先住猫と新入り猫の上手な対面のさせ方。良好な関係を築くためのコツ

猫は環境の変化をとても嫌います。先住猫がいる状態で新入り猫を迎え入れると様々なトラブルに見舞われる場合がとても多いのも、環境の変化を嫌う猫ならではの特徴といえます。

そんな先住猫の中には環境の変化についていけずストレスで体調を崩してしまったり、家出をしてしまったりすることもあります。

さらに新入り猫とウマが合わず喧嘩をしてしまったり、部屋の中で会うたびに威嚇をし合う関係になったりします。

そのようなトラブルを防ぐためには、先住猫と新入り猫の初めての顔合わせである対面が重要となってきます。

せっかく新しい家族になったのですからできるだけ仲良くなってほしいですよね。今回は私が実際に先住猫と新入り猫を初めて顔合わせをさせた時の経験談も交えてご紹介します。

これから新入り猫を迎え入れようと思っている方は是非ご覧ください。

先住猫と新入り猫を対面させる上手な方法

先住猫の性格にもよりますが、多くの猫は自分のテリトリーに見慣れな猫が入ることに強い不快感を抱きます。

先住猫によっては、何の準備もなく対面させられた新入り猫を敵と見なして攻撃を仕掛けてくる猫もいます。

新入り猫が子猫の場合、成猫に攻撃されたらあっという間に命を失うことになります。そのような悲しい事態を防ぐためにも先住猫と新入り猫を対面させる方法をご紹介しましょう。

ケージや隔離できる部屋を用意する

まず新入り猫がお家に来る前に準備をしておいてほしいのは先住猫と新入り猫を隔離できる部屋もしくはキャットケージです。

新入り猫が家に来たからといっていきなり先住猫と同じ生活圏で同居させることはよっぽど気の合う猫同士ではないとうまくいきません。

先住猫はいきなり自分のテリトリーに入ってきた新入り猫を侵入者と見なし敵対視するでしょう。

さらに新入り猫の立場からしても、いきなり訳のわからないところに連れてこられただけでも怖いのに、ほかの猫のテリトリーに放り込まれて先住猫に敵対視されたらストレスがかかってしまいます。

先住猫、新入り猫、両方の事を考えると生活を分けられるキャットケージか専用のお部屋を用意することは必須条件となってきます。

新しいキャットケージを買うのがもったいない、大きいケージを置く場所がないという方は簡易的なケージを手作りしてみてはいかがでしょう?

私も新入り猫を迎え入れた時、キャットケージが成猫用の大きい物しかなく、子猫用の小さなケージを買うのがもったいなかったので、小さなキャットケージを手作りしました。

ケージを使う期間は長くても1ヶ月程なので、もし、ケージを買うことに躊躇っている方は自作することをご検討下さい。

先住猫と新入り猫をいきなり会わせない

新入り猫を迎え入れた人にありがちなことが、新入り猫を抱っこしたまま先住猫に紹介することです。

先住猫を抱っこして「新入り猫ちゃんだよ~」と先住猫にいきなり会わせる行為は、先住猫から見たら「大好きな飼い主を新入り猫に捕られた!」と映るのです。

そのため新入り猫を敵対視するのはもちろん、嫉妬した先住猫が飼い主に対しても反抗的な態度をとるようになる可能性があります。

先住猫と新入り猫の関係を上手に築いてあげたいと思うならば、新入り猫を家に連れてきたら、決して先住猫に新入り猫の姿を見せないようにすることがコツです。

新入り猫を部屋に迎え入れたらまずは新入り猫を先住猫に見せないように用意したケージや部屋の中に入れます。隔離部屋が用意できない場合は、ケージに目隠しをして先住猫からは見えないようにしましょう。

もちろん嗅覚と聴覚がとてもいい猫ですから、どれだけ部屋を分けても目隠しをしても自分のテリトリーに違う猫が入ってきたことは分かります。

我が家の先住猫も新入り猫が見えないように隔離部屋に入れたのですが、察した先住猫がずっと隔離部屋の方を見て鳴いていました。

しかしそれでいいのです。まずは直接対面させるのではなく、「新入り猫が家にやってきた」という事実を先住猫に教えて、新入り猫の匂いや雰囲気に慣れてもらうことが大切です。

また新入り猫も好奇心旺盛な猫なら、お部屋に入った瞬間すぐに探検を始めるかもしれませんが、知らない場所に連れてこられたことに恐怖を感じて固まってしまう子がほとんどです。

そのため新入り猫の事を考えても、お家に迎え入れてすぐは慣れるまであまり構わずそっとしておく方がいいでしょう。

ケージの中に新入り猫が今まで使っていた物や体が収まるくらいの箱、猫用ベッドなどを置いてあげて隠れられるようにしてあげると落ち着いて過ごすことができるはずです。

新入り猫の為にも、先住猫の為にも数日~数週間は隔離した生活を送らせてあげるようにしましょう。

先住猫に新入り猫をチラッと見せる

数日間隔離した状態で生活をさせて、お互いに少し慣れてきたなと感じたら次の段階に進みましょう。そう、いよいよ先住猫と新入り猫を対面させるのです。

とはいっても、いきなり長時間対面させるわけではありません。最初はチラリと姿を見せるだけです。

私の場合は目隠しをしている状態のキャットケージの前に先住猫を連れて行き少しだけ布をめくって対面させました。結果は先住猫が見たこともないような顔で激しく威嚇をしていました。正直怖かったです。

