ペットフード協会・平成28年の調査)

のんびりしていてやさしいので、小さなお子さん、お年寄りでも扱いやすい猫です。

「セミコビー」タイプで筋肉質ですが、活発に運動したがるというよりは、まったりゴロゴロするのが好きなので、室内の限られたスペースでも飼いやすいでしょう。

スコティッシュフォールドはこんな人におすすめ
  • のんびりした猫が好き
  • 家庭にほかのペット、子ども、お年寄りがいる
  • 飼いやすい猫が欲しい

毛が抜けにくく被毛のお手入れが楽な猫ですが、換毛期にはしっかりブラッシングをしてあげましょう。

▼おっとりかわいいスコティッシュフォールドについて詳しくはこちらをどうぞ
スコティッシュの性格と特徴。たれみみのおっとりさんと暮らすコツ

ワイルドな見た目とのギャップがすごい?メインクーン

メインクーンは、おおらかでもの静かな性格の猫です。

メインクーンとは「メイン州のアライグマ」という意味で、アライグマのような立派なしっぽを持っています。

大型でワイルドな風貌をしている割に性格はやさしくておとなしく、飼い主の言うことも聞くのでとても飼いやすい猫といえます。声も見た目に似合わず、かわいらしい小さな声で、鳴き声も気になりません。

筋肉質で、体を動かして遊ぶのを好みます。人なつっこいので、一緒に遊ぶ楽しみもあるでしょう。若い人に人気のある品種です。

メインクーンはこんな人におすすめ
  • カッコいい猫を飼いたい
  • 一緒に遊べる猫が飼いたい
  • 飼いやすい猫が欲しい

ただ、体重が10?くらいあるため、走り回ったり床に飛び降りたりすると「ドンドン」と意外に大きな音がする可能性があります。

そういった意味ではあまり「静かな猫」とは言えないかもしれません。マンションでは下階へ音が響かないよう防音対策も必要ですね。

▼とても人懐っこいメインクーンについて詳しくはこちらをどうぞ
穏やかな巨人、メインクーンの性格と特徴。大きくて賢いもふもふな猫

ぬいぐるみのように動かない?とても静かなラグドール

ラグドールは、とてもおとなしくて落ち着きのある猫です。

名前のとおり、ラグ(敷き物)のような撫で心地の良いぬいぐるみをイメージして交配されています。シルクのように滑らかな手触りとくったりした感触がたまりません。

抱っこ、じっとしていることを好みます。また、鳴くことが少なく鳴いても声がかなり小さいので、まさに生きたぬいぐるみのような感じです。

「静かすぎて、もの足りない」と言われるほどおとなしい子もいますが、基本的には人なつっこい子や甘えんぼうな子が多く、人に寄り添って過ごすことを好むので、とてもかわいいですよ。

ラグドールはこんな人におすすめ
  • イタズラする心配のない猫を飼いたい
  • 家庭にほかのペット、子どもがいる
  • 被毛の美しさを楽しみたい

ラグドールは、猫にしては運動能力が低く、まさに動くのが苦手です。高い所や屋外でうっかり怪我や事故をしないよう注意したいです。

▼とても大人しい性質のラグドールについて、詳しくはこちらをどうぞ
ふわふわのラグドールは大人しく抱っこできる優しくて飼いやすい猫

ペルシャとシャムの血をひく気高いヒマラヤン

ヒマラヤンは人なつっこくておっとりした猫です。

ペルシャとシャムの交配で生まれ、ふわふわした毛並みと青い瞳が特徴。日本でも早くから人気がありました。最近また若い人に注目されています。

性格はペルシャゆずりで気品があり、活発に動き回ることは好みません。シャムの血が入っているため、わがままな一面をのぞかせることも。声が小さいので鳴き声の心配はありません。

