月のダイアモンドと呼ばれるサイアミーズ(シャム)の特徴と性格

古来から存在する猫の1つサイアミーズ(シャム)。代々王族や貴族、僧侶などといった高貴なものしか飼うことは許されず、尊い存在として大切にされてきた猫です。

そんなサイアミーズについて皆様はどこまで知っていますか?今回は日本でも知らない人はほぼいないと言っても過言ではない、有名すぎる猫サイアミーズ(シャム)について改めてご紹介します。

サイアミーズの基本情報

サイアミーズは日本で言うシャム猫ですが、何故同じ猫なのに呼び方が違うのでしょう。

実は世界的にサイアミーズはシャム猫と呼びません。シャムとは元々原産国であるタイの古い呼び方シャム王朝からきています。サイアミーズは英語表記だとSiameseと書きます。これを日本ではシャムと呼ぶようになったと思われます。

呼び方が違うだけでサイアミーズもシャム猫もまったく同じ猫種です。しかし世界的にはシャム猫という名前は一般的ではない為、外国でシャム猫と言っても通じることはありません。

もし外国でシャム猫のことを言いたければサイアミーズと言うようにしましょう。

サイアミーズは気品に溢れた見た目やその愛らしい性格から日本のみならず、全世界で人気です。そんなサイアミーズの魅力を知るべく、まずはサイアミーズの基本情報をご紹介します。

体重と身体の特徴

サイアミーズはとても細くスレンダーな体形ですが、筋肉質な為体重は見た目よりもあります。細く見えて平均体重は3~4Kg程なので、他の猫種と同じくらいの平均体重となっております。

ほっそりとした顔に大きく広がった耳くさび型の頭にとても細くしなやかな足と尻尾が特徴で、その優美な歩き方や立ち振舞いから高貴な猫だということがうかがい知れます。

被毛のカラーと特徴

シャムとして認められる条件にポイントがあることが求められます。ポイントとは体の先端にだけ色が付くことを言います。

サイアミーズのポイントは顔、耳、足、尾に現れます。最初産まれた時はポイントが無く、真っ白な状態で産まれますが成長するにつれ徐々にポイントが現れます。被毛は細く短い毛が密集しておりシルクのように美しく肌触りもいいです。

被毛のカラーはシールポイント・ブルーポイント・チョコレートポイント・ライラックポイントが公式で認められています。

目のカラーと特徴

サイアミーズの目はアーモンド型の大きく綺麗なブルーの瞳が特徴です。濃いポイントに美しいブルーサファイアの瞳は、1800年代後半にキャットショーに初めて出展された時から現在まで愛猫家を夢中にさせ続けています。

ちなみにこのブルーサファイアの瞳は見る角度を変えると赤く光る不思議な瞳をしています。

サイアミーズの歴史

旧タイ王国の名前を名付けられたサイアミーズ、その歴史はどのようになっているのでしょうか?

サイアミーズの歴史

サイアミーズはタイの至宝と呼ばれ、シャム王朝という国の名前がそのまま名前となっていることからわかるように古くから尊いものとして扱われてきました。

サイアミーズは昔、一般市民が飼うことは許されず王族や貴族、僧侶といった位の高い物しか飼うことが許されていませんでした。

そんなサイアミーズが世界に知られるようになったのは1800年代後半、タイの領事館に努めていたイギリス領事館のゴールド氏にサイアミーズのペア猫が贈られたことから始まります。

ロンドンに持ち帰ったゴールド氏は翌年のキャットショーに出展、そのあまりの高貴な姿と美しいブルーサファイアの瞳の猫に人々は虜にされてしまいサイアミーズの人気は一気に高まります。

現在サイアミーズは世界で最も美しい猫と称されるほどとなり、日本でも毎年各方面から発表される人気の猫種ランキングに必ずランクインするほどの人気猫種となっています。

原産国のタイでも、もちろん変わらず高貴な猫として扱われその優雅な見かけから「月のダイアモンド」と呼ばれ親しまれています。

丸顔のサイアミーズは稀少

現在ペットショップなどで見かけるサイアミーズ、スレンダーでほっそりとした顔のサイアミーズがほとんどですよね?

しかし、サイアミーズは最初丸顔の猫だったのです、現在のスレンダーな見た目のサイアミーズをモダンスタイル、もともとの猫種に近い丸顔のサイアミーズをオールドスタイルと呼びます。

このオールドスタイルのサイアミーズは丸顔で大きな鳴き声で気性が荒いという性格だった為、ブリーダーがオールドタイプを基に品種改良をし、現在のモダンスタイルのサイアミーズを作り世に広めました。

このモダンスタイルのサイアミーズは一気に人気となり、逆にオールドタイプのサイアミーズはほとんどいなくなってしまいました。

現在丸顔の猫は稀に生まれることがありますが、なかなか購入するのは難しいのが現状です。もし丸顔のサイアミーズがほしいならば、事前にペットショップやブリーダーにオールドタイプの猫が生まれたら教えてほしいと伝えておきましょう。