初めはほんの数秒間見せるだけに留めましたが、徐々に徐々に見せる時間を長くしていくことで先住猫も新入り猫の姿を見ても特に威嚇しなくなりました。

そのタイミングを見計らって目隠しを全て外してキャットケージ越しにいつでも対面できるように部屋も解放しました。

すると、最初はあれだけ威嚇していた先住猫自ら新入り猫を見にキャットケージの前に行くようになったのです。

我が家の場合は隔離する部屋とキャットケージがあったのでこのような対面方法を取りましたが、お部屋ごとに隔離をしているご家庭ならドア越しに対面できるような工夫をするといいかもしれませんね。

ご自宅の環境に合った対面方法を私の経験を参考に考えてみて下さい。

猫自ら接触できるように仕切りを取る

姿を見ても威嚇をしなくなったらいよいよ何の仕切りもなく直接対面をさせてあげましょう。ここで注意をしなければいけないのは、無理やり2匹を近づけようとしないことです。

何度か姿は見たことあると言っても直接面と向かって会うのは初めてです。人間でもいくらメールや電話で仲良くなっている人でも直接会う時には緊張してしまいますよね?それと同じで猫も初めて会う時は緊張してしまいますし警戒もします。

そこで飼い主が気を使って無理矢理お互いを近づけてしまうと驚いてしまい今まで慎重に対面を進めてきた行為が水の泡となってしまいます。

まずはケージや部屋のドアを開けて新入り猫と先住猫が自由に行き来できる環境を作ってあげましょう。

新入り猫は自分の意志でお部屋の中を歩き回るのは初めてなのでおそらくおっかなびっくり探検を始めます。

その姿を見た先住猫がどのような反応を見せるかは、その先住猫の性格によって違うと思いますがきっと敵対視することなくしばらく観察した後、新入り猫の方に自ら近づき何らかのコミュニケーションを取り始めるはずです。

ちなみに我が家の場合は、ケージのドアを解放した瞬間先住猫に駆け寄り噛みついていました。ちょっと驚きましたがどうやら新入り猫は遊んでほしかったようです。

しかし先住猫は遊ぶどころか、これまた見たことないような顔で怒っていました。

ただ、慎重に対面をさせていたからなのか先住猫は新入り猫に怒りを見せはしましたが攻撃をすることは決してありませんでした。先住猫のその健気さにちょっとウルっときたのはおそらく私が親バカだからですね。

現在の我が家の新入り猫と先住猫は決して仲良くはありませんが、お互いに一定の距離を保ちながら穏やかに暮らしています。しかし、新入り猫は先住猫と遊んでほしいらしくよくちょっかいを出すのですが先住猫はそのたびに威嚇しています。

ただ気づいたら2匹で部屋中を走り回って鬼ごっこをしているので本人たちはそれはそれで楽しんでいるのかもしれません。これから新入り猫を迎え入れようと思っている方は是非参考にしてくださいね。

先住猫と新入り猫が共に暮らすうえでの注意点

先住猫と新入り猫の対面のやり方を私の経験を交えてご紹介しましたが、先住猫と新入り猫の対面が無事に終わった後にも注意点があります。その注意点とは「何事も先住猫優先で行う」ということです。

猫の世界には優先順位というものが存在し、先輩である先住猫を差し置いて新入り猫優先で物事を進めてしまうと先住猫が拗ねてしまいます。猫によっては嫉妬から新入り猫をいじめる場合もあります。

思えば新入り猫が来たことで自分の居場所が取られるのではないかとドキドキしている先住猫ですから、そのうえで今まで自分優先で進んでいたことが新入り猫優先になってしまったら先住猫が嫉妬をするのもわかりますよね。

例えば自宅に帰ってきてからすぐに愛猫を抱っこする飼い主は多いでしょうが、この時にも新入り猫を先に抱っこしてはいけません。どれだけ可愛い新入り猫が抱っこしてと寄ってきてもまずは先住猫を先に抱っこして「ただいま」とあいさつをしましょう。

そうすることで先住猫も自分の居場所を取られたわけではないと安心して、新入り猫に対しても大らかな気持ちで接してくれます。帰宅後だけではなくご飯も先住猫優先で与えるようにしたり、遊ぶ時も先住猫優先にしてあげましょう。

新入り猫は子猫の場合が多いので甘やかしたくなる気持ちはとてもわかりますが、先住猫の事を考えてそこはグッと我慢して何事も先住猫中心に物事を進めるようにするのが上手な関係を築いてあげるコツです。

先住猫と新入り猫の対面ははじめが肝心

先住猫からすれば新入り猫が来る事はあまり嬉しいことではない場合が多いです。

今まで飼い主を独り占めできていたのに新入り猫がくることで、満足に甘えることが出来ずに構ってもらえなくなるのではないかと不安になる猫も多いです。

そんな先住猫のメンタルも考えながら、ちゃんと順序を追って対面をさせてあげることでその後の2匹の関係も良いものとなります。

これから新入り猫を迎え入れることを考えている方は今回の記事を是非参考にしてください。

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