ヒマラヤンはこんな人におすすめ
  • 人なつっこい猫が飼いたい
  • 被毛のお手入れ・抜け毛の掃除がこまめにできる

ペルシャ同様に毛球症になりやすいので、被毛のこまめなお手入れが必要です。

▼気品を兼ね備えたヒマラヤンについて詳しくはこちらをどうぞ
ヒマラヤンの性格と特徴。おしゃべりで社交的だから飼いやすい

ふてぶてしさでブレイク!エキゾチックショートヘア

エキゾチックショートヘアは、もの静かで行儀の良い猫です。

ペルシャにアメリカンショートヘアなどの品種をかけ合わせて作られているので、マズル(口吻)が短く、顔がクシャッとしています。まさに、ペルシャを短毛種にした感じの風貌です。

CMでひっぱりだこの、あの「ブサカワ猫」もエキゾチックショートヘアです。どのようなポーズを取らせても動じないように、性格はペルシャゆずりで、とても落ち着いています。

見た目はふてぶてしいけれど優しくて、家庭へ溶け込んで人間と穏やかに過ごすことのできる猫です。また、ほかの品種の血が強く出ると、活発だったり遊び好きだったりすることもあります。

エキゾチックショートヘアはこんな人におすすめ
  • 家庭にほかのペット、子どもがいる
  • 被毛の手入れが楽な猫が飼いたい
  • 人間と遊ぶのが好きな猫が飼いたい

エキゾチックショートヘアは飼いやすく初心者向きの猫といえますが、鼻が低い猫に多い「流涙症」「短頭種気道症候群」にかかりやすいなど、健康面には注意も必要です。

▼ブサカワ具合がなんともたまらない!エキゾチックショートヘアについてはこちらをどうぞ
【ブサカワ猫】エキゾチックショートヘアの基本情報・性格や価格

では雑種(ミックス)の性格はどうなの?

おとなしい、おだやかな性格、無駄鳴きしない、といった静かなタイプの品種を紹介しました。

品種によって、ルックスも性格も個性が異なるので、これぞ!という品種があればペットショップやブリーダーで探してみるとよいでしょう。

「血統種の猫はお高くてハードルが高いな…血統種が飼えなかったら、静かな猫はあきらめないといけないのかな?」と感じている人もいるかもしれません。

しかし、実際に日本の家庭で飼育されている猫の約8割は雑種(ミックス)なので、それぞれの血統種の飼育数はそれほど多くないのです。(日本ペットフード協会「平成28年 全国犬猫飼育実態調査」による)

ご存じのとおり、雑種というのは異なる血筋のかけ合わせです。色々な要素が入り混じった結果、気質や体質にかたよりが少なくなり、血統種よりも丈夫で飼いやすい子が多いです。

ただ、引き継いでいる血筋によって、毛の色や長さ、瞳の色、気質には差が出てくるので、おとなしい子もいればやんちゃな子もいます。

一般には、毛の色や種類によって気質の大まかな傾向は異なるとされています。静かなタイプの雑種猫がほしい人は、おとなしい黒猫、優しい性格のさび猫(茶が入り混じった毛色)をチェックしてみてはいかがでしょう。

もちろん、同じ毛色でも1匹ずつ気質は異なり、中にはにぎやかな猫もいるので、飼う前にたくさんの猫をよく観察し、お気に入りの子を見つけましょう。

▼雑種猫の種類や特徴についてはこちらをご覧ください
猫の雑種の種類はこんなにある!性格と飼いやすさを徹底解説

飼い方によっては静かにしてくれないことも…

静かといわれるタイプの猫でも、個体差や飼い方によっては、鳴いたり暴れたりすることもあります。

オスはメスよりやんちゃな傾向があり、メスは控えめな子や「ツーン」とした子が多いと言われます。より静かな子を迎えたい場合はメスを選ぶのもおすすめです。

去勢手術をすると性格がおだやかになります。また静かなタイプの猫でも発情期には大声で鳴くことがありますが、去勢不妊手術には発情期の鳴き声を防ぐメリットもあります。

▼猫の去勢不妊手術についてはこちらもどうぞ
特徴的な鳴き声になる猫の発情期。避妊・去勢手術で対策は必要?

また、猫がよく鳴いたり言うことを聞かないときは、何か飼い主さんに要求があったり、ストレスを感じている可能性もあります。

飼育環境や猫の体調をこまめに確認し、猫のストレスを取り除いてあげると、猫はおだやかに人間と共存することができるでしょう。

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