サイアミーズの性格

サイアミーズの性格は、活発でいたずら好きな甘えん坊の猫です。飼い主のことがとにかく大好きで、猫じゃらしで遊んだり追いかけっこしたりと飼い主と活発に楽しく遊ぶことが大好きです。

困ったところで言うととてもイタズラ好きで、リモコンを隠す、眼鏡を隠す、壁や家具を引っ掻くといったイタズラを悪いこととわかりながらやるのです。

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もう一つの困った点としては、非常にワガママということです。そのワガママの内容もなかなかなもので「自分が欲しい時にご飯がなかった」「遊んでほしい時に飼い主がいなかった」「かまってほしい時に飼い主が他のことをしていた」といった理由でいじけてしまいます。

そんなイタズラ好きでワガママですが、それは全てとにかく飼い主が大好きな甘えん坊というところからきています。ワガママな性格も嫉妬深い性格も、深い愛情の裏返しだと思えば全て愛しくなり何でも許せちゃいますよね。

この愛らしい性格が世界的にサイアミーズが人気のある理由なのです。

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サイアミーズの気を付けたい病気

サイアミーズは遺伝性疾患を多くもつ猫種ですが、致命的な遺伝性疾患はあまりなくその寿命も12~15才と決して短くありません。

しかし致命的な遺伝性疾患ではないと言っても、一生付き合っていかなければいけない疾患が多くあります。

内斜視

黒目が顔の中央に寄ってしまう視覚障害で、物が見えづらくなってしまい狙った場所にうまく飛び移れなかったり、物にぶつかったりすることがあります。

しかし完全室内飼いの場合、特に不具合はなく獣医師に相談してもそのままで大丈夫だと診断が下ることがほとんどです。

角膜黒色壊死症

こちらも視覚障害で、目の角膜に黒っぽい壊死物が形成される病気で壊死した箇所が徐々に正常な角膜から剥がれ落ちていき最悪の場合失明することもある恐ろしい病気です。

多くの場合は片目に発生しますが稀に両目に発生することもあります。治療法は壊死した箇所を取り除く外科的手術となります。

肥満

とてもスレンダーで筋肉質な体型のサイアミーズですが餌の量や運動不足により肥満になりやすい猫とも言われています。

猫の肥満は様々な病気の原因となると共に、サイアミーズの細い手足にかかる負担により関節や骨に異常が出る場合もあります。適度な運動と適量の餌を心がけ肥満にならないようにしましょう。

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尿路結石

サイアミーズに関わらず猫は尿路結石になりやすい動物です。尿路結石は尿路に結石が溜まり、排尿の時に強い痛みを伴ったり尿が出にくくなったりします。

排尿がうまくできないと最悪の場合死にも繋がりますので、少しでも異変を感じたら早めに獣医師に相談をしましょう。

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サイアミーズの飼い方

サイアミーズはとても抜け毛が少なく、猫アレルギーの人でも飼える数少ない猫の1つにあげられるほどです。そのため、ブラッシングも頻繁に行う必要はありません。

サイアミーズで最も気を付けないといけなのは食事です。前述したとおりサイアミーズは肥満になりやすい猫なので、適度な食事制限と適度な運動がスリムな体系を維持するうえで重要なこととなってきます。

また警戒心も強い猫なので、見知らぬ人が頻繁に出入りする家庭には向いていません。飼い主と二人っきりで遊ぶことが好きな子が多いので愛情深くしっかりと1匹だけ飼育する家庭に向いていると言えます。

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しかし警戒心が強いとは言っても一度慣れてしまえばとても甘えん坊に変身してしまい、特に飼い主と仲良くしている人は大好きで、みずからおもちゃを持っていって遊んでとせがむこともあります。

サイアミーズの購入方法と価格

サイアミーズは日本でも人気の猫種なだけあり、多くのペットショップで取り扱いもありますし日本在住のブリーダーも多く存在します。

サイアミーズの平均販売価格は10~20万円前後、チャンピオン猫を親に持つ血統書付きサイアミーズとなると30万円台は当たり前だと思って下さい。ブリーダーから直接購入する場合はもう少し安く、10~18万円程のところが多いようです。

血統書にはこだわらないという人なら里親募集サイトでサイアミーズを迎え入れる方法もお勧めです。

里親とは、何らかの理由で猫を飼えなくなった人、捨て猫を拾ったはいいが自分では飼えない人などから猫をもらいうける制度のことす。

交通費などのお金はかかりますが生体代はかからず、捨て猫など飼い主がいない猫の命を助けることもできる素晴らしい制度です。

サイアミーズなどの人気猫種は、比較的里親募集サイトに掲載されることも多いので興味のある方は小まめにチェックしてみましょう。

サイアミーズは人々を魅了し続ける高貴な猫

世界で最も美しい猫と称されるタイの至宝、サイアミーズについて改めてご紹介させていただきました。

日本でも馴染みのある猫ですが、改めて見てみるとやはりとても魅力的な見た目と愛らしい性格に、世界中の愛猫家が虜になるのもうなずけますよね。

この高貴で気品にあふれている見た目とは裏腹にお茶目でかわいい所も人気の理由ですよね。皆様も是非サイアミーズを家族に迎えてみることを検討してみてはいかがでしょうか?

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